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会社を辞めた僕がこれから始めようとしていること・仲間募集

はじめまして。古市といいます。
5月末に就労支援を行うNPOを退職し、この11月11日に「一般社団法人NIMO ALCAMO」を設立しました。
法人を作り、これからどんなことを始めようとしているのか?
今考えていることを書かせていただきます。
一緒にやりたいと思って下さる方がいたら、嬉しいです。

個性に合わせて仕事をすることができるプラットフォームをつくる

前職の退職時投稿でも少し書いたのですが、仕事に個性を合わせるのではなく、個性に合わせて仕事をつくりたいと思っています。

そう思うようになったきっかけとして、前職の就労支援拠点を通じて僕がやっているカレー屋へ職場体験に来られた40代の男性の話をさせてください。

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その方は以前は優秀なホテルマンとして働いていましたが、会社の業績が傾き営業に配属されることになりました。ところが営業職が合わず鬱や適応障害になり会社を辞められます。電車にも乗れない状態だったので、社会復帰のステップとして接客をしてみたいということで一日だけの職場体験を受け入れました。

働いていただいた結果は、さすが元ホテルマン!といったすばらしい接客。でもまだ雇用されて仕事をするには不安だと言います。

「なんでまだ働けないんですか?」と尋ねると、

鬱が原因で月に何度か体調が悪くなり「今日は良くても、明日の朝はベッドから起き上がれないかもしれない」という不安があるということでした。そのため、その男性にとって「1ヶ月先までシフトが埋まる」という一般的な働き方はプレッシャーなのです。調子の良い日は問題なく働けるのに。

そんな中、ITの進歩によって旧来の仕組みでは不可能だった働き方が生まれてきました。
例えばUber Eatsの配達員という働き方。
シフトが決められる訳ではありません。アプリを立ち上げた瞬間から仕事が始まり、アプリを閉じれば仕事が終わります。「今日は調子が良さそうだから、今から1時間だけ働こう」という働き方ができます。

「月に何度かしんどくなる日があるから、シフトで責任を負うのが怖くて一切働けない」という状態から「今は調子が良いから少し働ける」という状態へのシフト。カレー屋の体験に来た男性も、このような働き方の職種が広がっていれば少しずつ働き始められたかもしれません。
このような例が、その人の個性(状態)に合わせて働くことができるプラットフォームのイメージです。

個性に合わせて仕事をつくった最もクリエイティブなプロジェクトが注文を間違える料理店だと思います。

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認知症の方に給仕として働いてもらって、「注文を間違える」というハプニングが起こったとしてもお客さんにそれを楽しんでもらうレストラン。「認知症だからできない」を「認知症だからできる」に変えてしまうというコンセプトに衝撃を受け、感動しました。

僕もこれから、こうしたITやクリエイティブの力を使った「個性に合わせた仕事」を作っていきたいと思っています。


働くために求められる「総合力」や「欠点の無さ」

今の日本で就職する時に求められるのは、「仕事に支障をきたす欠点が無い状態で働きに来てくださいね」という要求です。
そのため、就労支援の現場では「まずは病気を直す」「まずは体力をつける」といったサポートから始めることがよくあります。

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もちろんそうした支援も必要ですが、治療や準備のステップを踏んでいると就労できるまでの期間が長期化してしまうケースもあります。
誤解を恐れずに言うと、僕がつくりたいのはこのような社会です。

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認知症の方が、認知症のまま社会で活躍できる、とか。
鬱の人が、完治していなくても調子の良い時だけ働ける、とか。
そういうプラットフォームが用意された社会です。


最初のプロジェクトは、多動な人のための、多動だからこそ活躍ができるプラットフォーム

そのように個性に合わせて働けるプラットフォームを作っていくために法人を作ったのですが、まず最初に取り組むのは、僕自身のコンプレックスでもある「多動」です。

飽き性・甲斐性がない・根気がない

これまで僕が言われてきた言葉です。
興味がすぐに移り変わって、長続きしません。
根気よく反復が必要な作業はストレスを感じてしまい苦手です。
一つのことを続けられない自分に自信がありませんでした。

僕はカレー屋の店舗も持っているのですが、「同じ店で毎日働き続ける」ということができません。
カレーを作り続けるのではなく、全然違う「おでん」や「タコス」を出したりとか、移動販売車でイベントに出店したりとか、「場所」か「作業」を変えて、ストレスを感じず続けられる工夫をしてきました。

なにかを極めるとか、全力でやりきることが苦手で、「大阪で一番のカレー」を目指すような根気が無いこともコンプレックス。

ところがある限界集落を訪れた際に
「スパイスカレーなんて食べたことないから、ここにも店出してほしいわ」
と言われた時、

「無い所へ行けば喜んでもらえるし、移動することは苦じゃない。」

ということに気づきました。
一箇所でずっと働き続けるのが苦手な多動な僕にとって、「喜んでくれる場所に行く」というのはとても合った働き方でした。

そこで、「多動で専門スキルを持つ人」と「専門サービスを求めている地域」を結びつけるプロジェクトを立ち上げることにしました。「フラフラするな」と言われてきた多動な人が、多動だからこそ活躍できるプラットフォームです。
11/10の夜に、構想お披露目イベントも実施します。ご都合つけばぜひ参加してください。

このプロジェクトを始めてみて思うのは、多動な自分の理想の働き方は、「好きなときに、好きな場所で働きたい」というワガママです。
コロナもあって最近リモートワークで好きな場所で働く人が増えましたが、「カレー屋」みたいな仕事ってリモートワークできないじゃないですか。
全然好きな場所で好きなように働けません。
デザイナーとかプログラマーとか、場所を選ばずに働ける人がどれだけ羨ましいか…。

僕ももっと自由に働きたい。
アーティスト・イン・レジデンスはあるのに、なんでカレー屋・イン・レジデンスはないんだとも思います。
なので、サービス業などの人でも好きな場所で好きな時に働ける、「働く場所のマッチング」事業を始めたいと思っています。
個性に合わせた仕事づくり、第一弾です。

「好きな時に好きな場所で働く?そんなワガママな!」
というお叱りの声も聞こえてきそうですが、さまざまな当たり前が変わっていく社会において、「本当はこうしたいのに我慢している」という本音が、社会をもっと良くしていくはずだとも信じています。


一緒に動いてくれる仲間を募集

まずはプロボノやボランティアベースにはなってしまうのですが、僕がやろうとしていることを一緒に動いてくれる仲間も探しています。

・各地の出店の様子などの写真撮影
・イベント等の補助、レポート記事作成
・多動な料理人探しや、拠点となる店舗の開拓
・各種リサーチ
・広報物デザイン
・サービスサイト制作

など、できることがありそうなら、SNSなどでお声がけいただけると嬉しいです。


さて、まだまだ動き始めたばかりですが、どうかご意見いただいたり、見守っていただけると幸いです。
どうぞ、よろしくお願いします。

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古市 邦人|NIMO ALCAMO
サポートいただいたお金は、今行っている若者の就労支援などへ充てさせていただきます。