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白竜湖にハクチョウが飛来した日

2023.10.25
雪迎えの里である山形県南陽市の白竜湖にオオハクチョウが飛来した。昨日までは一度も見なかったから、今年の初飛来かもしれない。
放射冷却現象による霧の深い日、朝の9時過ぎに2羽のオオハクチョウが旋回しながらきれいに着水した。

羽を広げ、緊張の一瞬。©nishiki atsushi
長旅を終えて羽を休める。©nishiki atsushi

白竜湖には白竜伝説が残されている。あるとき、日照り続きで農民が困っていることを伝え聞いた旅の僧侶が、三日三晩経文を唱え、ついに雨を降らせ、その時に、巻物をくわえた白竜が天に昇っていったという。また、若いお坊さんに恋をして、添い遂げられなかった悲しい娘にまつわる白い竜の伝説も残されている。

白竜湖を囲む田んぼでは稲の刈り取りも終わり、秋が深まっている。ナツアカネなど数種のトンボが暖かい日差しを受けて光っていた。

ナツアカネのオスは朱色が強くなり、顔まで赤くなる。アキアカネよりもやや小さい。まさに赤トンボ。 ©nishiki atsushi
白竜湖の秋、雪迎えの季節。©nishiki atsushi
霧に包まれる白竜湖。©nishiki atsushi
白竜湖を囲む田園から吹き上がる向かい風を受けて、パラグライダーが飛びたつ。 ©nishiki atsushi

白竜湖周辺の泥炭地は、周辺農地の乾田化等の影響を受けて様相を変え、高地に育つ湿地性の植物であるミツガシワやミズバショウ、ワタスゲ、サギソウ、ツルコケモモなど、多くの貴重な植物群落が消えてしまった。

空nyan! 白竜湖周辺の田んぼは「泥田」と呼ばれ、柔らかく弾むような泥炭地層で水はけも悪かった。腰まで浸かって苦労して田植えをした時期もあったんだよ。

昭和30年頃の泥炭地の田植え。白竜湖の周りは特殊な泥炭層の浮き田(泥田)だったので、農作業は難渋を極めた。©nishiki saburo


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