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国内最大級の陸上風力発電事業の裏

ひろエネです。
今回は【残酷な真実】国内最大級の陸上風力発電事業の裏 という話をします。
「ローカルエネルギーに興味を持ち始めた」という方には、きっと参考になるかと思います。


先日、エネルギー関連のニュースを調べていると、こんな記事が出てきました。

今年4月、青森県つがる市で、国内最大級の設備容量を持つ風力発電所「ウィンドファームつがる」が運転を開始。
総出力は121.6MW、年間約18 万トンのCO2削減効果が見込める。
(ここではざっくりと要約しましたので、全文読みたい方は、下の参考リンクからどうぞ。)

これ、一見すると「いいこと」に思えますよね。

しかし、「残酷な真実」が裏には隠れていました。
今回はその一部をご紹介します。


■導入作業の大半を地域外の企業に委託している

・グリーンパワーインベストメント(東京)が計画、運営を務める
・GEリニューアブルエナジー(東京・米国)が38機の風力タービンの供給、設置、機器のメンテナンスサービスを担当
・住友電気工業株式会社(大阪市)が送電設備の工事を受注
・現場事務所の職員の多くは青森県外、全国各地から赴任
 全ての工事が終われば、メンバーは青森県を離れる

いくつか記事を読みましたが、青森県の企業がほっとんど出てこないんですね…
土木・建築事業も外部委託であることには正直驚きました。
風車だけならまだしも、雇用までも奪われてしまうと、地域はこの活動を通じて何を得て、何が残るのでしょうか? 個人的意見ですが、それは「でかい建造物固定資産税くらい」かなと…


■地域の電気にならない

・発電された電気は東北電力へ全量売電

「発電した電気は地域で消費され、それでも残った電気は売電する」
といった流れが、私はセオリーだと考えていましたが、これだけの出力になると変わってくるものなのでしょうか? 


地域から都市部にお金が動いている様子が、この情報だけでもはっきりと分かりますね。このような事例はここだけにとどまりません。エネルギー関連で年間、数億・数十億円単位でお金が地域外に流れています。

「地球環境を考えること」はとてもいいことです。
「再生可能エネルギーの導入」も悪いことではありません。
しかし、地域のことを考慮せずに、一部の営利目的で導入されたエネルギーは、果たして「持続可能なエネルギー」と言えるでしょうか?

                     任意団体「ひろエネ」 すずめの


参考文献
・100年をつくる会社鹿島 日本最大の風力発電所建設が津軽に吹き込んだ新しい風: https://www.kajima.co.jp/news/digest/mar_2020/site/index.html
・Green Power 日本最大の風力発電所「ウィンドファームつがる」の完工・商業運転開始について:  https://greenpower.co.jp/2020/04/01/tsugaru_syougyouunntenkaisi/
・スマートジャパン 国内最大級121MWの風力発電所、4月から青森県つがる市で運転開始: https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2004/20/news090.html
・住友電工 プレリリース: https://sei.co.jp/company/press/2018/05/prs043.html

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