『栄えた街の背景にあるもの』光降ろし巡り旅③~北海道編~
前回②がまだの方は
それでははじめましょうか
御魂あげになりますね
その言葉のあとに
さっと両の手を合わせて
祈りに集中する
音葉さんの
み歌がはじまります
いつもながらその場によって
毎回に音色の変わる音葉さんの
不可思議なみ歌です
そのみ歌は
いくつかアップされています
とても美しい歌声なので
ぜひご清聴ください
み歌が数分続き
祈りも佳境に入る
その場に
光が降り立ち
空気感が変わります
み歌が終わり数秒後…
かつてこの遊郭に身を置いた
ひとりの女性の言葉を
音葉さんが紡いでくださいました
(センシティブな内容になりますのご了承ください)
この地で働き
この世界にしか
身を置けなかったこと
浮かばれないくらいの
虐げがあったこと
朝が来なければ
どれだけよかったかと…
当時の苦しい心境を
語ってくださいました
そう仰ると
その耳を傾けてくれて
その手を合わせてくれて
ありがとうね
最後にお礼の言葉を残して
その女性は天へと
あがっていかれました
昭和初期の日本は
戦後、震災、金融など
あらゆる方面からの事情が重なり
大恐慌時代に突入します
さらに凶作にも見舞われて
東北の貧しい農家の娘たちは
家族を助けるために
女工になるか身売りするかを
迫られました
より賃金の高い
身売りを選んだ娘たちが
※幕西遊郭へ渡ることになります
(※当時の室蘭にあった遊郭街の名称)
室蘭市は日本屈指の
工業地として栄えており
その発展があるということは
働き手として男性が集まります
訳ありの囚人や
中には騙されて
本州から渡って来た
若者も多かったようです
そんな背景から
遊郭に集められた
地方の若い女性がいました
ここで話してくださった
女性のような境遇者が
当時に大勢いたこと
男性もタコ部屋という
狭い部屋で寝泊りして
朝から晩まで
過酷な強制労働を
毎日強いられたこと
その背景を政府が公認して
おこなっていたこと
時代の厳しい荒波に
巻き込まれた方々が大勢いたこと
さほど昔ではない
約90年前の出来事です
女性の喜び
人としての尊厳
しあわせって
何なのでしょうね
人が人として接することが
他を大事にすることが
そんなに
難しいことでしょうか
人の気持ちに少しでも
寄り添っていくことで
浮かばれる御魂も
救われる人の心も
多くあることかと存じます
見えていようが
見えてなかろうが
祈りは
どこまでも どこまでも
とわへ 届きゆく
最後にいろいろな
胸の内を勇気を持って
語ってくださった
この女性に
改めて祈りと感謝を
捧げたいと思います
ありがとうございました
~④へ続く~