見出し画像

初ストリップから俺が悪者になるまで

数年前の話。
以前使用していたTwitterアカウントでやり取りをしてた20代の女の子。
ある趣味で出来た仲良しグループのひとり。
この女の子がTwitterでいきなり言ったのが
「ストリップ劇場に行きたい」
だった。
みんな様々な反応をしている。
俺は静観していたのだが誰も一緒に行こうというリプをしてないことに気づいた。
そこでまず理由を聞いてみた。
「AV女優で上原亜依って知ってる?」
AVを観ない俺でも名前は知っていたけどストリップと関係あるのか疑問だった。
「上原亜依が引退するんだけどストリップで引退興行するから本物の彼女を見てみたい」
という理由だった。
どうやら彼女は上原亜依が好きでたくさんの作品を見ているファンだそう。
タイムライン上でこの話をしてても誰も誘ってない。
DMでも声を掛けられてないみたいだった。
「〇〇さん、一緒に行ってくれませんか?」
タイムライン上で彼女のほうから誘ってきた。
みんなの前で誘ってくるくらいだからやましい気持ちはないだろう。
それにみんなの前で誘われてるから俺は手を出せない。
なんか釘を刺された気分。
俺もストリップには行ったことないので興味があったのでOKした。
日程などはLINEで調整して約束の日を迎えた。

場所は浅草ロック座。
ゴールデンウイーク中だったか明けだったか忘れたけど混むことがわかっていたので開場の1時間前にロック座前で待ち合わせをした。
不運にも山手線と京浜東北線が人身事故で止まったので茨城からくる彼女は遅れた。
それでも早めに出てきた彼女は約束した時間より15分遅れただけで済んだ。
俺らは前から8番目。
すぐに後ろにも列が伸びていった。
女性客もそこそこいた。
階段に並んでいると出演者と思しき女性が何人も横を通り過ぎていく。
客と同じ入口を使うんだなぁとか考えながら開場を待った。

いよいよ開場。
一応男女カップルなので割引きが効いて7500円を支払って入場して見やすそうな席をゲット。
始まるまで入口でもらった出演順が書かれた紙を見ていた。
彼女の目的である上原亜依は最後の7景なので先が長いと文句を言っていた。
俺は上原亜依に興味があるわけではないので1人目から楽しみ。
だってこんなにたくさんのマ〇コを一日で見ることはなかなかないでしょ。
初めてのストリップなのでマナーとかわからないので静かに見ていたが1人目の時でだいたい流れがわかった。
踊り子さんがポーズを決めたら拍手。
ステージ脇に熱烈ファンがいてタイミングをみはからって要所要所で紙テープを投げては素早く巻きとるプロの技。
終わるとプレゼントを渡すファンもいた。
(上原亜依へのプレゼントだけはステージで渡すことは禁止されていた)

途中に休憩を挟んで6景まで終了。
いよいよ彼女の目的である上原亜依の番。
ワクワクしているのがわかる。
上原亜依が登場すると顔がウットリしてきた。
俺からするとプロのストリッパーが日々鍛錬しているダンスを見てきたから素人丸出しの上原亜依が踊っても何とも思えなかった。
それでも上原亜依を目的に来ているファンが多いからか拍手が一段と大きかった。
数メートル先に全国にファンがいる元女優が足を開いてマ〇コを見せつけてるんだから俺もしっかりと見ておきました。

全てのショーが終わり隣でボーッとしている彼女。
大ファンである上原亜依に改めてベタ惚れしたって言ってる。
外へ出るとTwitter仲間の男3人にLINEする。
ストリップには行けないけど飲みには行きたいという連中に時間を指定し秋葉原へ向かわせた。
俺らは少し時間があったので浅草観光をしてから秋葉原へ向かった。
集合場所へ行くと3人のうち2人の目が怖い。
そういえばこの2人はこの子のファンなんだよな。
実はこの子はTwitterでもフォロワーが多くてリアルにファンも多い。
よく飲み会をやるのだが彼女の隣は争奪戦になっていた。
そんな彼女が俺みたいなオッサンと2人きりでストリップなんか行ってるんだからみんなとは違う関係なんじゃないかとファン同士がDMやLINEで話し合ってたと後から聞いた。
そんな2人に睨まれながらも昼からやってる居酒屋へ行く。
席へ案内されて俺が座る。
彼女が俺の隣に座ろうとすると男が割って入る。
結局は俺が3人並びの端っこで彼女はその対格の位置に座って飲み始める。
飲んでる最中も俺には話をさせない感じで居心地悪い。
俺がこの場を開いてやってるのにこの仕打ち。
その子と手を握ったこともないのに嫉妬されるとは…。
居心地悪いので飲み放題の2時間でしっかりと店を出た。
彼女も途中から嫌な空気を察したようで
「用事があるから帰るね」
とみんなに言って帰っていく。
後をつけられて何か起こるのが嫌だから改札までみんなで行って彼女だけを先に電車に乗せるようにした。
それまでは俺が参加者を監視して彼女が乗った頃に解散。
最後まで俺は睨まれ続け帰宅してからTwitterを覗いてみるとそいつらからブロックされてた。
フォロワーが減るのは俺としてはどうでもいいんだけど俺は何も悪いことしてないんだよな。
ただ女の子が勇気をだしてTwitterで募集して誰も名乗りを挙げなかったから俺が誘われて承諾して行っただけなのに…。
人気者の女の子と仲良くなるといろいろ面倒だと悟った出来事でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?