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金融系VC、アーリー期から投融資 新興企業の高い成長 後押し
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金融系ベンチャーキャピタル(VC)が、サービス開発後に事業拡大を目指す段階にある「アーリー期」の企業発掘に力を入れ始めた。日米の金融政策変更などで新興企業の株式公開(IPO)環境に不透明感が増しているため。有望企業を早い段階からサポートし、事業の高い成長実現を目指す。
「より創業期に近いステージの案件を攻めていこう」。大和証券グループのVC大和企業投資の後藤聴武取締役は2024年度、投資領域の拡大方針を示す。金利上昇が円高や株式市場への下押し圧力となり、株式公開時の評価額が公開前を下回る「ダウンラウンドIPO」の発生増加が危惧されることが背景にある。
従来、軌道に乗り始めた「ミドル期」などをメインに、1先の議決権比率5%以上(1億~3億円)を出資してきたが、より小粒の創業間もない「シード期」終了後と「アーリー期」の有望企業開拓に注力する。
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