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中禅寺湖と紅葉

10月31日、中禅寺湖北岸の遊歩道を歩いた。中禅寺湖は一周25kmほどあって徒歩で8時間かかる。歌ヶ浜から時計周りに巡る人が多いようで、その場合は千手ヶ浜が中間地点になる。
今回は竜頭ノ滝から千手ヶ浜まで、木漏れ日の道を進む。歩くと積もった落ち葉の柔らかな感触が伝わって心地よい。静かな森に落ち葉の擦れる音が響く。
昆虫たちはいつの間にか姿を消している。生き残ったものは、春に向けて土や樹洞の中、樹皮や枯葉などに密かに隠れているだろうし、卵や蛹で越冬して命を繋ぐものもいるだろう。
紅葉が散れば厳しい冬になる。

道を歩きながら、一時の紅葉を楽しむ。 ©nishiki atsushi
中禅寺湖の朝、風がなければ湖面に山が映る。 ©nishiki atsushi
中禅寺湖を背景に立つ紅葉の木が美しい。今年は奥日光も紅葉が遅れた。 ©nishiki atsushi
カヤックで湖面を滑りながら中禅寺湖から紅葉の山々を観る人がいる。目線は相当低くなるはずだ。 ©nishiki atsushi
遠くにはハジロカイツブリが列を作って泳いでいる。冬鳥が飛来する季節になった。ハジロカイツブリの群れは一斉に潜水して餌を狙うことがあるから面白い。 ©nishiki atsushi
キノコの最盛期は過ぎたようだが、この時期になると、ムラサキシメジが落ち葉の中に生えてくるから貴重だ。落ち葉を分解する腐生菌の仲間でフェアリーリング(菌輪)になることがある。傘の裏まで紫色で美しいキノコ、見つけると嬉しいし見入ってしまう。 ©nishiki atsushi
木の洞からは、小さなキノコがハート形の緑の葉と一緒に顔を出していた。森の可愛い小人たちが飾り付けた贈り物かもしれない。 ©nishiki atsushi
中禅寺湖の岸辺にカワガラスがいた。黒いからカラスと名付けられたが、カラスの仲間ではなく、光が当たると深く渋い茶色で、水に潜って水生昆虫を摂る。春先の子育ての時期も冬も見られる留鳥だ。 ©nishiki atsushi
千手ヶ浜に着くと男体山を望むことが出来る。風が吹いてきて、湖面にさざ波が立つ。 ©nishiki atsushi
千手ヶ浜には富貴草(フッキソウ)の群生があり、いつも見ても豪華な緑の絨毯になっている。 ©nishiki atsushi
小田代ヶ原に行くと、貴婦人(白樺の木)の後ろに立つ金屏風(カラマツの黄葉)が見頃になっていた。カラマツは落葉する。 ©nishiki atsushi
暖かな日差しが心地よく、秋型のキタテハが数頭飛んでいた。キタテハは寒さの厳しい奥日光で越冬出来るのだろうか。 ©nishiki atsushi
キタテハの翅の裏は落ち葉と全く同じだ。写真の真ん中に翅を立てたキタテハが見事に隠れている。 ©nishiki atsushi

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秋になると木の葉が黄色や赤に変わるから絵に描いてみよう〜
Let's definitely meet again!

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