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2023/06/15(木)=英国・欧州株続伸/FOMC、政策金利据え置き決定と同時に年末までに0.50%ポイントの利上げ示唆/米国株主要3指数はまちまち/日経平均終値は33485.49円、5営業日ぶり小反落


―――【総まとめ】―――

  • 5月の米生産者物価指数(PPI)は前月比で0.3%低下、サプライサイドのインフレ鈍化が続く

  • ロンドン株式市場は、金属価格の値上がりと中国の経済成長促進への期待で、鉱業株が買われ続伸

  • 欧州株式市場は、FRBの利上げ一時停止の予想で銀行株や資源株が買われ続伸

  • ユーロ圏債券は、FOMCの結果待ちで短期債利回りが数カ月ぶりの水準に上昇

  • ECBは、15日の理事会で0.25ポイントの利上げが見込まれ、7月の理事会でも追加利上げが予想されている

  • FOMC、政策金利据え置きを決定(FF金利の誘導目標を5.00-5.25%で維持)、2022年3月のゼロ金利解除以降初めての11会合ぶりの据え置き

  • 年末までに合計0.50%ポイントの利上げ可能性が示された

  • FRBは堅調な経済と緩慢なインフレ鈍化に対応し、利上げを見送りつつタカ派的姿勢を打ち出す

  • 2023年末の政策金利は予想中央値で5.50-5.75%に引き上げられるとのシナリオを示す

  • 米国株式市場は不安定ながら商いは膨らみ、7月の利上げ確率は60%から63%に上昇

  • EV大手テスラの株価は0.74%下落、半導体大手エヌビディアとブロードコムは4%以上上昇

  • S&P総合500種とハイテク株比率が高いナスダック総合は1年2カ月ぶりの高値を更新

  • ダウ工業株30種は7日ぶりの反落、医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループは6.4%急落

  • 半導体大手AMDは2%以上上昇、アマゾンのクラウド部門がAMDのAI向け半導体の新製品の採用を検討

  • 米取引所の合算出来高は121億株、S&P500採用銘柄では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.3対1の比率で上回る

  • NY外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発、FRBが政策金利を据え置く

  • 原油先物相場反落、FRBの利上げ長期化による原油需要の伸び悩みが売りを誘う

  • 米エネルギー情報局の週間石油在庫統計で原油在庫が市場予想に反し増加

  • 日経225先物9月限は前日比50円高の3万3600円で夜間取引終了

  • 15日の日経平均は5営業日ぶりに小反落し、33485.49円で取引を終えた

  • 日経225先物9月限は前日清算値比140円安の3万3410円で日中取引を終了

  • 日経平均先物は首相が会期内解散を否定した報道後に300円ほど下落、選挙に向けた買いの剥落と見られる


◆海外市場まとめ=米ダウ反落、FRB年内2回の追加利上げ示唆(14日日経)

2023/06/15(木)06:50

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 14日の米株式市場でダウは7日ぶりに反落、FRBが2023年中に市場予想を上回る追加利上げを示唆

  • ナスダック総合株価指数は5日続伸

  • NY債券市場では長期債相場反発、10年物国債利回りは前日比0.02%低い3.79%

  • NY外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発、FRBが政策金利を据え置く

  • 原油先物相場反落、FRBの利上げ長期化による原油需要の伸び悩みが売りを誘う

  • 米エネルギー情報局の週間石油在庫統計で原油在庫が市場予想に反し増加

  • FRBが利上げを見送り、2022年3月のゼロ金利解除以降初めての11会合ぶりの据え置き

  • FRBの経済見通しでは23年内の2回分の利上げを示唆、利上げ終了時期の想定が後ろにずれる

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

株式
14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反落した。米連邦準備理事会(FRB)は同日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年中に残り2回と市場予想を上回る追加利上げを示唆した。金融引き締めに積極的なタカ派姿勢を強めたと受け止められ、金利上昇と景気悪化懸念を誘った。一方で、ハイテク株中心のナスダック総合株価指数は5日続伸した。

債券
14日のニューヨーク債券市場で長期債相場は反発した。長期金利の指標となる10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は高い)3.79%で終えた。FOMCの結果発表後に大きく下げ、10年債利回りは一時3.85%と5月下旬以来の水準に上昇する場面もあったが、金融引き締めが長引くとの懸念から長期債は買いが優勢となった。

為替
14日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発した。米連邦準備理事会(FRB)は14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた。市場の想定通りの結果だったものの、前日にかけて米長期金利の上昇を受けた円安・ドル高が進んだ後で14日は円買い・ドル売りが優勢となった。

商品
14日の原油先物相場は反落した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長期化し、景気が落ち込んで原油需要が伸び悩むとの見方が売りを誘った。米エネルギー情報局(EIA)が14日発表した週間の石油在庫統計で、原油在庫が市場予想に反して増え、需給の緩みが意識されたことも重荷となった。

ワンポイント
米連邦準備理事会(FRB)は14日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送りました。据え置きは2022年3月のゼロ金利解除以降で初めてで、11会合ぶりです。同時に公表した経済見通しでは、23年内のあと2回分の利上げを示唆。利上げを終える時期の想定は後ろにずれ、米景気を腰折れさせずにインフレを抑えようとしています。

日経

―――【チャート】―――

◆本日の値動き=10分足チャート(日経225先物ミニ9月限)

日経225先物ミニ9月限10分足チャート2023/06/14(水)16:30~2023/06/15(木)15:15

◆過去6ヵ月の値動き=日足チャート(日経225先物ミニ9月限)

日経225先物ミニ9月限日足チャート2022/12/16[半年前]16:30~2023/06/15(木)15:15

―――【経済イベント指標】―――

◆2023/06/14(水)の経済指標結果

2023/06/14(水)の経済指標結果

◆2023/06/15(木)の経済イベント予定

2023/06/15(木)の経済イベント予定

―――【欧州市況】―――

◆欧州市場サマリー(14日ロイター)

2023/06/15(木)02:49

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • ロンドン株式市場は、金属価格の値上がりと中国の経済成長促進への期待で、鉱業株が買われ続伸

  • ロバート・ウォルターズの株価は、利益が市場予想を下回る可能性の警告で急落、他の人材紹介会社も影響を受け下落

  • ボーダフォンは、CKハチソン・ホールディングスとの事業統合が好感されて上昇

  • アストン・マーティンは、ジェフリーズからの投資評価の引き上げで上昇

  • エンテインは、STSホールディングスの買収が嫌気されて大幅下落

  • 4月の英国内総生産は、小売りや映画産業の成長に支えられ小幅増加

  • 欧州株式市場は、FRBの利上げ一時停止の予想で銀行株や資源株が買われ続伸

  • スペインの製薬会社グリフォルスは、RAASブラッド・プロダクツの株売却計画が好感されて上昇

  • ロジテック・インターナショナルは、CEOの即日辞任が嫌気されて大幅下落

  • ユーロ圏債券は、FOMCの結果待ちで短期債利回りが数カ月ぶりの水準に上昇

  • ECBは、15日の理事会で0.25ポイントの利上げが見込まれ、7月の理事会でも追加利上げが予想されている

  • 独2年債利回りは1.5bp上昇し、一時は3月10日以来の高水準を記録

  • 独伊10年債利回り格差は約160bpに縮小し、2022年4月の158bpに接近

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[14日 ロイター]
<ロンドン株式市場>
 続伸して取引を終えた。金属価格の値上がりを受けて鉱業株が買われたのが相場を押し上げた。ドル安に加え、中国の経済成長促進に向けた追加刺激策への期待を背景に銅価格が上昇したのを背景にFTSE350種鉱業株指数は2.75%上げた。中型株で構成するFTSE250種指数は0.07%安。人材紹介会社ロバート・ウォルターズが13.7%と急落した。市場予想を著しく下回る利益になる可能性があると警告したことが嫌気された。これは売り材料となって同業のヘイズ、ページ・グループがそれぞれ6.3%、6.2%下落した。携帯電話サービス大手のボーダフォンは0.6%上昇。香港の複合企業、CKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)と英国の携帯電話事業の統合で合意したことが好感された。ジェフリーズが投資評価を引き上げた高級車メーカー、アストン・マーティンは7.1%上昇した。一方、オンラインカジノなどを運営するエンテインは8.7%と大幅下落。ポーランドのスポーツ賭博運営会社STSホールディングスの買収で合意したことが嫌気された。4月の英国内総生産(GDP)は小幅増加。小売りや映画産業が経済を後押しした半面、製造や建設部門はマイナス成長となった。

<欧州株式市場>
 続伸して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で14日に利上げの一時停止を発表するとの予想が幅広く織り込まれている中で銀行株や資源株が買われ、相場全体を押し上げた。STOXX欧州600種銀行株指数は1.06%上昇。イタリアの主要株価FTSE・MIB指数は0.88%、スペインのIBEX指数は1.06%それぞれ上げた。STOXX欧州600種資源株指数は2.29%高だった。ハーグリーブス・ランズダウンの金融・市場部門責任者、スザンナ・ストリーター氏は「(FRBは利上げを)一時停止して現在ある指標を評価するという予想が広がっている」とし、「コア物価指数が引き続き高騰しているのは懸念材料となるが、(パウエル)議長はさらなる利上げを選択肢に残しておくことに言及すると私は予想している」と述べた。個別銘柄では、スペインの製薬会社グリフォルスが6.8%上昇。上海RAASブラッド・プロダクツ(上海莱士血液製品)の持ち株の一部を売却する計画を発表し、譲渡価格が15億ドル相当になるとみられることが好感された。スイスのパソコン周辺機器メーカー、ロジテック・インターナショナルは12.5%下落。ブラッケン・ダレル最高経営責任者(CEO)兼社長が即日辞任すると発表したことが嫌気された。

<ユーロ圏債券>
 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、短期債利回りが数カ月ぶりの水準に上昇した。米連邦準備理事会(FRB)は13─14日に開いているFOMCで利上げを停止する公算が大きいと見られている。ただ、コア・インフレの上昇が根強い中、FRBは夏にも再利上げを実施するとの見方は変わっていない。SEBのチーフ金利ストラテジスト、ユッシ・ヒルヤネン氏は「7月のFOMCで追加利上げが実施されるとの見方が強い。こうした観測が根本的にすぐに変わるとは考えにくい」としている。欧州中央銀行(ECB)が15日に開く理事会で0.25%ポイントの利上げを決定するとの見方は織り込み済み。7月の理事会でも追加利上げが決定されるとの観測もおおむね織り込まれている。SEBのヒルヤネン氏は「15日のECB理事会に関する観測は固定している。7月の理事会で0.25%ポイントの利上げが決定されるとの見方もほぼ織り込まれている」とし、「市場の観測は正しい」と述べた。終盤の取引で金利見通しを敏感に反応しやすい独2年債利回りは1.5ベーシスポイント(bp)上昇の3.05%。一時は3.095%と、3月10日以来の高水準を付けた。仏2年債とスペイン2年債の利回りも3月半ば以来の高水準を付けた。独10年債利回りは2.5bp上昇の2.45%。前日は4.5bp上昇していた。イタリア10年債利回りは3bp上昇の4.10%。独伊10年債利回り格差は約160bpに縮小し、2022年4月に付けた158bpに迫った。

ロイター

―――【要人発言】―――

◆主な要人発言(OANDA証券)

2023/06/15(木)05:10

14日13:37 秦剛・中国外相(ブリンケン米国務長官との電話会談で)
「米国は中国の内政問題への干渉をやめるべき」
「台湾問題など中国の核心的問題を尊重すべき」
「中米関係を安定させ、健全で安定的発展の軌道に戻すことを望む」

15日03:02 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
「最近の指標は、経済活動が緩やかなペースで拡大し続けていることを示唆」
「雇用の伸びはここ数カ月間堅調で、失業率は低いまま」
「インフレ率は引き続き高止まりしている」
「米国の金融システムは健全で強固」
「家計や企業の信用状況の引き締まりが経済活動、雇用、インフレの重しになる可能性がある」
「これらの影響の程度は依然不透明だ。委員会は引き続きインフレのリスクを大いに注視している」
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す」
「これらの目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを5.00-5.25%に維持することを決定した」
「今回の会合で目標レンジを安定的に維持することで、委員会は追加情報とその金融政策への影響を評価することが可能になる」
「時間の経過とともにインフレ率を2%に戻すために追加的な金融政策の引き締めがどの程度適切かを決めるに当たり、委員会は金融政策の度重なる引き締め、金融政策が経済活動とインフレ率に及ぼす影響の遅れ、および経済と金融の動向を考慮する」
「さらに、以前発表された計画で説明されている通り、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける」
「委員会はインフレ率を2%の目標まで戻すことに力強く取り組む」
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する」
「委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策スタンスを適切に調整する準備がある」
「委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する」
「今回の金融政策決定は全会一致」

15日03:35 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「2%のインフレに強くコミット」
「ほぼすべての当局者が年内のさらなる利上げは適切だと判断」
「年内の追加利上げが適切である可能性が高い」
「インフレ圧力はなお高まっている」
「インフレ率を2%に戻すには長い道のりがある」
「我々は会合ごとに意思決定を続けていく」
「金利据え置きの決定は賢明だった」
「FOMCは累積的な引き締めを考慮する」
「FOMCは二つの目標を達成するために全力を尽くす」
「インフレ緩和にはトレンドを下回る成長期間が必要となる可能性」
「7月のFOMCはライブになると予想」
「利上げ一時停止は引き締めペース鈍化の継続」
「6月据え置きを1回見送りと呼ぶべきではない」
「労働市場は驚異的な回復力を見せている」
「労働市場は経済を動かす原動力」
「我々は十分に制限的な金利にかなり近づいてきた」
「インフレリスクは依然として上向きだと考えている」
「コアPCEに大きな進歩は見られない」
「過去2年、FOMCのインフレ予測は外れていた」
「予測はあまり重視しない、不確実だ」
「利下げについては2年ほど先の話」

※時間は日本時間

OANDA証券

◆日経225先物:15日夜間取引終値=50円高、3万3600円

2023/06/15(木)06:03

 15日6時00分、大阪取引所の日経225先物期近2023年9月限は前日比50円高の3万3600円で夜間取引を終えた。日経平均株価の現物終値3万3502.42円に対しては97.58円高。出来高は3万2680枚だった。
 TOPIX先物期近は2299ポイントと前日比1ポイント高、TOPIX現物終値比4.47ポイント高だった。

銘柄       清算値(終値) 前日清算値比   出来高
日経225先物        33600      +50    32680
日経225mini        33600      +50   570215
TOPIX先物         2299      +1    26216
JPX日経400先物      20910      -5    3760
マザーズ指数先物      798      -1    1525
東証REIT指数先物  売買不成立

株探ニュース

◆今朝の必読5本(15日ブルームバーグ)

2023/06/15(木)06:00

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを停止し、しかし引き締めを再開する可能性があるとのシグナルを発した

  • 5月の米生産者物価指数(PPI)は前月比で0.3%低下し、サプライサイドのインフレ鈍化が続いている

  • 中国当局は実業界幹部やエコノミストから経済再生の助言を求め、一段と市場寄りの成長へのアプローチをとるよう提案された

  • 欧州連合(EU)はグーグルに対し、独占禁止法に違反している疑いを通知、違法行為があれば広告販売サービスの一部分離を命じられる可能性がある

  • ブリンケン米国務長官が中国を訪問し、米中の緊張緩和を模索するが、具体的な成果を期待する訪問ではないとされている

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

いったん停止
米連邦公開市場委員会(FOMC)は主要政策金利の据え置きを決定。過去1年余り続けてきた利上げをいったん停止した。ただインフレ沈静化に向けて引き締めを再開する可能性が高いとのシグナルも発した。市場の見通しより多い追加利上げを予想している。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は記者会見で、2023年中に「幾分か」の追加利上げが適切になると、ほぼ全ての政策当局者が予想していると説明。7月にも追加利上げがあり得るかについては明言を避けた上で、7月は会合してみないと結果が分からない「ライブ」なFOMC会合になると強調した。

鈍化
5月の米生産者物価指数(PPI)は前月比で0.3%低下。エコノミスト予想中央値は0.1%低下だった。サプライサイドのインフレ鈍化が続いていることを浮き彫りにした。財の価格はほぼ1年ぶりの大幅低下となった。米労働省労働統計局(BLS)は、この低下の60%はガソリンの値下がりによるものだと説明した。食品とエネルギーを除くコアPPIは前月比0.2%上昇。サービス価格は小幅上昇。自動車ディーラーでのマージン上昇を反映した。

切迫
中国当局は実業界幹部やエコノミストとの会合を相次いで開き、経済再生に関する助言を求めている。会合での当局者の口調はいつになく切迫したものだったと、複数の出席者が明らかにした。経済の活性化や民間セクターの信頼回復、不動産業界再生の方法について考えを求めたという。これに対し、実業界幹部やエコノミストらは政府に政策修正を急ぐよう促し、計画主導型ではなく一段と市場寄りの成長へのアプローチをとるよう主張したと、関係者らは述べた。

地位乱用
欧州連合(EU)は米アルファベット傘下のグーグルに対し、EU競争法(独占禁止法)に違反している疑いがあると警告する「異議告知書」を送付した。広告技術に関する独占的な地位を乱用し、競争を阻害していると主張している。欧州委員会のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は会見で、違法行為があったと正式に断定すれば、グーグルは広告販売サービスの一部分離を命じられることもあり得るとした。同社は声明文で「EUの見解に異議を唱えるとともに、適切に対応していく」とコメントした。

北京・ロンドン
ブリンケン米国務長官が今週、中国を訪問する。米中の対立先鋭化が懸念される中で、緊張の緩和を模索する。ブリンケン氏は16-19日に北京を訪れ、その後英ロンドンに向かう。クリテンブリンク国務次官補は記者団に対し、「今回は具体的な成果を多く挙げられると期待できるような訪問ではない」と述べた。ブリンケン氏は今年2月に北京訪問を計画していたが、中国の偵察用とされる気球が米領空内を飛行したことを受け、取りやめていた。

その他の注目ニュース
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オデイのスワン・ファンド、閉鎖までの2営業日に資産37%減少

ブルームバーグ

◆オーバーナイト・ヘッドライン一覧(15日ロイター)

2023/06/15(木)06:25

・ギリシャ沖で移民船沈没、79人死亡 104人救助も数百人が行方不明
・グーグルがオンライン広告で自社優遇、EU見解 一部事業売却示唆
・「債券王」ガンドラック氏、FRBの決定は「タカ派的停止」
・米金融・債券市場=利回り低下幅縮小、FRBが0.5%追加利上げ示唆
・中南米金融市場=通貨上げ幅縮小、米FRBがあと2回の利上げ示唆
・NY外為市場=ドル下落、安値からは切り返す FRB年内2回の利上げ示唆
・FRB金利据え置き、年内2回利上げ想定 議長「7月はライブ会合」
・米国株式市場=まちまち、FRBが年内あと2回の利上げ示唆
・米原油先物1.5%安、FRBが年内利上げ示唆
・〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨
・FOMCこうみる:タカ派的な利上げ見送り=トレーダーX
・米FOMC声明全文
・FOMCこうみる:年内2回利上げは想定以上にタカ派=RBC
・FRB当局者、年末の政策金利予想5.6%に 従来5.1%=金利・経済見通し
・FOMCこうみる: 前回会合以降、タカ派化=CFRA
・米金利先物、7月の利上げ再開観測高まる FOMC決定受け
・〔情報BOX〕米FRB金利・経済見通し
・米共和・民主上院議員、生成AI巡るSNSの免責廃止法案提示
・仏を投資先として「売り込む」、マクロン大統領 マスク氏と16日会談
・欧州株式市場=続伸、FRBの利上げ一時停止に期待感
・ロンドン株式市場=続伸、鉱業株が押し上げ
・ウ軍の反攻、「極めて激しい」戦闘下で少しずつ前進=国防次官
・ブラックロックCEO、「すぐに辞めるつもりない」
・エルドアン氏、スウェーデンNATO加盟に難色 反トルコデモ問題視
・「ウクライナの未来はNATOにある」、7月の首脳会議で明示=事務総長
・ユーロ圏金融・債券市場=短期債中心に利回り上昇、欧米の金利先高観反映
・米国務長官の訪中、突破口見込まれず 対話チャンネル確立推進へ
・EXCLUSIVE-アマゾンのクラウド部門、AMDのAI向け新半導体導入を検討
・中国「安全保障への脅威」、ドイツが初の「国家安全保障戦略」公表
・ウクライナ東部の解放集落、 ロシア兵の死屍累々
・EXCLUSIVE-世銀総裁、バランスシート活用へ 「AAA」格付け守る
・米国務長官の訪中、突破口見込まれず 対話チャンネル確立推進へ
・米卸売物価、5月は前年比1.1%上昇 伸び約2年半ぶり低水準
・EXCLUSIVE-ビル・ゲイツ氏、中国習主席と16日に面会の可能性=関係筋
・BUZZ-南アランド急伸、米FOMCで利上げ休止の見方
・イスラエルとパレスチナの和平交渉を支援する用意=中国国家主席
・ロシア、北朝鮮への石油輸出再開 鉄道再開通後の昨年12月=国連データ
・JPモルガン、原油価格見通し引き下げ 供給増が需要の伸び相殺
・英外相、7月に訪中の可能性=関係筋
・日韓通貨スワップ再開で調整、月内の閣僚級対話で協議=政府筋

ロイター

◆TOP_NEWS_海外主要ニュース一覧(15日ロイター)

2023/06/15(木)06:20

●FRB金利据え置き、年内2回利上げ想定 議長「7月はライブ会合」
米連邦準備理事会(FRB)は6月13─14日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.00─5.25%で据え置いた。決定は全会一致。ただ、同時に発表された金利・経済見通しでは予想を上回る堅調な経済とより緩慢なインフレ鈍化を想定し、年末までに合計0.50%ポイントの利上げが決定されるとの見方が示された。

●米卸売物価、5月は前年比1.1%上昇 伸び約2年半ぶり低水準
米労働省が14日発表した5月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年同月比1.1%上昇した。上昇率は4月の2.3%から鈍化し、2020年12月以来約2年半ぶりの低水準。エネルギーや食料品の価格が低下した。市場予想の1.5%上昇も下回り、米連邦準備理事会(FRB)が13─14日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送る公算が強まった。

●「債券王」ガンドラック氏、FRBの決定は「タカ派的停止」
「債券王」と呼ばれる米資産運用会社ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は14日、連邦準備理事会(FRB)が今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送ると同時に年内あと2回の追加利上げを示唆したことについて、「タカ派的停止」という認識を示した。

●米金利先物、7月の利上げ再開観測高まる FOMC決定受け
米連邦準備理事会(FRB)が14日までに開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.00─5.25%で据え置くと同時に年末までにあと2回の追加利上げの可能性を示唆したことを受け、金利先物相場が下落。FRBが今回の据え置き以降、利上げを再開するという観測が高まった。

●中国「安全保障への脅威」、ドイツが初の「国家安全保障戦略」公表
ドイツは14日に公表した初となる文書「国家安全保障戦略」で、中国が世界の安全保障に対する脅威になっていると警告した。中国が経済力で既存のルールに基づく国際秩序を変え、地域の覇権を主張しようとする傾向を強めているとして、同国との対立が近年強まっているとの認識を示した。

●米国務長官の訪中、突破口見込まれず 対話チャンネル確立推進へ
米政府当局者は14日、ブリンケン国務長官が18日から行う訪中で目立った成果は期待されていないものの、米政府は中国との競争が対立に発展しないことを確実にするようオープンなコミュニケーションチャンネル確立に向けた取り組みを推進するという認識を示した。

●JPモルガン、原油価格見通し引き下げ 供給増が需要の伸び相殺
JPモルガンは2023年と24年の原油価格予想を引き下げた。世界的な供給増が需要の記録的な伸びを相殺するほか、在庫の積み増しが価格高騰リスクを低下させるという。

●英外相、7月に訪中の可能性=関係筋
英国のクレバリー外相が来月に訪中する可能性があることが14日、関係筋の話で分かった。7月末の訪問が調整されているという。

●ビル・ゲイツ氏、中国習主席と16日に面会の可能性=関係筋
マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏が、中国の習近平国家主席と16日に面会する予定であることが複数の関係筋の話で分かった。

●ロシア、北朝鮮への石油輸出再開 鉄道再開通後の昨年12月=国連データ
ロシアが昨年12月に北朝鮮への石油輸出を再開したことが国連のデータで明らかになった。

ロイター

―――【米国市況】―――

◆NY株式市場クローズ(14日)

米国市場(日本時間2023/06/15(木)06:26現在)

◆米国株式市場UPDATE=まちまち、FRBが年内あと2回の利上げ示唆(14日ロイター)

2023/06/15(木)06:33

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米国株式市場はまちまち、FRBはFF金利を5.00-5.25%で据え置き、年末までの0.50%ポイントの利上げ可能性を示唆

  • FRBは堅調な経済と緩慢なインフレ鈍化に対応し、利上げを見送りつつタカ派的姿勢を打ち出す

  • 2023年末の政策金利は予想中央値で5.50-5.75%に引き上げられるとのシナリオを示す

  • 株式市場は不安定ながら商いは膨らみ、7月の利上げ確率は60%から63%に上昇

  • EV大手テスラの株価は0.74%下落、半導体大手エヌビディアとブロードコムは4%以上上昇

  • S&P総合500種とハイテク株比率が高いナスダック総合は1年2カ月ぶりの高値を更新

  • ダウ工業株30種は反落、医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループは6.4%急落

  • 半導体大手AMDは2%以上上昇、アマゾンのクラウド部門がAMDのAI向け半導体の新製品の採用を検討

  • 米取引所の合算出来高は121億株、S&P500採用銘柄では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.3対1の比率で上回る

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[14日 ロイター]米国株式市場はまちまち。米連邦準備理事会(FRB)は14日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.00─5.25%で据え置くと同時に、年末までに合計0.50%ポイントの利上げを実施する可能性を示唆した。FRBは予想を上回る堅調な経済と緩慢なインフレ鈍化ペースを受け、利上げを見送りながらも最新の政策金利見通しでタカ派的姿勢を打ち出した。2023年末の政策金利は予想中央値で5.50─5.75%に引き上げられるとのシナリオを示した。株式市場は不安定な相場展開になった一方で、商いは膨らんだ。CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストバル氏は「FRBが今月利上げを停止し、その後も利上げはしないと一部の人は見込んでいた」と指摘。「しかし、FOMCメンバーは前回の会合よりも一段とタカ派的になったようで、これは投資家の意表を突いた」と述べた。CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む7月の利上げ確率は日中に60%から63%に上昇した。電気自動車(EV)大手テスラは0.74%安となり、連続上昇記録が13日で止まった。半導体大手エヌビディアとブロードコムはともに4%余り上昇し、終値で過去最高値を更新した。これがS&P総合500種とハイテク株比率が高いナスダック総合を押し上げ、両指数とも終値で1年2カ月ぶりの高値を更新した。一方、ダウ工業株30種は反落して終了した。ダウの下げに寄与したのは医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループで、6.4%急落。第2・四半期に医療コストが急増すると警告したことが響いた。半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は2%超上昇。アマゾン・ドット・コムのクラウド部門がAMDの人工知能(AI)向け半導体の新製品の採用を検討しているとロイターが報じた。米取引所の合算出来高は121億株と盛り上がった。直近20営業日の平均は107億株。S&P500採用銘柄では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.3対1の比率で上回った。

ロイター

◆日経225先物(寄り前コメント)=押し目買い意欲は強く、ショートカバーが入りやすい需給状況

2023/06/15(木)08:21

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 14日の米国市場で、NYダウが下落、S&P500とナスダックは上昇

  • FRBが政策金利の据え置きを決定、0.25%の利上げ2回を示唆

  • パウエルFRB議長が7月の利上げ再開を明言しなかった

  • 生成AI向け半導体を投入すると発表したAMDが2%上昇、ナスダックが5営業日続伸

  • S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、運輸が上昇

  • シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は大阪比60円安、ナイトセッションでは一時3万3760円まで買われる

  • 日経225先物は、パウエルFRB議長の発言や金利予測を受けて、ナイトセッションで大きな値動き

  • 日経225先物はボリンジャーバンドの+2σを挟んだ値動きで終了、オプション権利行使価格では3万3250円~3万3750円の推移

  • VIX指数は13.88に低下、リスク選好の流れが見られる

  • NT倍率は先物中心限月で14.59倍、NTロングが有効と思われる

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33600 +50 (+0.14%)
TOPIX先物 2299.0 +1.0 (+0.04%)
シカゴ日経平均先物 33490 -60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。米連邦準備理事会(FRB)は大方の予想通り、米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決めた。その後発表されたFOMC参加メンバーらによる最新の経済・金利予測では、年内に0.25%の利上げ2回を織り込む水準に切り上がったことで利上げ長期化への懸念が高まり、NYダウは一時430ドル近く下げる場面があった。しかし、パウエルFRB議長が会見で、7月の利上げ再開を明確にしなかったことで、会見中に下げ幅を縮めた。
 個別では生成AI向けの半導体を投入すると発表したアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が2%を超える上昇となるなど半導体株の一角が買われ、ナスダックは5営業日続伸。SOX指数は連日で1%を超える上昇となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、運輸が上昇した半面、ヘルスケア機器・サービス、銀行、エネルギーの弱さが目立った。
 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比60円安の3万3490円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比130円高の3万3680円で始まり、一時3万3760円まで買われる場面が見られた。買い一巡後は利益確定が強まり下げに転じると、米国市場の取引開始後に3万3330円まで売られた。その後持ち直し、3万3440円~3万3540円辺りで保ち合ったが、中盤にかけて3万3220円まで下げ幅を広げた。ただし、終盤にかけてショートカバーが強まり、3万3600円とプラスに転じてナイトセッションの取引を終えた。
 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は、パウエルFRB議長の発言や参加メンバーの金利予測を受けて、ナイトセッションで荒い値動きとなった。しかし、終盤にかけての切り返しを見る限りでは押し目待ち狙いの買い意欲は強く、これに伴ってショートカバーが入りやすい需給状況であろう。値幅が出やすいなか、軟化する局面ではショートが積み上がるとみられるが、その後のショートカバーを狙った押し目狙いでのロング対応に向かわせよう。
 日経225先物は、3万3530円辺りに位置するボリンジャーバンドの+2σを挟んだ値動きとなり、+2σを上回って終えた。過熱感を警戒しつつも、切り上がるバンドに沿ったトレンド形成が意識されよう。オプション権利行使価格では3万3250円~3万3750円での推移だったが、+2σ水準での底堅さが見られると、3万3500円~3万4000円のレンジが意識されてくると考えられる。
 VIX指数は13.88に低下した。再び14.00を下回り、9日に付けた13.50に接近するなか、リスク選好の流れとなろう。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.59倍だった。前日に2022年8月高値の14.58倍を超えてきたことで、いったんはNTロングを巻き戻す動きも見られたが、14.55倍まで下げた後に14.62倍まで切り返す場面が見られた。米国で半導体株の強い値動きが目立っていることもあり、方向性としてはNTロングが有効だろう。

株探ニュース

―――日経225先物08:45~15:15取引中―――

―――日本株09:00~15:00取引中―――


―――【日本市場】―――

◆日経225先物:15日清算値=140円安、3万3410円

2023/06/15(木)15:17

 15日15時15分、大阪取引所の日経225先物期近2023年9月限は前日清算値比140円安の3万3410円で取引を終えた。出来高は9万3457枚だった。この日の日経平均株価の現物終値3万3485.49円に対しては75.49円安。

株探ニュース

◆東京株式市場クローズ(15日)

日本市場(日本時間2023/06/15(木)15:41現在)

◆〔マーケットアイ〕株式:日経平均先物が急落、岸田首相の解散見送り発言で(15日ロイター)

2023/06/15(木)19:14

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 寄り付きの東京株式市場、日経平均は前営業日比8円73銭安の3万3493円69銭でスタート、米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後の米国市場で株価指数がまちまち

  • 前場では日経平均が小幅に続伸、為替の円安が支える一方、売買が交錯して方向感が定まらない状況

  • ハイテク株が買い戻され、一部大銘柄が軟調に推移、循環的な動きが見られる

  • FOMCでの利上げ見送りと年末までに0.50%ポイント利上げの可能性を示唆、しかし上値の重さを指摘する声も

  • 低PBR企業への改革要請や、半導体関連企業への投資など構造的な好材料は変わらず

  • 日経平均が前営業日比約200円高の3万3700円近辺で推移、バブル後高値を更新

  • マザーズ総合が前営業日比0.35%安、利益確定の売りが優勢

  • 日経平均終値は3万3485円49銭で、小陰線、2日後に売りサインの可能性も

  • 日経平均先物は首相が会期内解散を否定した報道後に下落、選挙に向けた買いの剥落と見られる

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[東京 15日 ロイター]
<08:23> 寄り前の板状況、Link―Uが買い優勢 PALTACは売り優勢

<09:07> 日経平均は小反落で寄り付く、FOMC後の売買交錯 プラス転換も
寄り付きの東京株式市場で日経平均は、前営業日比8円73銭安の3万3493円69銭と、小幅に反落してスタートした。米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、米国市場では株価の主要3指数はまちまちとなっており、東京市場では売買が交錯している。前日の終値を挟んだ一進一退となっている。小安く寄り付いた後は下げ渋り、プラスに転換する場面もあるが上値も重い。高値警戒の利益確定売りが上値を抑えている一方、海外勢による資金流入への思惑が継続して下値を支えており、綱引きとなっている。主力株はトヨタ自動車が堅調を継続し年初来高値を更新した一方、ソニーグループは小安い。東京エレクトロンなど半導体関連は総じてしっかり。指数寄与度の高いファーストリテイリングは軟調。ソフトバンクグループは小高い。

<10:14> 日経平均はプラス圏に浮上、循環物色広がり底堅い
日経平均は再びプラス圏に浮上し、前営業日比約120円高の3万3600円台前半で推移している。前日の米市場は大きな動揺なく、米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過。東京市場では買い安心感が意識され、「昨日売られていたものが買われ、買われていたものが売られるなど循環物色の動きがみられ、底堅い」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれる。個別では、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループが軟調に推移している。一方、東京エレクトロンが1.9%高、アドバンテストが4.1%高で堅調となっている。

<11:45> 前場の日経平均は小幅続伸、FOMC受け不安定な動き
前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比113円15銭高の3万3615円57銭と小幅に続伸した。連騰を続けてきた日本株だが、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)がプラスとマイナス両材料が入り混じる結果で、上値が重かった。為替の円安が支えとなりつつも、マイナス圏に沈む場面もあり不安定な値動きとなった日経平均は8円安と、小幅に下落してスタート。寄り付き後はプラス圏とマイナス圏を行ったり来たりするなど、方向感が定まらなかった。足元で売られていたハイテク株が買い戻される一方、ここ数日株高をけん引してきた指数寄与度の大きい銘柄の一角が軟調に推移し、循環的な動きがみられた。日経平均は一時、上げ幅を150円まで広げたが、騰勢は続かなかった。米連邦準備理事会(FRB)は14日まで開いたFOMCで、利上げを見送りながらも年末までに合計0.50%ポイントの利上げを実施する可能性を示唆した。前日の米市場で大きな動揺がみられなかったことや、為替の円安進行を受けて買い安心感が意識されたとの意見が聞かれた。一方、「利上げ見送りは想定内だったが、年内2回分の利上げ見通しが示されたことを受け、リスクオンが加速する流れは難しくなった」(フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏)として、上値の重さを指摘する声が聞かれた。それでも、「中長期的にみればしっかりした地合いは続くのではないか」と笹木氏はみる。東証による低PBR(株価純資産倍率)企業への改革要請や、半導体関連企業への投資など構造的な好材料は変わらないと話す。TOPIXは0.45%高の2304.87ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆1150億2300万円だった。東証33業種では、証券、海運、その他金融など27業種が値上がり。医薬品、電気・ガス、小売など6業種は値下がりした。個別では、前日に業績予想の上方修正を発表したLink-Uが10.2%高で推移し、年初来高値を更新した。前日の米市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が上昇したことを好感し、東京エレクトロンが1.5%高、アドバンテストが3.5%高と堅調に推移。アドバンテストは節目の2万円台に乗せる場面もあり、年初来高値を更新した。東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1160銘柄(63%)、値下がりが588銘柄(32%)、変わらずが85銘柄(4%)だった。

<13:06> 後場の日経平均は上げ幅拡大、バブル後高値 円安進行で
後場に入り、日経平均は上げ幅を拡大している。前営業日比約200円高の3万3700円近辺で推移し、バブル後高値を更新した。ドル/円相場が141円台に乗せ、7カ月ぶりの円安水準となり、買い圧力が強まっている。セクター別では、証券や海運、その他金融などが後場に一段高となっている。半導体関連株も上げ幅を広げ、指数を押し上げている。一方、市場では「高値警戒感が拭えず、ここからは上値が重くなるのではないか」(国内証券・ストラテジスト)との指摘が聞かれる。テクニカル指標では、25日移動平均線(3万1364円15銭=現在)との上方乖離率が7%台に乗せていることから、「短期的な買われ過ぎサインが示され、目先は調整も警戒される」(同)という。

<15:17> 新興株はマザーズが続落、利益確定売りが優勢
新興株式市場は、マザーズ総合が前営業日比0.35%安の794.93ポイントと続落した。前日の米ハイテク株高が支えとなったものの、足元で堅調に推移していたこともあり、利益確定の売りが優勢となった。東証グロース市場指数は同0.35%安の1009.60ポイントだった。個別では、カバーやアドバンスト・メディア、M&A総研ホールディングスが堅調。一方、サンバイオやビジョナル、GA technologiesは軟調だった。

<17:10> 日経平均・日足は「小陰線」、短期調整リスク継続
日経平均・日足は「小陰線」となった。終値は3万3485円49銭。ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(3万3528円09銭=15日)でのバンドウオークの様相で、株高継続に期待をつなぐ。一方、ローソク足の上ヒゲが長めの上影陰線で、実体部分はごくわずか。あすが陰線なら売りサインの「宵の十字星」ととらえることも可能だろう。25日移動平均線(3万1269円68銭=同)からの乖離率は6.79%で前日の7.44%からは低下したが依然、高水準にあり、短期調整リスクは引き続きくすぶる。

<18:58> 日経平均先物が急落、岸田首相の解散見送り発言で
日経平均先物は15日夕、岸田文雄首相が今国会の会期内に解散しない考えを表明したと伝わると急落した。直前には3万3400円付近で推移していたが、報道を受けて一時3万3110円へと300円程度、下落した。首相は官邸で記者団に、立憲民主党が不信任を提出すれば「即刻否決してもらう」とし「今国会での解散は考えていない」と述べた。 株式市場では「選挙は買い」との思惑があり「この数日の解散の機運を受けて、先取りした買いが入っていた側面があり、その分が剥落した」(国内運用会社のファンドマネージャー)との見方が聞かれる。

ロイター

◆日本株市況クロージング=ハイテク株買いと高値警戒感からの利食い売りが交錯(15日フィスコ)

2023/06/15(木)16:06

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 15日の日経平均は5営業日ぶりに小反落し、33485.49円で取引を終えた

  • 利食い売りが先行し、一時33386.01円まで下落したが、米国市場のハイテク株上昇と円安の影響で前場中盤にはプラスに転じた

  • 欧州勢の先物買いなどにより後場で上昇し、一時33767.13円まで上昇したが、その後は前日終値近辺で推移

  • 東証プライムの騰落銘柄では、値下がり銘柄が1000を超え、全体の過半数を占めた

  • FOMCは利上げ見送りを決定したが、年内の利上げ2回を見込む見通しを示したことで、朝方は利益確定売りが先行

  • しかし、日米金利差拡大観測による円安進行や海外投資家による日本株再評価の動きが見られ、相場全体は底堅い展開となった

  • 米国の新規失業保険申請件数発表に注目が集まり、前週の増加が続けば7月の利上げ再開が警戒される

  • 海外投資家の日本株への買いは続くとの見方が多く、買い余力については30兆円以上あると試算され、相場のけん引役となりそう

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 15日の日経平均は5営業日ぶりに小反落。16.93円安の33485.49円(出来高概算15億6000万株)で取引を終えた。連騰による高値警戒感から利食い売りが先行して始まり、日経平均は取引開始直後に33386.01円まで水準を切り下げた。ただ、前日の米国市場でハイテク株が上昇した流れを引き継いだほか、円安進行も手掛かり材料となるなか、日経平均は前場中盤にかけてプラスに転じた。後場に入ると、欧州勢とみられる先物買いなどに上げ足を速め、一時33767.13円まで水準を切り上げる場面があった。その後は利食い売りと押し目買いが交錯するなか、前日の終値近辺での展開だった。
 東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1000を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、証券商品先物、海運、その他金融など18業種が上昇。一方、医薬品、小売、パルプ紙など15業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、ダイキン<6367>、TDK<6762>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、エーザイ<4523>、第一三共<4568>が軟調だった。
 注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、大方の予想通り利上げ見送りが決まった。ただ、FOMCメンバーによる今年の政策金利見通しは年内0.25%の利上げ2回を織り込む水準に切り上がった。これを受け、東京市場も朝方は利益確定売りが先行して始まった。一方、利上げ長期化による日米金利差拡大観測から1ドル=141円台へと円安が進んだため、輸出関連株などに投資資金がシフトし、相場全体を支える格好となった。また、海外投資家による日本株再評価の動きは長期化するとの見方から日経平均の上昇基調は不変との声も多く、全般は底堅い展開となっていた。
 目先的には米国で今夜発表される米週間新規失業保険申請件数を確認したいとの声が聞かれる。というのも、前週に大きく増加した流れが今週も続くのならば、7月に利上げ再開が警戒されるからだ。当面は米国の経済指標をにらみながらの動きとなろう。一方、海外投資家の買いについては、今年度に入り、良好なパフォーマンスを達成しているだけに、日本株への資金配分を引き上げる動きが広がりつつあり、外国人買いは続くとの見方が大半だ。買い余力についても30兆円以上あると試算されており、今後も相場のけん引役となりそうだ。

フィスコ

◆日経225先物(引け後コメント)=タイトル

2023/06/15(木)18:30

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • summary

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

株探ニュース

◆海外ヘッドライン一覧(15日ロイター)

2023/06/15(木)20:30

ロイター

―――【NEWS】―――

▶[NEWS]米FRBが金利据え置き、年内2回の小幅利上げ想定(15日ロイター)

2023/06/15(木)03:18

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • FRBは、FOMCでFF金利の誘導目標を5.00-5.25%で維持した

  • 年末までに合計0.50%ポイントの利上げが決定される可能性が示された

  • 金利・経済見通しでは予想を上回る堅調な経済とより緩慢なインフレ鈍化を想定

  • 政策金利の目標レンジを安定的に維持することで、追加情報と金融政策への影響を評価することが可能と指摘された

  • 追加利上げは「金融政策の累積的な引き締め、経済活動やインフレに影響を与える金融政策の遅行効果、経済・金融情勢を考慮する」とした

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[ワシントン 14日 ロイター] -
 米連邦準備理事会(FRB)は6月13─14日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.00─5.25%で据え置いた。決定は全会一致。ただ、同時に発表された金利・経済見通しでは予想を上回る堅調な経済とより緩慢なインフレ鈍化を想定し、年末までに合計0.50%ポイントの利上げが決定されるとの見方が示された。
 声明で、経済に対するリスクとインフレ抑制を巡る根強い戦いのバランスを取るために「今回の会合で、(政策金利の)目標レンジを安定的に維持することは、委員会が追加情報と金融政策への影響を評価することを可能にする」と指摘。追加利上げは「金融政策の累積的な引き締め、経済活動やインフレに影響を与える金融政策の遅行効果、経済・金融情勢を考慮する」とした。
 FRBが公表した最新の金利・経済見通しによると、政策当局者が見込む2023年末の政策金利の予想中央値は5.50─5.75%。当局者18人のうち半数が同水準への利上げを見込んだほか、3人はこれを上回る水準への利上げを予想。そのうち1人は6%を超えるとの見方を示した。
 一方、年内に1回の0.25%ポイントの利上げが決定されると見込んだ当局者は4人、年内の金利据え置きを見込んだ当局者は2人だった。
 24年末はインフレ率の急低下を背景に1.00%ポイントの利下げが実施されるとの見方が示された。
 FOMCの結果を受け米国株は下落。金利先物市場では来月に追加利上げが決定される確率が約75%となり、年内に利下げが決定される確率が低下した。
 CFRAリサーチのチーフ・インベストメント・ストラテジスト、サム・ストボール氏は「前回会合以降、FOMCメンバーが一段とタカ派化したように見えたことが市場にとってサプライズとなった」と述べた。

<より堅調な経済見通し>
 金利見通しにおける予想中央値の引き上げは、経済に対する見通しの改善とそれに伴うインフレ率の2%目標回帰への鈍化と一致している。
 23年の経済成長率の見通し中央値は1.0%と3月時点の0.4%から上方修正された。23年末の失業率見通しは4.1%。3月時点は4.5%だった。5月時点の失業率は3.7%。
 また、コア個人消費支出(PCE)価格指数の見通し中央値は23年末で3.9%と現在の4.7%から低下すると想定。ただ3月時点の3.6%からは上方修正された。

ロイター

▶[NEWS]FOMC金利据え置き、ほぼ全員が利上げ再開予想とパウエル議長(15日ブルームバーグ)

2023/06/15(木)05:57

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)は主要政策金利の据え置きを決定、しかしインフレ沈静化に向けて引き締めを再開する可能性を示唆

  • 委員会は追加の情報と金融政策への意味合いを精査するために利上げを一旦停止

  • 経済・金利予測では年末までに政策金利が5.6%に上昇すると予想、前回の予想から0.5ポイント上昇

  • パウエル議長はインフレを鈍化させるために2023年中に追加利上げが適切であると説明、具体的な月は未定

  • 利下げはインフレが顕著に鈍化してからのことであり、「2年ほど先」になる可能性が高いと認識

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 米連邦公開市場委員会(FOMC)は13、14日に開催した定例会合で、主要政策金利を据え置くことを決定。過去1年余り続けてきた利上げをいったん停止した。ただインフレ沈静化に向けて引き締めを再開する可能性が高いとのシグナルも発した。市場の見通しより多い追加利上げを予想している。
 政策決定後に発表された声明では、「今会合で誘導目標レンジを据え置くことで、委員会は追加の情報と金融政策への意味合いを精査できる」と記された。
 今回の政策決定は全会一致だった。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジは5-5.25%。
 同時に発表されたFOMC参加者による最新の経済・金利予測では、中央値で政策金利が年末までに5.6%に上昇すると予想されていることが示された。前回の予測では5.1%だった。今回の予測では、FOMC参加者18人のうち12人が5.5-5.75%の中央値レンジ、ないし同レンジを上回る予想を示し、インフレ抑制のため追加引き締めが必要との考えで大半の当局者が一致していることが示された。
 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は会合終了後の記者会見で、インフレを鈍化させるためには2023年中に「幾分か」の追加利上げが適切になると、ほぼ全ての政策当局者が予想していると説明。7月にも追加利上げがあり得るかについては明言を避けた上で、7月は会合をしてみないと結果が分からない「ライブ」なFOMC会合になると強調した。
 また「インフレ圧力は高い状態が続いており、インフレ率を2%に戻すプロセスにはまだ長い道のりが残されている」と語った。
 その上で、これまでの速いペースでの利上げを踏まえ、FOMCは今会合で金利を据え置くことが「賢明と判断した」とし、利上げ停止は政策措置のペース鈍化の継続だと説明した。
 「われわれの政策は広い領域をカバーしたが、引き締めの十分な効果はまだ実感されていない」と議長は述べた。
 インフレについては、議長自身を含めた当局者はリスクが上方向に傾いているとなお考えていると指摘。ただ対応が少な過ぎるリスクと多過ぎるリスクは「均衡の取れた状況に近づきつつある」と述べた。
 利下げはインフレが顕著に鈍化してからのことなので、「2年ほど先」になる可能性が高いとの認識を示した。
 政策金利を引き上げるペースと水準に関する記者の質問に対し、「それら2つを別々の変数だと考えた場合、今回のスキップ(利上げの一回見送り)は、いやスキップと呼ぶべきではなく、この決定は理にかなっている」とパウエル議長は述べた。

原題:Powell Says Nearly All Officials Expect ‘Some’ Further Fed Hikes(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]FOMC声明:金利据え置くことで追加情報と金融政策への含意見極め(15日ブルームバーグ)

2023/06/15(木)03:51

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 経済活動は緩慢に拡大、雇用は堅調、失業率は低いままで、インフレは高水準

  • 米国の銀行システムは健全で強靱、家計と企業向けの与信状況の引き締まりが経済影響を及ぼす可能性が大きい

  • 委員会はインフレリスクに細心の注意を払いつつ、最大限の雇用と2%のインフレを目指す長期的な計画を維持

  • フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを5-5.25%に据え置き、追加情報の見極めとその金融政策への含意が可能に

  • 金融政策の累積的な引き締めや、その遅効性を考慮し、インフレ率を時間とともに2%に戻すための追加的な政策引き締めを決定

  • 財務省証券とエージェンシー債、MBS保有の削減を継続し、2%のインフレ目標達成に強くコミット

  • 委員会は金融政策の適切なスタンスを見極め、情報が経済見通しに与える意義を監視

  • 目標達成を妨げるリスクが出現した場合、金融政策スタンスの調整に対する用意がある

  • 労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待を示す指標、金融・国際情勢を幅広く考慮して判断

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

米連邦公開市場委員会(FOMC)が14日に発表した声明は以下の通り。

 最近の複数の指標は、経済活動が緩慢なペースで拡大を続けていることを示唆する。雇用の伸びはここ数カ月堅調で、失業率は低いままだ。インフレは依然として高水準にある。
 米国の銀行システムは健全で強靱(きょうじん)だ。家計と企業向けの与信状況の引き締まりは、経済活動や雇用、インフレに影響を及ぼす公算が大きい。こうした影響の度合いは不確かなままだ。委員会は引き続き、インフレリスクに細心の注意を払っている。
 委員会はより長期にわたって最大限の雇用と2%のインフレを達成することを目指す。これらの目標実現を支えるため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを5-5.25%に据え置くことを決めた。今会合で目標レンジを据え置くことで、委員会は追加情報とその金融政策への含意の見極めが可能になる。インフレ率を時間とともに2%に戻すために適切となり得る追加的な政策引き締めの程度を決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する。
 さらに委員会は以前公表した計画に記載したように、財務省証券とエージェンシー債、GSE保証付き住宅ローン担保証券(MBS)保有の削減を継続する。委員会はインフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしている。
 金融政策の適切なスタンスを見極める上で、委員会は今後の情報が経済見通しに与える意義を引き続き監視する。委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが出現した場合、委員会は必要に応じて金融政策スタンスを調整する用意がある。委員会は労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待を示す各指標のほか、金融・国際情勢などを幅広く考慮して判断する。
 今回の金融政策措置に対し、パウエル議長とウィリアムズ副議長、バー連邦準備制度理事会(FRB)副議長、ボウマン理事、クック理事、グールズビー総裁、ハーカー総裁、ジェファーソン理事、カシュカリ総裁、ローガン総裁、ウォラー理事が賛成した。

前回5月3日の声明はこちらです。

原題:US Federal Open Market Committee June 14 Statement(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]パウエル議長がコミュニケーションに苦心-利上げ休止と再開の可能性(15日ブルームバーグ)

2023/06/15(木)14:03

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米金融当局が政策金利の上昇を一時停止しつつ、従来予想より高い水準にする見通し

  • 根強いインフレ圧力と労働市場の堅調さが背景にある

  • 連邦公開市場委員会会合後に、今年内に2回の追加利上げが必要な可能性を示した

  • 金利の上昇ペースを落とすことで、政策決定に必要な情報を得られ、経済に適応の時間的余裕を増やす

  • ターミナルレート(金利の最終到達点)の見通しが予想外の高水準に引き上げられた

  • 3月以降の米地銀経営破綻が金融当局の戦略に影響を与えていた

  • 利上げを休止しながら、データに応じて容易に方向転換が可能な状況を作っている

  • フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを5-5.25%に据え置くことを決めた

  • ターミナルレート予想を上方修正した結果、年末時点のFF金利の見通しは中央値で5.6%となった

  • 当局者が利上げ再開の可能性を示し、金利予測分布図で利上げの可能性があることを明確にした

  • パウエル議長は、将来的なことにあまりコミットせず、物価目標達成へのコミットメントを揺るがなかった

  • 新たなインフレ統計や雇用統計の発表を受け、7月のFOMC会合では利上げ再開と据え置き継続の両方の可能性があることを示唆した

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 米金融当局は一連の利上げをいったん停止しつつも、従来の予想よりも高い水準に政策金利を引き上げる見通しを示した。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が指摘するように、驚くほど根強いインフレ圧力と労働市場の堅調ぶりが背景にある。
 パウエル議長は14日、連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の記者会見で、10会合連続で引き上げてきた金利の据え置き決定と、早ければ次回7月の会合も含め年内にあと2回の追加利上げが必要になる可能性という、一見矛盾した内容の政策を説明する難しい課題をこなさなければならなかった。
 議長は利上げに関し、「委員会は全体として、わずかながらペースを落とすのが適切と考えた」とし、「そうすることで政策決定のための情報がもっと得られることになる。当局はより良い判断を下そうと努め、われわれが先行き決定していく上で、経済には適応のための時間的余裕が少し増える」と説明した。
 しかし、ターミナルレート(金利の最終到達点)の見通しが予想外の高水準に引き上げられたことは、昨年の積極的なペースから引き締めキャンペーンの速度を落とす一方で、底堅い景気を冷ますという金融当局の従来戦略への回帰を反映している可能性がある。3月以降の一連の米地銀経営破綻は、こうした戦略に水を差す形となっていた。
 INGのチーフ国際エコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は、利上げを休止すると同時に利上げ再開の可能性のシグナルを発することで、「当局は最大限の柔軟性を確保できる」とし、「データが過熱気味のままなら利上げし、データが軟化すれば容易に方向転換することができるよう下準備するものだ」と指摘した。

上方修正
 FOMCは14日、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを5-5.25%に据え置くことを決めた。昨年3月に開始した現行の利上げキャンペーンでは、4会合連続で0.75ポイントの大幅利上げに踏み切る局面もあった。
 当局は昨年12月に引き締めのペースを落とし始め、今年に入ってからは5月までの3会合連続で利上げ幅を0.25ポイントずつとしていた。
 だが、経済統計が予想よりも力強い数値となり、一部指標で見たインフレ抑制の進展も鈍っていることで、当局者は物価圧力封じ込めに必要と考えられるターミナルレート予想を上方修正した。
 年末時点のFF金利の見通しは中央値で5.6%と、3月の前回予想の5.1%から引き上げられ、あと2回の0.25ポイント利上げを意味するものとなっている。
 債券トレーダーは年内の米利下げ観測をほぼ取り消しながらも、FOMC参加者が予想する水準まで実際に金利が引き上げられることはないと見込んでいる。
 パウエル議長は「5.6%の水準を考察するなら、3月の銀行破綻の出来事以前のFF金利の取引水準と極めて整合的なもので、当局としてそこに戻った形だ」と話した。

複数の選択肢
 議長は、これまでの利上げが経済に及ぼしている効果を評価するのに当たり、当局として今後数カ月にわたり複数の選択肢を確保したい考えであることを示唆した。  
 FF金利の水準は現時点でFOMC参加者の大多数が景気抑制的と推計する水準にあるかそれに非常に近づいており、引き締めに対する会合ごとのアプローチを通じ、新たに発表されるデータに応じた対処が可能になる。それは事前に何かにコミットすることを避けて、インフレ加速の過程で学んだ教訓を生かすことにもなる。
 ただ、こうしたメッセージをうまく伝えるのは容易でない。FOMCは声明で、追加利上げの可能性を巡り一段と明確なシグナルを発するとともに、金利予測分布図(ドット・プロット)では今会合前のFRBウオッチャーの予想よりも多くの利上げを当局者が見込んでいること浮き彫りにした。
 ブルームバーグ・エコノミクス(BE)は「新たなドット・プロットについて、われわれは口先介入の道具と解釈している。たとえ実際の追加利上げの幅が予想には届かないとしても、利上げ休止を受けて金融状況がさらに緩和するのを事前に阻止する手段となる」と分析。さらに、「インフレ率は年末までにドット・プロットの予想よりも低くなると見込まれ、金融当局の最終的な利上げはこの予想には達しないだろう」とコメントした。
 パウエル議長も、ドット・プロットで2回の追加利上げの可能性が示された点を認める一方で、それは予想に過ぎず経済の展望は不確実だとして、将来的なことにあまりコミットしないよう注意を払った。同時に2%の物価目標達成へのコミットメントには揺るぎがなかった。
 LHマイヤー/マネタリー・ポリシー・アナリティクスのエコノミスト、デレク・タン氏は「パウエル議長は利上げ休止と、上方に大きくシフトしたドット・プロットとの間でバランスを取ろうとし、一定の成果を収めた」と解説した。

正念場
 FOMC声明とドット・プロットに加えられた前回からの変更部分や、パウエル議長のメッセージからは、会合の前に当局者の間で調整が行われた様子が多少うかがわれる。
 LHマイヤーのタン氏は「今回の会合は誰もが何かを得たとしても、完全にハッピーなのは誰もいないという点で、気まずいコンセンサスであったのは明白だ」と述べ、「年末はもちろん、今秋まで団結を保つのは至難の業だ」との見方を示した。
 5月と6月の会合の間の期間には、インフレや労働市場のデータを踏まえ、利上げ休止が正当化されるとは納得がいかないと表明する当局者もそれなりの数に上った。
 7月25、26両日の次回FOMC会合までには新たなインフレ統計や雇用統計が発表される。パウエル議長は記者会見で、7月は「ライブ」な会合になるとして、利上げ再開と据え置き継続の両方の可能性があることを示唆した。
 KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は「インフレ抑制の長距離マラソンでずいぶん遠くまで来たが、正念場はこれからだ」とし、「当局者のコアインフレ予想の上方修正からは、インフレの過度の底上げに対する懸念がよく分かる」と話した。

原題:Powell Dances Between Pause and Hikes in Communication Two-Step(抜粋)

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ブルームバーグ

▶[NEWS]AI巡る熱狂、14日の米株式相場支える-FOMCの警告より強力(15日ブルームバーグ)

2023/06/15(木)15:38

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)の大幅な利上げ警告でも、AIブームによる株式投資家の熱は冷めなかった

  • S&P500種株価指数とナスダック100指数は5営業日連続で上昇し、AIに密接に関連する大型テクノロジー株が主導

  • 株価が経済的圧力から一段と乖離しつつあることが示された

  • ペン・ミューチュアル・アセット・マネジメントのジウェイ・レン氏によれば、AIはゲームチェンジャーと見なされ、現状ではマクロイベントの重要性は低い

  • FOMCの金利予測分布図を考慮に入れても、AI関連の大型銘柄がナスダック100を支え、下落は少ないとレン氏は述べた

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が14日に発した大幅利上げもあり得るとの警告も、人工知能(AI)ブームに沸く株式投資家の熱を冷ますのに十分ではなかった。
 同日の米株式市場で、S&P500種株価指数とナスダック100指数は5営業日続伸。S&P500種は構成銘柄の6割近くが下落したが、AIに最も密接に関連するテクノロジー大型株が上げをけん引。米国の株価が経済的圧力から一段と乖離(かいり)しつつあることがあらためて示された。
 ペン・ミューチュアル・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジウェイ・レン氏は「AIがゲームチェンジャーと見なされており、今はマクロのイベントは重要ではないとの感触だ」と指摘。
 FOMCの「タカ派的なドット・プロット(金利予測分布図)を踏まえれば、ナスダック100は少し下がると思うが、AIに絡む幾つかの大型銘柄が指数を支えた」と話した。

原題:AI Proves Mightier Than the Fed for Stocks Divorced From Economy (抜粋)

ブルームバーグ


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