人形供養とは人形に感謝し手放す方法のこと
人形供養とは大切な人形に感謝の気持ちを表して手放す方法と言えます。別の表現をするなら「人形のお葬式」が相応しいかもしれません。
この記事では人形供養の意味についてまとめました。
人形供養はなんとなく知っているものの、どういったものなのかを明確にしたい方はぜひ参考にしてみてください。
人形供養とは
人形供養とは大切な人形に感謝を込めて手放す方法です。
人形を処分する方法はいくつかありますが、人形供養は人形に対して心残りがある方や破棄できない方に最適な方法です。
とはいえ、これだけの説明ではイマイチ理解できないと思います。
そこで人形供養が最適な以下のケースをまとめました。
①:大切な人形に感謝して手放せる
②:人形に心残りがある方に最適
③:人形を破棄できない方に最適
上記に該当する方はぜひチェックしてみてください。
①:大切な人形に感謝して手放せる
人形供養は大切な人形への感謝を込めて、その人形とお別れする方法です。
冒頭でも説明しましたが、筆者の考えで言うなら人形供養は人間でいうところの「お葬式」だと思っています。
大切な存在を天に上げる。
そこに対する思いというものは、人間も人形も変わりません。
したがって人形供養は人形との思い出を大切にし、心からの感謝を伝える方法と言えます。
②:人形に心残りがある方に最適
人形供養は手放すことが困難な人形に対しても、心残りなく手放すことができます。
たとえば、以下の方法で人形を破棄するケースでは罪悪感を抱く方が多いです。
燃えるごみとして専用の袋に入れて捨てる(自治体)
他人に譲る/寄付する
売却する
しかし人形供養は、人形の魂を抜いて感謝の気持ちを伝える目的を持っています。したがって、どんな方法よりも安心して手放すことができるわけです。
③:人形を破棄できない方に最適
人形供養は人形をなかなか破棄できない方にも適した方法です。
「手放さないといけないのはわかっているのに思い出があるから手放せない」
「できるならこのまま置いておきたい・・・だけど・・・」
「人形の顔を見ると破棄する意思が揺らいでしまう」
破棄しなくてはならない事情は人それぞれですが、何もしないままでは前に進むことができません。捨てるのも譲るのも難しいのであれば、方法は人形供養しかないでしょう。
人形供養は大切にあつかった人形に感謝し、手放すことができます。
人形供養の種類と方法
人形供養は以下の種類と方法があります。
神社やお寺に依頼する
人形供養祭に参加する
葬儀ホールに依頼する
人形供養の宅配・郵送サービスを利用する
自分で供養する
いずれも特徴が異なるので、あなたに合った方法を選ぶことが大切です。
それでは上記5つの方法について詳しく解説していきます。
神社やお寺に依頼する
人形供養のなかでもっとも定番の方法は、神社やお寺への依頼です。
神社やお寺は人形供養における専門知識や経験が豊富。
他のどんな方法よりも的確です。
ただし、自分が望むタイミングでの供養が難しくなります。
また、神社やお寺によっては対応していないこともあるので、事前に確認しておきましょう。
人形供養祭に参加する
人形供養祭は定期的に開催される人形供養を目的としたイベントです。
参加は基本的に自由で、供養したい人形を持参して受付を済ませます。参加料は御気持ちとしているケースがほとんどなので、相場を把握する必要があるでしょう。
また、供養は一斉に行われます。
しっかりと感謝の気持ちを伝えながら手放したい方には、やや不向きな方法と言えるかもしれません。
葬儀ホールに依頼する
人形供養は葬儀ホールも対応していることがあります。
依頼内容に関しては、基本的に神社やお寺を利用する際と同様です。まずは葬儀ホールに相談して、人形供養が可能か確認しましょう。
なお葬儀ホールでの人形供養も、自分が望むタイミングでの供養が難しいです。さらにお焚き上げが目的となる可能性もあるので、人形への感謝と供養をしっかりしたいなら別の方法が望ましいでしょう。
人形供養の宅配・郵送サービスを利用する
人形供養は宅配・郵送サービスを利用することもできます。
宅配・郵送サービスは自宅から人形を送るだけで供養ができる便利な方法。お焚き上げまで任せることができるので、手間いらずで本格的な人形供養を実現できます。
ただしサービスによっては人形の種類やサイズに制限があるため、事前に確認しておくことが重要です。
自分で供養する
人形供養は自分で行うこともできます。
ただし、当ブログではおすすめしません。
基本的に感謝を気持ちを伝えてから手放すのが一般的ですが、適切な方法で行わないと人形に失礼なだけです。
人形を大切に思うのであれば、確かな方法を選んだ方がいいでしょう。
ガラスケース入りの人形を供養する方法
人形は多種多様ですが、なかでも日本人形はガラスケースに入っている場合が多いです。
誰しもガラスケースごと供養を依頼するはず。
しかしながら、人形供養のほとんどはガラスケースは受け付けてくれません。
したがって、ガラスケース入りの人形を手放す場合は以下を参考にしてみてください。
ガラスケース入りの人形は基本的に断られる
神社やお寺ではガラスケース入りの人形は基本的に供養を断られます。
供養はあくまで人形本体のみ。
これは人形供養祭も葬儀ホールも同様です。
したがって、ガラスケースは自分で処分する必要があります。
不用品回収業者への依頼を検討
ガラスケース入りの人形の処分は、想像以上に面倒な作業です。
感謝の気持ちを抱きながらも、スムーズな処分を願うのであれば不用品回収業者に依頼することも一つの方法と言えるでしょう。
不用品回収業者はガラスケースごと処分を依頼できます。人形が大量にある場合にも適しているので、まとめて破棄したい方は検討する価値があるでしょう。
ただし、業者のほとんどは人形供養に対応していません。
供養と処分をそれぞれ依頼したい場合は、人形供養に対応している業者を探すことが大切。最近は優良業者のみを一括比較できるサービス(【エコノバ】など)もあるので、有効活用しましょう。
人形供養を済ませた後の手放し方
人形供養を済ませた後の手放し方は以下が挙げられます。
①:そのまま依頼先に委ねる
②:買取業者に依頼する
③:寄付をする
供養した後の人形をどうするかはあなた次第です。
上記を参考に最適な方法を選びましょう。
それでは詳しく解説していきます。
①:そのまま依頼先に委ねる
人形供養を神社やお寺などで行った場合は、そのまま人形を委ねることもできます。
最終的な処分方法は依頼先によって異なりますが、いずれにしても人形は適切に処分されるので安心。とくに手放し方にこだわりがないのであれば、そのまま委ねた方がいいでしょう。
②:買取業者に査定を依頼する
人形供養を終えた人形が貴重なものなら、買取業者に査定を依頼するのも悪くありません。
人形買取で実績のある【バイセル】が公表している相場は以下のとおり。
買取相場額
日本人形(五月人形・市松人形・御所人形・雛人形など)20万円前後
有名作家がつくった人形(人間国宝・平田郷陽など)500万円前後
有名作家が作ったフランス人形(ジュモーなど)500万円前後
一般的な人形に関しては、値段がつかないものから数十万円で買取されているようです。
筆者の経験上、価値のある人形はご家庭に眠っている確率が高いので、人気の買取業者を参考に査定に出してみるのもいいかと思います。
③:寄付をする
供養を終えた人形は寄付することもできます。
福祉施設や児童養護施設などに寄付することで、人形が新しい場所で大切に扱われることが期待できるでしょう。
ただし、事前に受け入れ先の確認が必要です。
ネットを利用すれば簡単に見つけられるので、寄付が可能か問い合わせましょう。
人形供養に関するQ&A
ここでは人形供養に関してよくある質問をまとめました。
Q1:大切な人形への感謝の在り方について教えてほしい
A:感謝の在り方は個人差がありますが、人形供養の際に心の中で感謝の言葉を述べたり、お供え物を用意することで人形への感謝を表現できます。
感謝の在り方に正解はありません。
あなたなりの感謝を人形に伝えればいいのです。
Q2:どうしても手放せないときはどうしたらいい?
A:どうしても手放せない場合は、人形を大切に保管し続けることも選択肢の一つです。
ただし、将来的にどのように処分するかを考えておくことが重要。家族などから破棄を求められている状況なら、話し合いは必要になるでしょう。
Q3:魂抜きをしたら売っても大丈夫?
A:人形供養で魂抜きを行った人形は、真っ新な状態にあると言われています。したがって、売ることは何ら問題ありません。
買取業者やリサイクルショップなど、理想の売却先を見つけましょう。
まとめ
人形供養は大切な人形に感謝して手放す方法です。
主な方法をおさらいしましょう。
神社やお寺に依頼する
人形供養祭に参加する
葬儀ホールに依頼する方法
いずれもメリット・デメリットがあるので、あなたが納得できる方法を選びましょう。
またガラスケース入りの人形や、供養後の人形の扱い方もよく検討してみてください。あなたなりの答えを出せれば、それが最適解になります。