【水深計の振動子移設02】振動子の憂鬱
前回、思った場所に思った工法できちんと取り付る事が出来た振動子。
塩ビパイプ(ケース)をカットするのを失念してて、取り付け位置がこのままだとちょっと高いから、面倒だけど後からカットしよう… なんて(今思うと軽い)憂鬱を抱えつつ、それもまたネタになるからいいか… と思ってたんですわ。
で、帰宅した後に起こった悲劇。
その悲劇とは、「塩ビパイプ製のケースを設置した場所、FRPで固められた奥底には、160kgの金属バラストが埋め込まれていると言うのを思い出した!」と言うところまでが前回でした。
思い出そうが何だろうが、もうケースを船倉に取り付けちゃったんだから仕方ない。こうなりゃバラストと振動子の戦争じゃ!船倉だけに(←これが言いたかっただけ)。
暗澹な感じではありますが、一縷の望みを捨てず、今日は海に浮かべて使えるかどうか、残りの工程を済ませてトライですわ。
◾️ダメ元で完成させる
既に勝負がついていて消化試合の感も否めませんが、乗り掛かった船、いや船に乗ってるから作業出来るんだけど。
とにかくここから先は可逆的作業ですし、大した手間でもないので、進めてみます。
逆に言うと、ケースの取り付けなんかはパテを使ってて、不可逆的作業って事なんだけど…
まずは、前回接着した部分のパテやシリコーンシーラントが硬化しましたので、その部分の漏れがないかのリークチェック。
アルコールを…
お酌気分で注いでやります、アルコールだけに。
パッと見は漏れてません。
ジワジワと漏れても困るので、しばらくそのままにしておきますか。
その間に水深計の電源供給のための臨時ハーネスを作らないと。
適当な長さにカットしたコードの両端にバッテリークリップとワニ口を
付けて完成。
この後、コーヒー飲んだりして30分くらい時間を潰しましたが、
漏れはないようなので、
雑巾で吸い取り・拭き取りしてやって、ドライな状態にしたら、
意外と高かったヒマシ油を…
にょろーっと注いでやります。
それで、前回作った
このキャップ(と言うか振動子)を、
ケースにオン!
本番では、このキャップとケースの接続部には、シリコーンの自己融着テープでシールするつもり。
振動子からの配線を穴に通して底板をはめてやって、水深計に接続。
さっき作った臨時ハーネスで、バッテリーと水深計を接続すると…
やや!?「OUT」(←値が取れないとこの表示になる)って表示じゃなくて、ちゃんと数字が表示されてる!?
もしや、いけてる??
表示している深さは0.9m。
この値は…
ちゃんと地面から振動子までの距離を表示してるんだろうか??
(前の設置場所の時はそうだったけど…)
それにしては、0.9mは違う気がする。
◾️海に浮かべる
何をどう仮説を立てても、水に浮かべ無いと真実はわかりませんので、とりあえず下架してもらって桟橋で動作確認をする事にします。
事前に桟橋の所の深さを測っておくか…と桟橋に行くと、
げぇ!普段誰も使っていない桟橋に大型のプレジャーが!
しかも桟橋の奥の方!
桟橋手前側は、ウチのヨットでは喫水的に微妙です。
これじゃあ、きちんと海に出すしかないか…
なぜちゃんと海に出す事を躊躇しているのかと言うと、
実は水深計以外にも色々な作業を並行して進めていて、キャビンが大変な事になってるから。
微妙かつ絶妙なバランスで置かれている雑多な物、物、物(たまにゴミ)。
少し揺れると何かが落ちそうな、非常に危ういキャビンの状態。
このまま海に出し、大きめの曳き波でも受ければ、キャビン内のジェンガは崩壊間違いなし。
海にちゃんと出すには片付けないと…
午後からは仕事、午後イチと夕方にはミーティングと会議の予定が入ってるし… うーん…
ヨットで大海原(と書いて、そこまでと読みます)に繰り出そうかどうか悩む事20秒。
来週の休日は別件で埋まっててマリーナ来れないし、今日出すか!
とりあえずダッシュで大物や崩れたら被害が大きそうな物なんかの、最低限の片付けや固定をして下架。
水深計は、
配線を引っ張って来て、デッキの片隅に転がしてると言う雑さ。
絶縁すらしてないので短絡注意な感じ(わかってても絶縁するのが面倒)。
ではダッシュで準備したので、ダッシュで海に浮かべますよーー。
久しぶりにヨットが海の上に浮かびました(と思ってたんですが、セイリング中にドローンを飛ばしたのは、まだ先々週だった)。
ヨットがプラットフォームから離れて、急速に水深は4m以上に…
水深計の表示は…
ま、こんな感じですよ、水深計は…
切歯扼腕な気持ちも無いではないですが、その辺は先週済ませました。
なんて言うの?受容?悟り?
知ってた… 知ってたよ、動かないって。
それでも、「もしかして?」と思うのが人情。
ああ、でも動かないよね、やっぱり。
そんな感じのテストを終え、何かこう 「そうだよね、やっぱり…」と言う気持ちと、「お前はもっとやれたはずなのに…」と言う気持ちがミックスされた、微妙な感じで帰港。
気落ちしてたのと、会議の時間が迫ってたので、船体どころか船台のホイールすら洗う事もせずマリーナを後にしました。
あぁ、振動子を元の位置に戻して、配線をやり直して… か…
この場所はしばらくの間、使わない振動子を入れる専門のスペースになりました。