直観を言葉にして贈る仕事―メッセンジャー(霊視)を体験してみた
もし心を第六感で感じて言葉にすることができる人がいると言ったら、みんなから笑われるだろうか。
さらにぼくが実際に体験してみて深い感銘を受けたと言ったら、あなたは怪しむだろうか。
ぼくが今関わっているトークンハウスコミュニティには、ぼくが今まで見たことも聞いたこともなかった仕事をしている人がいる。
ミクちゃん―彼女は幼いころから特別な力を持っていると有名な霊媒師に言われ、それから大人になってメッセンジャー(霊視)を生業にして生きていた。
今回はそんなミクちゃんにオンラインでセッションをしてもらった体験を綴っていきたい。
心の声に導かれて
「画面に集中してください」
画面越しにミクちゃんが言った。
霊媒師から白龍を連れていると言われたその瞳でぼくを眼差す。
その瞬間、ぼくも白龍が見えた。
なんてことはなかったけれど。
ぼくはまだ白龍を見れる域に到達していなかったみたいだ。
次にぼくは目を瞑り、おなかの奥に意識を集中するように言われた。
どうやらミクちゃんは目で心を読み取っているわけではないらしい。
ぼくが意識を自分の心に向けている間、ぼくの心が眉間あたりから電波のように発せられて彼女はそれを第六感で受け取っているのだそう。
「受信」が終わるとミクちゃんは絵を描きだした。
この間あまり焦点は合っていないんだとか。
イメージのままに絵を描き終えると、彼女は穏やかに話し始めた。
語り口は穏やかだけど、内容は鋭かった。
そして、言葉が、空気が、ぼくを包みこんで溶け合った。
静かに、あたたかに。
セッションの時間はあっという間に過ぎ去り、最後に彼女はこう言った。
「くまもんには大きな木になってほしい。色んなことを見てきたし知っているけれど、何も変わらずそこに居続けてほしい。」
ぼくは、大きな木になれるだろうか。
言葉は翼
セッションを実際に受けてみると、スピリチュアルな感じはそんなにしなくて、思っていた以上に哲学的だった。
ミクちゃんは相手の心を「直観」してイメージを掴み、それを言葉や絵に翻訳して伝えていた。
だからミクちゃんも言っていたけれど、心を感じ取ることができれば、そしてそれを言葉にすることができれば、メッセンジャーは本来誰でもできること。
言葉は、心を運ぶ翼になれる。
少なくともあの刹那、ぼくはそう感じていた。