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【全文無料】京都GP優勝 疾風怒濤オリヴィエロイヤル解説
はじめに
こんにちは、文章担当のニシジマ(@ninjin_sv)です。
今回はシャドウバースエボルヴの記事になります。
9月9日(土)に開催された、シャドウバースエボルヴの公式大型大会「京都グランプリ」にて40枚同じ構築を2人でシェアし、
kii(@kii1856)が優勝(14勝0敗)
ニシジマがTOP32
という結果を残しました。
京都GP優勝!
— kii (@kii1856) September 10, 2022
オリヴィエと疾風怒濤強かったよ~ pic.twitter.com/lRzXluXwoT
優勝デッキレシピ
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大会終了後にTwitterを眺めていると、疾風怒濤やオリヴィエの採用理由が気になるというツイートが多く、各カードの使い方や、不採用になったカードの理由を含めて筆を取らせていただきました。
ニシジマが文章を書いていますが、普段の調整で話していたことに加え、記事の内容はkiiに監修してもらったので、京都GP優勝者のnoteとしてお読みください。
記事に関する質問がありましたら、kiiのTwitterDMまでお送りください。可能な限りお答えします。
本記事は全文無料でお読みいただけます。
ですが、今後の記事執筆の参考として、投げ銭機能を設定しています。
いただいたお金は、今回の調整に関わったkii,kinn(@kinn2006),ニシジマ計3人の調整カード購入費用に使わせていただきます。
また、本記事は《疾風怒濤》と《ダークエンジェル・オリヴィエ》、2枚のカードの説明が大部分を占めており、マリガンや各対面ごとの立ち回りなどは現在掲載しておりません。
ロイヤルの基礎に関しては、福岡グランプリで優勝されたえんがわさんの記事が参考になりますので、もしロイヤルに関して前提知識が乏しいという方は下記リンクの記事をお読みください。
ロイヤル選択の理由
京都GPでロイヤルを選択した理由としては、大きく分けて3つあります。
1.最多シェア予想のドラゴンに有利
2.サーチカードが多く、安定感がある
3.ゲームプランを変更しやすい
順番に解説していきます。
1.最多シェア予想のドラゴンに有利
使用率が最も高いドラゴンに対して大きく勝ち越せるのが、ロイヤルの1番の強みであると考えています。
ざっくりとしたゲームの見据え方は後述しますが、練習や大会での成績から、こちらがミスするか相手がベストムーブをする以外はあまり負けないと思っています。
2.サーチカードが多く、安定感がある
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《メイドリーダー》や《宝杖の司令官》のおかげで、高確率で最速《フローラルフェンサー》をプレイでき、安定した動きが可能です。
上記2種類に加え、アドバンスブレーダーの2枚サーチも優秀で、他のクラスにはない強みです。
サーチで序中盤の動きが安定しているおかげで、《疾風怒濤》や《ダークエンジェル・オリヴィエ》のような、やや癖のあるカードを入れても問題ないと考えています。
3.ゲームプランを変更しやすい
ロイヤルは手札や対面のデッキに応じて幅広いフィニッシュターンを設定できるのが魅力で、練度が問われるポイントです。
例として、対ドラゴンと対戦するときのゲームプランを掲載しておきます。
・アグロプラン(5~6ターンフィニッシュ)
1コストフォロワーで相手リーダーの体力を詰める展開で、なおかつ相手の除去が間に合わない場合。
《レオニダス》を絡まずにゲームが決まるので、《フローラルフェンサー》の次にサーチするカードは《アドバンスブレーダー》および疾走フォロワーを優先します。
最近のドラゴンの構築は低コストカードが厚めに採用されている傾向で、このプランが通ることはあまりないですが、3ターン目までの相手の行動をみてから下記のプランに移行できるため、意識して損はありません。
・レオニダスプラン
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序盤の体力が思うように詰められなかった場合は、《レオニダスの意志》→疾走フォロワーでの大打点勝利を狙います。
基本的には《レオニダス》を通す試合をすることが多く、いかに《レオニダス》を綺麗に着地するかなどを考えながらゲームを進めていきます。
ドラゴンと戦うときの基本ですが、《ファフニール》や《バハムート》をプレイすれば次の疾走で負けてしまう、という展開に持っていくことが重要です。
相手のPPブーストが早く、《ファフニール》や《バハムート》を早期に着地されてしまう場合、《レオニダス》+《剣豪》で処理できるようにEPの管理やサーチを行います。
早いときは7~8ターンでのフィニッシュですが、相手側に常に処理を強要し、先攻であれば10ターン目の《アルベール進化》+《ノーヴィストルーパー》までゲームを見据えたりもします。疾走フォロワーを投げれない状態にしておけば、試合が長引いても負けない展開に持っていけます。
Tips:ウルズに怯えるべからず
《レオニダス進化》のターンに、《ウルズ》の影に怯えてプレイしないことがあるかもしれませんが、次が《バハムート》のターンなどを除き、基本的にプレイし得です。
●理由
・《神龍》進化など、他の強い動きをされてしまう
・通ったときのリターンが大きすぎる
・そもそも手札に《ウルズ》がないこともしばしば(採用枚数が少ない)
《ウルズ》を使っているターンは受けのターンなので、使わせる分には問題ないです。それよりも《神龍》などを切らせてしまう方がよっぽど負けにつながります。
《レオニダス》のエボルヴ枠を2枚にしているので、気軽に進化して問題ないです。
次に、《疾風怒濤》《ダークエンジェル・オリヴィエ》という2枚の特徴的なカードに焦点を当てて説明していきます。
ロイヤルというクラスは万能かと言われるとそうではなく、弱点もいくつかあります。
その弱所を少しでも補完するための役割のカードとして入っており、練習・GP含め活躍してくれました。
デッキ選択の項目でも説明した通り、サーチで序中盤の動きが安定しているおかげで、要所要所で活躍するカードを採用しやすいと思っています。
疾風怒濤について
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疾風怒濤は8月上旬から使い続けたカードで、京都GP含めさまざまな大会で助けられました。《疾風怒濤》の強みやメリット、他のカードとの比較を下記の4項目に分けました。
1.ロイヤルの穴を埋める
2.相手の意表をつける
3.アグロナイトメアへの勝率改善に貢献
4.エミリアとの比較
順番に解説していきます。
1.ロイヤルの穴を埋める
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ロイヤルはトレード以外で相手のフォロワーを除去できるカードが少なく、味方フォロワーの体力を保ちつつ(=スタンドせず)除去できるカードがないかを探したところ、疾風怒濤が該当しました。
1PPとコストが軽いため、ロイヤルの得意な盤面展開と並行しながらプレイしやすいのも魅力です。
覚醒状態下の《ブレイジングブレス》が1PP4ダメージということを考えると、1PPで最大5点除去になる《疾風怒濤》は、場面によっては強力なカウンターカードと言えます。
《フローラルフェンサー》進化だけでも1コストで3点除去と、《エンジェルスナイプ》よりもバリューの高いカードになります。
こちらが1コストを2体並べ、相手が《変化の魔術師》などの進化後2/2でトレードしてくるのを阻止する動きも強力なので、序盤から活躍します。
余談ですが、8月21日のはっちCSチーム戦では疾風怒濤を2枚採用し、ロイヤル7勝1敗のチーム準優勝と結果を残しています。
2.相手の意表を突ける
↑京都GPの準決勝であった、相手の体力5のソウルディーラーに対して疾風怒濤で処理するシーン。56:00あたりから。
相手視点、最悪でも剣豪を絡めての処理を想定したので、《疾風怒濤》で《ソウルディーラー》が処理され、このターン中に決着が着くとは思わなかったでしょう。
京都GPの時点では採用されている構築がほとんどなかったので、相手からすると予想外の動きで処理され、意表を突くことができます。
余談ですが、京都GP翌日のCSでは疾風怒濤ミラーが行われているとの情報を得ました。疾風怒濤はロイヤルミラーでも活躍します。
疾風怒濤ロイヤル4-0から怒涛ミラー怒涛に分からされて負けてワロタ
— べーる (@Vert_sv) September 11, 2022
3.アグロナイトメアへの勝率改善に貢献
ロイヤルはアグロナイトメアに対して、「勝てなくはないがやや厳しいマッチ」だと考えており、《剣豪だけ》では相手の盤面を捌くのが不安な印象です。
《疾風怒濤》があれば、3,4ターン目に《吸血鬼・ヴァイト》などの3/3フォロワーを処理するだけで攻守が逆転しますし、終盤にプレイしても強力です。
練習では1枚手札にあるだけで拾える試合が複数回ありました。
4.エミリアとの比較
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疾風怒濤の枠は、《白銀の騎士・エミリア》(以下、エミリア)が採用されているプレイヤーも多いので、《エミリア》不採用の理由について説明します。
《エミリア》はファンファーレのチョイスで4点除去+3/3をプレイできるフォロワーです。もう片方のチョイスでは盤面展開にも役立ちます。
しかし、
・先攻4ターン目は《フローラルフェンサー》をプレイしたいターンであること
・4ターン目以外でプレイしたい場面があまりない
という点が気になり、1PP余ればどのターンでもプレイする選択肢になり得る《疾風怒濤》を優先しました。
ダークエンジェル・オリヴィエについて
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《ダークエンジェル・オリヴィエ》(以下、オリヴィエ)3枚採用も、出回っている構築とは違う部分です。《オリヴィエ》の強みやメリット、他のカードとの比較を下記の5項目に分けました。
1.ビショップへの対抗札として採用
2.5ターン目の動きが埋めれる
3.デッキのリソースバランスを改善
4.ロイヤルミラー必須のカードではない
5.オーレリア不採用の理由
1.ビショップへの対抗札として採用
ロイヤルはビショップが苦手
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ロイヤルが苦手なデッキで、なおかつ使用率も一定数いそうなのが、ビショップでした。
関西の公認大会に出るとビショップが非常に多く、ビショップへ少しでも有効なカードがないと、ロイヤルは使えないと思っていました。
そこでkiiが《オリヴィエ》の採用を検討し、使ってみたところ好感触だったので、9月3日(土)には40枚すべてが固まりました。
オリヴィエがビショップに対して有効な点
・ハンデスで相手のイージス手札捨て進化後の動きを牽制できる
・手札を減らさず5/5の盤面を展開できる
の2つがあり、見た目以上に1ドロー1ハンデスのアドバンテージが大きいです。
どの対面にも言えますが、状況次第で4つのチョイスすべてが選択肢になるので、試合展開を見据えた上でチョイスする必要があります。チョイス1つがミスしたせいで負けた、なんてこともよくありました。
不利対面だと認識して割り切る
とはいえビショップに対しては5分とは言えず、手札が整ったビショップであれば不利がつくでしょう。
不利認識なので、相手の前のターンの動きから手札をある程度読み、割り切ったプレイを心がけています。
(例:《ジャンヌダルク》での処理が最善のターンにプレイされなかったので、次のターンも《ジャンヌダルク》がない前提の動きをする など)
ちなみに《ヘブンリー・イージス》+《守護の陽光》を決められたあとでも、相手の残り手札によってはそのままゲームが続く可能性もあります。プレイングによっては10ターン目以降に粘り勝ちすることもあるので、諦めずに勝ちを狙いましょう。
京都GPでは2人合わせてビショップと3試合しましたが、運も味方し3勝0敗でした。
Tips:ドラゴン対面のハンデスについて
相手がディスカドラorランプドラに関わらず、常にハンデスの選択肢を見据えたいです。特に前のターンに《ドラゴンウォーリア》など、使いそうなカードを捨てたときは手札の質が高いので、ほぼマストでハンデスをチョイスしましょう。
《オリヴィエ》の効果で捨てたカードが《ドラゴンナイト・アイラ》など必要でない札であっても、気落ちする必要はありません。相手が《神龍》などをプレイした場合に気軽に捨てられるカードが減っているため、長期的に見れば相手が苦しくなる場合がほとんどです。
2.5ターン目の動きを埋めれる
ビショップ対面以外にも、ロイヤルが浮きがちな5ターン目の動きを埋められるという点で、《オリヴィエ》は優秀なカードです。
《アドバンスブレーダー》は強力なカードですが、エボルヴ枠の関係で進化前2枚まで減らしており、5ターン目の動きが少ないです。
相手の盤面が非常に強く、盤面処理に徹する必要がある時以外、プレイしやすいのも優秀です。
3.デッキのリソースバランスを改善
疾風怒濤のみを採用した時、リソースの消耗がやや気になっていました。
というのも先攻1ターン目1コストフォロワー、2ターン目1コストフォロワー+《疾風怒濤》をプレイすると、盤面は取れているのですが手札が細くなりがちです。
《オリヴィエ》を採用してからはリソース面がそこまで気にならなくなり、意図せず構築の気になる点が解消されました。これはラッキーでした。
4.ロイヤルミラー必須のカードではない
先攻5ターン目に《オリヴィエ》でEP回復、6ターン目に《レオニダス》進化は、一見するとロイヤルミラーで強力なカードに思えますが、実はそこまで有効ではありません。
というのも相手も盤面を形成して《レオニダス》をプレイされる前にある程度体力を削りにくるので、《オリヴィエ》をプレイする余裕がない試合の方が多い印象です。
無理やり《オリヴィエ》をプレイしても、相手の盤面が強く、結果的に《アレキサンダー》で処理せざるを得ない、、という場面が練習でありました。
ただし、相手が《ロイヤルセイバー・オーレリア》をケアor動きが弱い場合は盤面が弱く、こちらの体力に余裕があることもあるので、その時はEP回復→《レオニダス》進化を狙いましょう。
5.オーレリア不採用の理由
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オリヴィエの枠には《ロイヤルセイバー・オーレリア》が入っている構築がほとんどなので、採用を見送った理由について説明していきます。
オーレリアの強み
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《ロイヤルセイバー・オーレリア》(以下オーレリア)は、効果起動で6/8守護+オーラにしてスタンド状態でターンを返したあと、《アレキサンダー》で盤面を処理し、逆転を狙う動きが非常に強力です。
特にエルフや秘術ウィッチに対して滅法強く、《オーレリア》→《アレキサンダー》で試合の勝敗を決めることもあります。
今回はエルフや秘術ウィッチの使用率が低いと予想し、《オーレリア》を不採用にしましたが、環境が変化すれば採用する可能性は高いです。
オーレリア・スタンドは諸刃の刃
《オーレリア》→《アレキサンダー》はロイヤルミラーでも活躍はしますが、考えなしに行うと負けてしまう印象です。
《オーレリア》の強化+オーラが起動している状態は、相手の盤面が並んでおり、こちらの体力をリソースにする必要があります。
ロイヤルミラーで体力をある程度削られている展開だと、その動きをしたあとに勝てるのかはまた別問題です。相手の《アレキサンダー》に《オーレリア》が処理され、盤面がリセットされます。
自分の体力はかなり削られているため、次ターン《アルベール》などの疾走で負ける圏内に入っており、《レオニダス》がプレイしづらい、、という展開も一定数あります。
プレイするターンの賞味期限が短い
5ターン目以外では他の動きを優先したい場面が多く、プレイして強いターンが限られています。この点は《エミリア》の不採用理由と被っています。
終わりに
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
これを読めば勝率が上がるというテーマの記事ではありませんが、この環境でロイヤルを使う方や、今後のデッキ構築の参考になれれば幸いです。
最後に、ニシジマが普段気をつけていることを書き残しておきます。
それは「このカード(デッキ)はありえない」「このデッキが結論」と言わないことです。
「このカードは微妙」「こっちのカードの方がいい」程度は言いますが、「絶対」などの強い言葉は使わないようにしています(普段話している方、もしニシジマが使ってたら指摘してほしいです)
環境次第ではどのカードにも活躍する可能性があると思っており、選択肢を排除することはプラスにはなりません。
これが結論だと思ったデッキも、よりよいアプローチがあるかもしれないのに思考をやめてしまうのはもったいないですし、メタゲームによって採用不採用のカードは必ずでてきます。
今回のGP使った疾風怒濤オリヴィエロイヤルもこれが100%の構築だとは思っておらず、来週の大会では形を変えて出ている可能性もあります。
加えて、調整しているコミュニティ内で強い言葉を使いすぎると、周りからの信頼が下がり、疎遠になってしまう可能性も出てきます。
ゲームはコミュニティがないと勝ちづらいのは事実なので、カードの可能性と、周りへの配慮を持って、楽しくカードゲームしたいと個人的に思います。
最後にコラム的なものを挟みましたが、本記事はこれにて終了となります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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