[ 夏の大事件 ]:毎週ショートショートnote(彦星誘拐・織姫妖怪)
↑↑こちらの企画に参加してみました。
もう、お題をふたつ繋げることしかできませんでした😅
ベタですが、お楽しみくださいませ〜♪
[ 夏の大事件 ]
「あなたの彼氏が誘拐されたのですね」
夜の交番に現れた女性の話を聞いているのは夏野巡査。
交番に長年勤務しているベテランだ。
夏になるとトラブルが多くなり、交番も忙しくなる。
名字に夏がある夏野は、オレの季節、と毎年張り切って仕事をしていた。
そんな最中、誘拐事件らしき案件が舞い込んできた。
女性の話をメモするペンにも力が入る。
女性が答えた。
「ハイ、私と彼氏が楽しく夜空を飛んでいると、突然、変な音楽を奏でながら妖怪が現れたんです」
あー、これは真面目に聞いちゃダメなやつかな、と思いながら相槌を打つと、女性は真剣な表情で続けた。
「彼氏も私も、最初は訝しげに妖怪を見ていたのですが、だんだんと彼氏の様子がおかしくなってきて、そのうち変な音楽に誘われるように、妖怪の方へ向かっていってしまったのです」
「ほう」
「私は必死に、彼氏を呼び止めたのですが、全然、振り返らず、そのまま妖怪と一緒に消えてしまいました」
「なるほど~、ところで、あなたのお名前を教えていただけますか?」
「私は白鳥座のデネブと申します」
「ほうほう、なるほど……」
夏の星座に詳しい夏野は、メモ帳に”三角関係のもつれ”と大きく書いた。
おしまい
↓↓セレクションに取り上げられました〜
嬉しいですね〜😊♪
↓↓前回、毎ショーさんに参加したお話はこちら
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