2021年振り返りno.25(刀掛岩へ)
北海道の夏の海へ8月中に出たいと思いながらも、8月から天候とスケジュールがあったのが、ギリギリの9月半ば。
たぶん、この日を逃すともう海に出られない…。
実は、どうしても海に出たい理由がある。
しかも雷電岬近辺の海だ。
以前からユーチューバー"44ヤマグチ"さんの廃道調査の旅シリーズが大好きで、北海道の日本海沿岸部の素晴らしい景色に魅せられていた。
特に"甦る旧雷電国道PART2 滝の上を通過する芸術的廃道"の海に落ちる滝を見て、どうしてもその場所に行きたい衝動に駆られてしまった。
そこは海からしか行くことが出来そうにない。
よし、シーカヤックでそこへ行こう!!
そう決めて、1年経ってようやく夢を叶える日が来た。
朝からワクワク過ぎて、9時現地集合なのに7時過ぎには着いてしまう^^;
浜から出来るだけ歩いて刀掛岩に近いところまで散歩する事に…
上を見ると直立した絶壁で、そこから落石したと思われる大きな岩がゴロゴロ転がっている。
海の穏やかだし、これなら行ける!!
そう思った。
今回お世話になるシーカヤックツアーガイドさんはH2Oアドベンチャーの庵さん。TV局の撮影ガイドもされている経験豊富な方だ。
9月の海の経験はないし撮影に専念したかったので、2人乗りでお願いしたが正解だった。
準備をして意気揚々と旧雷電ホテル前の浜辺から出発。
まずは、行きたい場所は最後に行くことにして、刀掛岩手前にある小さな洞窟に入ってみる事にした。
朝日が海に当たると、まだ夏の海の色=エメラルドグリーンに変わった。
透明度が高いので海底までみえる。
ココにはウニがたくさんいる。
きっと美味しいウニだろう。
考えただけで、よだれがでそう…(大のウニ好き人間)
さて、自分が綺麗な海を撮っていても、勝手にドンドン洞窟に近づいていく(ガイドさん任せでラクチン)
いよいよ洞窟に入るとドキドキだ。
真っ暗で狭く、奥から不気味な音がする。
なんとなく、子宮に入っていくような
浮遊感の中、不思議な感覚を覚えた。
耳を澄ませるとボコンボコンと洞窟の奥に
波があたる音が聞こえた。
行き止まりまで行き、
狭いので、後ろ向きのまま入口へ戻る。
無事に明るい世界に戻った。
さあ、ここから一番の難関である刀掛岩の向こう側へ
その昔、北海道でも有数の難所とされる場所であり
内海と外海は極端に違うそう。
勢いをつけて漕いで行かねばならず、
撮影している余裕はなさそうだった。
いわれた通り、穏やかだった海が
一気に藍色の深い海色に変わり波もうねっている。
二人で必死に漕ぎ、刀掛岩の向こう側の海へ出た。
すると圧倒的、悪魔的光景が目の前に…。
この光景は今までの人生で一番の絶景だ。
神々しい朝日に照らされたゴジラ岩は凄みが増すばかり。
この感動は表現が難しい。
とにかく恍惚に…。
そして波のうねりもかなりあり、刀掛岩の奥にある”不落の洞窟”に入る事に…。
この洞窟は先ほどのものようりも幅もあり奥行きもあるそうだ。
しかし、波が高くなってきたので途中で引き返す事にした。
来年また来たい。
”不落の洞窟”から出るといよいよ波が高い。
このままでは、滝がみえる海岸への上陸が難しくなる。二人で一気にそこへ向かった。
海岸へ近づいていくと
滝が勢いよく落ちていく様がみえる。
あの滝だ!!
上陸すると、急いでその滝へ近づいていく。
轟音と共に上から水が落ちる。
しぶきが顔にあたり本当に気持ちが良い。
光が虹色になって、そこはガチなパワースポットだった。
まるで天国。
ここに来るだけでも価値ありだ。
そう思って海の方を振り向いた。
えッ?!
おどろいた。
なぜなら、岩壁が人の横顔。
自分には、エジプトの女神"イシス”にしかみえなかった。きっと、ここは特別な場所だ。
名残惜しいが波が高くなり戻れなくなるとの事で
撮影を終えると、直ぐにイシスの浜辺から海へ出た。
海からだんだん遠くなっていく滝をみながら
来年もココへ来ようと誓った。
絶壁の向こう側に出ると、直ぐに出発点の浜がみえる。
波は高いが無事に海岸に上陸できた。
今でも思い出す夢の時間は自分の永遠宝物。
きっと亡くなる時に走馬灯のように思い出す風景だ。
ココに案内してくださった
44ヤマグチさん、H2O庵さんに感謝!!
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