老社長の死
2012年12月の日記です。
当社が全国に展開している一次販売店の一社、
Y社の社長が亡くなられた。
御歳87歳、今年夏頃から取締役会にも出ないそうで、
そろそろではないか、と思っていた。
誰でも亡くなれば、一故人、ご冥福を祈るべく、
弔電と生花をお送りした。
3年前、岐阜にあるそのY社に行き、
当時85歳の社長と面談したが、話が合わず、
こちらは冷静に論理的に話をするのだが、
あちらは激高して散々罵倒されたのを思い出す。
歳のせいか、被害妄想気味で、疑い始めると、
何を言っても騙されていると取るようで、
加えて短気だから我慢できない。
自社の幹部クラス(役員や支店長)に対しても疑いは尽きず、
いわれなく罵倒するそうで、退職者が後を絶たない。
理不尽だが、何せ株式の過半を握っているから、如何ともし難い。
日本は民主国家ではあるが、同時に間違いなく資本主義だ。
Y社は当社販売店では1,2位を争う大手だが、
最近の業績は最悪、あの社長では将来はないだろうし、
後を継ぐと思われる次男も社長のイエスマンで、性格も似ている。
オーナー会社の95%は2代目で消えるそうで、
破綻した時の対応を考え、具体的な手も打ってきた。
ところが、10年前にその社長に激怒されて
会社を追い出された長男が、何故かは分からないが、
今年の春に会社に復帰し、東京支店長になったので、
表敬訪問すると、こちらはまともで見識もあるように見える。
3年前の老社長と私とのいざこざにもかかわらず、
取引を継続してくれて感謝しています、と丁寧に述べ、
会社対会社としてお互いの立場を尊重する
(一見)真っ当で、真摯な態度だった。
年明けに決まるであろう次の社長は、あの長男、
と私は決めているが・・・
追:結局長男殿が社長に就任したが、
1年後に、当社との間に劇的な展開が待ち受けており、
その顛末は貴重な経験、面白い物語です。