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近すぎると、細部は鮮明だ。だが、全体的に何が何だか分からないことがある。遠すぎると、細部がぼやける。何でもバランスが大事。もしくは片方に振り切るか。

・痛い奴がいる。

音楽も映画も食事も特に偏見なく、楽しむ派である。これは主義だ。アイドルウェルカム。レゲエウェルカム。是枝裕和ウェルカム。小津ウェルカム。メキシコ料理ウェルカム。カルフォルニアロールウェルカム。それぞれのイイところだけを満喫している感覚だ。ある意味では、食べるのが汚いのかもしれない。美味しいところだけを食べるイメージ。ただ、味が薄い部分ややけに硬い部分、苦い部分も食べるから、旨味が引き立つことがあることも承知している。それは、人間関係においても同じだと考える。基本的には、だれでもウェルカムである。であるはずである。とりあえず話してみて、相手を知ろうとはする。ただ、どうしても腹落ちしない奴もいる。キノコの葦のような食べる部分じゃないやつ。キノコの葦まで綺麗に食べる人もいるから、単に僕が苦手なだけの可能性が大きい。そんなことはいいとして、そいつはだいぶ痛い奴。LINEのひとことを平気で「人生一度きり、好きな事を全力で。」とかにするタイプ。熱い奴なんだとは思う。けど、熱さが人に伝染しないタイプの熱さ。むしろ冷ます。すごい。熱いのに寒い。
そんな痛い奴のラインのトプ画が変わった。(こういう痛い奴ほど、◯◯さんがプロフィール画像を変更しましたっていうタイムライン?が流れてくる)
トプ画が変わったので、ふらっとプロフィールを覗きに行くと、トプ画と共にひとことも変わっていた。その新しいひとことが、
「毎日、旅行していたい。」になっていた。
彼は何をしたいのか。彼は今何を思うのか。わからない。旅行したいならすればいい。好きなだけすればいい。年に1回でも毎日でも。そう思った。時間や環境のせいにするのは、ある意味、楽に生きれるのかもしれないな。そっちの方が楽しく生きる事ができる可能性もある。
ところで、旅行って何なんだろうか。旅。移動。娯楽。イベント。明確な定義は見つからない気がしている。俺からすれば、旅行なんて毎日だ。控えめに言っても、夜の渋谷は旅行である。見慣れた風景も旅行になり得る。ぜんぜん。朝10時前、畑の砂利みちを小走りでかけながら、遠目にゆっくり自転車を漕ぐお婆さんを捉え、最寄り駅まで向かう移動は確かに旅行だ。移動にしては文学的すぎる。旅行は己次第。だ。これを普及させていきたい。むしろ、みんなが言う旅行は旅行ではない。北海道に行くとなれば、事前にインスタでいいねをもらえそうなホテル/旅館を予約し、おしゃれ風に恣意的に作られたカフェ→日本全国どこでも美味しい海鮮→北海道グルメのストーリー投稿。6万回みたわ。何がイイのか。もっと肩肘はらず、ゆっくりしてほしい。自称旅行をお金と時間をかけてどうせするなら、自称旅行を他称旅行までに引き上げてほしい。静岡の手打ちそばが旨く感じるのも、北海道の海鮮が旨く感じるのも、己次第だと信じている。この時点で、夢も希望もなくなるかもしれない。東京のご飯に慣れすぎた後遺症だろう。何だか切ない。
少しだけ話はそれたものの、言いたい事は「お前痛いんだよ」である。
そんな卑屈な愚痴をこぼす俺の方が痛いことはわかっているが、北海道の海鮮の美味さに免じて、今日は見逃してもらおう。

・こわっ。

「かっこいいじゃん!中出しいいじゃん!ベイビーできちゃうじゃん!」
真夜中の渋谷で聞いた断末魔。お互いにいる旦那妻。頭が狂うこの夏は。

・気になる。

気になって、どうしようもなくなる。この前、友達が、何かを言い始めた。だが、すぐに口を動かすのを止めた。そして、やっぱイイやと一言だけ口にした。おい、何だよ、言えよ。え、いいよ、いい。は、言えよ。いいよ、別に。は、言えって!気になりすぎて、怒りがこみあげる。きっと好奇心の進化系は怒りである。知らないことへの怒り。決して、無理に隠そうとする友達への怒りではない。ちなみにこの話は8ヶ月くらい前のmemoから抜粋した。8ヶ月たった今も、まだ彼が言いたかったことを教えてもらっていない。ただ、今の俺は非常に落ち着いている。好奇心の進化系は怒り。きっと、怒りのその先は、無関心である。不思議だ。時間の経過というスパイスが好奇心を無関心にさせてしまった。やっぱり、時間って目には見えないけど、確かに存在しているし、なんなら、僕の中を流れている。明日もみんな頑張ろう。だって、、、、。あ、やっぱいいや。いい、何でもない。

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