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2023/07/31(月)=長期金利、約9年ぶりの0.6%台に上昇/日経平均412.99円高の33172.22円、7月5日以来の33000円回復/TOPIXはバブル後高値更新
―――【総まとめ】―――
31日の債券相場は大幅に下落し、長期金利は約9年ぶりの0.6%台に上昇、先の日銀決定会合でのYCC修正に沿った動き
31日の日経平均は大幅に反発し、412.99円高の33172.22円で取引を終え、7月5日以来の33000円を回復
米国株高や円安進行を背景にリスク選好ムードが広がり、幅広い銘柄に買いが優勢となり、一時33402.08円まで上昇
円安が進んだため、自動車など輸出関連株に投資資金がシフトし、日銀によるイールドカーブ・コントロールの柔軟化を材料視した金融株の一部にも買いが入る
TOPIXは3日の高値を上回りバブル後高値更新
売買代金は前週末に続き5兆円を超える高水準
日経225先物9月限は前週末清算値比490円高の3万3260円で日中取引を終了、現物終値3万3172.22円に対しては87.78円高
米7月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は42.8と、6月41.5から上昇も予想を下回る、4月来で最低
◆日経225先物(週間展望)=日米の中銀イベント通過でリバウンドを意識へ
2023/07/30(日)17:00
●要約(ChatGPT併用)---------------
日経225先物は日米中央銀行の重要イベントを通過し、需給状況が落ち着くと予想される
FRBは予想通り0.25%の利上げを再開、政策金利の変動は今後のデータ次第とされ、利上げペース減速の思惑が高まる
日銀は金利操作を柔軟に行うことを決め、長期金利の上昇を事実上、1%まで容認する方針を示す
先週の取引では、日銀会合を手掛かりとしたトレードが活発だった
日銀会合による急落後、水準修正が意識され、米国ではFRB議長の発言を受けた経済指標への関心が集まる
米インフレ懸念が和らぎ、円売り・ドル買いが優勢、再び1ドル=141円台に円安が進行
株式市場は仕切り直しに向かうと考えられ、機関投資家は手控え、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせると予想される
28日の取引終了後、リバウンド基調が強まり、3万3100円で取引を終える
VIX指数は13.33に低下、リスク選好が強まる一方で、ショートを仕掛けづらくする可能性
7月第3週の投資部門別売買動向では、海外投資家と個人が買い越し、信託銀行が売り越し
今後の経済スケジュールでは、米国の経済指標や日銀の議事要旨などが注目される
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
今週の日経225先物は、日米中央銀行の重要イベントを通過したことで、需給状況は落ち着きをみせてくると考えられる。先週は米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り0.25%の利上げを再開した。パウエルFRB議長は声明で、政策金利を再び引き上げるか据え置くかは今後のデータ次第とし、経済指標を見極める考えを強調。これを受けて市場では利上げペースが一段と減速するとの思惑が高まった。また、日銀は金融政策決定会合で、金利操作をより柔軟に運用することを決め、長期金利の上昇をこれまでの0.5%程度から事実上、1%まで容認する方針を示した。
先週はFOMCよりも日銀会合を手掛かりとしたトレードが活発だった。27日の取引終了後のナイトセッションでは日本経済新聞(電子版)による「日銀の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正案を議論する」とのリーク報道によって、3万3220円から一気に3万2400円まで急落。28日の日中取引では結果発表後には材料出尽くし感からショートカバーが入り3万2850円まで切り返した。しかし、カバー一巡後は前述の通りYCC柔軟化を受けて売り直され、一時3万2000円まで下落幅を広げ、終盤にかけては植田総裁の会見内容を見極めたいとして買い戻しが優勢となっていた。いずれも発表直後に動意を強めていたことから、日銀会合をトリガーとするアルゴリズムのトレードが発動したと考えられる。
イベントを手掛かりとしたトレードが一巡したことにより、改めて日銀会合を手掛かりに急落した前の水準への修正が意識されやすい。米国ではFRB議長の発言を受けて、今週に発表が予定されているISM製造業・非製造業景気指数、雇用統計などの経済指標に関心が集まろう。これら指標の結果を受けて追加利上げ観測が後退するようだと、米国市場の上昇が支援材料になる可能性がある。
また、米インフレ懸念が和らぐなか、円売り・ドル買いが優勢となっており、再び1ドル=141円台に円安が進行している。日銀は1%まで金利上昇を容認した一方で、当分は政策変更を行わないといった見方から、株式市場は仕切り直しに向かおう。日米ともに決算発表が本格化するなか、機関投資家の積極的な売買は手控えられようが、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせると考えられる。
なお、28日の取引終了後のナイトセッションではリバウンド基調が強まり、節目の3万3000円を回復し、3万3100円で取引を終えていた。チャート上では25日移動平均線が位置する3万2720円を支持線に、ボリンジャーバンドの+1σ水準まで回復してきた。主要企業の決算や為替動向を睨んだ展開を意識しつつも、25日線に接近する局面では押し目狙いのロング対応とし、+1σを上回ってくる局面では、短期的ながらも+2σが位置する3万3560円辺りを狙った動きから、7月4日の戻り高値3万3810円が次第に意識されてきそうだ。
VIX指数は13.33に低下した。日銀の政策変更に関するリーク報道を受けて、27日には一時15.02まで上昇する場面も見られたが、翌日の低下によって25日線を下回ってきた。リスク選好が強まる一方、ショートを仕掛けづらくさせそうである。なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.30倍だった。14.18倍から14.39倍と変動幅は大きかったが、足もとで保ち合いを見せていた75日線水準で終えていた。NT低下の場面ではボリンジャーバンドの-3σの水準まで低下しており、下向きのトレンドではあるものの、いったんはNTショートの巻き戻しが入る可能性もあろう。
7月第3週(7月18日-21日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続で買い越しており、買い越し額は577億円(7月第2週は8811億円の買い越し)だった。なお、現物は197億円の買い越し(同2793億円の買い越し)と4週連続の買い越しであり、先物は380億円の買い越し(同6017億円の買い越し)と3週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で188億円の買い越しで、3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1274億円の売り越しとなり、5週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、31日に6月鉱工業生産、7月消費動向調査、6月新設住宅着工戸数、中国7月製造業PMI、米国7月シカゴ購買部協会景気指数、8月1日に6月完全失業率、中国7月財新製造業PMI、米国7月ISM製造業景気指数、米国6月建設支出、米国6月JOLTS求人件数、2日に日銀金融政策決定会合議事要旨、米国7月ADP雇用統計、3日に中国7月財新サービス業PMI、イングランド銀行(BOE)政策金利、米国7月ISM非製造業PMI、米国6月製造業新規受注、4日に米国7月雇用統計が予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
08月限 日経225 28525.62 TOPIX 1963.05
09月限 日経225 28253.40 TOPIX 1957.76
10月限 日経225 26666.31 TOPIX 1885.58
11月限 日経225 28225.86 TOPIX 1978.52
12月限 日経225 27576.37 TOPIX 1945.27
01月限 日経225 26325.21 TOPIX 1900.71
02月限 日経225 27779.75 TOPIX 1986.19
03月限 日経225 28377.34 TOPIX 2047.32
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
23/09 07月28日 32930 33220 32000 32770 -150
23/09 07月27日 32570 32930 32390 32920 +320
23/09 07月26日 32590 32710 32460 32600 -40
23/09 07月25日 32640 32750 32490 32640 +30
23/09 07月24日 32350 32820 32350 32610 +340
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
23/09 07月28日 2300.0 2313.5 2253.5 2290.5 -8.5
23/09 07月27日 2282.0 2299.0 2270.5 2299.0 +17.0
23/09 07月26日 2280.5 2286.5 2269.5 2282.0 -2.0
23/09 07月25日 2278.5 2286.5 2271.5 2284.0 +6.5
23/09 07月24日 2262.5 2287.5 2262.5 2277.5 +19.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
07月28日(9月限) 33130 +360
07月27日(9月限) 32505 -415
07月26日(9月限) 32530 -70
07月25日(9月限) 32595 -45
07月24日(9月限) 32715 +105
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
07月21日 280億円 -52億円 9393億円 +497億円
07月14日 332億円 +328億円 8895億円 -2452億円
07月07日 3億円 -1208億円 1兆1347億円 -3139億円
06月30日 1212億円 +480億円 1兆4486億円 -636億円
06月23日 732億円 -235億円 1兆5123億円 +1345億円
06月16日 967億円 -915億円 1兆3778億円 +324億円
06月09日 1883億円 +331億円 1兆3453億円 +73億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
07月26日 870万株 +301万株 4億4995万株 -263万株
07月25日 568万株 +152万株 4億5258万株 -403万株
07月24日 415万株 -316万株 4億5662万株 +3909万株
07月21日 731万株 -148万株 4億1752万株 -9万株
07月20日 880万株 +12万株 4億1761万株 -389万株
07月19日 868万株 +249万株 4億2151万株 +971万株
07月18日 618万株 -240万株 4億1180万株 +691万株
07月14日 858万株 -910万株 4億0488万株 -1886万株
07月13日 1769万株 +343万株 4億2375万株 -357万株
07月12日 1425万株 +424万株 4億2732万株 -387万株
07月11日 1001万株 +172万株 4億3119万株 -4301万株
07月10日 829万株 +811万株 4億7421万株 -3050万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
12月2日 701億円
【2023年】
3月13日 701億円
3月14日 701億円
―――【チャート】―――
◆本日の値動き=10分足チャート(日経225先物ミニ9月限)
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◆過去6ヵ月の値動き=日足チャート(日経225先物ミニ9月限)
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◆先物週間テクニカル分析=5日移動平均線上を維持できるかが、反発継続のカギ
2023/07/31(月)
●要約(ChatGPT併用)---------------
反発継続のカギは5日移動平均線上を維持できるかにある
5日移動平均線を維持し、33,000円台へ進めばダブルトップの高値へ接近や超越が期待される
週末の取引では、5日及び25日移動平均線を上回る形で終了、週末のナイトセッションでは28日の高値に接近
今週も5日移動平均線の維持が注目ポイント、維持できれば28日の高値を上回る展開が期待される
28日の高値を超えて維持すれば、年初来高値への接近や超越が可能、売りポジションの投資家は売り乗せを控え、買い戻しのタイミングを逃さないことが重要
5日移動平均線を維持できず割り込むと、25日移動平均線を下回る可能性あり、買いポジションの投資家は売り時を逃さぬよう注意、さらに損失発生や拡大に警戒が必要
勢いを示す指標、DIの動向が注目ポイントで、特にどちらのDIが30%を上回り維持するかが重要
前回注目した-DIとADXの上昇は確認できず、-DIは低下し、ADXも低下して横ばいに
週末のナイトセッションで+DIが若干-DIを上回る動きを見せる
+DIの上昇が続き、ADXも上昇し30%を超えると、先物価格が5日移動平均線を維持し、33,500円台への接近や超越が視野に入る
しかし、+DIの上昇が限定的であったり、+DIが下向きに変化し-DIが上昇し+DIを上回った場合、5日や25日移動平均線を下回る展開が考えられ、買いポジションの投資家は要注意
8月相場開始、米重要経済指標発表予定、市場反応注目
予定発表は、6月鉱工業生産、7月製造業PMI、4-6月期GDP速報値、7月消費者物価指数など
米国では、7月ISM製造業景況感指数、同非製造業景況感指数、7月雇用統計等が注目
7月ISM製造業景況感指数予想は前回より改善、非製造業景況感指数はわずかな悪化予想
7月雇用統計では、失業率は前回と同じ、非農業部門雇用者数は前回より減少予想
平均時給も伸び鈍化予想、FRBによる利上げ停止への期待が高まる一方、ドル上昇一服、輸出関連株上値抑制も考えられる
日本では6月鉱工業生産と決算発表の結果、その反応が注目、鉱工業生産は前回より改善予想
大手企業の業績発表結果次第で、株価動向や売買タイミングに注意
中国では、7月製造業PMI、財新製造業PMI、財新非製造業PMIの結果注目、前回下回る予想で中国景気悪化警戒と対策期待
ユーロ圏では、4-6月期GDP速報値、7月消費者物価指数と英中銀の金融政策の結果が注目
GDP速報値改善、消費者物価指数は伸び鈍化予想、ECBが利上げを継続するとの見方が後退する可能性
英中銀政策金利は0.25%の利上げ予想、積極的な利上げ見通しが後退するとポンド下落、株価は上昇期待
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
<トレンド分析>
5日移動平均線上を維持できるかが、反発継続のカギ
前回は「5日移動平均線上を維持できるかが注目ポイント」とした。また、「仮に5日移動平均線上を維持するようだと、25日移動平均線を突破して33,000円台に乗せることが視野に入るとともに、ダブルトップの高値に接近したり、上回ったりすることも期待される」としたが、5日移動平均線上を維持したものの、下向きの25日移動平均線に上値を押さえられたまま週末の取引をむかえた。
また当日は、日銀金融政策決定会合の結果を受け乱高下したが、終値ではかろうじて5日と25日移動平均線を上回って終えている。
さらに週末のナイトセッションでは、25日移動平均線を下回って始まったものの、一時33,140円をつけるなど、28日の高値33,220円に接近して終えているのが分かる。
そのため今週は、引き続き5日移動平均線上を維持できるかが注目ポイントになると思われる。
仮に5日移動平均線上を維持するようだと、28日の高値を上回ることが期待される。また、この高値を上回って維持するようだと、6月19日の取引時間中につけた年初来高値に接近したり、上回ったりすることも考えられるため、売りポジションを持っている投資家は売り乗せを控えるとともに、買い戻すタイミングを逃さないようにする必要があると思われる。
一方で、5日移動平均線上を維持できずに割り込んだり、割り込んだまま戻せなくなったりするようだと、接近する25日移動平均線を下回ることが考えられ、買いポジションを持っている投資家は売り時を逃さないようにすることに加え、損失の発生や拡大に注意する必要があろう。
<モメンタム(勢い)分析>
どちらのDIが30%を上回って維持するか要注目の週
前回は「-DIと、上向きに変化して週末の取引を終えているADXが揃って上昇するかが注目ポイント」とした。また、「-DIが上昇しても限定的だったり、+DIが上向きに変化して水準を切り上げたり、ADXとともに上昇して-DIを上回って逆転したりするようだと、5日移動平均線上を維持して25日移動平均線を上回ることが視野に入るため、売りポジションを持っている投資家は売り乗せを控えるとともに、買い戻すタイミングを逃さないようにする必要があると思われる」としたが、下向きの方向を示す-DIが低下するとともに、勢いを表すADXも低下して横ばいとなった。
また、上向きの方向を示す+DIが低水準で横ばいとなっていたが、週末のナイトセッションではわずかに-DIを上回って終えているのが分かる。
そのため今週は、+DIの上昇が続くかが注目ポイントだ。仮に+DIの上昇が続くとともにADXも上昇してトレンド発生の目安となる30%を上回って維持するようだと、先物価格が5日移動平均線上を維持するとともに28日の高値を上回って33,500円台に接近したり、33,500円を上回ったりすることが視野に入る反面、+DIが上昇しても限定的だったり、+DIが下向きに変化するとともに-DIが上昇して+DIを上回ったりするようだと、5日や25日移動平均線を下回って戻せなくなることが考えられ、買いポジションを持っている投資家は要注意だ。
今週の注目イベント
8月相場入りとなるなか、米経済指標の結果と国内決算発表後の反応に注目
今週火曜日から8月相場入りとなるが、月初恒例となる米重要経済指標の発表が目白押しとなっており、結果と市場の反応に注目が集まると思われる。
今週は、31日、6月鉱工業生産、中国7月製造業PMI、独4-6月期GDP速報値、ユーロ圏4-6月期GDP速報値、同7月消費者物価指数、米7月シカゴPMI、8月1日、6月失業率、同有効求人倍率、中国7月財新製造業PMI、豪準備銀行政策金利発表、米7月ISM製造業景況感指数、同6月建設支出、2日、7月マネタリーベース、米7月ADP雇用報告、3日、中国7月財新サービス業PMI、英中銀政策金利発表、米週間新規失業保険申請件数、同6月製造業新規受注、同7月ISM非製造業景況感指数、4日、米7月雇用統計などの発表が予定されている。
米国で注目されるのは、7月ISM製造業景況感指数や同非製造業景況感指数、7月雇用統計になると思われる。7月ISM製造業景況感指数は前回(46.0)より改善する予想(47.0)となっているが、同ISM非製造業景況感指数は前回(53.9)からわずかに悪化する予想(53.0)だ。
また7月雇用統計では、失業率は前回と同じ3.6%の予想だが、非農業部門雇用者数の予想は20万人増と、前回(20.9万人増)より減少する見込みとなっている。さらに平均時給(前月比)も伸びが鈍化する見込みとなっており、予想通りの結果になるようだと、FRBによる利上げ停止への期待が高まるとともに、米国株の上昇と東京市場の押し上げ要因となることも考えられそうだ
一方で、利上げの停止が意識されるようだと、ドルの上値が重たくなり、先週末のドルの上昇が一服して、国内の輸出関連株の上値を押さえることも考えられ、結果と株、為替市場の反応にも注意する必要があると思われる。
続いては国内についてだ。注目されるのは6月鉱工業生産や決算発表の結果と、その反応になるのではないかと思われる。
6月鉱工業生産の予想は前月比+2.4%と、前回の同-2.2%から改善する見込みとなっており、予想通りや予想を上回る結果になるようだと、国内製造業の企業活動が活発になっていることを示すことになり、株価の下支えや押し上げにつながることも期待できそうだが、予想を下回る結果になるようだと、上値の重石なることが考えられます。また、業績発表の結果次第では上値が重たくなったり、売り材料となったりすることが考えられ要注意だ。
そうしたなか、今週から企業決算を発表する社数が大幅に増加するが、なかでもトヨタ自動車、三井物産、三菱UFJFGなど日経平均採用銘柄で、TOPIXへの寄与度が高い銘柄の業績発表が予定されており、結果を受け、日経平均やTOPIXの一株当たり利益に変化はないのか、或いは上下どちらかに増減するのかが注目される。
仮に好決算で進捗率が高かったり、通期の見通しを引き上げる企業が多いようだと、東京市場の押し上げ要因となることが期待される反面、進捗率が低かったり、通期の下方修正を発表する企業が出てくるようだと、一旦上値が重たくなったり、売り物に押されたりすることが考えられるため売買タイミングに要注意だ。
最後は中国とユーロ圏についてだ。中国では、7月製造業PMIや同財新製造業PMI、同財新非製造業PMIの結果に注目が集まると思われる。いずれも前回の結果を下回る予想となっているが、なかでも中国政府が発表する7月製造業PMIは前回の49.0から予想は48.9に悪化する見込みとなっている。
仮に結果が予想を下回るようだと、中国景気の悪化に対する警戒が高まる反面、政府による景気対策の発動期待も高まることが予想され、香港ハンセンや上海総合指数の反応が東京市場にも影響を与えることが考えられ要注目と言えよう。
ユーロ圏では、4-6月期GDP速報値や7月消費者物価指数と、英中銀の金融政策の結果が注目される。4-6月期GDP速報値は、前期比+0.2%と、前回(同-0.1%)より改善する見込みとなっているほか、7月消費者物価指数は前回の前年同月比+5.5%から+5.3%に伸びが鈍化する見込みとなっている。
仮に4-6月期GDPが予想通り上昇するとともに7月消費者物価指数が低下したり、どちらも予想を下回ったりするようだと、ECBが積極的な利上げを継続するとの見方が後退してユーロが下落することが考えられる反面、DAX指数などユーロ圏の株価は上昇期待が高まるのではないかと思われる。
また英中銀が政策金利を発表するが、予想では0.25%の利上げが見込まれているものの、議事要旨のなかで、今後の積極的な利上げ見通しが後退する内容になっているようだと、ポンドの下落につながる可能性がある反面、FTSE100などの指数の上昇が期待されるとともに、日米欧の株式市場にも安心感が広がるのではないかと思われる。
―――【経済イベント指標】―――
◆2023/07/28(金)の経済指標結果
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◆2023/07/31(月)の経済イベント予定
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―――【主要ニュース】―――
◆今朝の主要ニュース(31日ブルームバーグ)
2023/07/31(月)06:00
●要約(ChatGPT併用)---------------
ラガルドECB総裁が、利上げの休止が必ずしも決定的なものではないと発言、インフレを目標に戻すため景気抑制的政策が必要との見解を示した
好調な米株式相場に一部ストラテジストは売り浴びせの可能性を指摘、8月と9月はS&P500種指数にとってリターンが悪くなることが多いとも認識
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が米国のインフレ見通しは明るいと述べ、一部雇用の失われ、成長が減速する可能性を認識、失業率が4%に上昇する可能性も示唆
米債券相場の先行きは不透明、FRBが利上げを継続する可能性、日本銀行が金融緩和から一歩後退し債券利回りの上昇を容認、米国から資金が引き揚げられる可能性
中国が経済成長のために消費者向け産業の後押しと小規模企業の資金調達支援を目的とした措置を発表、家庭用品や食品等の軽工業の成長を目指す
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
政策金利巡るスタンス
ラガルドECB総裁は、政策会合でいったん利上げ休止を決めた場合でも、その後に再び利上げすることはあり得るとの見解を示した。総裁は仏紙フィガロに対し、9月の次回会合について「政策金利の追加引き上げがあるかもしれないし、休止することもあり得る」とした上で、「9月以降のどこかで利上げを休止した場合でも、必ずしも決定的なものではないだろう」と指摘。「われわれはインフレを速やかに目標に戻すことにコミットしており、そのためには、水準と期間という点で十分に景気抑制的な政策が必要だ」と述べた。
下落に身構えも
好調な米株式相場を受けて現在トレーダーの間では怖いものなしといった雰囲気も見られるが、一方でそうした状況を背景に売り浴びせが起きる可能性に身構えるストラテジストも一部に存在する。S&P500種株価指数は年初から19%上昇。ドイツ銀行の分析によれば、トレーダーの株式へのエクスポージャーは歴史的に見ても高い水準にある。だが懸念すべき理由はある。リセッション(景気後退)を招くことなくインフレを抑制するという難事業が完全に成し遂げられた例はほとんどない。さらに、8月と9月は時期的にS&P500種指数にとって1年で特にリターンの悪い2カ月となることが多い。
底堅い米経済
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、米国のインフレ見通しは「非常に明るい」と述べた。一方、金融当局の積極的な引き締めキャンペーンにより、一部雇用が失われ、成長が減速する可能性が高いとの認識を示した。CBSの番組で総裁は、「米経済は、その底堅さでわれわれを驚かせ続けている」とし、「経済は減速するがリセッションは回避する、というのが基本シナリオと言えそうだ」と発言。一方、労働市場については「このインフレサイクルを労働市場への代償なしに終わらせるというのは現実的ではない」とし、失業率が今後数カ月に4%にまで上昇する可能性があると語った。
新たなリスクも
米債券相場が反発するという賭けはまだ先行き不透明だ。ウォール街のディーラーは、政府の借り入れ拡大に伴う国債大量発行が間もなく始まると予想。FRBはインフレが予想以上に根強いと判断すれば、利上げを継続するか高めの政策金利を長期化する可能性がある。日本銀行は超金融緩和政策から一歩後退し、債券利回りの上昇を容認。日本の投資家に米国から資金を引き揚げ国内投資に向かわせるインセンティブが強まった。
消費者向け産業を後押し
中国は経済成長をてこ入れするため、消費者向け産業を後押しする計画と、小規模企業の資金調達支援を目的とする証券取引所の成長促進策を盛り込んだ措置を発表した。工業情報省を含む3つの政府機関が28日に発表した計画によると、政府は家庭用品や食品のほか、紙やプラスチック製品、皮革、電池などを含む軽工業の成長を加速させたい意向。
その他の注目ニュース
米国株、「債券の年」説を圧倒-市場心理は1999年以来最大のシフト
日銀のYCC柔軟化は実質的な緩和修正、形骸化が進むとの見方
危険な市場コンセンサスか-「ゴルディロックス」に賭けるトレーダー
◆海外ヘッドライン一覧(31日ロイター)
2023/07/31(月)07:12
・インフレ見通し楽観的、失業率はやや悪化も=ミネアポリス連銀総裁
・ウクライナ反攻が成功なら「核兵器使用」、ロシア前大統領が言明
・サウジ、8月上旬にウクライナ巡る会合開催 途上国も参加=WSJ
・オーストラリアで25年までに誘導ミサイル生産、米国が支援へ
・スリランカ、日本に投資再開を要請 インフラやデジタル化など
・中国とEUの関係安定化、フランスの役割に期待=何副首相
・ロシアは和平交渉拒否せず、停戦しなければ実現困難=プーチン氏
・米主要500社の第2四半期、6.4%減益見込み=リフィニティブ
・7月の米石油掘削リグ稼働数、8カ月連続減=ベーカー・ヒューズ
・EUの銀行ストレステスト、3行が資本不足
・IMF、アルゼンチンに75億ドル支援へ 事務レベルで合意
・APEC首脳会議、米が香港トップの招待見送りへ=議会筋
・中朝関係「新たな高み」に発展へ、金正恩氏が中国代表と面会
・米政府、台湾への武器援助発表 最大3.45億ドル
―――【日中取引OPEN前まとめ】―――
◆日経225先物テクニカルポイント(29日夜間取引終了時点)
2023/07/29(土)07:10
●本文ここから--------------------------
29日ナイトセッションの日経225先物は前日清算値比330円高の3万3100円で取引を終えた。夜間取引終了時点のテクニカルポイントは以下の通り。
33971.64円 ボリンジャーバンド3σ
33554.96円 ボリンジャーバンド2σ
33138.28円 ボリンジャーバンド1σ
33100.00円 29日夜間取引終値
32806.00円 5日移動平均
32785.00円 一目均衡表・基準線
32759.23円 28日日経平均株価現物終値
32721.60円 25日移動平均
32685.00円 一目均衡表・先行スパン1(雲上限)
32610.00円 一目均衡表・転換線
32304.92円 ボリンジャーバンド-1σ
31888.24円 ボリンジャーバンド2σ
31471.56円 ボリンジャーバンド3σ
31293.47円 75日移動平均
30715.00円 一目均衡表・先行スパン2(雲下限)
28813.10円 200日移動平均
◆日経225先物(寄り前コメント)=日銀トレードが一巡し、押し目狙いのロング対応
2023/07/31(月)08:04
●要約(ChatGPT併用)---------------
米国市場では主要な株価指数が上昇し、FRBの利上げサイクルが終わる可能性が強まった
一部の業種が上昇し、一部が下落する一方で、経済のソフトランディング(軟着陸)への期待が高まった
シカゴ日経平均先物は大阪比325円高、日経225先物は日中比90円安で寄り付き、終盤に一時上げ幅を広げた
米国では、FRB議長の発言を受けて、今週発表される経済指標への関心が高まり、追加利上げ観測が後退すると米国市場の上昇が支援材料になる可能性がある
日銀は長期金利の上昇を0.5%から1%まで容認する方針を示し、政策変更は行わないという見方が広がった
日経225先物は3万3000円処の底堅さを見極め、25日移動平均線(3万2720円)が支持線となり、目先的なターゲットは3万3560円、次いで7月4日の戻り高値3万3810円
VIX指数は13.33に低下し、リスク選好に傾く傾向があり、ショートの設定が困難になりそうである
NT倍率は先物中心限月で14.30倍となり、下向きのトレンドにあるものの、NTショートの巻き戻しに向かう可能性もある
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33100 +330 (+1.00%)
TOPIX先物 2323.0 +32.5 (+1.41%)
シカゴ日経平均先物 33095 +325
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
28日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米個人消費支出(PCE)は、変動の大きいエネルギー・食品を除くコア価格指数が前年同月比で4.1%上昇と5月(4.6%上昇)から減速したほか、7月のミシガン大消費者信頼感指数(確定値)が速報値から下方修正されたが、2021年以来の高水準となった。インフレ率の低下、景気の底堅さが確認されたとして、米連邦準備理事会(FRB)による利上げサイクルが終了するとの観測が強まったほか、米経済のソフトランディング(軟着陸)への期待が高まった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、メディア、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、保険、不動産、公益事業が下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比325円高の3万3095円だった。日経225先物(9月限)は日中比90円安の3万2680円で寄り付き、3万2550円まで売られた後はリバウンドが強まり、米国市場の取引開始直後には3万3130円まで買われる場面も見られた。買い一巡後は膠着感が強まったものの、3万3000円処での底堅さが見られるなか、終盤にかけて一時3万3140円まで上げ幅を広げるなど、高値圏での推移を継続し、3万3100円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。先週末は日銀の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)修正への思惑によって朝方から神経質な相場展開となり、結果公表後は荒い値動きを見せていた。ただし、日銀会合を手掛かりとしたアルゴリズム発動によるトレードとみられ、28日取引終了後のリバウンドで概ね急落前の水準を回復した。日銀トレードが一巡したことで、改めて押し目狙いのロングが入りやすいだろう。
米国ではパウエルFRB議長の発言を受けて、今週発表される経済指標への関心が高まりやすいが、指標の結果を受けて追加利上げ観測が後退するようだと、米国市場の上昇が支援材料になる可能性がある。また、日銀は長期金利の上昇をこれまでの0.5%程度から事実上、1%まで容認する方針を示した。一方で、当面は政策変更を行わないといった見方のなか、仕切り直しに向かわせやすい。
日経225先物は3万3000円処での底堅さを見極めることになろうが、これを下回ったとしても25日移動平均線(3万2720円)が支持線として意識されやすく、押し目狙いのロング対応となろう。ボリンジャーバンドの+1σ(3万3140円)を捉えてきたことから、+2σが位置する3万3560円辺りが目先的なターゲットとなり、次第に7月4日に付けた戻り高値3万3810円を狙ったリバウンドが期待されてきそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万2875円~3万3500円辺りのレンジ推移が意識されよう。
VIX指数は13.33に低下した。日銀の政策変更に関するリーク報道を受けて27日には一時15.02まで上昇する場面も見られたが、再び25日線を下回ってきた。リスク選好に傾きやすく、ショートを仕掛けづらくさせそうである。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.30倍だった。先週末は14.18倍から14.39倍と変動幅は大きかったが、NT低下の場面ではボリンジャーバンドの-3σ水準まで低下したこともあり、下向きのトレンドではあるが、いったんはNTショートの巻き戻しに向かわせる可能性もあろう。
―――日経225先物08:45~15:15取引中―――
―――日本株09:00~15:00取引中―――
―――【日本市場】―――
◆日経225先物日中取引クロージング:31日清算値=490円高、3万3260円
2023/07/31(月)15:17
31日15時15分、大阪取引所の日経225先物期近2023年9月限は前週末清算値比490円高の3万3260円で取引を終えた。出来高は8万6514枚だった。この日の日経平均株価の現物終値3万3172.22円に対しては87.78円高。
◆東京株式市場クローズ(31日)
2023/07/31(月)
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◆日本株市況クロージング=リスク選好ムードが広がり33000円を回復(31日フィスコ)
2023/07/31(月)16:04
●要約(ChatGPT併用)---------------
31日の日経平均は大幅に反発し、412.99円高の33172.22円で取引を終え、7月5日以来の33000円を回復
米国株高や円安進行を背景にリスク選好ムードが広がり、幅広い銘柄に買いが優勢となり、一時33402.08円まで上昇
東証プライムでは値上がり銘柄が1500を超え、全体の8割超が上昇
海運、空運、金属製品、鉱業を除く29業種が上昇、精密機器、輸送用機器、鉄鋼、電気ガス、卸売の上昇が目立つ
ファーストリテ、東エレク、ソフトバンクG、豊田通商が堅調、ファナック、アドバンテス、KDDI、キーエンスが軟調
米国市場では、PCEコアや雇用コスト指数が市場予想を下回り、金利低下が支援材料となり、主要3株価指数が上昇
東京市場ではハイテク銘柄を中心に値を上げる動きが目立つ
円安が進んだため、自動車など輸出関連株に投資資金がシフトし、日銀によるイールドカーブ・コントロールの柔軟化を材料視した金融株の一部にも買いが入る
各国の中央銀行の政策イベントを通過したため、投資家の資金が再び株式市場に向かっているとの見方が多い
今後は、米国の経済指標や7月のシカゴ購買部協会景況指数、7月のISM製造業景況指数、7月のISM非製造業景況指数、7月の雇用統計などの結果が注目されそう
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
31日の日経平均は大幅反発。412.99円高の33172.22円(出来高概算19億9000万株)と7月5日以来の33000円を回復して取引を終えた。前週末の米国株高や円安進行を背景にリスク選好ムードが広がり、幅広い銘柄に買いが優勢となり、日経平均は前場中盤には33402.08円まで上げ幅を広げた。ただし、本格化する決算を前に積極的な上値追いの動きは限られ、日経平均は33000円~33200円辺りでの保ち合いを継続した。
東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1500を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、海運、空運、金属製品、鉱業の4業種を除く29業種が上昇。精密機器、輸送用機器、鉄鋼、電気ガス、卸売の上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、豊田通商<8015>が堅調だった半面、ファナック<6954>、アドバンテス<6857>、KDDI<9433>、キーエンス<6861>が軟調だった。
前週末の米国市場は、PCEコアや雇用コスト指数が市場予想を下回り、これによる金利低下が支援材料となり、主要3株価指数が上昇。ハイテク株の上昇が目立つなか、SOX指数が2.22%高、ナスダック指数が1.90%高となっており、東京市場でもハイテク銘柄を中心に値を上げる動きが目立った。また、円相場が一時142円台を目指す動きとなるなど円安が進んだため、自動車など輸出関連株にも投資資金がシフトしたほか、日銀によるイールドカーブ・コントロール(YCC)の柔軟化を材料視した金融株の一角にも買いが入り、日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。一方、業績不安からファナックやキーエンスなどには売りが優勢となり、上値の重荷となった。
各国の中央銀行の政策イベントを通過したため、再び投資家の資金は株式市場に向かっているとの見方が多い。再び米国の経済指標に向かうと考える向きも増えており、31日に7月のシカゴ購買部協会景況指数、8月1日の7月のISM製造業景況指数、3日の7月のISM非製造業景況指数、4日の7月の雇用統計などの結果が注目されそうだ。
◆日経225先物テクニカルポイント(31日日中取引終了時点)
2023/07/31(月)16:10
●本文ここから--------------------------
31日の日経225先物は前日清算値比490円高の3万3260円で取引を終えた。テクニカルポイントは以下の通り。
33998.84円 ボリンジャーバンド3σ
33575.23円 ボリンジャーバンド2σ
33260.00円 31日先物清算値
33172.22円 31日日経平均株価現物終値
33151.61円 ボリンジャーバンド1σ
32838.00円 5日移動平均
32785.00円 一目均衡表・基準線
32728.00円 25日移動平均
32695.00円 一目均衡表・転換線
32685.00円 一目均衡表・先行スパン1(雲上限)
32304.39円 ボリンジャーバンド-1σ
31880.77円 ボリンジャーバンド2σ
31457.16円 ボリンジャーバンド3σ
31295.60円 75日移動平均
30715.00円 一目均衡表・先行スパン2(雲下限)
28813.90円 200日移動平均
◆日経225先物(引け後コメント)=上へのトレンドが強まる可能性
2023/07/31(月)18:22
●要約(ChatGPT併用)---------------
日経225先物(9月限)は前日比490円高の3万3260円で取引を終了、節目の3万3000円近辺での底堅さが意識され、終盤にショートカバーが入り
米国市場の上昇と円安傾向を背景に買い戻し優勢、ただし決算発表本格化中のため積極的なロングは限られ、3万3000円接近での押し目買い意欲が強まる
ボリンジャーバンドの+1σは3万3190円まで切り上がり、+2σが位置する3万3630円が目先的なターゲット、+1σ水準での強弱感対立時はショート避け押し目狙いのロング対応推奨
週足ベースでは13週移動平均線を支持線としたリバウンド形状、テクニカル面では上へのトレンド強化の可能性
NT倍率は先物中心限月で14.29倍に低下、円安を手掛かりに輸出関連への物色強まる
日経225先物はUBS証券が1385枚、シティグループ証券が1336枚等の買い越し、ABNクリアリン証券が3933枚、ソシエテジェネラル証券が1311枚等の売り越し
TOPIX先物はみずほ証券が2326枚、ゴールドマン証券が1428枚等の買い越し、JPモルガン証券が2799枚、ソシエテジェネラル証券が2100枚等の売り越し
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
大阪9月限
日経225先物 33260 +490 (+1.49%)
TOPIX先物 2327.0 +36.5 (+1.59%)
日経225先物(9月限)は前日比490円高の3万3260円で取引を終了。寄り付きは3万3100円とシカゴ日経平均先物清算値(3万3095円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。現物の取引開始直後に付けた3万2990円を安値にリバウンド基調が強まり、前場中盤にかけて一時3万3390円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は利食い優勢となり、後場中盤には3万3010円まで上げ幅を縮めたものの、節目の3万3000円近辺での底堅さが意識された。終盤にショートカバーが入り、3万3260円までの切り返しを見せて取引を終えた。
日経225先物は先週末の米国市場の上昇のほか、為替市場では円相場が一時1ドル=142円台へと円安に振れて推移しており、買い戻しが優勢となったようだ。決算発表が本格化するなか、積極的なロングは限られたものの、節目の3万3000円接近での押し目買い意欲の強さがうかがえた。
また、ボリンジャーバンドの+1σは3万3190円まで切り上がってきたが、同バンドを上回って終えていることから、支持線として意識されやすいだろう。本格化する決算のほか、米国の経済指標の結果を見極める必要はあるものの、方向性としては+2σが位置する3万3630円処が、目先的なターゲットになりそうだ。そのため、+1σ水準で強弱感が対立する場面ではショートを避け、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、週足ベースでも、13週移動平均線を支持線としたリバウンドの形状を見せている。7月上旬にボリンジャーバンドの+1σを下回り、その後は同バンドに上値を抑えられる形状を継続していた。しかし、若干ながら本日の上昇でバンドを上回ってきており、テクニカル面では、上へのトレンドが強まる可能性が高まってきたようだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.29倍に低下した。一時14.34倍まで上昇し、75日線を上回る場面も見られた。しかし、その後は円安を手掛かりに輸出関連への物色が強まったこともあって、TOPIX型優位の展開だった。指数インパクトの大きい値がさ株の強い値動きも見られたが、本日はファナック <6954> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]が軟調推移となり、日経平均型の重荷となった。
手口面では、日経225先物はUBS証券が1385枚、シティグループ証券が1336枚、日産証券が984枚、BNPパリバ証券が768枚、野村証券が546枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が3933枚、ソシエテジェネラル証券が1311枚、ゴールドマン証券が1142枚の売り越しだった。
TOPIX先物はみずほ証券が2326枚、ゴールドマン証券が1428枚、シティグループ証券が1282枚、バークレイズ証券が1175枚、ABNクリアリン証券が1028枚の買い越しに対して、JPモルガン証券が2799枚、ソシエテジェネラル証券が2100枚、BNPパリバ証券が1834枚、大和証券が888枚、三菱UFJ証券が603枚、野村証券が595枚の売り越しだった。
◆日経平均大引け【↑】=大幅反発、米株高・円安で3万3000円台を回復 (7月31日)
2023/07/31(月)18:22
●要約(ChatGPT併用)---------------
日経平均は大幅反発、3万3000円台を回復
前週末の米株高と円安進行追い風にリスクオン
一時600円超上昇も、前場終盤以降は伸び悩む
TOPIXは3日の高値を上回りバブル後高値更新
売買代金は前週末に続き5兆円を超える高水準
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
日経平均株価
始値 33128.83
高値 33402.08(10:13)
安値 33025.93(13:40)
大引け 33172.22(前日比 +412.99 、 +1.26% )
売買高 19億9793万株 (東証プライム概算)
売買代金 5兆1035億円 (東証プライム概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は大幅反発、3万3000円台を回復
2.前週末の米株高と円安進行追い風にリスクオン
3.一時600円超上昇も、前場終盤以降は伸び悩む
4.TOPIXは3日の高値を上回りバブル後高値更新
5.売買代金は前週末に続き5兆円を超える高水準
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは前日比176ドル高と反発した。インフレ鈍化を示す米経済指標を受け、金利高懸念が後退し買いが優勢となった。
週明けの東京市場では、朝方から買い優勢の展開で、日経平均株価は大幅反発。前週末の米株高や為替のドル高・円安を好感し上値指向の強い地合いだった。
31日の東京市場は、リスク選好の地合いとなり、日経平均は大きく切り返す展開となった。一時600円を超える上昇をみせ、3万3400円台まで水準を切り上げる場面もあった。米国では前週末発表されたPCEコアデフレータの伸び率が市場予想を下回り、インフレ沈静化が改めて意識された。FRBによる利上げ打ち止めへの期待が高まり、投資家心理を強気に傾けた。これが東京市場に追い風となったほか、外国為替市場でドルが買い戻され急速に円安方向に押し戻されたことも、輸出セクター中心に買い人気を助長した。なお、TOPIXは今月3日の高値を上回り、1990年7月以来33年ぶりとなるバブル後高値を更新した。プライム市場の83%の銘柄が上昇する買い気の強い地合いで、売買代金は5兆円を超える高水準となった。
個別では、ソシオネクスト<6526>が売買代金で2位となり大幅高、売買代金トップのレーザーテック<6920>も堅調だった。東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>なども高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>も大商いで上昇した。ソフトバンクグループ<9984>が堅調、トヨタ自動車<7203>も買いが優勢だった。三菱商事<8058>、日本製鉄<5401>なども値を上げた。また、エンプラス<6961>がストップ高となり、北越工業<6364>は値上がり率トップに買われた。
半面、キーエンス<6861>が下落、アドバンテスト<6857>も冴えない動き。ファナック<6954>は大幅安に売られた。KDDI<9433>も安い。日本M&Aセンターホールディングス<2127>がストップ安となったほか、住友ファーマ<4506>が急落。アンリツ<6754>の下げも目立った。LIXIL<5938>、SGホールディングス<9143>なども大きく下値を探る展開に。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、SBG <9984>、豊田通商 <8015>、第一三共 <4568>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約182円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファナック <6954>、アドテスト <6857>、KDDI <9433>、キーエンス <6861>、大塚HD <4578>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約109円。うち58円はファナック1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は29業種。上昇率の上位5業種は(1)精密機器、(2)輸送用機器、(3)鉄鋼、(4)電気・ガス業、(5)卸売業。一方、下落はの4業種のみで下落率の上位から(1)海運業、(2)空運業、(3)金属製品、(4)鉱業。
■個別材料株
△ALSOK <2331> [東証P]
上限650万株の自社株買いと4-6月期増益を好感。
△積水化 <4204> [東証P]
上期最終を一転1%増益に上方修正、通期も増額。
△ブロメディア <4347> [東証S]
4-6月期経常益の進捗率は対通期計画33%。
△ソシオネクス <6526> [東証P]
4-6月期営業8割増益。
△リオン <6823> [東証P]
4-6月期最終益3.6倍。
△野崎紙 <7919> [東証S]
第1四半期営業益2.9倍で通期計画進捗率50%。
△豊田通商 <8015> [東証P]
24年3月期最終利益及び配当予想を上方修正。
△北海電 <9509> [東証P]
4-6月期最終利益3.3倍。
△M&A総研 <9552> [東証G]
第3四半期営業利益の進捗率90%。
△元気寿司 <9828> [東証S]
4-6月期の営業益倍増。
▼日本M&A <2127> [東証P]
4-6月期減収減益。
▼アンリツ <6754> [東証P]
4-6月期営業赤字。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)北越工 <6364>、(2)エンプラス <6961>、(3)東邦システム <4333>、(4)北海電 <9509>、(5)リオン <6823>、(6)コクヨ <7984>、(7)豊田通商 <8015>、(8)群栄化 <4229>、(9)ALSOK <2331>、(10)ソシオネクス <6526>。
値下がり率上位10傑は(1)日本M&A <2127>、(2)住友ファーマ <4506>、(3)ストライク <6196>、(4)テクマト <3762>、(5)アンリツ <6754>、(6)M&Aキャピ <6080>、(7)アグロカネシ <4955>、(8)ファナック <6954>、(9)LIXIL <5938>、(10)ハリマ化成G <4410>。
【大引け】
日経平均は前日比412.99円(1.26%)高の3万3172.22円。TOPIXは前日比31.95(1.39%)高の2322.56。出来高は概算で19億9793万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1525、値下がり銘柄数は279となった。東証マザーズ指数は777.32ポイント(13.28ポイント高)。
[2023年7月31日]
―――【NEWS】―――
◆海外ヘッドライン一覧(31日ロイター)
2023/07/31(月)20:30
▶[NEWS]好調の米株式相場、下落に備える時期到来か-季節的な要因が影響も(31日ブルームバーグ)
2023/07/31(月)01:10
●要約(ChatGPT併用)---------------
トレーダー間では米株式相場に対する楽観的な見方が広がっているが、一部のストラテジストは売り浴びせの可能性を警戒
S&P500種株価指数は年初から19%上昇し、トレーダーの株式へのエクスポージャーは歴史的に高水準に
コールオプションの売買高がプットオプションを大きく上回り、その差は2021年12月以来の大きさに
米金融当局は高インフレへの対応で急速な利上げを行い、ソフトランディングの達成を目指している
普通、8月と9月はS&P500種指数の年間リターンが特に悪くなることが多いとの指摘がある
一部の弱気派のストラテジストは、相場の強気継続を受けて自身の見方を調整している
S&P500種が5カ月連続で上昇すれば、株式相場が向こう3カ月で横ばいになる可能性が高まるとの分析がある
過去30年を見ると、8月と9月はS&P500種のパフォーマンスが特に悪く、8月は0.2%下落、9月は0.4%下落となる傾向にある
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
好調な米株式相場を受けて現在トレーダーの間では怖いものなしといった雰囲気も見られるが、一方でそうした状況を背景に売り浴びせが起きる可能性に身構えるストラテジストも一部に存在する。
S&P500種株価指数は年初から19%上昇しており、様子見していた投資家も市場に戻ってきた。ドイツ銀行の分析によれば、トレーダーの株式へのエクスポージャーは歴史的に見ても高い水準にある。
相場動向を懸念してヘッジを考えているトレーダーはほとんどいないようだ。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらはリポートで、オプション市場で株安に備えたプロテクションを買うのは「かつて目にしたことがないほど安い」と指摘。コールオプションの売買高は今月、プットオプションを大きく上回り、その差は2021年12月以来の大きさとなった。
だが懸念すべき理由はある。高インフレへの対応で急速な利上げを続けてきた米金融当局は、現在ソフトランディングの達成を目指している。ただリセッション(景気後退)を招くことなくインフレを抑制するという難事業が完全に成し遂げられた例はほとんどない。さらに、8月と9月は時期的にS&P500種指数にとって1年で特にリターンの悪い2カ月となることが多い。
ストック・トレーダーズ・アルマナックの編集者ジェフリー・ハーシュ氏は、「強気のセンチメントと季節的な弱さを受け、われわれの逆張りアンテナはやや反応している」とし、「様子見していた弱気派が今ではこのモメンタムを追いかけているほか、乗り遅れることへの恐怖(FOMO)を感じている投資家も全て参加している。つまりこれは、この上昇が近く停止することを意味する」と述べた。
S&P500種については、いったん下落しその後回復するとの予想が年初の時点では大勢だったが、実際はそうしたコンセンサスに逆らうように上昇を続けている。そうした状況を受け、パイパー・サンドラーのマイケル・カントロウィッツ氏やモルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏ら弱気派は自身のスタンスを調整している。
S&P500種は7月に月間で上昇の勢いとなっており、実際そうなれば5カ月連続高となる。ただ上昇のモメンタムは伸長しているようにも見受けられる。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のプット・コール・レシオはここ1年余りで最も低い水準だ。ゴールドマン・サックス・グループがまとめたデータによれば、これは歴史的に見ると、株式相場が向こう3カ月にわたってほぼ横ばいとなることを示している。
加えて季節的な要因がさらなる向かい風となり得る。過去30年間を見ると、8月と9月はS&P500種のパフォーマンスが1年のうち特に悪く、8月は0.2%安、9月は0.4%下落となっている。
原題:Stocks Are Doing So Well That It May Be Time to Start Worrying(抜粋)
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▶[NEWS]通貨の王様ドル、輝きに陰り-S&P500種企業の4割強に追い風(31日ブルームバーグ)
2023/07/31(月)04:40
●要約(ChatGPT併用)---------------
米金融当局の引き締め策が終わりに近づく中、ドルの弱含みがS&P500種株価指数を構成する企業の約4割以上にとって利益増加の追い風になる可能性
ブルームバーグのドル・スポット指数は昨年9月のピーク水準から10%余り下落し、さらに勢いが失速する可能性があるとの観測
米企業、特に製品を海外に輸出する企業や金利上昇やドル高の影響を受けやすい企業にとって、この状況は追い風となる
米利上げサイクルの終焉がドルへのセンチメントを弱め、株式相場にとってはリスクオンのシグナルとなり、米企業が恩恵を得られるとの見方が出ている
S&P500種企業の約44%がドルと負の相関関係にあり、次の数四半期の利益を下支えする可能性がある
S&P500種企業の11業種のうち、テクノロジー、通信、生活必需品など9業種がドルの弱含みから好影響を受けると予想される
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
米金融当局が進めてきた数十年ぶりの急ピッチな引き締め策が終わりに近づく中、ドルの弱含みはS&P500種株価指数を構成する企業の4割強について、その利益を今後1年押し上げる方向に働きそうだ。
ブルームバーグのドル・スポット指数は昨年9月のピーク水準から10%余り下落。米利上げが近く停止されるとの観測が強まる中、同指数の勢いはさらに失速する可能性があるとトレーダーはみている。こうした状況は、製品を国外に輸出し、金利上昇やドル高の影響を受けやすい米企業には追い風となる。
RDMファイナンシャル・グループのマイケル・シェルドン最高投資責任者(CIO)は「米利上げサイクルが終わりに近づいているとの見方が、ドルに対するセンチメントを弱めている。今年の株式相場にとっては主要なリスクオンのシグナルであり、米企業は恩恵を得られる」と述べた。
ブルームバーグ・インテリジェンスの集計データによれば、S&P500種企業の約44%で、一株当たり利益(EPS)がドルと負の相関関係にあるため、向こう数四半期にわたって利益の下支えを得ることになる。同指数の11業種のうち、テクノロジーや通信、生活必需品など9つが好影響を受けるという。
原題:S&P 500 Profits Get a Lift From the Crack in King Dollar’s Reign(抜粋)
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▶[NEWS]米国株、「債券の年」説を圧倒-市場心理は1999年以来最大のシフト(30日ブルームバーグ)
2023/07/30(日)17:28
●要約(ChatGPT併用)---------------
昨年12月では2023年が「債券の年」だとされていたが、現在は株式への需要が急増し、世界的な株高が見られている
センチメントレーダーのモデルでは、始まってから24年間で最も投資家が株式に楽観的になっていることが示されており、相場上昇はまだ続く見込み
マニュライフ・アセット・マネジメントのネイサン・スフト氏は、リセッションリスクが減少し、センチメントやテクニカル要因が良好であるため、株式を重視する姿勢を強めている
債券相場が伸びる環境が整っていたが、米経済はインフレが鈍化し新たな雇用が創出され、経済成長が続く一方で、FRBのスタッフですら景気後退を予想していない
セルサイドの著名ストラテジストの一部は既存の予想を修正し、目標株価を上方修正し、リセッション予測を後退させたり、完全に放棄したりしている
JPモルガン・チェースの調査によれば、急激な利上げにも関わらず、米経済の拡大が続くと確信する顧客が半数以上に上り、債券を犠牲にして株式エクスポージャーを増やそうと考えている投資家が増えている
ドイツ銀行によると、景気認識に基づいて資金を配分する投資家は、新型コロナウイルスワクチン発表時と同程度に株式購入ペースを上げている
ETFへの資金流入を見ると、最近3ヶ月で債券よりも株式が強く選好されており、年初から大きく反転している
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
昨年12月時点では、2023年は「債券の年」だと言われていた。冬の時期に1回か2回ほどは、そうした見方と、それを支えた経済の悲観論が正しいと思われた。
しかし、現在では株式に需要が殺到し、世界中で猛烈な株高を巻き起こしている。センチメントレーダーのモデルで株・債券の比較が始まった24年前以来、どの時点よりも投資家は株式に対して楽観的になっており、相場上昇は終わりそうにないことを示唆している。
マニュライフ・アセット・マネジメントのアセット・アロケーション担当グローバル責任者ネイサン・スフト氏は「センチメントやテクニカル要因に加え、リセッション(景気後退)リスクがさらに薄れたのを受け、われわれは株式についてアンダーウエートからオーバーウエートに転じた」と語る。
今年は債券相場が急伸の年になる環境が整っていた。米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な利上げ策が終了して緩和策に軸足が移れば、債券相場は上昇に転じ、景気下降に対する保険となるはずだった。
だがその代わりに、米経済はまれに見る偉業を成し遂げたようだ。インフレが鈍化する一方で、新たな雇用が創出されている。経済成長は加速を続け、FRBのスタッフでさえもはや景気後退を予想していない。
こうした想定外の展開を受け、セルサイドの著名ストラテジストの一部は間違いを認めており、目標株価を引き上げ、リセッション予測を後退させるか完全に断念したストラテジストもいる。
JPモルガン・チェースが先週に行った調査では、急激な利上げにもかかわらず米経済が拡大を続けると確信する顧客が半数以上を占めた。調査では、債券を犠牲にして株式エクスポージャーを増やそうと考えている投資家の数が急増したことも示された。
これは既に現実に起きている。ドイツ銀行によると、景気認識に基づき資金を配分する投資家は、20年遅くの新型コロナウイルスワクチンの発表時と同程度に株式購入ペースを上げている。上場投資信託(ETF)への資金流入をみると、ここ3カ月で債券よりも株式が強く選好されており、年初から大きく反転している。
原題:Stocks Crush ‘Year of Bond’ in Biggest Sentiment Shift Since ‘99(抜粋)
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▶[NEWS]長期金利9年ぶり0.6%に上昇、日銀YCC柔軟化-日銀臨時オペ実施(31日ブルームバーグ)
2023/07/31(月)15:36
●要約(ChatGPT併用)---------------
31日の債券相場は大幅に下落し、長期金利は約9年ぶりの0.6%台に上昇
日本銀行が長短金利操作(YCC)運用の柔軟化を決定し、長期金利の変動許容上限を事実上1%に引き上げ
日銀が臨時の国債買い入れを実施し、債券先物の売りが一服
三菱UFJ国際投信債券運用部の小口正之氏によれば、新たなYCCレンジ引き上げは新たな水準を探る展開で、10年金利は0.8%になれば1%を試す動きが意識されやすくなる
日銀が午前の金融調節で臨時の国債買い入れを実施、対象は残存期間5年超10年以下で、買い入れ額は3000億円
SMBC日興証券の小路薫氏によれば、臨時の国債買い入れは金利上昇ペースを抑制する意向を示すもの
●要約ここまで(ChatGPT併用)------
●本文ここから--------------------------
31日の債券相場は大幅安。長期金利は0.6%台と約9年ぶり水準に上昇した。日本銀行がイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)運用の柔軟化を決め、長期金利の変動許容上限を事実上1%に引き上げたことが警戒された。一方、日銀が臨時の国債買い入れオペを実施し、債券先物の売りは一服した。
三菱UFJ国際投信債券運用部の小口正之氏は、これまでのYCCレンジが1%まで引き上げられたことで新たな水準を探る展開だと指摘。10年金利は米国金利との連動性から0.6-0.7%とみていたが、足元の米金利高でやや切り上がった印象で、0.8%になれば1%を試す動きが意識されやすくなると述べた。
日銀は午前の金融調節で臨時の国債買い入れオペを実施した。対象は残存期間5年超10年以下で、買い入れ額は3000億円。臨時オペの通知は2月22日以来だ。10年国債を1%の利回りで無制限に買い入れる指し値オペを通知。債券先物の決済に使われる受渡適格最割安銘柄(チーペスト)対象の同オペも継続した。
SMBC日興証券の小路薫金利ストラテジストは臨時オペについて、植田和男総裁の会見でも説明があったように、金利上昇ペースを意識した対応だと分析。「きょうは0.6%くらいなので、新しい目線としているわけではないだろう。あくまで目先を含め上昇ペースを抑制したいという姿勢を示したものではないか」と述べた。
日銀、臨時の国債買い入れオペを通知-2月以来
▶[NEWS]米7月シカゴPMIは予想下回る、ドル売りに転じる(31日フィスコ)
2023/07/31(月)23:11
●要約(ChatGPT併用)---------------
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●要約ここまで(ChatGPT併用)------
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米7月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は42.8と、6月41.5から上昇も予想を下回った。4月来で最低。
予想を下回った結果を受けて、米国債相場は反発した。10年債利回りは3.98%から3.94%まで低下。ドル売りに転じ、ドル・円は142円68銭の高値から142円33銭まで反落。ユーロ・ドルは1.1015ドルから1.1045ドルまで上昇した。ポンド・ドルは1.2828ドルの安値から1.2864ドルまで反発した。
【経済指標】
・米・7月シカゴ購買部協会景気指数:42.8(予想:43.5、6月:41.5)
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