キャベツの黒い点は食べられる?キャベツの黒い点の正体と原因を解説
キャベツについている黒い点々の正体は?
キャベツは、幅広い料理にアレンジできる食卓の定番野菜のひとつ。
そんなキャベツですが、葉に「黒い点」があるのを見かけたことないでしょうか。
このキャベツの黒いのって何?
食べられるの?と気になったことある方もいるのでは。
この記事では、キャベツ農家で野菜ソムリエプロの私がそんなキャベツの黒い点の正体や原因を解説しています。
黒い点があるキャベツは食べられるのかどうか?
そして見分け方も知っておきましょう。
黒い点があるキャベツは食べられるの?
キャベツの黒い点は主に冬採りキャベツに発生する傾向があるようです。
キャベツの黒い点の原因は、ゴマ症や内部黒変症状などが挙げられます。
キャベツの黒い点は、実は急速な温度変化で細胞組織が壊れて斑点になったものだと考えられていて、基本的に問題なく食べられます。
このキャベツの黒い点は、冬の厳しい寒さでキャベツの葉の内部にできた水滴が凍りつき、気温変化で溶けることを繰り返す事で変色し、黒い斑点や点々になると考えられているのです。
これは主にキャベツの内部に起こることが多く、外側からの目視では黒い斑点や点々があるかは判断しにくい場合があります。
さらに、キャベツの黒い点は食べても大丈夫とはいっても、黒くなったキャベツの中には腐敗しているキャベツもあり、判断がつきにくいため注意が必要です。
以下に、キャベツの黒い点の原因や見分け方も併せて紹介していきます。
キャベツの黒い点の原因と種類
キャベツの黒い点があっても食べても問題ない種類のものは、
主に以下の2つが挙げられます。
ごま症
ごま症は、キャベツの葉の表面にごま状の黒い斑点が出る現象です。
キャベツをはじめ、小松菜や白菜などのアブラナ科の野菜に見られます。
キャベツごま症と内部黒変症状が少々曖昧ですがこんなイメージです。
キャベツごま症と内部黒変症状が多少あいまいで申し訳ないですが、こんな感じです。 (あくまで推測ですが、どちらの要素も含まれているのではないかと思います。)
ゴマ症の主な原因は、植物の三大栄要素の一つである「窒素」の過剰吸収だと考えられています。
天候不順や気温の変化により、細胞がストレスを受けて黒い斑点として表れるのだとか。
そしてこの黒い点の成分は、ポリフェノールの一種なので食べても問題ありません。
内部黒変症状
内部黒変症状とは、キャベツの内側の水滴が凍ったあと、急速に解凍されることで黒いシミや斑点が現れる症状です。
特に冬キャベツは寒暖差が大きいため、起こりやすいと言えるでしょう。
上の写真も、どちらかというとキャベツの内部黒変症状に近いのではないかと思われます。(あくまでイチ農家の個人的見解です。ご理解ください。)
内部黒変症状は名前の通りキャベツの内部に現れる症状で、外から見てもわかりづらく、出荷時に取り除くのがむずかしい場合があります。
生産者としても気を付けてはいますが、中までは検査できないため心苦しいところです。 内部黒変症状が発生している部位からは病原菌は検出されず、キャベツの病気ではありませんので、多少黒い点々があっても問題なく食べることができます。
ただ、内部黒変症状は程度がさまざまなので、気になる場合は黒い部分を大まかに取り除いてお召し上がりください。
(まだらに症状が出るので、全て取り除くのは難しいと思います。)
特にお子さんは、黒いところ気になってしまうとの声があるようですので、無理なるお使いください。
見分けるのに注意が必要なキャベツの黒い点
キャベツの黒い点があっても食べても問題ないとお伝えしてきましたが、黒いキャベツのなかには腐敗していて食べられない状態のものもあるので見分けるのに注意が必要です。
腐敗している場合は酸っぱい臭い、腐敗臭がするので食べないでください。 カビが生えている場合も食べない方がよいでしょう。
また、以下の状態のキャベツも腐敗している可能性が高いので食べずに廃棄してください。
・黒い部分が溶けている
・ヌメリがでている
・茶色っぽい水がでている
さすがにお店で出回ることはないと思いますが、腐敗してくるとやはり黒くなってくるのです。
食べられるキャベツの見分け方&上手な保存
キャベツに黒い点には食べても大丈夫なものと、食べないほうがよいものがあります。
液だれしている、腐敗臭がする、ヌルヌルする等、腐敗したキャベツは不快な感じがするので、意外と見分けやすいと思います。
黒くはなくても、葉がとろけるようになって腐敗しているものも。
保存期間中にこうなってしまった場合は、この部分は取り除いてください。 このように外側が傷んでいても、中はキレイな場合もありますので、キレイな部分は食べられます。
ここまでキャベツの黒い点について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
参考にして、ぜひ美味しいキャベツをお選びいただけたら幸いです。