訳あって保護しました。(10)
2020年にド素人3人組が7匹の猫を保護した記録。最終回です。
現場の基本情報はこちら → 訳あって保護しました。(1)
(10)あれから2年。今思うこと
(1)~(6)をアップしてから約2年。(7)は2020年に準備した下書きを加筆修正しましたが、それ以降はだいたい2022年に書いています。せっかくなので、今だからわかることも交えて記します。
・有料施設を利用するメリット
野良猫の保護といえば、一般的には全部自分でやるイメージが強いと思います。全部自分でやっていても、保護やTNRにはそれなりの資金が必要。コツコツと活動するだけでも、積もり積もった出費はかなりの額になるはず。今ならわかります。だから、「有料施設なんてあり得ない」と思われる方もいらっしゃるだろうと想像がつきます。ただ、私たちには必要でした。
すべてを自分たちでやる活動には、時間・人手・場所・ノウハウが必要です。でも、それを誰もが持っているわけではないので、補ってくれるのが有料施設なのです。実際、2020年11月の私たちがどのくらい「なかったか」、そして有料施設に「どのくらい頼ったか」の一覧を下にまとめます。
ざっとこんな感じで、私たちの場合、②③の一部以外はほぼ全部が厳しい状況でした。もし、犬猫サロンぷらすさんに出会えなかったら、ヘロヘロになりながらも自分たちでやったとは思います。ですが、その人的時間的精神的体力的負担を考えると気が遠くなります。
最終的に2号のおうちの子になったママ猫はずっと自分たちでお世話しましたが、②の隔離期間中に家主である母とのトラブルが多発し(猫嫌いではないが保護活動への理解が皆無)、2号のメンタルを消耗させました。1号もそれなりにバトりました。それを経験した結果、やはり自宅で隔離場所を作れないと厳しいと思い知った次第です。ここは見通しが甘かったです、はい。
それから、私たちには「相手を見極める目」と「面接場所」がなかったことも大きな不安要因でした。見ず知らずの方を自宅や実家に招くことに抵抗があり、猫を託せる方かどうかを正しく判断できる自信だって皆無。なので、そこを代行していただけたのは感謝しかありません。私たちにとっては、メリットしかないのが有料施設なのです。
・最後に
今回の私たちは、とにかく「自分たちに関わりのある、目の前の野良猫をどうにかしたい」という瞬発力で動きました。だからこそ、時間や労力に制限がある状態でも決行したし、お金で解決できることはしようとしました。これは「持続可能な活動」とは言えない自覚は持っています。もし次があるとしたら(ないほうがいいけど)、経験を活かしてもう少し上手に立ち回れたら良いな。
正直な話、当時の自分たちを振り返って「この状態で7匹保護だなんて無謀だなぁ」とか「無知って怖いなぁ」とか思っています。実際、トラブルだらけだったのは報告したとおりです。
でも、本当にたくさんの方々が協力してくださったおかげで何とかなりました。最初に相談にのってくださったKさんとHさんご夫妻、親身に指導してくださった横浜市α区福祉保健センターの皆さま、保護は断られちゃったけど捕獲器を貸してくださった動物病院さん、2号夫と従兄弟、そして犬猫サロンぷらすさん。関わってくださったすべての皆さまに改めて感謝を申し上げつつ、一連のレポートを終了させていただきます。お読みいただきありがとうございました。
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