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私がグラフィックデザイナーになれた訳。

きっかけは「やってみよう」。

私は大学でグラフィックではなく、映像を勉強しておりました。青春時代に出会ったとある作品をきっかけに映像の面白さに取り憑かれ、将来は映像作家として活動することを夢見た学生時代でした。
が、しかしながら新卒で就職した先は映像もおろかクリエイティブとは
全く違った仕事で、私は肌に合わず早々にドロップアウトすることに。

「やっぱり本当はクリエイティブな仕事したいなあ」
そんなフワッとした気持ちから、学生の頃購入したMacbookPro 2011 Earlyを起動し、当時は最先端のAdobe Creative Suite 5.5のソフトたちを眺めました。(今のようなサブスクではなく、買い切り型のパッケージ商品。懐かしい!)その中で、ふとIllustratorを起動してちょっと弄ってみたところ…
なんや、楽しいやんけ。という感情が生まれました。学生の頃はグラフィックやイラレの授業も受けたことがなく、友人の映像作品の美術背景としてパロディのポスターを作ったぐらいの超ライトユーザー。
そんな実績ないソフトも使いこなせないのIllustratorに興味を持ったことが、後のグラフィックデザイナーとしての一歩だったのかもしれません。

「未経験ですけど、やる気あります。」

今となっては、本当にラッキーだったとしか思えないですが、偶然にも「未経験OKのグラフィック/DTPデザイナー」の求人がありました。それまでにも数十件ほどグラフィックデザインの求人に応募してましたが、どの企業でも御祈りメールをいただくばかりで、大概の求人は即戦力重視です。
そんな連敗記録を更新し続ける中で、ハローワークに掲載されていた「未経験OK」「グラフィック/DTPデザイナー」の願ったり叶ったりな求人に出会い、それが以前勤めていた印刷会社でした。面接では「未経験ですけど、イラレ触ったことあるし、ポートフォリオもイラレ使って作ってみました。やる気だけは人一倍あります!」多分そんな風の自己PRだったかと思います。結果として合格!事情は様々で詳しくは書けませんが、様々な要因が重なりグラフィックデザイナーとして就職できました。

土台を作ってくれた印刷会社。

当時はクリエイティブの業界についてぼんやりとしたイメージしかなかったものの、入社直後から「ああ、大変そうだな」と感じることも多々ありました。デザインの基礎を学び、眠たい目をこすりながらの業務、何度提案しても通らない紙面…今となっては良い思い出であり、そのような正直「きつい」環境であったからこその今があると感じております。特に、あの頃の経験があったからこそ、独りよがりにならずどんなデザインをすればいいのか、自分の足りないことは何なのかを認識できるようになったと感じていおります。経験は財産だと身に染みて感じている今日この頃。ありがとうの気持ちでいっぱいです。

恵まれたメンバーに囲まれて。

当時の印刷会社では入社直後、上司が1人と同僚が自分を含めて4人の体制でした。デザイナーとしての仕事のあり方を説いてくれた上司、手取り足取り仕事の面倒を見てもらえた先輩、一緒に切磋琢磨して向上できた同世代のメンバー2人という、恵まれた環境で働いていけたことは振り返ればとても貴重な時間だったなと。喫煙者だった私は喫煙所で他愛もない話から、真剣に仕事の話をする時間が好きで、よく上司や先輩に相談に乗ってもらいました。もちろん退職の相談もフリーランスの相談も、お二方には色々とお世話になった間柄で、今でも近況報告などで連絡を取る仲です。同世代の2人とは長らく会ってお話ができてないですが、いつかは同窓会のような形で飲み会に行きたいものです。デザイナーを形作っていただいた先輩と先輩・同僚には本当に頭が下がりません。またいつか一緒に仕事しましょうね。

結局、運が良かったってことだな。

そんなこんなで色々な経験をさせてくれた印刷会社の環境は、自分にとってこれほどまでになく「運が良かった」ということでした。フリーランスになり、独りでいる時間が長いとどうしてもその頃を思い出してしまいます。正直寂しいですね。いつの日かその寂しさが忘れられるように、フリーランスとして毎日忙しく働いていくことを目標に日々過ごしております。今はとりあえず安定受注。この一択につきます。グラフィックデザインができる兼業主夫を目指して、印刷会社の経験を土台として活かせれば嬉しいですね。

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