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農業で「金持ち農家」と「貧乏農家」を分けるものとは?高津佐和宏さんの本が教えてくれる農業経営のコツ

今回は、農業経営コンサルタントの高津佐和宏さんが出版された本『金持ち農家、貧乏農家』を紹介します。
私は毎日Voicyで高津佐さんの配信を拝聴しており、この本の出版も楽しみにしていました。農業経営に興味がある方にとって、必見の一冊だと思います。さっそく、私なりに興味深い内容だったものをいくつかピックアップしていきたいとおもいます。

高津佐和宏さんの著書 「金持ち農家、貧乏農家」

1. 農業は若い世代にも注目されている職業

まず、本の冒頭で意外だったのが、令和6年のJAアンケートで、Z世代の若者4人に1人が「農業をやってみたい」「農業に興味がある」と回答していたというデータです。
わたしも農業女子ネットワーク”あぐっと”として、職業として農業を選択する若手女性の増加に貢献したいという想いもあり活動しているので、農業がいま若者にとっても魅力的な職業になりつつあるということはとても嬉しく思いました。

2. 続けることの難しさ:収益を上げるのはわずか一握り

農業の収入状況についても言及されていました。
新規就農者のうち、農業所得が500万円以上になるのは10.5%、1000万円以上に達するのはわずか2.9%とのこと。
これは会社員でいうところの「給与の総額」にあたります。
高津佐さんも指摘していましたが、農業は始めるのは容易であっても、継続的に利益を上げるのは非常に難しい職業なのです。

3. 「金持ち農家」と「貧乏農家」の違いとは?

高津佐さんの本では「金持ち農家」と「貧乏農家」の違いについて、いくつかのポイントが挙げられています。
特に印象に残った点をいくつかご紹介します。

プロに学ぶ姿勢 vs. 情報に踊らされる姿勢

「金持ち農家」はプロから学び、効率的な経営方法や技術を吸収します。一方で、「貧乏農家」はインターネットやYouTubeなど、初心者向けの情報を鵜呑みにしがちです。
実際に、農業で大成功している方々は、発信活動に時間をかけるよりも、取引先との契約や質の高い農産物の生産に集中している印象があります。
質の高い学びを得る姿勢が、収益の差につながるんですね。

自分で売らない vs. なんでも自分で売ろうとする

「金持ち農家」は、直売所に頼らず、契約取引などにより安定した販路を持っているため、無理に手広く売ろうとはしません。
反対に、「貧乏農家」は複数の販売先に出荷することで忙しい日々に追われ、利益が少ない状態に陥りがちです。私も実際に販売の現場を体験して、この違いを身にしみて感じたことがあります。

直売で勝負しない vs. 直売で勝負する

また、「金持ち農家」は直売での勝負にこだわらず、むしろ地方の直売所での価格競争を避ける傾向にあります。
地方の直売所では、退職して家庭菜園を楽しんでいる高齢者が意外なライバルとなり、低価格競争に巻き込まれるケースもあるのが事実。
自分の販路や取引先を見定め、適正な価格で販売する方が、経営者としては賢い判断なのかなと思いました。

経営者としての意識 vs. 生産者としての意識

「金持ち農家」と「貧乏農家」の大きな違いとして、「経営者であるか、生産者であるか」という意識の差があると高津佐さんは強調しています。
「畑にいる時間は農業生産、それ以外は農業経営」という言葉通り、畑以外での時間をどう有効に使えるかが、大切なポイントでもあると思います。経営者として農業に取り組むことで、将来の収益が大きく変わるのです。

自己責任の原則を体現する vs. 他責思考で経営する

最後に、これは忘れてはいけないなと痛感しました。
「金持ち農家」は自己責任の原則を貫き、どんな状況でも自らの責任で解決にあたりますが、「貧乏農家」は制度や天候など、外部要因に責任を押し付けがちだと言います。これは農業に限らず、多くのビジネスに通じる重要なマインドセットですよね。農業は自然相手の厳しい職業だからこそ、自己責任の意識が大切だと痛感しました。


農業に興味がある人におすすめの一冊!

高津佐和宏さんの『金持ち農家、貧乏農家』は、農業に興味を持つ方や、現在農業に携わっている方にとって、非常に参考になる内容が詰まった一冊です。「金持ち農家」になるための実践的なヒントが盛りだくさんで、読みやすくわかりやすい構成になっています。
農業での成功を目指す方は、ぜひ一読してみてください。
EDENもまだまだ頑張っていかなきゃと思いました!

読書といっても耳読書。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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