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新規貸出金利、〝長短差〟広がる 先高観で長期・固定ニーズ


国内銀行の新規貸出で、長期と短期の金利差が広がっている。日本銀行が毎月公表する貸出約定平均金利統計によると、新規の貸出金利(6カ月移動平均)は2024年12月で、長期が1.12%と約11年ぶりの水準に達した。短期との差は10年前の約10ベーシスポイント(1bp=0.01%)から50bpに拡大。金利上昇を見据えた長期・固定金利での借り入れニーズや、都市銀行を中心とした利ざや改善行動が主因とみられる。

長短金利差はコロナ禍の20年後半から「長期」が先行して上がる格好で拡大。「長期」の上昇は都銀が目立ち、単月では24年12月で1.487%と高い水準。地域銀行を30bp超上回り、金利水準の高い信用金庫との差も20bpに満たない状況で推移する。

「短期」も日銀の段階的な利上げなどに応じ、足元で上昇カーブを描く。全ての約定期間を含む「総合」は12月に1.132%と12年ぶりの高さとなった。

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