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2023/05/27(土)=欧州株大幅反発/米国株主要3指数ともに上昇/4月の米PCE伸び加速、利上げ継続観測強まる/日経225先物6月限は前日比540円高の3万1500円で夜間取引終了/円は1ドル=140円73銭と昨年11月23日以来の安値


―――【まとめ】―――

  • ロンドン株式市場が反発、金属価格の上昇が鉱業株を押し上げ

  • 26日の欧州株が大幅反発、2カ月ぶりの上昇

  • ユーロ圏債券の利回り上昇、4月の米PCEの伸び加速で米利上げ観測が高まる

  • ドイツ2年債利回りがECB理事会メンバーのマクルーフ総裁発言で一時2.991%まで上昇

  • 週間ではS&P総合500種は0.3%上昇、ダウ工業株30種は1.0%下落

  • 米株式相場は上昇、AI関連の熱狂と債務上限交渉合意近しとの見方から

  • 米個人消費支出(PCE)は前月比0.4%上昇、FOMCがインフレ率を目標まで引き下げる行動が必要

  • 2年債利回りは11営業日連続で上昇、金利上昇の背後には債務不履行の楽観と景気下振れリスクの弱化

  • ドル指数はPCE統計を受けて下げ渋る、円は1ドル=140円73銭と昨年11月23日以来の安値

  • NY原油は反発、債務上限交渉の進展と供給のダイナミクスが影響

  • NY金先物は小じっかり、週間ベースでは3週連続安、金融引き締め政策が継続する可能性高まる

  • 日経225先物6月限は前日比540円高の3万1500円で夜間取引終了


―――【チャート】―――

◆本日の値動き=10分足チャート(日経225先物ミニ6月限)

日経225先物ミニ6月限10分足チャート2023/05/26(金)16:30~2023/05/27(土)06:00

◆過去1週間の値動き=1時間足チャート(日経225先物ミニ6月限)

日経225先物ミニ6月限1時間足チャート2023/05/22(月)16:30~2023/05/27(土)06:00

◆過去6ヵ月の値動き=日足チャート(日経225先物ミニ6月限)

日経225先物ミニ6月限日足チャート2022/11/28[半年前]16:30~2023/05/27(土)06:00

―――【経済イベント指標】―――

◆2023/05/26(金)の経済指標結果

2023/05/26(金)の経済指標結果

◆2023/05/29(月)の経済イベント予定

2023/05/29(月)の経済イベント予定

―――【欧州市況】―――

◆欧州市況=株は上昇、米債務上限交渉に楽観強まる-英国債は反発(26日ブルームバーグ)

2023/05/27(土)02:57

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 26日の欧州株が大幅反発、2カ月ぶりの上昇

  • 米債務上限交渉で合意への楽観が高まる

  • テクノロジー株が続伸、ストックス欧州600指数は1.2%上昇

  • 鉱業株上昇、リオ・ティントが米モルガン・スタンレーの投資判断で値上がり

  • 欧州債市場ではドイツ債が小幅安、英国債は反発

  • イングランド銀行による今年の追加利上げ幅は100ベーシスポイントと見込まれる

  • 英2年債利回りは6bp低下し4.49%、10年債利回りは4bp下げて4.33%

  • ハント英財務相、インフレ抑制のため利上げを支持、リセッションを引き起こす可能性あり

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

  26日の欧州株は反発。2カ月ぶりの大幅上昇となった。米債務上限交渉で合意を巡る楽観が高まった。テクノロジー株は続伸した。
  ストックス欧州600指数は1.2%上昇。週間ベースでは1.6%安に下げ幅を縮小した。鉱業株は上昇。鉱山大手リオ・ティントは米モルガン・スタンレーによる投資判断の引き上げが好感されて値上がりした。
  欧州債市場ではドイツ債が小幅安。英国債は反発した。トレーダーの間では引き続き、イングランド銀行(英中央銀行)による今年の追加利上げ幅は100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と見込まれている。
  英2年債利回りは6bp低下して4.49%。週間ベースでは50bp余り上昇した。10年債利回りは4bp下げて4.33%、週間ベースでは約35bpの上昇となった。
  ハント英財務相はリセッション(景気後退)を引き起こしても、インフレ抑制のための利上げを支持するとの考えを示した。

5月26日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
債券                     直近利回り 前営業日比
独国債2年物                2.94%          +0.04
独国債10年物              2.54%          +0.02
英国債10年物              4.33%           -0.04

原題:Bunds Fall Led by Short End, Gilts Pare Drop: End-of-Day Curves
European Shares Gain on Optimism Over Debt Talks; Tech Rallies(抜粋)

ブルームバーグ

◆欧州市場サマリー(26日ロイター)

2023/05/27(土)03:04

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • ロンドン株式市場が反発、金属価格の上昇が鉱業株を押し上げ

  • リオ・ティントがモルガン・スタンレーの投資評価引き上げで3.5%上昇

  • ドル下落による金価格上昇で貴金属株指数も上昇

  • 英国の小売売上高が4月に増加、2021年半ば以降最大の伸び

  • サイバーセキュリティーのダークトレースが11.0%大幅下落、FTSE250種指数を押し下げ

  • アストラゼネカが抗がん剤の試験結果発表で1.2%高

  • ITのキン・アンド・カルタが売上高見通し引き下げで9.0%下落

  • 欧州株式市場反発、テクノロジー関連銘柄の上昇が全体を押し上げ

  • ASMLホールディングと高級ブランドが上昇、STOXX欧州600種指数が2カ月ぶりに上昇

  • エンブレーサー・グループが取締役による株式購入で13.1%急上昇

  • フォルシアがジェフリーズの投資判断引き上げで7.5%高

  • ユーロ圏債券の利回り上昇、米利上げ観測が高まる

  • ドイツ2年債利回りがマクルーフ総裁の発言で一時2.991%まで上昇

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[26日 ロイター]
<ロンドン株式市場>
 反発して取引を終えた。金属価格の値上がりを受けて鉱業株が買われたのが相場を押し上げた。モルガン・スタンレーが投資評価を引き上げた資源大手のリオ・ティントは3.5%上昇した。FTSE350種鉱業株指数は2.45%高。米国の債務上限を巡る交渉の進捗状況を投資家が評価する中、ドルが下落したことから金価格が値上がりして貴金属株指数も1.37%上げた。米当局者は、ホワイトハウスと野党・共和党が31兆4000億ドルの債務上限の2年間の引き上げに向けて最後の調整を目指していると明らかにした。英国の小売売上高は4月に増加し、2─4月の3カ月は2021年半ば以来の大幅な伸びを記録。高インフレの影響が限定的であることを示した。中型株で構成するFTSE250種指数は0.25%安。サイバーセキュリティーのダークトレースが11.0%と大幅下落したことが相場の重しとなった。英製薬のアストラゼネカは1.2%高。進行中または再発の子宮内膜がん患者を対象とした後期試験で、同社の抗がん剤を化学療法に追加した併用療法が良好な結果を示したと明らかにしたことが好感された。ITのキン・アンド・カルタは9.0%下落。通期の売上高見通しを引き下げたことが嫌気された。週間ではFTSE100種指数が1.67%安、FTSE250種指数も2.57%下げた。

<欧州株式市場>
 反発して取引を終えた。テクノロジー関連銘柄が上昇し、相場全体を押し上げた。STOXX欧州600種指数は2カ月弱ぶりの上げ幅だった。ただ、世界経済減速の懸念や米連邦債務上限交渉を巡る不透明感は続き、週間では1.59%下げた。26日のテクノロジー株指数は2.97%上昇。オランダの半導体製造装置メーカーASMLホールディングは4.5%上げ、米半導体大手エヌビディアの強気の見通しや、マーベル・テクノロジーのAI(人工知能)関連の明るい売上見通しなどが好感された。いずれもフランスの高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)、エルメス、高級ブランド「グッチ」を抱えるケリングは1.4─2.4%上げた。ドイツのDAX指数は1.20%高。経済成長の鈍化や高インフレ持続の兆しが出ている一方で、好決算の発表が相次いだことが好感された。スウェーデンのゲーム開発会社エンブレーサー・グループは13.1%と急上昇。取締役による計600万株を超える株式購入がスウェーデンの金融監督当局に通知されたことが材料視された。フランスの自動車部品メーカー、フォルシアは7.5%高。ジェフリーズが投資判断を「買い」に引き上げたことが好感された。

<ユーロ圏債券>
 域内国債利回りが上昇した。4月の米個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが加速したことを受け、米利上げ観測が高まった。米商務省が26日発表した4月のPCE価格指数は前月比、前年比ともに伸びが加速。インフレ圧力が根強く、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続する可能性があることが示された。また、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのマクルーフ・アイルランド中銀総裁の発言を受け、ドイツ2年債利回りが一時2.991%まで上昇し、3月15日以来の高水準を付けた。マクルーフ総裁は、ECBによるあと2回の追加利上げがなおあり得るが、インフレが依然として頑強なため、それ以上の利上げについては議論の余地があると述べた。

ロイター

―――【要人発言】―――

◆主な要人発言(OANDA証券)

2023/05/27(土)05:10

26日07:30 米共和党のマッカーシー下院議長
「債務上限を巡る協議は合意に至っていない」
「交渉担当者が作業を継続する」
26日23:36
「昨夜の協議では進展があったようだ」

26日09:39 鈴木財務相
「(為替相場)市場でファンダメンタルズに基づき決まる」
「(円安推移の為替)今後とも市場動向しっかりみていく」

26日16:43 ハント英財務相
「英政府は、インフレ低下に向け中銀の金利決定を支持する必要」
「インフレ率押し下げとリセッション(景気後退)リスクとの間にトレードオフはない」
「持続可能な成長への唯一の道は、インフレ率を下げること」

26日16:57 ブイチッチ・クロアチア中銀総裁
「コアと食料インフレには、まだ伸び余地がある」
「貸し出しに関しては、もう少しデータが必要」

26日17:18 レーンECB専務理事兼主任エコノミスト
「インフレ率は、いずれ目標付近に低下する見込み」
「今年の経済成長は抑制される見通し」
「食料インフレは、年後半に反落する見通し」
「賃金インフレは、まだ上方リスクが残されている」
「エネルギー価格の伸び率鈍化がコアインフレを抑えると予想するものの、時期は不明」
「インフレの転換点を期待しているが、まだ到達していない」

26日20:46 アディエモ米財務次官
「債務上限協議は進展している」
「今朝の協議でも進展があった」

27日00:13 メスター米クリーブランド連銀総裁
「PCEデータはインフレ率が依然として高すぎることを裏付け」
「インフレの進展は遅い。懸念している」

27日02:23 国際通貨基金(IMF)
「IMFは米国のインフレ率が2024年を通してFRBの目標2%を上回ると予想」
「IMFは2024年末までFF金利が5.25-5.5%になると見込む」
「米国は公的債務削減に向けてさらなる努力が必要」

27日02:55 米共和党交渉担当者の1人であるグレイブス下院議員
「協議に進展はあったが、まだ大きな課題が残っている」

※時間は日本時間

OANDA証券

◆日経225先物:27日夜間取引終値=540円高、3万1500円

2023/05/27(土)06:03

 27日6時00分、大阪取引所の日経225先物期近2023年6月限は前日比540円高の3万1500円で夜間取引を終えた。日経平均株価の現物終値3万916.31円に対しては583.69円高。出来高は2万6728枚だった。
 TOPIX先物期近は2174.5ポイントと前日比30ポイント高、TOPIX現物終値比28.66ポイント高だった。

銘柄       清算値(終値) 前日清算値比   出来高
日経225先物        31500     +540    26728
日経225mini        31505     +555   442910
TOPIX先物        2174.5      +30    21789
JPX日経400先物      19700     +280    3386
マザーズ指数先物      733      +9    1332
東証REIT指数先物  売買不成立

株探ニュース

◆オーバーナイト・ヘッドライン一覧(27日ロイター)

2023/05/27(土)06:50

・米債務上限巡る合意、手の届く範囲にあり=共和党の交渉担当者
・米債務不履行、6月5日に後ずれ 財務長官が議会に書簡
・中南米金融市場=チリペソ1.3%高、メキシコペソも1週間ぶり高値
・APEC貿易相、共同声明合意できず ロ・中が反対=米通商代表
・NY市場サマリー(26日)ドル3週連騰へ、株価大幅高 2年債利回り上昇
・米国株式市場=大幅高、債務上限問題への楽観的見方で
・NY外為市場=ドル3週連騰へ、利上げ継続観測で 債務上限協議注視
・米、財政政策引き締めるべき インフレ抑制支援で=IMF
・米USTR代表、中国商務相との協議で政策への不満表明
・原油先物上昇、米債務上限協議の合意近いとの見方で
・米債務上限協議、就労要件厳格化が最大の障害=共和党担当者
・米金融・債券市場=2年債利回り上昇、PCEデータ受け利上げ観測
・米共和のノースダコタ州知事、大統領選に出馬へ=関係筋
・米JPモルガン、約500人を削減 テクノロジー部門などで=報道
・米債務上限協議、週末にずれ込む可能性も=政府高官
・欧州株式市場=反発、テクノロジー関連銘柄が上昇
・米航空旅客数、2019年11月以来の最多に 連休控え
・6月FOMC時の判断、まだ言及できず─クリーブランド連銀総裁=報道
・米国務長官、来週に北欧歴訪 ウクライナ支援や技術協力巡り協議へ
・ロシア、原油生産量据え置きの方向 OPECプラス会合控え
・ロンドン株式市場=反発、鉱業株が押し上げ
・リンギ安、国内経済ではなく対外要因によるもの=マレーシア中銀
・米1月ミシガン大1年先期待インフレ確報値4.2%、4月から鈍化
・EXCLUSIVE-ドイツ銀、3月業界混乱期に大規模資金調達 当局が手法に懸念
・ユーロ圏金融・債券市場=利回り上昇、米PCE価格指数の伸び加速受け
・米助言会社グラスルイス、トヨタ会長の取締役選任議案に反対を推奨
・米MMFファンドへの純流入額、4週ぶり高水準に
・米モデルナ、中国で法人設立 事業機会を模索
・ロシア外相、中国特使とウクライナ和平巡り協議=外務省
・ECB、あと2回利上げが「主要な選択肢」=アイルランド中銀総裁
・ブラジル大統領、プーチン氏と電話会談 ウクライナ和平など巡り
・米PCE価格指数、4月は伸び加速 利上げ継続観測強まる
・米耐久財コア受注、4月は予想外に増加 3月分も上方改定
・米債務上限協議、25日夜に進展 支出が争点=下院議長
・6月の利上げ見送り観測後退、米PCE価格指数伸び加速受け
・ウクライナ東部ドニプロの医療施設にロのミサイル、25人死傷
・米財務副長官、債務上限問題で「プランB」ない 合意達成が目標

ロイター

◆TOP_NEWS_海外主要ニュース一覧(27日ロイター)

2023/05/27(土)06:44

●米PCE価格指数、4月は伸び加速 利上げ継続観測強まる
米商務省が26日発表した4月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月比、前年比ともに伸びが加速した。インフレ圧力が根強いことを示し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続する可能性がある。

●6月FOMC時の判断、まだ言及できず─クリーブランド連銀総裁=報道
米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は26日、同日発表された4月の個人消費支出(PCE)価格指数は期待外れだったものの、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で何を決定すべきかについて言及する用意はまだ出来ていないと述べた。

●ECB、あと2回利上げが「主要な選択肢」=アイルランド中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのマクルーフ・アイルランド中銀総裁は、ECBによるあと2回の追加利上げがなおあり得るが、インフレが依然として頑強なため、それ以上の利上げについては議論の余地があると述べた。

●米債務不履行、6月5日に後ずれ 財務長官が議会に書簡
イエレン米財務長官は26日、債務上限が引き上げられなければ、米政府は早ければ6月5日にデフォルト(債務不履行)に陥る可能性があるとし、早ければ6月1日としていたこれまでの期日を後ずれさせた。

●米1月ミシガン大1年先期待インフレ確報値4.2%、4月から鈍化
米ミシガン大学が26日発表した5月の1年先の期待インフレ率(確報値)は4.2%と速報値の4.5%から下方修正され、4月の4.6%から鈍化した。

●ロシア外相、中国特使とウクライナ和平巡り協議=外務省
ロシアのラブロフ外相は26日、同国を訪問中の李輝ユーラシア事務特別代表と会談し、ウクライナ紛争解決の見通しについて議論した。ロシア外務省が声明を発表した。

●APEC貿易相、共同声明合意できず ロ・中が反対=米通商代表
米通商代表部(USTR)のタイ代表は26日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合ではウクライナに関する文言を巡りロシアと中国が反対する中、共同声明で合意することが出来なかったことを受け、11月にワシントン州シアトルで開催されるAPEC首脳会議で共同声明が発出されることを望むと述べた。

●米USTR代表、中国商務相との協議で政策への不満表明
米通商代表部(USTR)は26日、タイ代表が中国の王文濤商務相と会談し、米中通商関係の重要性について議論したほか、中国の国家主導の経済政策に対する不満を提示したと発表した。

●米、財政政策引き締めるべき インフレ抑制支援で=IMF
国際通貨基金(IMF)は26日、インフレ抑制に向け米国の金利は長期にわたり高水準で維持されることが必要になる可能性があるとしたほか、米政府は連邦債務を減らすために財政政策を引き締める必要があると発表した。

●米共和のノースダコタ州知事、大統領選に出馬へ=関係筋
米ノースダコタ州のバーガム知事(66)が2024年米大統領選に向けた共和党の候補指名争いに出馬する計画。関係筋が明らかにした。

ロイター

―――【米国市況】―――

◆NY株式市場クローズ(26日)

NY株式市場クローズ(26日)

◆米国市況=株が上昇、AI熱狂続く-ドルは一時140円73銭(26日ブルームバーグ)

2023/05/27(土)05:54

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米株式相場は上昇、AI関連の熱狂と債務上限交渉合意近しとの見方から

  • マーベル・テクノロジーのAI製品売上高、2024年に前年比で少なくとも2倍へ

  • 米政府の債務上限交渉で、2年間の債務上限引き上げと連邦支出制限が合意近し

  • 米財務省短期証券のレートはやや低下、資金枯渇の恐れあるも6%を下回る

  • 個人消費支出(PCE)は前月比0.4%上昇、FOMCがインフレ率を目標まで引き下げる行動が必要

  • 2年債利回りは11営業日連続で上昇、金利上昇の背後には債務不履行の楽観と景気下振れリスクの弱化

  • ドル指数はPCE統計を受けて下げ渋る、円は1ドル=140円73銭と昨年11月23日以来の安値

  • ニューヨーク原油は反発、債務上限交渉の進展と供給のダイナミクスが影響

  • ニューヨーク金先物は小じっかり、週間ベースでは3週連続安、金融引き締め政策が継続する可能性高まる

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

・米債務上限交渉で合意が近いとの楽観も米国株に寄与
・2年債利回り、11営業日連続で上昇-追加利上げ観測で

米国株
  米株式相場は上昇。人工知能(AI)を巡る熱狂が続いたほか、米国の債務上限交渉が合意に至るとの見方が強まったことも買いを誘った。
  ナスダック100指数は2.6%上昇。半導体メーカーのマーベル・テクノロジーは2024年1月通期のAI関連製品の売上高が前年比で「少なくとも2倍」になるとの見通しを明らかにし、同業のエヌビディアと同じように強気の見解を示した。マーベルは32%高。
  債務交渉で、2年間の債務上限引き上げと連邦支出制限で合意に近づいていることも支援材料。マッカーシー米下院議長は「われわれは夜まで作業した。進展があったと思う」と発言。「今朝も進展したと思う」と続けた。
  マクロ・リスク・アドバイザーズのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、ジョン・コロボス氏は「この日は債務上限問題のニュースが買いを誘ったほか、AIへの熱狂も続いている」と指摘した。

株式                                       終値 前営業日比    変化率
S&P500種株価指数      4205.45          54.17       1.30%
ダウ工業株30種平均      33093.34         328.69      1.00%
ナスダック総合指数       12975.69         277.60      2.19%

米国債
  米政府の資金が枯渇した場合、支払いが滞るリスクが最も高いとみられる財務省短期証券(TB)のレートはやや低下。イエレン財務長官が資金枯渇の恐れがあるとした時期である来月初めに満期を迎えるTBレートはいずれも6%を下回っている。
  個人消費支出(PCE)は連邦公開市場委員会(FOMC)がインフレ率を目標まで引き下げる上でさらなる行動が必要なことを示した。PCE価格指数は前月比0.4%上昇し、予想も上回った。
  UBSチーフ・インベストメント・オフィスのシニア米国担当エコノミスト、ブライアン・ローズ氏は「FOMC会合までに債務協議で妥結する可能性が高いとみているが、どのような合意であれ財政引き締めを含むことはほぼ確実で、そうなれば利上げの必要性が低下するはずだ」と発言。「米政府の資金が尽きるXデーを迎えるようなことになれば、影響は深刻で、FOMCが利上げを実施する確率はほぼゼロになる」と述べた。
  2年債利回りは11営業日連続で上昇し、昨年9月以来の長期上昇局面となった。経済指標を受け、FOMCが6月あるいは7月に利上げを実施する可能性が高まった。
  2年債利回りは4.55%付近に伸び悩む場面もあったが、クリーブランド連銀のメスタ-総裁の発言が伝わると再び上昇した。総裁はCNBCとのインタビューで、インフレ抑制が期待通り進展していないことを受け、「6月会合ではあらゆる選択肢が議題になる」と述べた。
  PGIMフィクスト・インカムのチーフ投資ストラテジスト、ロバート・ティップ氏は「金利が上昇している理由は2つある。米国はデフォルト(債務不履行)に陥らないとの楽観と景気の下振れリスクが弱まっていることだ」と語った。

外為
  ドル指数はPCE統計を受けて下げ渋る展開となった。円は一時、1ドル=140円73銭と、昨年11月23日以来の安値を付けた。

為替                                          直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数    1245.86          -2.47   -0.20%
ドル/円                                 ¥140.61          ¥0.55    0.39%
ユーロ/ドル                         $1.0728           $0.03    0.03%
米東部時間 16時50分

原油
  ニューヨーク原油は反発し、週間ベースでは2週連続高。米デフォルトを回避するための債務上限交渉で進展があったとの見方が広がった。
  引き続き市場の焦点は供給のダイナミクスに絞られている。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」が追加減産に動くかどうかを巡り、サウジアラビアとロシアは正反対の立場だ。サウジのアブドルアジズ・エネルギーは空売り投資家に対し「気をつけろ」と述べたが、ロシアのノバク副首相は追加減産の可能性は低いとの見解を示した。
  オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「米債務上限を巡る交渉の行方と6月4日のOPECプラス会合を控えた不透明感が続いているため、原油価格はなかなか方向性が定まらない」と指摘。「米経済の底堅さも原油を巡る状況を複雑にしている。需要が少し押し上げられても、追加利上げによる経済圧迫は必然だと考えられるからだ」と述べた。
  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比84セント(1.2%)高い1バレル=72.67ドルで終了。週間では1.6%の値上がり。ロンドンICEの北海ブレント7月限は69セント上昇し76.95ドル。


  ニューヨーク金先物は小じっかり。週間ベースでは3週連続安で引けた。米経済の底堅さが経済統計で示され、金融引き締め政策が継続する可能性が高まった。
  米債務上限を巡る交渉が近く妥結するとの期待が広がるなか、金相場はもみ合う展開。4月のPCE統計では、インフレと消費者の支出が共に加速したことが示された。
  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は、前日比80セント(0.1%未満)高い1オンス=1963.10ドルで終了。週間ベースでは1.9%下げた。ニューヨーク時間午後1時44分現在の金スポット価格は前日比0.1%上昇の1943.53ドル。週間では1.7%下げ、3週連続安。

原題:Tech Extends Rally as Traders Await Debt Deal: Markets Wrap(抜粋)
US Two-Year Yield Rises for 11th Straight Day on Economic Data
Dollar Pares Drop as Hot PCE Puts Pressure on Fed: Inside G-10
Oil Posts Second Weekly Gain as Debt-Limit Deal Inches Closer
Gold Set for Third Weekly Loss as Traders Bet on More Fed Hikes

ブルームバーグ
ブルームバーグ
ブルームバーグ
WTI先物出所:Nymex

◆米国株式市場=大幅高、債務上限問題への楽観的見方で(26日ロイター)

2023/05/27(土)07:00

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 連邦債務上限引き上げに向けた協議進展の観測で米国株大幅上昇

  • 半導体銘柄が2日連続急騰、フィラデルフィア半導体指数(SOX)は6.3%上昇

  • 米半導体メーカー、マーベル・テクノロジー・グループが32%急騰

  • 米半導体大手エヌビディアが2.5%上昇

  • S&P500の11業種のうち8業種が上昇、情報技術が2.68%上昇

  • 週間ではS&P総合500種は0.3%上昇、ダウ工業株30種は1.0%下落

  • フォード・モーターは6.2%上昇、電気自動車(EV)大手テスラは4.7%上昇

  • 米取引所の合算出来高は98億株、直近20営業日の平均は105億株

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

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[26日 ロイター]米国株式市場は大幅上昇して取引を終えた。連邦債務上限引き上げに向けた協議が進展しているとの見方が背景。半導体銘柄は2日連続で急騰した。米共和党のマッカーシー下院議長は26日、25日夜に行われた債務上限を巡る協議で進展があったと明らかにした。29日は米国株式市場は祝日で休場となるため、投資家は債務上限交渉の行方を注視していた。ホライゾン・インベストメンツの最高投資責任者、スコット・ラドナー氏は「全ての兆候は、合意が成立し株高が持続することを示している。しかし、週末を越しても合意が成立しなかったり、決裂したりすれば、30日朝にはかなり大きな損失が出るだろう」と述べた。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は6.3%急騰した。2営業日で13%上昇している。米半導体メーカーのマーベル・テクノロジー・グループが32%上昇。人工知能(AI)に関連する年間売上高が倍増するとの見通しを示したことを受けた。米半導体大手エヌビディアは2.5%上昇。25日に公表した業績見通しを好感した。S&P500の11業種のうち、8業種が上昇した。情報技術が2.68%上昇、一般消費財が2.38%上昇した。週間では、S&P総合500種は0.3%上昇、ダウ工業株30種は1.0%下落、ナスダック総合は2.5%急騰した。フォード・モーターは6.2%上昇、電気自動車(EV)大手テスラは4.7%上昇した。米取引所の合算出来高は98億株。直近20営業日の平均は105億株。

ロイター

◆NY市場マーケットコメント(SBI)

2023/05/27(土)07:36

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 4月の米PCEコアデフレーターの予想外の伸びにより6月のFOMCの利上げ期待が高まる

  • ミシガン大学消費者信頼感指数による期待インフレ率の低下でドルの上昇一服

  • 米10年債利回りが3/9以来の高水準に、ドル/円も140.72まで上昇、11/23以来の高値更新

  • ユーロ/円とポンド/円もそれぞれ今年5/2、2016年2月以来の高値更新

  • ダウ平均は6営業日ぶり反発、ナスダックとS&Pは続伸

  • 米債務上限問題の進展や経済指標の予想上回りで株価指数堅調

  • ナスダックが昨年8/16以来の高値を更新

  • NY金が5営業日ぶり反発、米長期金利の上昇とドル堅調で金の売り優勢

  • NY原油反発、OPECプラスの追加減産の思惑とドル上昇が要因

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

・NY市場では、序盤に発表された4月のPCEコアデフレーターが予想外に伸びたことを受けて、6月のFOMCでの利上げ期待が高まり、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。その後に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数では、期待インフレ率が低下したことからドルの上昇は一服したものの、米10年債利回りが3/9以来の高水準まで上昇したことから日米金利差拡大が意識されてドル/円も序盤の139.65から140.72まで上昇し、昨年11/23以来の高値を更新した。一方、ユーロ/円も5/2以来、ポンド/円は2016年2月以来の高値をそれぞれ更新した。

・ダウ平均は6営業日ぶり反発、ナスダックとS&Pは続伸。米債務上限問題を巡る協議に進展が見られたことや米経済指標が市場予想を上回る結果となったことから、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらにダウ平均の下落が続いたことで値頃感の買い戻しも入り、ダウ平均は一時前日比397ドル高まで上昇した。一方、ナスダックは昨年8/16以来の高値を更新した。

・NY金は5営業日ぶり反発。下落が続いたことで序盤から買いが先行した。ただ、米長期金利の上昇とともにドルも主要通貨に対して堅調な動きとなったことから、ドルの代替資産とされる金の売りが優勢となり上げ幅を縮小し小幅高に留まった。

・NY原油は反発。OPECプラスの追加減産を巡る思惑から買いが先行したが、ドルの上昇でドル建て原油の割高感が圧迫要因となりやや上値は限定的だった。

【要人発言】
・米財務次官
債務上限協議は進展している

・共和党交渉担当下院議員
債務上限協議に進展はあったがまだ大きな課題が残っている

・クリーブランド連銀総裁
PCEデータはインフレ率が依然として高すぎることを裏付けている
インフレの進展は遅く懸念している

2023/05/26(金)のNY市場マーケットコメント(SBI)

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