トイレの後のにおい【漫画あり】
まずはこの漫画をお読み下さい。
何気ない日常会話を描いただけのものです。
女性が入った後のトイレのにおいについて言及することは一般的には憚られることだと分かっています。
分かってはいるのですが、そこの深堀りを避けるのは、創作者を志す上で果たして正しいことなのか?
そう自らに言い訳をしながら、進めていきます。
和尻の匠、桂正和先生の漫画「Is"」で、いつきちゃんが
「レディが(トイレに)入った後は少し間を置いてくださらない?」
と言っています。
このセリフを読んだのは、確か小学校6年生頃のことでした。
当初は何のことかわかりませんでしたが、ずっと気になっており、次第に女性が用を足した後のトイレは確かに素のトイレとは違うにおいが付加されていると気付きました。
いつきちゃんは、そのにおいが消えるまで間を開けろ、そう言っていたのです。
ボクが描いた上記の下品な直接表現漫画とは違い、少年漫画が許す範囲でさりげない確かなリアルを描写した、でも少年の性癖を歪ませるに値する鋭いコマのセリフでした。
あれこそがプロのお仕事でしょう。
しかし、その性癖を歪ませた少年が育った頃、ひとつの真実に気付きました。
あれは、女性特有のにおいではない、と。
女性らしさを持つ男性が増えている昨今、トイレ事情にもその波は押し寄せていました。
「小便の飛沫が飛ぶから」
それを理由に、男でも座り小便をすることが増えたのです。
それまで殆どの男性は局部のみを露出させ用を足していました。
しかし、それが女性のように便座に座ることで、ある変化が起きたのです。
それが、女性の使用後と同じにおいがするという事実です。
局部のみでなく、下半身全てを露出させることによって起こる変化。
その変化は、奇しくも女性と同じ変化。
そこから導き出される答えは1つ、
あれは、女性器から発せられるにおいでなく、
肛門から発せられるにおいだった。
その真実は、少年にとって果てしなく残酷なものでした。
でも、桂正和先生が教えてくれた「夢」は、それまでの人生に一筋の輝きをもたらしてくれました。
ボクも将来、少年読者の性癖を歪めるような、でも決して直接的ではない、さりげない仕事がしたい。
ひょっこりと現れる生々しさを表現したい。
そう思うのでした。