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【FFヒーター取付編12】本体の据え付け

FFヒーター取付編11はこちら

帰り際は青空だったので、久しぶりにヨットの写真をトップの画像にしつつ早朝のマリーナは

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東映の映画のオープニング並に激しい波、風も10m以上吹いています。
さすが防風波浪警報発令中。
そしてマリーナに来る途中のパーキングエリアでボートを載せたトラックが停まっていましたが、

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あらら、偶然。
そのボートがこのマリーナに運ばれて来ました。
オーナーさんはいらっしゃらなかったので詳細不明ですが、デッキの屋根の取り付け方が関西から瀬戸内にかけてよく目にする感じのタイプなので、おそらく元は向こうの方の艇だったんではと思います。
デッキに室外機が据え付けられていたので家庭用エアコンが取り付けられているのでしょう、羨ましい限りですな。
これで陸電が無くても稼働するなら最高ですね。

他の艇を羨んでも自分のヨットが快適になるわけではありませんので、せめて暑いのは無理でも寒さはなんとかしようとFFヒーターの取り付け作業の続きです。

まず前回穴を…

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開けましたので、ここにFFヒーターを取り付けるための下駄をアクリル板で作ります。
前回、16mm分(8mm×2枚)のアクリル板を噛ませてちょうどよかったので、

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ちゃんと長さを揃えて切った8mmのアクリル板にマークをして穴を開けますよー

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大丈夫か自分?1枚割ってしまいました…
ちゃんとバイスを使わなかったことが悔やまれますが、新たにもう1枚切り出しまして、8mm厚の板を4枚穴を開けました。
組んでみると…

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はい、大丈夫ですね。
アクリル板にTとMと書いていますが、手前と向こうの略ですわ。
それではこれを設置場所に置き、固定するためのボルトを通す穴を開けますが…

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なんと言うことでしょう、魚探の取り付けの時に10年に一度しか使わないと言っていた直角アダプターを再び使う事になるとは。
10年と言いつつまだ4ヶ月しか経っていませんよ。
私のヨットは光速近くか、あるいは超えて相対性理論によるリップ・ヴァン・ウィンクル効果(ウラシマ効果)でもあったのか?
冗談はさておいて、ボルトの穴を開けてアクリル板の下駄を取り付けすると、

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はい、大丈夫でした。
次に気密を確保するのに、

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テープ状になった発泡ゴムを

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切りまして、

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こんな感じでアクリル板の間に押し込みつつ貼ってやります。
10mm厚を2枚なので20mm。
アクリル板より4mm程高い計算です。
おい、これで気密かよ?発泡ゴムじゃないか… と言うツッコミは聞こえない事にしまして、

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品質保証期限が3ヶ月程過ぎた高耐熱性液状ガスケットを各所塗布し…

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耐熱ゴムシートをサイズを合わせて切り出して…

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中も切って”ロ”みたいな形にし、ボルトの通る穴を開孔し…

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FFヒーターの取り付けプレートとアクリル板の間に挟んでボルトで固定しました。
イメージ的にはこれで板の下とは気密が取れている状態です(イメージはイメージであって実際はどうですかね…)。

ここにFFヒーター本体を…

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言葉では説明出来ませんが、知恵の輪のようにスライドさせたり斜めにしたりと、色々と位置を変えながら押し込んで所定の位置に。
いや本当に色々とギリギリサイズで、むかーし乗ってたビモータ(イタリアのバイクメーカー。私が乗ってたのはバッテリーを入れ替えるのにタンクどころかサブフレームまで外さないとダメだった。)を整備している気分です。

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裏からナットでガッチリ固定してやります。

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固定完了。
この狭いところに燃料パイプ、吸気パイプ、排気パイプ(←これが間違いなく厄介)を配管する作業は気が滅入りますが、今は気にしない…
動画で見るとわかりやすいですかね?

こんな感じになっています。

これでヒーター本体はがっちりとヨットに固定されました。
今日の作業はここまでですが、ちょっと仮組みチックな事をしてみましょう。

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ふむふむ。
排気パイプは一応角度と長さを測って直管損失、曲がり損失を計算しましたが問題ないはずです。
久しぶりにζeとかθとか使う手計算した…
温風の送風ダクトはパーツや方法を考えて左側の壁から抜かして、壁の真裏になる…

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この辺に出してやります。
多分、エアコンの室外機のパイプを隠すパーツあるじゃないですか?あんなのを使う感じになりそうな予感。

これからの作業は、

・排気パイプの配管(高難易度)
・吸気パイプの配管
・燃料タンクに穴を開けて燃料取り出し部品設置(高難易度だし面倒)
・燃料パイプ配管と燃料ポンプの設置
・排気パイプ周りの気密化と吸気エリアとの隔離(手間で面倒)
・温風ダクトと温風吹き出し口設置(やり方考え中)
・操作パネル設置
・電源の配線
・化粧板を造作してヒーター本体や配管、配線を見えなくする

山盛りですな… 寒いうちに終わるのか?

特に排気パイプの配管、燃料タンクの加工、排気と吸気の隔離は面倒そうです。

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今更ですが、やっぱり他の場所に設置した方が楽だったな…
ウチのヨット(HABER660)の場合、一番楽なのはキャビン後方のロッカーの中でしょうね。工作が楽、排気が楽、気密も楽、燃料もそう苦労しない、電気は楽勝という感じです。 ロッカーの収納スペースを殺すのが嫌で結局ここにしましたが、その分の作業の難易度が結構上がってしまいました。
だいたい多くの作業は後悔しますが、今回が最大の後悔かも。

そして、実は今日の作業をする前の前章譚がありましてですね、去年動かしただけなので、設置する前に一回スタンドアローン… と言うか外でわかりやすい状態で小一時間動かそうと思ったんですよ。
そこで実は… 

FFヒーター取付編13へ続く