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【人力化計画04】遠すぎた橋(ただし城ヶ島大橋)
お前まだこれやってんのかよ!?と言う声が聞こえてきそうなこのヨットの人力足漕ぎ推進プロジェクトですが、やってますよやってます。
不人気企画ですけど(←そりゃ役に立たないからね)ちゃんと足で漕いで進ませるまで終わりません。
さてさて、前回はこんな感じで
ほぼブラケットの形が決定しましたが、まだスイミングラダーとの固定方法を考えていない状態と言うステータス。
その後、
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↑こんな感じだったのを、結局…
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ベロ(って言う?)を足して、2本のボルト穴を開ける事に。
3Dモデルですと、
↑こんな感じですわ(クリックして下さい)。
よし!これで決定!製作!
一応このブログはヨットブログなわけで、鉄工ブログとか金属加工ブログではありませんので、製作過程はすっ飛ばします。
って言うか趣味の範疇でやるなら、こう言うのは町工場とかに持ち込んでの外注になるでしょうし、自分で出来ると言う方は私のブログなぞ参考にはしないですし。
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バーン!
はい、完成!
TIG溶接で見えない内側からスポットで綺麗に…なんて軟弱な考え一切無し!強さ一択の強度重視の仕事。
ビード(溶接のしわしわ)を削って綺麗な平面にしてピカピカに… とも思いましたが、そうすると強度低下が避けられません。
質実剛健、壊れないのが一番なのでこのままで行きますわ。
さすが6mmのステンレス板(一部は2枚重ねて溶接して12mm厚に)、強固(な感じ)です。
まずはこの、出来立てホヤホヤのブラケットを
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無水エタノールで綺麗に拭いて、表面の汚れを綺麗にしつつ脱脂(←脱脂がメイン)。
そして1mm厚のゴムシートを、カッターで必要な大きさに切り出してやって
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内側にシリコーン(私の御用達、信越シリコーンのKE45Tですな)で貼り付け。
ゴムシートを貼った状態でサイズがピッタリになるように図面引いてますし、スイミングラダーへの傷防止にも。
そして何よりも、ギリギリのサイズで作って失敗すると取り返しがつかず、泣きながらステンレス製の内壁部を削る事になりますので、大きめに作って多少サイズを失敗しても、ある程度のバッファ… と言う、大は小を兼ねる作戦です。
吾輩の辞書に公差の文字は無い(自慢する事ではない)。
続いては、諸々の部品をブラケットに取り付けて大丈夫?って言うフィッティングテストをしますわ。
諸々の部品とは…
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50mmのM6ステンレスボルト
M6ボルト用ノブ(工具要らずでボルトが回せる)
外径34mm内径24mmで2mm厚の平パッキン
外径35mmで2mm厚のM6用幅広ステンレスワッシャー
M6用20mmのステンレススリーブ(スペーサー)
↑これら。
どれも1個か2個しか使わない物ばかりなので、余った分は全てヨットのバラストになる予定。
またヨットが安定しちゃうなー(進まないと言う意味で)。
まずはノブとM6のボルトでノブ付ボルトにします。
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↑これが足漕ぎドライブの取り外しや固定の要になるやつですわ。
ペダルドライブのティルト軸に、平パッキンを2枚を…
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入れてやって、ノブ付ボルトに幅広ワッシャーを入れて、
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50mmの深さにネジを切った穴にクルクルと入れてやります。
うむ、いいですね。
平パッキンは、ボスを板に溶接した際のビード部凹凸の吸収(ドライブの把持時の力の分散)目的です。
次に、その辺に転がっていたM6のキャップボルトとナットに、今回買ったM6用スリーブ(スペーサー)を使って
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こんな感じに。
勿論、本番ではワッシャーを噛ませますが、ワッシャーのストック箱から出すのが面倒なのでテストでは割愛。
よしこれで一通り完成!ちゃんと出来上がった!
では次はキッティングテストですけれども(さっきのはフィッティングね)、家でこのテストをするのは、最近このプロジェクトではおなじみのお風呂場…
お風呂場の手すりがスイミングラダーと同じ直径だから、テストが捗るなー。
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うんうん、いいですよ!
目論見通りに取り付けられました。
ナットを1個浴槽に落として、そのまま浴槽の穴の奥に入ってしまいましたが…
よし!マリーナに行ってヨットに取り付けるか!!
と、文字を大きくするくらいやる気を込めてマリーナに向かった土曜日。
天気も良く、風もそこそこでセイリング日和ではありますが、やはりブラケットを取り付けたい気持ちがはやるもの。
キャビンに入って、良い風を横目にバッグを開けて、出来立てのブラケットを取り出…
あれ?
へんだな?
深呼吸して、もう一回バッグの中を見ますか…
ん?入ってないような気がする…
き、気がするだけね… 気分気分!
なんだろう?正直者にしか見えないブラケットなのかな?
裸の王様ブラケット版かしら?
バッグを漁っても、ハンディGPS端末やGoPro、いくつかのブロック、コッターピンみたいな小物は入っていますが、肝心の大きくて重いブラケットがバッグの中に入っていない気がします。
気のせいかな?
念のため、バッグを置いていた車の後部座席を見てくるか(勿論無かった)。
そう、忘れてきました、家に。
昨夜、真夜中、お風呂場で(←本のタイトルになりそう)キッティングテストして、そのまま手すりにつけっぱなしですわ…
Lord, I'm five hundred miles away from home
Away from home, away from home
Away from home, away from home
Lord, I'm five hundred miles away from home…..
訳:主よ、もう家から500マイルも離れて… もうこんなに遠くに…
Five Hundred Miles(500マイルも離れて)より
↑ピーターポール&マリー、または忌野清志郎さんのヴォーカルで想像して下さい…
家まで500マイルっていうか80kmですが、今80km走ってマリーナに来て、もう一回帰るとさらに80km加算、そこから再びマリーナに戻るとさらに80km…
マリーナから帰宅すると、またまた80km加算。
1日320kmの移動するのは時間の無駄すぎるだろ…
最新鋭のF-35戦闘機なら時速約2,000km弱(実は新しい戦闘機が速いってわけでは無いんですけどね、1950年代に運用が始まったF-104なんかは2,700km/hで飛べるし)、3分とかからず家まで帰れますが、家の近くに滑走路はありません。
あ、垂直に着陸できるF-35Bなら大丈夫か!
よし!早速航空法79条に定める場外離着陸許可の申請を…
まてよ?着陸は出来ても離陸には短くてもいいから滑走路は必要じゃないか!
いやいや、そもそもまだ35Bは日本に導入されていないし。
注:導入されていても、忘れ物を取りに行くのには使えません。
そんな事を考えても時間の無駄なので、とにかく冷静にもう一回状況を整理しよう。
ブラケットはここには無い。
整理する程の複雑な事情や状況ではないか… ただ「無い」の一言だけだわ。
この事実を(残念ながら)静かに受け入れて、今日の作業は終了(するしかない)。
ここは、あえて戦略的撤退とします。
一体全体、何がどういう戦略なのか、自分自身わかっていませんが。
無いブラケットをあるような感じで、不貞腐れながら写真を撮ってみる。
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最近流行りのエアーブラケット遊びってやつですな(嘘)。
まぁ他にも、掃除や整理整頓も含めてやる事は色々あったので、それを片付けて帰宅しましたわ。
明日は日曜ですが、どうにも仕事で片付けないといけない案件があるし、来週も週末はお出かけする用事があるので、ブラケットの装着は結構先に。
うーーん、今週はここまで…
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