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フジロック2017 覚え書き


FRF2017

7月28日(金)

・Spotifyのおかげで、事前にほとんどのアーティストの音をチェック(詳細は後述)した上で、久々3日間フル参加。
・8:10に越後湯沢駅着。シャトルバスで会場(苗プリ前)へ→荷物を置くため宿に寄り、宿仲間のみなさまにご挨拶→レッドのトップバッターDATSを見るためみんなより一足早く会場入り

DATS(Red 11:00〜)

ステージ上手側にドラムス。残りの3人(B、Vo、G)は下手側で、各々のキーボードスタンド(的なもの)をお互いに向かい合うような“コの字型”に設置。そこそこ手数の多いドラムに加えて、ベースの人がフロアタム(+たぶんギターの人がシンセドラム的なもの)を叩くので、ドンドコリズム成分が濃厚。なるほど! クールなエレクトロミュージックと(ほんのり呪術的な)人力リズムの融合っていうのかしら(←テキトーw)。まぁ、ともかくかっこいい! ……がしかし、グループ魂が始まってしまうので、泣く泣く3曲で移動。

グループ魂(Green 11:30〜)
港カヲル(皆川猿時)いわく"歌広場・苗場支店 60分コース"www。このバンドについては、あえてなんにも予習せずに来ました。いやぁ、バッカですねぇ。MCもコントも歌詞も7割がた下ネタ。それも、記述するのもはばかられるような、どストレートなヤツ。いい歳してるとはいえ、いちおう女である私がそーゆーの聞いてバカ笑いするのはどーかと思いつつ、おかしいものはおかしいので、バカ笑いしっぱなし。ウハハハハ。小学生ぐらいのお子さんの手を引いて足早に退場するお父さんを2人見たよ(そりゃそーだ。子どもには聞かせられないですよね。でも、あの大音量だから、どこまでも下ネタが追ってくるんだよなぁw)。私がいちばん気に入ったネタは「中村屋」。畳み掛けるようなバカ・レスポンスを経ての「あ〜〜」が最高。スネークマンショーっぽい。↓グループ魂の公式ページに掲載されてたから、公認動画って扱いでいいのかしら。

港カヲルは黒レザーのロックスター→ミニスカ女子高生→警官→プレスリー(風)と、3回衣装替え(最終的にはパンツ1枚)。あ、港カヲルとバイト君(村杉蝉之介)はダンス&コーラス要員なのだね。ボーカルの破壊(阿部サダヲ)はマイクスタンドに(ピックのように)ズラッとセットされたスリッパを投げる、投げる。これが実によく飛ぶんだ。ちょっと惚れそうになりました(体育が得意なクラスメイトに憧れる小学生みたいな気分)。暴動(宮藤官九郎)は演奏中は常に"かっこいいロックギタリスト"を演じきってます。でも、このあきれた歌詞も台本も、この人が書いてるんだね。困った人だw。石鹸(三宅弘城)はドラムうまい。私の中ではすっかり亀助さん(あさが来た)なので、ギャップ萌え。まぁ、いずれにせよ、舞台で鍛えてる役者さんたちは何をやっても華がありますね。

・お目当てのSSWを見ようとアヴァロンへ。でも1曲めが始まってすぐに、ホワイトに移動(すみません。思ってたのと違った…)。

Train(White 13:10〜)

全然知らないバンドだけど、「Hey, Soul Sister」も「Drops of Jupiter」も聴いたことある。オープニングSEは列車が迫ってくる音。女性コーラス2人がゴージャス。途中、Voがステージ上からTシャツを何枚も観客に放出。さらに曲の最中に、着てるTシャツに自分でサインして、ほかのメンバー全員のサインも集めて回って、次の曲で客に背を向けて放り投げる。グループ魂のスリッパ同様、サービス満点ですね。Voの声が個性的(カートゥーンボイス)。曲調がときどき、やけにラテンぽかったり、レゲエぽかったり。そうなると突如、観客エリアがイケイケなお客さんで溢れるビーチみたいな雰囲気になる(笑)。あらやだ、大事なことを書くの忘れてました。ドラマーがO.デストラーデ似。スクリーンに彼の姿が映るたびにキャッキャ♡できる特典付きステージでした。

・ヘヴンでOGRE YOU ASSHOLEを待ちながらマッサマンカレーを食べていたら、もの凄い雨に。とても聴きたかったけど、ごめんなさい、オレンジのテントへ避難。雨がやんでレッドに移動するためにヘヴンを通ったら、ちょうど演奏が終わったところだった模様。
・グリーンを通過するとき、ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRAが「Fooled Around and Fell in Love(エルヴィン・ビショップ)」を演奏中だったのでそのまま鑑賞。そしたら加山雄三さんが登場して、エレキな曲2曲、プレスリーのカバー1曲、自身の大ヒット曲2曲を、一切じらすことなく次々と披露(この人、絶対せっかちだわ)。ラストの全員集合セッション「Johnny B. Goode」で、手に書いた歌詞を見ながら歌うクリス・ペプラー氏がなにげにかわいかった。
・レッドでGallantを途中から。やっぱり予想通り歌うまい。なんとMCは日本語。女性Voもよかった!! でも、こういうステージはヘヴンかオレンジで見たい。オレンジコートがなくなったのは、本当にイタいです。
・奥地へ戻るためにグリーンを通過。せっかくなのでRADWIMPSのステージを見てたら、早くも2曲めで「前前前世」。この方たち、フェスをわかってます!! かねがね「このVo、声、いいよね」と思ってたけど、さらに評価アップ!!
・早足に木道亭へ向かい、富澤タクさんを少々。数時間前にグリーンであのバカバカしいアクトを展開したバンド(グループ魂)のメンバーとは思えない、いたって真っ当な、SSWらしいステージ。


Father John Misty
(Field of Heaven 18:10〜)

彼のライブがどんな感じなのかを事前にまったくチェックせず、この日を迎える。で、1曲目の「Pure Comedy」でいきなり仰天。なんなの?! この大袈裟なまでにエモーショナルでしかもキャンプなパフォーマンスは!!!! 細身の黒ジャケット、スリムなボトム(内股率高し)、とんでもなく表情豊かな身振り手振りを繰り出し続け、ときにはひざまずいたりしちゃうし、急にクネクネと激しく踊るし……。しかもそのすべてが「かっこいい」と「かっこ悪い」の境目の、ギリギリ「かっこいいサイド」、「セクシー」と「滑稽」の境目の、ぎりぎり「セクシーサイド」に位置しているわけで、もう目が釘付けです。マジでまばたきもしたくないくらい(ギターを弾く曲は、少しおとなしいので、ちょっとだけ気が抜けます)。もう私にとって、このステージの主役は彼の一挙一動。演奏と歌声はボーナスです。きっと最初から最後までずーーっと、マンガに出てくる恋する乙女のようなポーズで彼を見てたと思う。なので、どんなバンド編成だったのかすらよく覚えていません。いつか来日しますよね? 待ってます!
せっかくなので(謎)、もう1つ動画を。デンマークのフェス(6月末)でのアクトまるごと。セットリストはフジのとかなり近いです(こっちの方が曲数が多い。編成も豪華ね。あ、フジのステージに管弦がいなかったことぐらいは、恋の病に罹患中の私にもわかりましたとも)。

・ジョシュ(Father John Misty)のおかげでぽぉ~♡っとなった状態のままグリーンでThe xxの終盤を。あとは苗場食堂でスカート、グリーンでゴリラズ、苗場食堂でウェスタン・キャラヴァンをそれぞれちょっとだけ。オアシスでゆっくりご飯を食べて、パレスへ移動。
網状の球体(直径7m)の中を最大7台のオートバイが走りまくるフランスのエクストリーム・モーターショーINFERNAL VARANNE'S MEGA GLOBE OF DEATHを最前列で鑑賞……し始めたんだけど、あまりにスリリング過ぎて、意気地なしな私は早々に後方へ撤退。ちょっと離れた場所で手に汗を握りながら見ていました。いやぁ、あれは凄かった。
その後、クリスタル・パレス・テントに入ってみたら、黒田マナブさんが驚異的に素晴らしい選曲でDJ中。50〜60年代のチャーミングなR&Bやノーザンソウル、ガールズ・ポップなんかがガシガシかかって、終盤は怒涛のUKロック大会! いやぁ、踊った踊った。お目当てのマーカス・キングが出てきた頃にはすっかり疲労困憊で、粛々と宿へ戻りました。朝から晩まで、激しく充実した1日!!


7月29日(土)

・朝から雨ということもあり、午前中は宿でゆっくり。「いちおう、まねだ聖子を見ておきましょうか」と、それなりの時間に出発。ところがボードウォークが大渋滞で、最後の2曲「夏の扉」「赤いスイトピー」を声だけ鑑賞(お客さんいっぱいで、ステージが見えない)。日頃、営業で鍛えてるだけあって、MCも、歌いながら客をあおるのもお上手です。次の桑田研究会バンドは、屋台に並んだりそれをテントの下で食べたりしながら聴きました。周囲に歌ってる人いっぱい。やっぱり「歌」のチカラってすごいね。宿仲間の女子組でクラフトビール飲み比べ。レッドのネバヤンが見たいので、一人お先に都会(笑)へ戻りました。

never young beach(Red 15:50〜)

レッドに着いたら、まだスタートまで時間があるのに、溢れんばかりの人(雨宿りの人も少し混じっていそう)。入ってすぐのところが椅子だらけで、なかなか前に進めない(レジャーシートを敷いてトランプしてる人たちなんかもいた)。超すし詰め状態でネバヤンがスタート。とにかく最初から最後まで"むき出し"という単語が頭から離れなかったのは、前面に出ている強くて心地良い声のせい? 音も歌詞もほのぼのしてるのに、なんだかやけにエロかったです。あと、歌詞のゆったりとした譜割り&聞き取りやすさに「やっぱり日本語ROCK/POPはこうでなくっちゃ」と思う。

The Lemon Twigs(Red 17:50〜)

never young beachが終わったら、すごい勢いで人々がレッドを出て行く。なんだ、みんな雨宿りじゃなく、ライブ目当てだったのか。すごい人気ですね>ネバヤン。というわけで、余裕でステージ前数列目まで行けました(さすがにスタート直前までには、オーディエンス増えたけど)。
で、肝心のライブ。1秒たりとも目が離せないタイプのヤツで、主に弟マイケルの破天荒ぶりを味わう1時間でした。ドラム叩いてるときは、キース・ムーンっぽい愛らしさ&荒々しさって程度だけど、ギター持たせたらクレイジー過ぎ!! ピート・タウンゼントをはじめ、往年の名ロックギタリストが次々憑依しているかのようなド派手アクションの連続。60〜80年代のロックスターのカッコよさのみならず、あのなんともいえない滑稽さまで再現されてますよ:) ちなみに弟は最初っから上半身裸(スベスベで薄べったい)。兄弟ともにマルチ奏者で、後半はキーボーディストも含めて、コロコロ楽器交換。トンデモ展開な曲をどれも軽々とこなしてて、恐れ入ります。今、この時期の彼らのライブを体験できて本当によかった。

・心から満足しちゃったので、Templesはオアシスでご飯食べながらBGM的にちょっと聴く。広場で見たジャグリングに仰天(こんなにガッツリ見たの初めて)。パレスでちょっとフラフラしたあと、お酒買って宿に戻って、お喋りしながら飲んでたらいつのまにやら寝落ち(猛省)。


7月30日(日)

Ron Sexsmith(Green 11:00〜)

2017年のフジは、金土とも朝イチのグリーンが邦楽(いずれも人気バンド)だったので、この“最初は観客が少ないけど、いかした音を聴いて徐々に人が集まってくる、フジロックならではの感じ”が新鮮。余裕綽々で安定感のあるステージ。ロンさんったら、ちゃんと夕方のCommunismのステージのことを宣伝してて、いい人だ。

DYGL(Red 12:40〜)

素晴らしい!! 音だけ聴いてると、UK大好きなUSインディーバンドみたい。どの曲もキャッチーで(1曲だけ、まったく好みじゃない曲があったけど)、私が求めるパワーポップ要素も高め。あちこちに“聴いたことある感”が散らばっているけれど、ちゃんと自分たちのものにしているので、好感度は下がるどころか上がる、上がる! さらに特筆すべきは、VoアキヤマさんのMCの礼儀正しさ!!! です。どうやって育てると、あのように品があって穏やかな話し方のできる青年ができあがるのか、親御さんにお話をうかがいたいレベルでした。彼らのライブ、また絶対観たい!!

・いったん場外へ出て、今年も湯沢東映ホテルのステーキ丼。おいしい〜!! 天気もけっこうよくて、幸せ。
で、レキシは入場制限がかかる気がしたので、早めにホワイトへ。トクマルシューゴさんのステージの後半を観る。MCが飛躍的に上手になっててびっくり(まぁ、前回ここで彼を見たのは2011年なので、当たり前といえば当たり前)。明和電機社長も登場。

レキシ(White 15:50〜)

期待で胸をパンパンにしてのぞんだステージ。完全に満たされました。曲はいいし、演奏はスムーズだし、喋りは最高に愉快。音楽ネタ(笑)も演奏も含めてすべて高得点。イケチャンさんっていうのは、素晴らしいエンターテイナーですね(フジロック出演がうれしくて仕方ない感じが、ちょいちょい垣間見えるところがかわいい。あの照れた感じも計算かな?! それならそれで、さらに支持!!)ファンとの固い絆(?!)も感じられて、よかったわん。フジロックのおかげで、このユニットに出会えてよかったです。私の周りに数人いた外人さんたちも、実に楽しそうでした。

・幸せな気分で、今年初の“空いてるボードウォーク”を歩き、アヴァロンへ。そしてしばしハンモックで休憩。ここはどこ?天国?な状況に。

Communism(Gypsy Avalon 18:00〜)

スタート時はお客さんガラガラ。そりゃそうだ。フジロックの公式ページにも、パンフレットにもバンドの情報がなーんにも書いてないんだもん。そういえば今年、アヴァロンでちゃんとライブ観るのは初めて。7色の布と音符をあしらった、すっごくかわいい装飾です。もちろん、前面には満開のひまわり。
ツナギは彼らのユニフォームなんだね。XTCばりにねじれまくったPOP/ROCKなんだけど、すっごく人懐こくて、思わず踊りだしたくなる曲ばかり(びっくりするほどキャッチーで、ときどきとってもクレイジー)。こんなに楽しくていいの?!ってくらい楽しい。当然ながら、どんどんお客さんが増えていきました。めっちゃ踊ってた女の子(3〜4歳くらい?)も、かわいかった!! ステージ脇からこっそり覗いてるロンセク氏も、心の底から楽しんでる顔してました。あと、こんな小さなステージでもちゃんとライティングに工夫を凝らしていて、やっぱりフジロック好きだなぁと思いました。
Communism、ホントいいので、ぜひチェックしてみてください。

Trombone Shorty(Field of Heaven 18:50〜)

「サンダーキャットを待ちながら、ご飯でも食べましょ」とやってきたヘヴン。隅っこの方でなにかしらの丼(とっても美味しかったのに、暗闇の中で食べたので、どんな料理だったのか覚えていない!!)をいただきながら、最初はBGMにしてたけど、あまりのかっこよさから演奏に没入。トロイさん(=トロンボーン・ショーティ)はガンガン歌える人だし、ペットも吹くのね!! バリトンとテナー、2人のサックス奏者とのステップ踏みながらのプレイもしびれる。もちろん、ファンキーでキレのあるサウンドも最高!!!!

・サンダーキャットがはじまってみたら、トロンボーン・ショーティのタイトな演奏との落差が大きくて、早々に離脱。グリーンに移動中、“サンダーキャットとビョークがパフォーマンスしてるときに、よりによって落語を楽しんでる人たち”を見かけ、「これぞ、フジロックだわ」とニヤニヤ。ビョークはお弁当に入れるアルミ箔のおかずケースの間に挟まってる白い薄紙みたいなのが顔の周りにある、不思議な扮装でした。ハイパーバラッド+花火は、さすがの私もアガりましたよ。

<その他覚え書き>
・3日間、ほとんど雨。ところが、これまで極度の雨嫌いだった私が、3日間とも元気。どういうこと?! やっぱり日頃の“歩きグセ”が効いたのかな。
・私が見た限り、常にどのステージも混んでいた。これは初めての体験(毎年、客が少なすぎて申し訳なく思うステージがいくつか必ずあった)。
・椅子問題。ヘヴンは「椅子OK」「椅子NG」のエリアを物理的に分けていて、とても良かったと思います。ホワイトは後方エリアでも、ステージが始まるちょっと前に「椅子は畳んでくださ〜い」という指導あり(グリーンの最前エリアも同様)。レッドだけは「放置状態」でしたね。
・spotifyにフジロック2017の出演者の音源を集めたプレイリストがいっぱい! spotify公式のプレイリストなんて、出演者ほぼ全員集合状態でした。しかも有料会員になると、それをDLしてオフラインで聴ける!! 仕事がメチャクチャ忙しい日々が続いていましたが、プレイリストをかけっぱなし→気になる音についてはすぐ検索→スマホのフジロックアプリにチェックを入れる というルーティーンが出来上がったことにより、乾ききった日常を潤すことができました。

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