【FFヒーター取付編18】それでは耐熱パイプはいかがですか?ただし断熱材は巻きません。
FFヒーター取付編17はこちら
前回はヒーターから出る暖かい風が実は「暖かい」ではなく「かなり熱い」事が判明。
「かなり熱い」と言うのはサハラのトゥアレグ族が「ギブリィが吹いてきたぞ!はぐれた隊商を探せ!」みたいなレベルではなく、80度超の火傷レベルのものでして、
↑こんな感じにダクトがぐんにゃり歪んでしまう悲劇に見舞われました。
詳しくはFFヒーター取付編17をお読み下さい。上にちょっと書いたサハラの民トゥアレグ(ケル・タマシェク)のアザライ(塩キャラバン)の話も書いています(嘘です、書いてません)。
幸いなことに、ダクトは当初より
信濃川(多分日本で一番長い川)かと言う長さで家に届きましたので、あと数個分は必要な長さにカットして使う事が出来ます。
しかし同じ形… と言うか再び温風(いや熱風か)を直接中に通すと熱で歪む事は火を見るより明らか。
むしろ熱くて今度は本物の火すら見るんじゃないかと恐れています。
モノタロウのカタログを眺めたりエコキュートの施工写真を食い入るように見てどんな部材を使って断熱してるのか調べたりしました… が、結局ピンと来るような部材を発見したり、良いアイデアが思いつくと言う事はありませんでした。
もっとスペース(あとたった15mmあれば…)があったりお金をかければどうにでもなるんですけどね。
それでもHTパイプなる耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管、つまりは耐熱の塩ビパイプと言うのを発見しまして、
パイプを1mにエルボーを1つ試しに買いました。
耐熱だと茶色なのね。
エルボーは本当は異径タイプのFFヒーターからの接続パーツに合う口径のが欲しかったのですが、パッと見は売ってない様子(おそらくパイプ屋さん的店舗に行けばいいんだろうけど)だったので、これは加工する事でカバー予定。
あとは
前に買ったこれも再度購入。
前回はヒーターとの接続に使いましたが、今回は吹き出し側に使う予定。
それでは早速マリーナに来まして…
おっと、かじめ(と言うこの辺ではよく食べられている海藻)漁が始まっていますね、春ですなぁ…
今年もマリーナの女将さんからお裾分けを頂きたいものです。
って、春って事はもうすぐ暖かくなって、再びヒーター取り付け熱が下がるような…
その辺の事は考えない事にして、まずはエルボーに
10mm厚のネオプレーンのテープがあったので巻きまして(確かネオプレーンは100度超の温度に耐えたれたはず 最近新調したウェットスーツにそんな事が書いてあった)。
このままだと太すぎですし接続ダクトをはめるのが難しいので
テーパー状に削ってやり(やっつけ仕事)。
そしてヒーターとの接続ダクトを
ホースバンドでギチギチに締め上げてやりました。
それを再びヒーターと、
接続します。
次にダクトの余りを…
あぁ、先週切ったばかりなのに再び切る事になろうとは。
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる♪
いや、まだアカシアには早いか。
とにかく(再び)切りまして、
壁に設置(仮付も含めて何回やってんだ…)。
ここに耐熱パイプを通しますので必要な長さを
測りまして(ちょうど520mmですね)、
その長さにノコギリでギコギコ切ります。
本日の作業場はヨットから降りて自分の船台の角を活用ですわ。
はい、切りました。
それから、白いパーツを
ノコギリとホールソーで加工し、
こんな形に加工して、
先程の耐熱パイプをダクトに組み込んで、白パーツもこんな感じで。
今回は温度計測と、これでダクトが歪まないかどうかのテストなので、隙間は養生テープで塞ぐだけです。
それでは、再び燃料タンクを接続して(ディーゼル臭くなるからロッカーに入れてた)、一酸化炭素検知器のスイッチを入れて(誤動作でピーピーなると迷惑なので無人の時は入れてない)ヒーター稼働!
30分後、温度計測。
吹き出す空気の温度は75度。 あっつ…
排気パイプは184度。
正常運転ですね。
燃料パイプのホースクリップは39度と前回とほぼ同じで大丈夫、40度超える事は無さそうです。
耐熱パイプ外側は74度…
えぇ… 多分これはダメだな…
ダクトが耐熱パイプと触れている部分はすでに死んでいると思った方がいい感じです。
風が最も当たっていそうなこの部分88度…
もうダクトは諦めモードですわ。
気分的には
ΠΛΑΝΗΤΕΣ(プラネテス)のフォンブラウンに搭載されるタンデムミラーエンジン(比推力60万秒!)のテストで壊すつもり発言をするロックスミス博士なイメージですわ。いや、むしろこのテストの事故で死んだ開発主任技術者のシン・ヤマガタみたいな感じ?(このくだり、わかる人いないだろうなー)
と言うわけでダクトは多分ダメになりそうですが、前回よりはマシなはずなのでもしかして大丈夫?って気持ちと、ダメならどこが一番まずいの?と言う部分を見たいので燃料が尽きるまで運転させてみます(怖いので目を離さずにね)。
前回、約400cc弱の燃料を用意して3時間ちょっと稼働。
見た感じ、あと2時間半から3時間くらいで終わる感じ?
壊れるの覚悟で、
カバーもかけて熱的な部分でも悪条件にします(命名:菊水作戦)。
それから約3時間、
燃料が無くなりました。
室温は
25度とTシャツでも汗ばむ感じですわ。
400cc弱の燃料で6時間強稼働しましたから65cc/hくらいのイメージでしょうか?
これくらいの消費量なら、わざわざ燃料タンクに穴を開けて燃料ラインを引っ張る必要ないような(ただただ面倒なだけ)。
肝心の… と言うかメインの熱害ですが、パイプを外してみると、
表面のダクト(蓋)はほぼ無傷でしたが、壁面のダクトはこんな感じ。
と言ってもよくわからないですよね。
取り外してみると…
お前は
ダリの時計かよ…
生のダクトではダメだったので耐熱パイプを中に入れる作戦もダメでした。
なんとなくそんな気がしてましたよ、ふん!
次の作戦は
あと5〜10mm細い耐熱パイプを探して断熱材を巻いて同じ感じでやってみる(今のパイプだと断熱材を巻いたらダクトに入らないから)作戦
か
このダクトは諦めて、カーボンか金属(SUS材かなー)で似た感じのダクトを作る作戦(見えない下側は開けて密閉せず排熱性を良くする)
のどちらかですかね…
排気パイプの配管(気密確保)が鬼門だと思っていたのに、まさかこっちの方が難しいとはね…
FFヒーター取付編19へ続く