高校野球 2016春季山梨県大会観戦レポ その3 富士学苑対笛吹

富士学苑 3-2 笛吹

富士学苑は私立で、主力は山梨県内でも郡内、と呼ばれる地元エリアの選手たち。
私立の中では選手集めの範囲が地元に限定されるというのと、夏の応援団がジャズのビッグバンド風、というあたりが見どころのチーム。

笛吹は公立で、かつての石和高校と山梨園芸高校が合併。
どちらもあまり強いチームではなかったし、一応連合チームで笛吹・石和だった年くらいのエースがMAX135キロくらい出たのと、コールド負け常連の園芸最後の1年生ショートがセンスありそうだったのが記憶に残っているが、1回戦負け常連といった感じ。

その笛吹に富士学苑が私立の意地を見せられるか、というのがポイントではあったが、試合は8回まで観戦して3-2、そのまま富士学苑が押し切った模様。

富士学苑のエース、栗本投手は1年生から投げてきて、今年が3年生。
となると、大きく成長して今年は甲子園目指すチーム、に成長していて欲しかったんだけれど。
そういう意味では大きく期待はずれ。
MAX130キロいくかどうか、程度では「チームでは珍しく県外シニアからの進学」「1年からエース」という看板が泣くというもの。
6回に疲れからか2点取られて、球速も落ちてきて以降、立て直したのは見事だったが、逆に言えばチームに2番手投手が育ってない、ということでもある。
ただでさえ、酷暑で知られる夏の山梨、2番手投手の目処は各チーム急務。
ましてや、富士学苑などの高原地域のチームは、毎年エースが足攣る→2番手ボコボコ、という様子を見てきているだけに(北杜対吉田の壮絶な両エース足攣り合戦なんて年もあって壮絶だった。尚勝ち上がった吉田は次戦でもエースが足つって、2番手が逆転満塁サヨナラホームラン食らった)、エース栗本が疲れてきたタイミングで2番手投手が出てこなかったのは不安要素ではある。

笛吹は、元々弱小公立。
今回のチームでもそれを越えて見るべき選手はいなさそうだったし。
富士学苑が、強化をしていないチームと同レベル、という確認が出来てしまった、という試合だった。