【読書感想文】優れた起業家が実践する5つの原則!エフェクチュエーション!と私の体験記vol.1
エクスペクトパトローナーーム!
みたいに長い名前のこの理論。
中小企業診断士1次試験勉強中に出会ったこの言葉。
ずっと気になっていたんですがようやく読めました。
副題にもある通り
「優れた起業家が実践する5つの原則」
について解説されています。
「手中の鳥」の原則 (The Bird in Hand Principle)
「許容可能な損失」の原則 (The Affordable Loss Principle)
「クレイジーキルト」の原則 (Crazy-Quilt Principle)
「レモネード」の原則 (Lemonade Principle)
「飛行中のパイロット」の原則 (Pilot-in-the-Plane Principle)
それでは、1「手中の鳥」から解説していきましょう…
うそ、
しません。
検索すればいくらでも(わかりやすい)解説が出てきますので詳細はそちらに譲るといたします。よろしければご参照ください。
要は、予測可能性が低い現代において
自分が持っている資源を見つめ直し【手中の鳥】
どれだけ失敗が許されるかをあらかじめ決めておき【許容可能な損失】
パートナーシップによる新たな価値の発見と【クレイジーキルト】
予期せぬ出来事をもテコのように活用して【レモネード】
予測でなくコントロールにより成果を得る【飛行機のパイロット】
こと。意訳ですが。
本稿では、私が経験した体験談を
このエフェクチュエーションの5つの原則と照らし合わせることで
より(私の)理解が深まればと考えています。
思い起こせば、現職ではさまざまな新規事業を立案してきました。
そのうちの一つである「起業セミナー」について考えていきます。
私は中小企業診断士界隈でいわゆる「公的支援機関」と言われる組織に所属しています。程度の差こそあれ、エフェクチュエーションとは逆のコーゼーション的組織と言えるかと思います。
そんな中で、新たな価値創造を目指して、私はこれまでになかった「起業セミナー」を立ち上げた、というお話です。
当時、私がいたところは、人口1万2千人程度の小さな山間のまち。
そこで経営支援を実施していました。
顕在化している問題点として、
人口減少・高齢化が超著しいため需要が激減
需要がないから町内のお店も減少中
まちなかに漂う閉塞感と経営者の諦め感
この町は、とある公営産業によりかつては大変な賑わいを見せていたそうです。しかしその産業がなくなり、降って湧いていた収入が激減。
産業構造が変わっているにも関わらず、町の人たちは昔の栄光にすがっている感じでした。
おそらく私も、昔からここに住んでいたら同じことを考えていたと思います。
でも幸い、私はよそ者。
皆さんが「悪い」ということが、私には「良い」ことに見えます。
超過疎化=超自然豊か!
山ばかりで何もない=ここでしか採れない美味しい農作物がある!
今までの商売は成り立たない=新しい商売の形が創れる!
これが、私(この地域)が持っているもの【手中の鳥】でした。
それでも地域の課題は山積み。
この閉塞感を解消したいものの、町は諦めムード。
一方、着任したばかりの私は、
「お店がなくなるなら、それ以上に作ったらいいじゃん!」
と起業家育成事業を検討し始めます。
幸い、公的支援機関に在籍していたため、こうした事業を実施するのに補助金が使えました。資金面はクリア。
あとは担当者である私の時間の捻出。
私は前職で、ビジネス・インキュベーション関連の仕事をしていました。いわゆる起業家支援施設の運営サポートです。
「起業家支援」をやりたいという強い想いを持って現職についたため、この事業はまさに私がやりたかったこと!
その「やりたさ」があったことで時間は知らず知らずのうちに確保できるもの。時間面もクリア。
つまりは申請した補助金の範囲内で、私の稼働時間内であれば、この事業を実施することができる!それ以上にはできない!となりました【許容可能な損失】
さて、この先どんな風に進めたか。
ちょっと文字数が多くなったので続きは次回に!
こうして世界はどんどん良くなる!