キューピッドがいるラブホテル楽しみすぎるという話
『キューピッドがいるラブホテル』第二弾放送決定やったあ!!!!!!!!!!!!!
『キューピッドがいるラブホテル』とは、テレビ朝日「そだてれび」内にて放送されたショートドラマのことです。
第一弾はこちら↓
この番組はテレビ朝日内での企画コンペという側面があるらしく、公式HPにて実施される視聴者投票の結果次第で続編の制作、勝ち進めばテレ朝でのスペシャル番組の放送枠が与えられるという仕組みのようです。
『キューピッドがいるラブホテル』は5月に放送された第一弾の投票の結果、見事に予選(?)を勝ち抜き、今回めでたく第二弾が制作されたという経緯があります。
人間の恋心を操ることができる「キューピッド」がいるという噂を聞きつけ、様々な事情を抱えたカップルが樋口幸平さん演じるキューピッドのもとを訪ねてくる様子が描かれるヒューマンドラマ。
シナリオのおもしろさについてはまだよく分からないというのが正直な感想です。なんせ7分のショートドラマなので……。
しかし、「恋心」という当事者以外には理解しがたく不安定なものにフォーカスしたテーマ性と、恋心を芽生えさせることもできれば綺麗さっぱり消してしまうこともできるという「キューピッド」の存在だけでいくらでも物語を展開できるのでは? と思わせる求心力は確かにあると思うわけです。
第一弾では恋心を消してほしいとキューピッドに頼む不倫カップルのドラマが描かれていましたが、逆に恋心を芽生えさせてほしくてキューピッドのもとを訪れる人間はどんなドラマを抱えているのか? とか、あのラブホテルを出たあとの二人はどうなったのか? とか、色々想像が膨らみます。
恋心を操作する方法が真っ赤なルージュを唇に塗ってキスをするというのも、ベタだけどその画だけでもドキッとさせるドラマチックさがあると思います。
そして何よりも「キューピッド」の存在感です。
キューピッド……いや、キューピッドさん。
不健康なほどに真っ白な肌に真っ黒い髪、黒い服、唇だけが際立って赤く、そこに立っているだけで何も説明されずとも彼が人間ではないことは一目で分かる……そんな圧倒的な人外キャラです。
こんなん好きじゃないわけがない。
狂わないわけがない。
第一弾放送後、一時は「キューピッドさん……」しかツイート出来なくなるほどオタクにごっ刺さったキャラクターなわけなんですよね。
言うまでもないことをこれから敢えて言いますが、もちろんこのドラマでの樋口幸平さんのお芝居も最高なんだ。
淡々とルージュの説明をするまるで機械音声みたいに抑揚のほとんどない声、恋心に振り回される人間を見つめる瞳の底知れなさ、徹底して「人間っぽさ」を排除した空気感……。
桃井タロウは真顔なのに無表情ではなかった人外だったけど、キューピッドさんは一貫して無表情。「感情」というシステム自体が備わっていないのではとも思わせる雰囲気がある。
キューピッドさん……本当に何のためにあのラブホテルにいるんだろうな。
ドラマの冒頭と最後に入る彼のモノローグを見るに、恋愛なんて些末なものに対して右往左往する人間の様子を観測している上位存在というふうにも見える。
面白がっているというよりはその愚かさを哀れんでいるような、何ならちょっと馬鹿にしているような感じさえある。めちゃくちゃ「オレ、天使」だと思う。愛という名の偶像崇拝主義を叩き潰すのかも。
それがキューピッドさん自身の人間の恋愛感情に対する興味関心に由来する行動なのか、はたまた誰かに課せられた使命でイヤイヤやってることなのかめちゃくちゃ気になる。本当に気になる。
こういうストーリーテラー的なキャラクターが登場する1話完結型のドラマ、終盤でそのキャラの素性やバックグラウンドが明かされてこそ真価を発揮すると思うんですよ。
何もかもが謎めいたぞっとするほど美しい男というのがキューピッドさんの魅力、わかる、かなりわかる。結局何者か分からない上位存在のままであってほしい、わかる、ほんとにわかるマジで。
それをわかった上でキューピッドさんの掘り下げエピソード絶対やってほしいと言いたい。
すべてを明かしてくれなくてもいい。開示するのはマジでほんのちょっとだけでもいい、ただ愚かな人間を外から観測しているだけだったはずのキューピッドさんが、その爪先だけでも「物語」の当事者になってくれればそれで……。
オタクはその日が来るのをずっと待ってる。
何にせよそれにたどり着くためにはこれからもコンペを勝ち進んでいくほかないと思われるので、今回もたくさん見てたくさん投票しよう……と思っている。
『キューピッドがいるラブホテル』第二弾は9/18(月) 24時45分からテレビ朝日にて放送です。
放送圏外の方もわりと爆速でYouTubeに動画がアップされるので心配ご無用です。
みんなでキューピッドさんに会いに行こう!