渡し舟って風情あるよね
日本昔話や大河ドラマなどでたまに登場する渡し舟。
いかに大勢の客を素早く運べるかが重視され、新幹線が走りリニアの開発が進む現代において、完全に時代に逆行している存在だ。
それゆえ「昔のもの」というイメージが強いが、日本にはまだまだ残っている。
ちあきなおみや細川たかしも歌っていた矢切の渡し。東京と千葉の県境にあり、柴又と松戸を結んでいる。
都内最後の渡し舟であり、明治時代から杉浦家が世襲で受け継いでいる。
舟にモータはついているが、基本的には使わずにこいでくれる。
現代において実用性はほぼないが、柴又観光の名所として一役買っている。
愛媛県松山市の三津浜にある三津の渡し。室町時代に誕生したとされ、小林一茶も利用した歴史ある渡し舟だ。
現代でもすぐ近くに橋がないため、この渡し舟は実用的だ。観光客だけでなく地域の通勤通学にも活用されている。
渡船場にインターホンがあり、押すと来てくれた。
新幹線などと比べるとコスパは悪そうだが、港を小さな舟でゆっくりと進むのは何とも風情がある。古い言葉でいうと「いとをかし」だ。
時代には逆行しているが、観光資源として優秀だったりあなどれない実用性を持っているおかげで、何だかんだ日本各地に残っているので、見つけたら積極的に乗ってみたいものである。
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