オトコ気料理とおすすめ動画

こんばんは。森田名月（モリタナヅキ）です。

　先日、職場の方から立派な大根を一本いただいた。おすそ分け、という文化は一人暮らしになるとそのありがたみが分かる。実家にいるときは「えっ、また白菜こんなにもらってきたの！？もう、食べきれないじゃんー」なんて文句を言っていた。そんな自分を叱りたい。

　しかし一本の大根を一人で消費する、というのはなかなか困難である。早速ふろふき大根でもつくろうかしらん、と思って煮てみたが、煮れど煮れど固いまま。ま、生でも、大根はいけるからね。といい、固い大根にかぶりついている。箸で割れるほどの固さになるまで煮込むって大変なんだなァ。

　私は料理が好きである。得意かと言われれば分からない。塩分を気にするたちなので、味付けは大抵薄く、家族によく文句を言われたり、目の前でしょうゆをぶっかけられるという苦難も味わった。最近はYouTubeなどの動画で実際に作る過程を見ながら一緒に作ることも可能であるから便利な時代だ。「なべ底にうっすら幕が張るまで」とか、「煮立って大きな泡が出てきたら」など言葉で説明されるより、そのままを見た方が、「あ、この状態ね」と納得いきやすいのは当たり前だ。そんなことでさえ、想像する、という力を失っているのかもしれないと思うと少し切ない。

　私のお気に入りの料理系YouTuberは、『一人前食堂』のまいさん。雰囲気がとても可愛らしく、『ジブリ飯』や『ドラマ飯』などエンターテインメント性もある。そして何より編集とナレーションが素晴らしい。まいさんの低いけれどどこか幼さの残る声と、そのユーモアあふれる解説はただただ聞き流すだけで心地良い。おひとりさま、がコンセプトだからまさに私にピッタリ、というわけ。

　よく実家で料理していた時、「あなたの料理は男気料理ね」と母に言われたことがある。男気料理とは・・・？

　まず、切る音がすごいらしい。ただ野菜を切っているだけなのに、一体何を裁断しているのかと心配になるほど強い音を立てているというのだ。

　そしてしばしば野菜の火の通りが甘い。長く煮るのは苦手なのだ。

　極めつけは、出来上がるのが早すぎるという。十分に火を通していないのだから当たり前だ。

　男気料理、と評されるのは些か不服だが、誰かのために料理をするということがここ一年間ないのでなんだか懐かしい気がする。

「おなかすいた～なんか作ってよ」と言われる幸せが、あった。

　今日はこの辺で。おやすみなさい。