愛すべきお客様 2
スナックデビューして間もない頃、毎日通う常連のお客様がおられました。
60代くらいの方でリザーブをキープされていました。
何を喋っていいか分からずひたすらニコニコしていました。
週末飲みに来られる私より少し年上のお客様、話しやすくついついその方の傍にいることが多くなり…。私があまり目の前に来ないのでリザーブのお客様の怒りが爆発💥
ママに「いくら新人とはいえ、給料をもらっている以上プロとしての仕事をしなくちゃだめだ!ママ、こんなやつに給料出す必要ない」と…。
確かに私の接客は偏っていました。お客様のヤキモチがあったにせよ、もう少し配慮すべきでした。
ママから注意を受ける事はありませんでしたが気をつけようと思いました。接客業の難しさや気配りの大切さを学ぶきっかけを作って下さった方です。
その後は私を可愛がってくださいましたが、しばらくするとパタッと来られなくなりました。
噂によると夜逃げ同然で引っ越されたとか…。店の飲み代はほとんど付けで数十万残っていたようです。仕方ないと笑っていたママの太っ腹にも感服したのでした。