#3 無闇矢鱈
誰もが耳にしたこと、口にしたことがあるだろう無闇矢鱈。
意味も分かるし使い方も分かるから興味ない!って思う人もいると思いますが、私はこの「矢鱈」部分に引っかかってしまいました・・・。
矢鱈って何!?
因みに英語で言うと、thoughtlessや、recklessなど「考え無し」「向こう見ず」というような意味になると思います。シンプルでいいですね!
それに比べて日本語はどうでしょう。
無闇矢鱈・・・。画数も多いですね。
と、余談はここまでにして、「無闇」と「矢鱈」について分解して考えてみましょう。
無闇とは・・・
前後を考えずに振る舞うさま。
度を越すさま。
矢鱈とは・・・
根拠・節度がないさま。
筋が通らないさま。
後先考えないめちゃくちゃな事らしいですね(笑)
ではいよいよ気になる「矢鱈」部分について見てみましょう。
調べた結果・・・。当て字だそうです。
当て字かよ!
鱈はその他の魚に比べると、豊漁の時期が長くめっちゃくちゃ取れるので、矢鱈という字が当てられたという説があるようです。
なるほど・・・。
ってちょっと待った!!危うく「矢」の部分を忘れる所だった・・・。
安心してください。
もっと興味深い、且つ納得のいく由来がありました。
それは、梵語(古代インドの言語、サンスクリット語の異称。)ではなんと、「早く踏む拍子」という意味の「ヤターラ」という言葉があるようです。きたー!「矢鱈」に急接近しました!
さらに、「ヤターラ」を演奏方法に用いた雅楽には、「夜多羅拍子(やたらびょうし)」という言葉があるようです。
それがどういうものか簡単に言うと、通常の早只拍子(はやただびょうし)は2拍子と4拍子が交互に繰り返されるのに対して、2拍子と3拍子を繰り返す、つまり1拍少ないということのようです。
そしてそれを梵語「ヤターラ」に漢字を当て「夜多羅」と付けたようです。
通常、早只拍子から夜多羅拍子への切り替えが難しく、一般には演奏しないものなので、未熟なものでは演奏が台無しになってしまう。
このことから夜多羅が、「むやみに、めちゃくちゃに」という意味に使われるようになったと考えられているようです。
流れで考えるとこういうことですかね。
ヤターラ→夜多羅→矢鱈
こうして見てみると日本語の中にはその由来が古代の外国語からという物も多いのかもしれないですね。
意味を知っている言葉でも無闇矢鱈に使うのではなく、
その由来を知っていくと日本語への愛着がより深まるかもしれません。
(しみじみ)
~妄想~
#1 ひっぱりだこ
#2 サバを読む
に続き
#3 無闇矢鱈
とここまでで思った(というか故意に選んでる・・・。)のが、日本人って魚好きだよねってことでした(笑)
これはまだまだ魚を使った言葉があるだろうなぁ。面白そう。
こういうの調べるだけで酒の肴になりそうです。
~終了~
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