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銀行・大手信金、内定辞退者と接点維持 「ファストパス」15先が付与
銀行・大手信用金庫で、新卒採用の内定(内々定)辞退者との関係を構築する動きが広がっている。大卒3年以内の離職率が3割を超えており、別の企業に新卒入社した後もつながりを維持することで転職先の有力候補に入れてもらう狙い。第二新卒採用の選考を優遇する「ファストパス」付与の表明は15先に上る。
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ニッキンが銀行・大手信金(7月末預金量上位50)の156先に調査した。「新卒内定辞退者との接点を確保している」と回答したのは秋田銀行や横浜銀行、紀陽銀行、京都中央信用金庫など14先。辞退者用ネットワークの運用方法は大きく二つあり、簡易的にリスト化し個別でやりとりする形式と、人数が多い場合はデータベースの「タレントプール」を構築し一元管理する。
千葉銀行が2024年度に創設したタレントプールには内定辞退者129人が登録。25年4月以降に同行の取り組みや採用状況などを記載した案内文を送付する予定。北海道銀行は23年度から辞退者との接点確保を本格化。過去4年間の辞退者に対し、3、4カ月に1回の頻度で情報を発信。本人が希望した場合、面接選考とは異なり相互理解を深める「カジュアル面談」も受け付け、相談体制を手厚くしている。
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