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2023/06/26(月)=日経平均は3営業日続落、前週末比82.73円安の32698.81円で終了/日経225先物(9月限)は前週末清算値比20円安の3万2650円で取引終了


―――【総まとめ】―――

  • 日経平均は3営業日続落し、前週末比82.73円安の32698.81円で取引終了。開始直後には32392.72円まで下落したが、円安傾向と輸出関連株のプラス転換により、前場中盤には上昇に転じた

  • 東証プライム市場では、値下がり銘柄が全体の6割超を占め、個々のセクターでは海運、化学、金属製品、鉱業など17業種が上昇。電気ガス、卸売、銀行、証券商品先物など16業種が下落

  • 市場は新たな材料待ちの状況で、海外投資家の買いの勢いもトーンダウン。欧州中央銀行(ECB)フォーラム開催に伴い、金融政策の動向次第では円安が一段と進む可能性も

  • 日経225先物(9月限)は前週末清算値比20円安の3万2650円で取引終了、一時下落したが、売り一巡後は押し目買いが優勢となり前場中盤にプラスに転じた

  • 日中値幅が500円を超え、スキャルピング中心の商いで、積極的なポジションは限定的だが、大きく傾く局面ではカバー狙いのトレードが有効

  • 手口面では、日経225先物はABNクリアリン、ソシエテジェネラル、三菱UFJが売り越し、一方で野村、ビーオブエー、ドイツ、JPモルガンが買い越し。TOPIX先物ではソシエテジェネラルとモルガンMUFGが売り越し、ドイツとBNPパリバが買い越し

  • 産業革新投資機構(JIC)が半導体素材大手のJSRを約1兆円で買収、JSRを非上場化して中長期的な成長を後押し


◆日経225先物(週間展望)=月末月初の売り需要は想定内、25日線水準では押し目狙いのスタンスに

2023/06/25(日)17:00

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 日経225先物は前週の調整でセンチメントが落ち、ロングへの動きが落ち着く見込み

  • 野村アセットマネジメントが「リオープン・ジャパン 2301」の早期償還を発表、市場の過熱感と需給の変動が懸念され、ロングポジションが減った

  • 米国のFRBのパウエル議長が議会で2回の追加利上げの必要性を再度示唆、インフレ抑制を強調し、一部株に利益確定売りが増え、日本株調整に影響

  • 日経225先物はボリンジャーバンドの+1σと+2σのレンジで上昇し続けていたが、サポートとして機能していた+1σを割り込む動きも見られた

  • 米国では6月の製造業PMIが前月比で下落、NYダウが5日間下落し、慎重姿勢に傾く見通し

  • 日経225先物は23日のナイトセッションで一時3万2350円まで下落、後に買い戻し、3万2600円で取引を終了

  • 週末にFRBが重視する5月のPCEデフレーターや6月のシカゴ購買部協会景気指数などの発表が予定されているため、注意が必要

  • 今週は四半期末ということで年金のリバランス需給が見込まれ、7月上旬にはパッシブ型ETFの決算が予定されており、売り需要が発生する可能性がある

  • 為替市場では1ドル=143円台後半の円安が続いており、日米金利差を狙った海外投資家による資金流入が意識されている

  • 6月第2週の投資部門別売買動向では、海外投資家が現物と先物で11週ぶりに売り越し、個人が2週連続で売り越し、信託銀行が11週ぶりに買い越し

  • 今週の経済スケジュールでは、日米の各種経済指標の発表が予定されており、市場は注意深くそれらの動きを見守る必要がある

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 今週の日経225先物は、前週後半の調整によりセンチメントが冷まされたことで、積極的なロングは手控えられそうであり、底入れを見極めることになりそうだ。先週は野村アセットマネジメントが、1月に設定した「リオープン・ジャパン 2301」の繰り上げ償還を発表した。過熱感が意識されるなか、償還の前倒しなど需給の変化も警戒されて、ロングポジションを圧縮する動きが強まった。
 また、米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が議会公聴会で、年内にあと2回の利上げを行う必要性を改めて示唆した。インフレ抑制を優先させる考えを強調したことで、テスラ<TSLA>やエヌビディア<NVDA>など相場を牽引してきた銘柄に利益確定売りが強まったことも、日本株調整の背景となった。
 日経225先物は、足もとでボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジに沿って上昇を続けてきた。しかし、週末にサポートとして機能していた+1σを割り込んだことにより、ロングを圧縮する動きが強まったようだ。3万3000円に接近する局面では海外投資家による押し目買いが観測されたが、日中の変動幅が大きく、短期的にはショートを仕掛けやすい需給状況でもあった。次第に戻りの鈍さが意識され、22日の400円安でボリンジャーバンドの+1σを捉え、23日の500円安で明確に+1σを下放れた。
 23日の米国市場では主要な株価指数が下落、NYダウは5営業日続落し25日移動平均線水準まで下げてきた。朝方発表された6月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は、製造業・サービス業を合わせた総合PMIが前月比1.3ポイント低下の53となり、景況感の悪化につながった。今週は週末にFRBが重視する5月の個人消費支出(PCEデフレーター)のほか、6月のシカゴ購買部協会景気指数などの発表が予定されていることもあり、慎重姿勢に傾きやすいだろう。
 日経225先物は、23日の取引終了後のナイトセッションで、一時3万2350円まで売られる場面があった。中盤以降は買い戻され、日中大阪比70円安の3万2600円で取引を終えている。ボリンジャーバンドの+1σを下回った後に明確な戻りが見られなかったことで、NYダウ同様に25日線が位置する3万2160円および節目の3万2000円処での底堅さを見極める必要があり、先週後半の下げに対するリバランスは限られそうだ。また、今週は四半期末に伴う年金のリバランス需給が見込まれる。さらに7月上旬にはパッシブ型ETFの決算が控えている。分配金の捻出のための売り需要が発生するため、戻りの鈍さが意識されてくる局面では、ショートを誘い込みやすい。
 ただし、市場では予め想定されていた需給要因であるほか、為替市場が1ドル=143円台後半の円安水準で推移しており、日米金利差を狙った海外投資家による資金流入は意識されやすい。25日線辺りまでの調整を経て、リバウンド機運が高まる可能性もあろう。ドル建ての日経平均株価は先週末の下落で25日線を下回ってきており、押し目狙いのスタンスで対応しておきたいところだろう。オプション権利行使価格の3万2000円と、ボリンジャーバンドの+1σが位置する3万3200円辺りでのレンジを想定する。
 恐怖指数と呼ばれる23日のVIX指数は13.44に上昇したが、金融引き締め長期化の懸念から米国で主要な株価指数が下落したなかでは、依然としてボトム圏での推移である。ピーク感による調整というよりはリバランスが中心であるため、リスク選好に向かわせやすいと考えられる。
 先週のNT倍率は先物中心限月で14.46倍だった。ボリンジャーバンドの+1σ水準を下回り、支持線として意識されていた25日線を割り込んできた。バンドが収斂するなかでトレンドが出やすいタイミングだったこともあり、目先的には-1σが位置する14.38倍辺りまでの低下は想定しておきたい。ただし、リバランス中心のなかで日経平均株価の底入れが意識される局面ではインデックス買いが断続的に入りやすく、NT倍率の反発もありそうだ。
 6月第2週(6月12日-16日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では11週ぶりに売り越しており、売り越し額は210億円(6月第1週は1兆3903億円の買い越し)だった。なお、現物は6414億円の買い越し(同9854億円の買い越し)と12週連続の買い越しであり、先物は6625億円の売り越し(同4049億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で5142億円の売り越しで、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1863億円の買い越しとなり、11週ぶりの買い越しだった。
 経済スケジュールでは、26日に5月企業向けサービス価格指数、27日に米国5月耐久財受注、米国4月ケース・シラー米住宅価格指数、米国6月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、28日に1-5月中国工業企業利益、米国5月卸売在庫、FRBによる銀行に対する年次ストレステストの結果発表、29日に5月商業動態統計、6月消費動向調査、米国1-3月期GDP確報値、30日に5月失業率、6月東京都区部消費者物価指数(CPI)、中国6月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米国個人所得・消費支出、米国6月シカゴ購買部協会景気指数などが予定されている。


――プレイバック・マーケット――

●SQ値
07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16
08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05
09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76
10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58
11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52
12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27
01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71
02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19
03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32
04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76
05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33
06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
23/09 06月23日  33150  33520  32520  32670  -500
23/09 06月22日  33580  33740  33170  33170  -400
23/09 06月21日  33270  33610  33020  33570  +230
23/09 06月20日  33450  33550  33030  33340  -70
23/09 06月19日  33730  33950  33170  33410  -240

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
23/09 06月23日  2288.0  2308.0  2249.5  2259.0  -31.5
23/09 06月22日  2297.0  2308.5  2288.5  2290.5  -7.0
23/09 06月21日  2278.0  2297.5  2260.5  2297.5  +13.5
23/09 06月20日  2295.5  2300.0  2265.0  2284.0  -6.5
23/09 06月19日  2298.0  2315.0  2275.0  2290.5  -2.0

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
06月22日(9月限)  32635  -35
06月22日(9月限)  33445  +275
06月21日(9月限)  33565  -5
06月20日(9月限)  33105  -235
06月19日(9月限)  休場
※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い    前週末比
06月16日    967億円  -915億円 1兆3778億円  +324億円
06月09日    1883億円  +331億円 1兆3453億円   +73億円
06月02日    1551億円  +444億円 1兆3379億円  +1433億円
05月26日    1107億円  +204億円 1兆1946億円  +768億円
05月19日    902億円  -31億円 1兆1177億円  +1491億円
05月12日    934億円 -2480億円  9686億円  -511億円
05月02日    3414億円  -432億円 1兆0198億円  +986億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
06月21日    1576万株    +34万株  5億2131万株   +907万株
06月20日    1542万株   -196万株  5億1224万株   +1791万株
06月19日    1739万株   -438万株  4億9432万株   +1679万株
06月16日    2177万株   -1440万株  4億7753万株   +669万株
06月15日    3618万株   +235万株  4億7084万株   +27万株
06月14日    3383万株   +506万株  4億7057万株   +1412万株
06月13日    2876万株   +124万株  4億5644万株   -598万株
06月12日    2751万株   -1368万株  4億6242万株   -1046万株
06月09日    4119万株   -1892万株  4億7288万株   -1936万株
06月08日    6012万株   +1130万株  4億9225万株   -3434万株
06月07日    4882万株   -846万株  5億2660万株   -1563万株
06月06日    5729万株   +2345万株  5億4223万株   +3524万株
06月05日    3383万株   -110万株  5億0699万株   +3507万株

■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日  701億円
1月25日  701億円
2月14日  701億円
3月07日  701億円
4月07日  701億円
5月19日  701億円
6月13日  701億円
6月17日  701億円
12月2日  701億円
【2023年】
3月13日  701億円
3月14日  701億円

株探ニュース

―――【チャート】―――

◆本日の値動き=10分足チャート(日経225先物ミニ9月限)


日経225先物ミニ9月限10分足チャート2023/06/23(金)16:30~2023/06/26(月)15:15

◆過去6ヵ月の値動き=日足チャート(日経225先物ミニ9月限)


日経225先物ミニ9月限日足チャート2022/12/27[半年前]16:30~2023/06/26(月)15:15

―――【経済イベント指標】―――

◆2023/06/23(金)の経済指標結果


2023/06/23(金)の経済指標結果

◆2023/06/26(月)の経済イベント予定


2023/06/26(月)の経済イベント予定

◆今朝の必読5本(26日ブルームバーグ)

2023/06/26(月)06:06

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • ワグネルの創設者、プリゴジン氏が進軍を停止、ルカシェンコ大統領が仲介し事態一時収束、プーチン氏は公の場に姿未確認、ブリンケン米国務長官はプーチン氏への挑戦と指摘

  • 中国外務省はロシアの行動を支持し、内政問題と評、秦外相とルデンコ次官が意見交換、馬朝旭外務次官が中ロ利益を守ると表明

  • ゴールドマン・サックスがマネジングディレクターの削減を開始、投資銀行部門約125人が職失う、JPモルガンも北米で約40人削減

  • 債券市場はパウエルFRB議長の景気見通しに同調、米金融当局が緩和政策に転換との見方が後退、債券利回りはSVB銀行破綻前の水準へ上昇

  • 5月の米PCE価格指数が高止まりを示すと予想、コア指数は前年同月比4.7%上昇、PCE総合価格指数は前年同月比3.8%上昇、パウエル議長は2%目標を上回る点を指摘

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

ひとまず収拾
ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏はモスクワ方面への進軍を停止し、流血の事態を避けたいとして戦闘員らに各拠点に戻るよう命じた。ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介した合意が成立し、ロシアのプーチン体制にとって過去最大の脅威となった事態はひとまず収束した。プーチン氏は24日午前に行った短いテレビ演説で、プリゴジン氏の反乱を「裏切り」と非難したが、それ以来公の場に姿を見せていない。プリゴジン氏は24日遅く、部隊を撤退させるとの音声メッセージを投稿して以来、コメントを発していない。ブリンケン米国務長官は同反乱について、プーチン氏の権威に対する「直接的な挑戦」だと指摘した。ウクライナのゼレンスキー大統領はバイデン米大統領と25日電話会談し、世界は「ロシアに圧力をかけなくてはならない」と語った。

支持を表明
中国外務省は25日、国家安定維持に向けたロシアの行動を支持すると表明した。同省の報道官は短い声明で、今回の事態を「ロシアの内政問題」だと評した。それより前、中国の秦剛外相はロシアのルデンコ外務次官と北京で会談した。これより先の声明では、秦外相とルデンコ次官が、共通の関心事である国際問題や地域問題について意見を交換したと説明していた。中国の馬朝旭外務次官も同日にルデンコ氏と会談し、「複雑で厳しい」国際環境の中、中ロの共通利益を守ると表明した。

追加削減
ゴールドマン・サックス・グループはディール不振を受けた人員整理に伴い、世界でマネジングディレクターの削減を開始した。関係者が明らかにした。投資銀行部門の一部を含め約125人のマネジングディレクターが職を失うという。同行は1年足らずの間に少なくとも3回の人員削減を行っている。JPモルガン・チェースも北米で投資銀行バンカー約40人を削減する。ディールメーキングが減速する中、世界的に進める削減の一環。関係者によれば、先週アジアで投資銀行バンカー約20人の削減を開始した。

同調
債券市場はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の景気見通しにようやく同調しつつあるようだ。市場では米金融当局が年末までに緩和政策に転換するという、これまでの積極的な織り込みが解消された。米利上げが深刻なリセッション(景気後退)を誘発するとの観測が大きく後退したことを反映している。債券利回りはシリコンバレー銀行(SVB)破綻をきっかけに起きたパニック前の水準に向かって上昇している。PGIMフィクスト・インカムのグレッグ・ピーターズ共同最高投資責任者(CIO)は、中銀当局者らの発言に納得し、市場が「『なるほど』と思っているような状況だ」と述べた。

米インフレ高止まりか
30日に発表される5月米PCE価格指数は、特に食品とエネルギーを除いたコアベースでインフレの高止まりを示すと予想されている。コア指数は前年同月比で4.7%上昇と、前月と同率の伸びの予想。前月比では過去6カ月で5度目となる0.4%上昇の見込み。PCE総合価格指数は前年同月比で3.8%上昇に鈍化の予想で、実際にそうなれば約2年ぶりに4%を下回ることになる。ただ、米金融当局が重視するPCEの総合とコア価格指数いずれも当局の2%目標を依然大きく上回って推移しており、パウエル議長は先週の議会証言でこの点を指摘していた。

その他の注目ニュース
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ブルームバーグ

◆日経225先物(寄り前コメント)=戻りの鈍さが意識される局面では、月末月初の売り需要を睨んだショートが入りやすい

2023/06/26(月)08:14

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 23日の米国市場では主要な株価指数が下落、製造業とサービス業の総合PMIが前月比1.3ポイント低下し景況感の悪化が見られた

  • 米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が根強く、S&P500業種別指数は全セクターが下落

  • シカゴ日経平均先物(9月限)の清算値は大阪比35円安の3万2635円、日経225先物(9月限)のナイトセッションは3万2600円で取引終了

  • 日経225先物は一時3万2350円まで下落、前週の大幅な調整に対する自律反発狙いの買いが意識される

  • 25日線がサポートとして機能するか試す動きが考えられ、同線を下回ると節目の3万2000円割れが可能性

  • 四半期末となり年金などのリバランス売り、米連邦準備理事会(FRB)が注視する5月のPCEデフレーターの発表などが売りの要因

  • パッシブ型ETFの決算に伴う分配金の捻出のための売り需要も考慮、しかし、これは上昇に対する調整であり、ピーク感による資金流出ではない可能性

  • VIX指数は13.44に上昇も依然としてボトム圏での推移、主要な株価指数は下落したもののリスク選好の流れは継続

  • NT倍率は先物中心限月で14.46倍、ボリンジャーバンドの+1σを下回り、25日線を割り込むもトレンドが出やすいタイミングであった

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32600 -70 (-0.21%)
TOPIX先物 2256.5 -2.5 (-0.11%)
シカゴ日経平均先物 32635 -35
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。朝方発表された6月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は、製造業・サービス業を合わせた総合PMIが前月比1.3ポイント低下の53となり、景況感の悪化につながった。米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が根強いなか、持ち高調整の売りが優勢となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落しており、自動車・同部品、半導体・同製造装置、公益事業、消費者サービス、商業サービス・用品の弱さが目立った。
 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比35円安の3万2635円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比20円高の3万2690円で始まり、開始直後に付けた3万2740円を高値に軟化し、米国市場の取引開始前には3万2350円まで下げ幅を広げる場面があった。その後、中盤にかけて買い戻されたが開始直後に付けた高値には届かず、終盤にかけて3万2540円~3万2650円辺りで保ち合い、3万2600円でナイトセッションの取引を終えた。
 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。米国市場では足もとで相場を牽引していたテスラ<TSLA>やエヌビディア<NVDA>などの下げが目立っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となろう。日経225先物は前週末の下落により、これまでサポートとして機能していたボリンジャーバンドの+1σを明確に下回ってきた。ナイトセッションでリバウンドを見せられなかったこともあり、押し目待ち狙いの買いも慎重にさせそうだ。
 日経225先物はナイトセッションで一時3万2350円まで売られ、3万2160円辺りで推移している25日移動平均線に接近してきた。前週の大幅な調整に対する自律反発狙いの買いが意識されやすいものの、戻りの鈍さが意識される局面では、ショートが入りやすいだろう。25日線がサポートとして機能するか試す動きも考えられ、同線を下回る局面では節目の3万2000円割れを仕掛けてくる流れに向かいやすい。まずは、下値の堅さを見極めたいとする模様眺めムードが強まろう。そのため、オプション権利行使価格の3万2125円~3万2750円処のレンジ推移を想定する。
 また、四半期末を迎えることから、月末に向けて年金などのリバランス売りが警戒されている。週末には米連邦準備理事会(FRB)が注視する5月の個人消費支出(PCEデフレーター)の発表を控えていることも手掛けづらくさせる。さらに7月上旬にはパッシブ型ETFの決算が控えており、分配金の捻出のための売り需要が発生するため、思惑的なショートを誘い込みやすい。
 しかし、これまでの上昇に対する調整であり、ピーク感による資金流出ではないだろう。月末・月初に控える売り需要を前にした利益確定の動きと考えられる。反対に想定される売り需要に対しては押し目待ち狙いの買いが意識されやすい。
 VIX指数は13.44に上昇したが、依然としてボトム圏での推移である。米国市場で主要な株価指数は下落した中で落ち着いた推移を見せており、リスク選好の流れは継続していると考えられる。
 なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.46倍だった。ボリンジャーバンドの+1σを下回り、支持線として意識されていた25日線を割り込んできた。バンドが収斂するなかでトレンドが出やすいタイミングであったため、想定されていた動きではある。ただし、目先的には-1σが位置する14.38倍辺りまでの低下は想定しておきたい。

株探ニュース

―――日経225先物08:45~15:15取引中―――

―――日本株09:00~15:00取引中―――


―――【日本市場】―――

◆日経225先物:26日清算値=20円安、3万2650円

2023/06/26(月)15:17

 26日15時15分、大阪取引所の日経225先物期近2023年9月限は前週末清算値比20円安の3万2650円で取引を終えた。出来高は7万6107枚だった。この日の日経平均株価の現物終値3万2698.81円に対しては48.81円安。

株探ニュース

◆東京株式市場クローズ(26日)


日本市場(日本時間2023/06/26(月)16:18現在)

◆〔マーケットアイ〕株式:日経平均・日足は「小陽線」、短期的な過熱感後退(26日ロイター)

2023/06/26(月)15:35

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 前場の東京株式市場で日経平均は前営業日比64円70銭高で反発

  • 米株安影響で一時300円超安だったが、その後プラス転換、一時103円高まで上昇

  • 指数寄与度の大きい銘柄がプラス転換し、指数を押し上げ

  • 欧米での景気の減速感にも関わらず、日本株は買い需要があるとの見解

  • 重要イベントを控え、上値追う展開は想定しづらいとの見方

  • TOPIXは0.16%高で取引を終了、売買代金は1兆7690億1800万円

  • 値上がりは海運や化学工業、鉱業の22業種、値下がりは電気・ガスや情報・通信、銀行など11業種

  • JSRが産業革新投資機構により1兆円規模で買収の報道を受け、半導体素材関連銘柄に思惑広がる

  • 後場の日経平均は前営業日終値を挟んで一進一退の展開、売り買いが交錯

  • 新興株はマザーズが3日続落、IPO銘柄に利益確定売り

  • 日経平均・日足は上下に長いヒゲを伴い「小陽線」となり、短期的な過熱感は和らぎつつあるが下振れリスクも意識

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[東京 26日 ロイター]
<08:20> 寄り前の板状況、JSRは買い優勢 愛知時計電機が売り優勢

<09:05> 日経平均は続落で寄り付く、指数寄与度の大きい銘柄が軟調
寄り付きの東京株式市場で日経平均は、前営業日比134円46銭安の3万2647銭08銭と、続落してスタートした。その後も下げ幅を拡大し、足元は300円超安で推移している。前週末の米国市場で主要3指数が下落した流れを受け、東京市場でも指数寄与度の大きい銘柄や主力株が軟調となっている。個別では、ファーストリテイリングや東京エレクトロンが1%超安。三菱UFJフィナンシャル・グループも軟調。主力のトヨタ自動車は小安い。

<10:16> 日経平均は下げ渋り、一時プラス転換も
日経平均は下げ渋っている。一時はプラス転換し、前日の終値を挟んで一進一退となる場面もみられた。現在は前営業日比55円安の3万2700円台前半で推移している。市場では「先週2日間の下落で、テクニカル指標の一部では短期的な過熱感がやや落ち着いている状況。本日は軟調に推移する可能性はあるが、比較的底堅い動きになるのではないか」(国内証券のストラテジスト)との声が聞かれた。個別ではファーストリテイリングが寄り付き時点より下げ幅を縮小している。主力のトヨタ自動車はプラス転換し、小じっかりで推移している。

<11:40> 前場の日経平均は反発、押し目買い意欲依然強く
前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比64円70銭高の3万2846円24銭と反発した。前週末の米株安を受け朝方は軟調だったが、下値での押し目買い意欲は依然として強く相場の底堅さが確認された。日経平均は134円安と軟調にスタートした後も下げ幅を拡大し、一時前営業日比300円超安となった。その後は下げ渋り、中盤にはプラス転換して一時前営業日比103円高の3万2884円73銭まで上昇した。指数寄与度の大きい銘柄がプラス転換、あるいは上げ幅を拡大するなどし、指数を押し上げた。SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「前週末の欧米では景気の減速感を示す指標が確認されたが、日本株は思ったより下がらず、まだ買い需要はあるのだという印象を受ける」との見方を示した。ただ、午後にかけては、ECB中央銀行フォーラムなど重要イベントを控える中では「上値を追う展開は想定しづらく、どちらかというと失速の方向でみている」(山口氏)という。TOPIXは0.16%高の2268.33ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆7690億1800万円だった。東証33業種では、値上がりは海運や化学工業、鉱業の22業種で、値下がりは電気・ガスや情報・通信、銀行など11業種だった。個別では、JSRを産業革新投資機構(JIC)が1兆円規模で買収するとの報道を受けて、同社株だけでなく東京応化工業が11.5%高となるなど、半導体素材関連銘柄に思惑が広がった。JSRはストップ高水準での買い気配となっている。川崎汽船など海運株も堅調だった。東証プライム市場の騰落数は、値上がりが991銘柄(54%)、値下がりは768銘柄(41%)、変わらずは73銘柄(3%)だった。

<13:25> 後場の日経平均は一進一退、売り買い交錯で方向感乏しい
後場に入り、日経平均は前営業日終値を挟んで一進一退の展開が続いている。指数寄与度の大きい銘柄や半導体関連などの一角が売られ指数の重しとなっている一方、一部の主力銘柄が堅調で相場を支えている。市場では「6月末を控えて機関投資家などの売りが出やすいが、出遅れた投資家による買い意欲も強く、売り買いが交錯している印象」(国内運用会社・ポートフォリオマネージャー)との声が聞かれる。セクター別では、海運が後場に一段高となっている一方、電気・ガスはじり安となっている。

<15:09> 新興株はマザーズが3日続落、IPO銘柄に利益確定売り
新興株式市場は、マザーズ総合は2.29%安の811.30ポイントと、3日続落した。東証グロース市場指数は2.14%安の1030.61ポイントだった。IPO銘柄を中心に利益確定売りが出て、指数の重しとなった。きょうグロース市場に新規上場したブリッジコンサルティンググループは値が付かず、公開価格の2.3倍の買い気配で取引を終了。上場2日目のARアドバンストテクノロジは公開価格の3.13倍の3950円で初値を付け、一時3965円まで上昇。3590円で取引を終えた。個別では、アイデミーがストップ安で取引を終えたほか、リアルゲイト、イオレが軟調に推移した。一方、海帆が商いを伴って買われたほか、ネクストジェンがストップ高で終了。フルッタフルッタも堅調だった。

<15:31> 日経平均・日足は「小陽線」、短期的な過熱感後退
日経平均・日足は上下に長いヒゲを伴い「陽のコマ」の形状に近い「小陽線」となった。上昇期待感の中、気迷いを示唆している。終値は3万2698円81銭。25日移動平均線(3万2210円02銭=26日)との上方乖離率は1.52%まで低下し、「短期的な過熱感は和らいでいる」(国内証券・ストラテジスト)との指摘が聞かれる。ただ、需給面の悪化で下振れリスクも引き続き意識され、目先は25日線が下値抵抗線として機能するかが注目されるという。

ロイター

◆日本株市況クロージング=売り先行、下落の反動から押し目を拾う動きで下げ渋る(26日フィスコ)

2023/06/26(月)16:11

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 日経平均は3営業日続落し、32698.81円で取引終了。開始直後には32392.72円まで下落したが、円安傾向と輸出関連株のプラス転換により、前場中盤には上昇に転じた

  • 東証プライム市場では、値下がり銘柄が全体の6割超を占め、個々のセクターでは海運、化学、金属製品、鉱業など17業種が上昇。電気ガス、卸売、銀行、証券商品先物など16業種が下落

  • 産業革新投資機構(JIC)がJSRを約1兆円で買収検討中との報道により、半導体材料関連企業の株価にも影響が出る可能性がある

  • 市場は新たな材料待ちの状況で、海外投資家の買いの勢いもトーンダウン。欧州中央銀行(ECB)フォーラム開催に伴い、金融政策の動向次第では円安が一段と進む可能性も

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 26日の日経平均は3営業日続落。82.73円安の32698.81円(出来高概算11億7000万株)で取引を終えた。米国やユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)が下振れしたため、世界的な景気減速への懸念から売られた米国市場の流れを受けて、取引開始直後に32392.72円まで下げ幅を広げる場面があった。ただ、円相場が1ドル=143円台半ばと円安傾向が続いていることが相場を下支えする形となり、売り一巡後は輸出関連株がプラスに転じると日経平均も切り返し、前場中盤には32884.73円と上昇に転じた。午後に入ると、様子見ムードが広がり、前週末の終値を挟んでのもみ合い展開だった。
 東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄1100を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、海運、化学、金属製品、鉱業など17業種が上昇。一方、電気ガス、卸売、銀行、証券商品先物など16業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、信越化<4063>、味の素<2802>、トヨタ<7203>、安川電<6506>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、KDDI<9433>が軟調だった。
 朝方は前週末の米国株の下落を受けて、指数寄与度の高い値がさ株中心に売りが先行し、日経平均の下げ幅は一時400円近くに迫る場面があった。ただ、「官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)がJSR<4185>を約1兆円で買収することを検討している」と伝わったことで、同社株が制限値幅いっぱいまで買われたほか、今回の買収が実現すれば、半導体材料関連企業にもプラスに働くとの見方もあり、信越化や東応化<4186>なども上伸するなど個別材料株に投資資金集まった。
 東京市場は新たな材料待ちの状況に陥っている。先週末と本日の下落で目先的な過熱感は解消しつつあるものの、海外投資家の買いの勢いも依然と比べるとトーンダウンしており、このまま外国人買いが続くのか見極めたいとの声が多い。また、欧州中央銀行(ECB)フォーラムが28日までの日程で開催される。欧州版のジャクソンホール会合と位置づけられるだけに関係者の注目は高いと言える。各国の金融政策の動向次第では日本と米欧の金利差拡大から一段と円安が進む可能性があり、外為市場の動きには注意が必要だろう。

フィスコ

◆日経225先物(引け後コメント)=スキャルピング中心の商いのなか、積極的にポジションを傾ける動きは限られる

2023/06/26(月)18:21

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 日経225先物(9月限)は前日比20円安の3万2650円で取引終了、一時下落したが、売り一巡後は押し目買いが優勢となり前場中盤にプラスに転じた

  • 先週末の終値を挟んでのこう着で方向感はつかみづらい、米国市場の動向次第では25日線割れからショートが強まる可能性がある

  • テクニカル面ではボリンジャーバンドの+1σを下回り、パラボリックのSAR値に到達し、陰転シグナルを灯す、25日線を下回るとセンチメントが冷ます可能性がある

  • 日中値幅が500円を超え、スキャルピング中心の商いで、積極的なポジションは限定的だが、大きく傾く局面ではカバー狙いのトレードが有効

  • NT倍率は先物中心限月で14.47倍に上昇し、NTショートを巻き戻す流れがあり、短期的には反発を狙ったNTロングに向かう可能性

  • 手口面では、日経225先物はABNクリアリン、ソシエテジェネラル、三菱UFJが売り越し、一方で野村、ビーオブエー、ドイツ、JPモルガンが買い越し。TOPIX先物ではソシエテジェネラルとモルガンMUFGが売り越し、ドイツとBNPパリバが買い越し

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

大阪9月限
日経225先物 32650 -20 (-0.06%)
TOPIX先物 2255.0 -4.0 (-0.17%)

 日経225先物(9月限)は前日比20円安の3万2650円で取引を終了。寄り付きは3万2570円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万2635円)にサヤ寄せする格好で売りが先行した。現物の取引開始直後には3万2330円まで下げ幅を広げたが、売り一巡後は押し目買いが優勢となり、前場中盤にかけてプラスに転じると、前場終盤には3万2870円まで買われた。その後、後場の取引開始後は利食い優勢となり、3万2620円~3万2760円辺りでの保ち合いを継続。
 日経225先物は、寄り付き後に下落幅を広げたが、その後は一時プラスに転じるなど自律反発狙いの動きもみられた。ただ、日中を通して見れば先週末の終値を挟んでのこう着であり、方向感のつかみづらい展開だった。25日移動平均線が支持線として意識されているが、グローベックスの米株先物が小幅ながらマイナスに転じていることもあり、週明けの米国市場の動向次第では、25日線割れからショートが強まる可能性には警戒しておきたい。
 テクニカル面では先週末の下落でボリンジャーバンドの+1σを下回ったほか、パラボリックのSAR値に到達し、陰転シグナルを灯している。シグナルが悪化傾向をみせるなか、25日線を下回ってくるようだと、センチメントを冷ますことにつながる。同線は3万2230円辺りに位置しており、オプション権利行使価格の3万2250円が転換ポイントになりそうだ。
 日経225先物は、こう着ながら日中値幅が500円を超えており、スキャルピング中心の商いのなかでは、積極的にポジションを傾ける動きは限られそうだ。ただし、資金回転が速いこともあり、資金が集中して大きく傾く局面では、その後のカバーを狙ったトレードが有効だろう。
 なお、NT倍率は先物中心限月で14.47倍に上昇した。寄り付き後ほどなくして14.42倍まで低下する場面も見られたが、その後はNTショートを巻き戻す流れだった。ボリンジャーバンドの-1σに接近してきており、短期的には反発を狙ったNTロングに向かわせそうだ。
 手口面では、日経225先物はABNクリアリンが2110枚、ソシエテジェネラルが1200枚、三菱UFJが790枚程度の売り越しに対して、野村が1680枚、ビーオブエーが1010枚、ドイツが940枚、JPモルガンが910枚程度の買い越しだった。TOPIX先物は、ソシエテジェネラルが1180枚、モルガンMUFGが890枚程度の売り越しに対して、ドイツが1570枚、BNPパリバが700枚程度の買い越しだった。

株探ニュース

◆海外ヘッドライン一覧(26日ロイター)

2023/06/26(月)20:14

・ドイツは第2四半期に景気後退脱却、GDP若干増加へ=連銀月報
・独連銀、損失で資本再構成迫られるとの報道否定 バッファー十分
・独IFO業況指数、6月88.5に低下 リセッション長期化の可能性
・HSBC、カナリーワーフからシティ-に移転へ
・EXCLUSIVE-ドイツ銀、ロシア株投資家に現物不足を通知 資金回収に支障の恐れ

・ルーブル、ワグネル反乱で一時15カ月ぶり安値 その後反発
・プーチン氏の下で結束を、ロシア首相呼びかけ 反乱後初の要人発言
・EU、ウクライナ軍事支援で基金35億ユーロ増額
・刑事捜査は継続、プリゴジン氏の反乱 ロシア主要メディアが報道

・〔BREAKINGVIEWS〕世界は「プーチン後」に備えを、ワグネル反乱で動き始めた時計
・〔アングル〕核兵器管理は正常か、ワグネル反乱で浮上するロシアの不安定化
・〔アングル〕シンガポールLGBT界に変化、同性愛合法化で安心感増す
・〔ロイター調査〕インド経済成長率、今年度6.1%に 政府支出がけん引

・独IFO業況指数、6月は88.5 2カ月連続低下
・追加利上げでインフレの早期抑制を、BISが各国中銀に訴え
・S&Pグローバル、今年の中国成長率予測5.2%に引き下げ
・ユーロ圏銀行融資、高金利で伸び鈍化へ ドイツが顕著=EY
・BUZZ-南アランド小幅上昇、ワグネル反乱の影響見極めへ

・ウクライナ南部の戦況、この1週間でほとんど変化なし=国防次官
・グアテマラ大統領選、決選投票へ 中道左派候補がリード
・ロシア国防相が軍視察、ワグネル反乱後で初めて公の場に
・モスクワ市長、対テロ作戦体制を解除

・米銀行ストレステスト、健全性確認へ 金融不安響かず
・NZ貿易相、中国のCPTPP加盟で「前向きな」協議
・米当局、フォードのリコール調査 障害対応が不十分な可能性
・炭化水素、東南アジア電源構成の重要な一部=マレーシア首相
・米最高裁、移民取り締まり巡るバイデン政権の指針導入認める
・猛暑、障害ある人により大きな影響 適切な支援を=国際人権団体
・ロシア国防相が軍視察、ワグネル反乱後で初めて公の場に
・インドネシア財政黒字、1─5月は135.9億ドル 歳入増が寄与
・パキスタン議会、修正予算案を承認 IMF融資獲得目指す
・イスラエル閣僚、「集団懲罰」と警察批判 入植者の暴力取り締まりで
・タイ、金利なお低水準 引き締めは段階的に=中銀副総裁
・FTCのカーン委員長、下院司法委員会で証言へ

・バイナンス、ベルギー規制当局が仮想通貨サービスの停止を命令
・中国北部、猛暑で農地の水不足が深刻に=新華社
・高級品の売上高見通しを引き上げ、最富裕層向けが好調=ベイン
・豪、ウクライナ支援発表 軍用車など7400万ドル
・国際石油市場、今年いっぱいファンダメンタルズ良好=アラムコ
・ワグネル反乱、ドルや米国債など安全資産買いも
・スイス中銀総裁が追加利上げ示唆、これまでの措置不十分と指摘
・アルゼンチン与党連合、次期大統領選でマサ経済相を統一候補に
・S&Pグローバル、今年の中国成長率予測5.2%に引き下げ
・香港、初回住宅購入者の住宅ローン上限を微調整へ
・ECB7月会合後の利上げ、判断これから=アイルランド中銀総裁
・訂正-トルコのLGBTパレードで50人拘束、当局の強硬姿勢強まる
・BUZZ-ドル/円テクニカル分析:高値から押し戻される、時間足基準線が支持線
・バイデン氏次男巡る捜査の妨害疑惑、米司法長官が否定
・米主要労組、フォード合弁電池工場への政府融資批判 低賃金助長
・ウィリアム英王子、ホームレス救済計画開始へ 国内6カ所で
・印エジプト首脳、貿易・防衛で関係強化 グローバルサウス結束強調

・トルコ中銀が追加措置、市場メカニズムの機能向上へ
・米IBM、アプティオ買収で合意間近 50億ドル=WSJ
・全米の小売店で相次ぐ爆破予告、ビットコインなど要求=WSJ
・北朝鮮、米国非難の大規模集会 朝鮮戦争開戦73年で
・スーダン準軍事組織、警察部隊の主要拠点占拠と主張 装備品入手
・豪州PwC、政府関連事業を1豪ドルで売却へ PEアレグロに
・豪首相、訪中は「適切な時期」に 記者拘束問題に懸念
・米ゴールドマン、傘下フィンテック企業の減損計上へ=CNBC

・米アマゾン、インド投資を260億ドルに拡大 2030年までに
・中国株、投資家は今年下半期の持ち直しを期待
・ゼレンスキー氏、ワグネル反乱巡り米大統領などと電話会談
・核保有五大国が実務者会合、リスク削減など協議 今月中旬に
・世界エネルギー需要、化石燃料が圧倒的シェアを維持=報告書
・原油先物上昇、ロシア政局巡る供給への影響懸念で
・追加利上げでインフレの早期抑制を、BISが各国中銀に訴え
・対マネロン国際組織、クロアチアなど3カ国をグレーリストに追加
・米、フェンタニル原料の違法取引で中国企業・個人を起訴
・米最高裁の中絶合憲性否定から1年、賛成・反対両派が集会で主張訴え
・スウェーデン、NATO加盟には親クルドデモ停止を=トルコ大統領
・中国、景気回復支援へ迅速な行動必要=政協の経済委副主任
・ロシア、ザポロジエ原発の安全確保をIAEAに要請
・米企業、第2四半期は5.6%減益見通し 追加利上げ観測で
・EXCLUSIVE-米ワシントン州、テスラの充電規格採用へ
・EUの対メルコスル協定案、合意不可能=ブラジル大統領
・ウクライナ財政が今年改善、5月歳入は45%増 欧米などの支援で
・中国端午節3連休、観光旅行件数はパンデミック前を12.8%上回る

・カナダ当局、潜水艇「タイタン」損壊事故の調査開始
・米国務長官、訪中巡り韓国外相と会談 対中関係で意思疎通継続
・北朝鮮、米軍の一層強力な措置に対応拡大へ=KCNA
・ロシアの取引所・金融機関、26日は通常営業 中銀が発表
・ギリシャ議会再選挙、中道右派与党が勝利宣言 2期目へ
・北朝鮮、ロシアの「いかなる決定も支持」 武装蜂起巡り=KCNA
・トランプ氏の機密文書持ち出し裁判、特別検察官が12月に公判開始延期要請
・プーチン氏、ウクライナ巡り「自信」 ワグネル反乱前インタビュー
・プーチン氏権力基盤に「亀裂」、影響はしばらく続く=米国務長官
・中国外相、ロシア外務次官と会談 ロの国家安定維持に支持表明
・米石油・ガス掘削リグ稼働数、8週連続で減少=ベーカー・ヒューズ
・米主要500社の第1四半期、0.1%増益見込み=リフィニティブ
・ゼレンスキー氏、ワグネル反乱について米大統領などと電話会談

・コロナの起源、武漢研究所か特定できず 米情報機関が報告書
・フィッチ、ウクライナ格付け「CC」で据え置き
・ワグネルがモスクワ進軍停止、ベラルーシ仲介 創業者らの安全保証
・ワグネル、部隊に引き揚げ命令 モスクワ進軍せず「流血回避」
・ワグネル、南部の司令部占拠 ロ軍ヘリが南西部で部隊攻撃
・プーチン氏「武装蜂起」鎮圧すると表明、ワグネルトップは投降拒否
・ワグネルの武装蜂起は国家への「反逆」、プーチン大統領が緊急演説
・ワグネル創設者、ロシア南部の軍司令部占拠か 軍トップに面会要請
・ワグネルがロシアに進軍か、当局が創設者を「武装蜂起」で捜査
・ワグネル創設者、ロシアに進軍と表明 ウクライナから南部へ部隊

ロイター

―――【NEWS】―――

▶[NEWS]ナスダック株40%上昇に乗り遅れた投資家、相場天井の可能性に直面(24日ブルームバーグ)

2023/06/24(土)14:18

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 資産運用者が米株式相場の年前半の急上昇についに降参、最盛期終焉の可能性に対峙する必要性

  • 投資家の株式エクスポージャーが高水準に、景気後退への警戒感や金融政策の不確定性で連騰に止まり

  • S&P500種株価指数とナスダック100指数が下落、長期上昇相場のピークか否か不明確

  • テクノロジー株にエクスポージャーを高めた投資家たちは、景気減速懸念とハイテク株価の揺らぎに直面

  • マニュライフ・アセット・マネジメントのソーフト氏は、サイクル終盤の投資は好調な市場への参加と守勢への転換のジレンマであると語る

  • 40%の上昇相場を見送った投資家が顧客への説明に苦慮、最大の上昇を見逃す可能性

  • クラインオート・ハンブロス・バンクのカマル氏は、上昇相場に恐れを抱き参加するファンドマネジャーが増え、ラリー継続の可能性が高まると指摘

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 待って待ってようやく一斉に動いた資産運用者は、米株式相場の年前半の衝撃的な上昇についに降参した格好だが、今後は最盛期が終わった可能性と向き合わねばならない。
 投資家の株式へのエクスポージャーを示す指標が2022年4月以来の高水準に急上昇した中、米金融政策の行方を巡る懸念や景気後退への警戒感の広がりを受け、S&P500種株価指数は週間ベースで2021年以来最長となる連騰記録に歯止めがかかった。同指数は今週4営業日で1.4%下落し、ナスダック100指数は1.3%値下がりした。
 長期上昇相場が一服しただけなのか、あるいはピークなのか。景気減速が警戒される中で脆弱(ぜいじゃく)に見えるハイテク株高の誘惑に何カ月も抵抗してきた後発組は、居心地の悪い状況に立たされている。
 ここ3カ月にテクノロジー株のエクスポージャーを高めているマニュライフ・アセット・マネジメントのアセット・アロケーション担当グローバル責任者ネイサン・ソーフト氏は、「いつ終わってもおかしくないが、短期的な市場の動きに乗ることが重要だ」とコメント。「サイクル終盤の投資は、予想以上に好調な市場に参加しながらも、いつ守勢に回るかというジレンマで有名だ」と述べた。
 静観を続けたり、40%の上昇相場を見送った理由を顧客に説明したりすることは、最大の上昇をすでに見逃したかもしれない投資家にとって難題だ。
 SGクラインオート・ハンブロス・バンクの最高投資責任者ファハド・カマル氏は、「相場が上昇するにつれ、解雇されることを恐れて参加するファンドマネジャーが増えている」と指摘。「このラリーが本物である確率は高まった。多くの人々が傍観し現金を持ち続けてきたが、皮肉なことに、それがこのラリーを継続させるためのより多くの道を提供しているのかもしれない」と分析した。

原題:Latecomers to 40% Nasdaq Rally Arrive in Time to See It Fade(抜粋)

ブルームバーグ
出典:ブルームバーグ
出典:ブルームバーグ

▶[NEWS]米PCE価格指数、追加利上げ観測を後押しか-今週の経済指標(26日ブルームバーグ)

2023/06/26(月)01:14

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 今週発表のインフレ指標が米金融当局と欧州中央銀行(ECB)の追加引き締め観測に影響

  • 5月のPCE価格指数が特に食品とエネルギーを除いたコアベースでインフレの高止まり予想

  • PCE総合価格指数およびコア価格指数は2%の目標を大きく上回り、パウエルFRB議長が指摘

  • コアPCE価格指数は前年同月比で4.7%上昇予想、前月比で0.4%上昇見込み

  • 米金融当局者は物価圧力の軟化に一定の安心感を持つ可能性、PCE総合価格指数は3.8%上昇予想で4%を下回る見込み

  • インフレ調整後の支出が鈍化の見込みで、4月は堅調だった

  • ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミストは5月のPCEインフレが4月から軟化、利上げ回数予想が1回に

  • ユーロ圏の6月のCPIが基調的なインフレ加速を示す予想、総合インフレ率は前年同月比5.6%への減速予想、コア指数は5.5%への加速予想

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 今週発表されるインフレ指標は、米金融当局と欧州中央銀行(ECB)による追加引き締め観測につながる見通しだ。
 30日に公表される5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、特に食品とエネルギーを除いたコアベースでインフレの高止まりを示すと予想されている。米金融当局が重視するPCE総合価格指数およびコア価格指数はいずれも当局の2%目標を依然大きく上回って推移している。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週の議会証言でこの点を指摘していた。
 コアPCE価格指数は前年同月比で4.7%上昇と、前月と同率の伸びが予想されている。前月比では過去6カ月で5度目となる0.4%上昇の見込み。
 しかし、米金融当局者は全般的な物価圧力のさらなる軟化には一定の安心感を抱く可能性もある。PCE総合価格指数は前年同月比で3.8%上昇に鈍化の予想で、実際にそうなれば約2年ぶりに4%を下回ることになる。
 PCE統計では、インフレ調整後の支出が鈍化したことも示される見通し。4月は堅調な伸びとなっていた。
 アナ・ウォン、スチュアート・ポール両氏らブルームバーグ・エコノミクスのエコノミストは「5月のPCEインフレは4月から軟化し、米利上げは年内あと1回にとどまるとの市場の観測が高まるだろう。PCE価格指数の総合とコア、『スーパーコア』はいずれも4月の強い数字から鈍化するとわれわれは予想する。一方で、堅調な雇用統計を背景に個人所得は増加したが、個人消費支出は鈍化した可能性が高い。消費者の支出傾向が変わる中、貯蓄は増加を示すだろう」と指摘した。
 同じく30日に発表されるユーロ圏の6月の消費者物価指数(CPI)は、基調的なインフレのペース加速を示すと予想されている。総合インフレ率は前年同月比5.6%への減速が見込まれているが、コア指数は5.5%への加速の予測。

原題:On Deck for Fed, ECB — Another Dose of Inflation Data: Eco Week(抜粋)

ブルームバーグ
出典:ブルームバーグ

▶[NEWS]ドイツ連銀がAPP購入債券で含み損拡大、政府の資本注入必要な恐れ(26日ブルームバーグ)

2023/06/26(月)22:24

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • ドイツ連邦銀行(中央銀行)は欧州中央銀行(ECB)の資産購入プログラム下で購入した債券の含み損拡大により、政府からの資本注入が必要かもしれないと連邦監査当局が指摘

  • ブルームバーグが確認した報告書は「政府が予算を通じて連銀の資本を増強すると見込まれる」としているが、財務省はこの報告結果に同意しないと表明

  • 連銀の昨年決算では利益はゼロで、長年の債券購入後の急激な利上げで含み損が生じ、リスク引当金から10億ユーロ(約1560億円)を取り崩した

  • 連銀は3月に、損失は今後数年に膨らみ既存の引当金でカバーしきれない可能性があるとの見通しを示し、その損失は将来の利益で相殺させるとしていた

  • しかしながら、監査当局はこのような繰越欠損金は持続可能ではないだろうとし、政府が適切な計画を策定すべきだと論じ、疑問を呈している

  • 独財務省は連銀の「リスク判断は異なり」、監査当局の勧告には同意しないと返答している

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

 ドイツ連邦銀行(中央銀行)は欧州中央銀行(ECB)の資産購入プログラム(APP)下で購入した債券の値下がりにより含み損が拡大し、政府からの資本注入が必要な可能性があると、連邦監査当局が指摘した。
 ブルームバーグが確認した報告書は「政府が予算を通じて連銀の資本を増強すると見込まれる」としている。財務省はこの報告結果に同意しないと表明した。
 連銀の昨年決算では利益はゼロ。長年の債券購入後の急激な利上げで含み損が生じ、リスク引当金から10億ユーロ(約1560億円)を取り崩した。
 連銀は3月に、損失は今後数年に膨らみ既存の引当金でカバーしきれない可能性があるとの見通しを示した。当時の引当金は総額192億ユーロだった。損失は繰り越して将来の利益で相殺させるとし、政府の資本注入は不必要だと示唆していた。
 しかし監査当局は、このような繰越欠損金は持続可能ではないだろうとし、政府が適切な計画を策定すべきだと論じた。
 「現在行われている金融政策措置はその規模を踏まえると、資本がマイナスになるリスクをはらんでいる」とし、「連銀があらゆる場合に独力で損失を吸収できるかには疑問」があると説明した。
 独財務省はコメント要請に対し、同省の「リスク判断は異なり」、監査当局の勧告には同意しないと返答した。

原題:Bundesbank May Need Bailout on ECB Bond Buying, Auditor Says (1)(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]革新機構、半導体素材大手JSRを約1兆円で買収 業界再編に号砲(26日ロイター)

2023/06/26(月)21:39

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 産業革新投資機構(JIC)が半導体素材大手のJSRを約1兆円で買収、JSRを非上場化して中長期的な成長を後押し

  • 新会社が1株4350円でJSR株を買い付け、買収総額は約9039億円、JSRは株主にTOBへの応募を推奨

  • JICは12月下旬のTOB開始を目指し、JSRは上場廃止予定、JICは決済資金をみずほ銀行と政策投資銀行から借り入れ

  • JSRは半導体微細化技術に重要なフォトレジスト(感光材)の世界トップメーカーで、経営資源を集中してきた

  • JSRとJICは非上場化で短期的な業績に左右されない体制への移行と業界再編を進める認識を共有

  • JSRは規模の拡大が不可欠と認識、企業価値を高め、5-7年後の再上場を目指す

  • JSRの株主である投資会社、バリューアクト・キャピタルはJICによる株式公開買い付けを歓迎

  • 経産省は半導体を戦略物資と定め、業界を資金面で支援、日本で半導体を生産する企業の売上高を2030年に現在の約3倍の15兆円に引き上げる目標を掲げている

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[東京 26日 ロイター]
 官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)は26日、半導体素材大手のJSR<4185.T>を約1兆円で買収すると発表した。半導体の重要性が世界的に高まる中、微細化に欠かせない技術を持つ同社を非上場化し、中長期的な成長を後押しする。競争力はありながら各企業の規模が小さい日本の半導体素材業界の再編につなげたい考え。
 JICは完全子会社のJICキャピタルを通じ、6月15日付で新会社を設立。新会社が1株4350円でJSR株を買い付ける。同買い付け額を提案した6月16日の前日終値を28.77%、26日終値を10.57%上回る水準。買収総額は9039億円を見込む。JSRは株主にTOBへの応募を推奨した。
 JICは各国の競争当局の手続きを経て、12月下旬のTOB開始を目指す。TOBによりJSRは上場廃止となる見込み。JICは決済資金をみずほ銀行と政策投資銀行から借り入れる。
 JSRが手掛けるフォトレジスト(感光材)は、半導体の性能を左右する微細化技術に重要な材料で、同社はトップメーカーとして世界シェア3割を握る。祖業の合成ゴム事業を売却する一方、米国の競合を買収するなどして経営資源を集中してきた。
 JSRとJIC両社の発表資料によると、海外の大手材料メーカーが大型の合併・買収で競争力を高める中、JSRは昨年11月中旬、成長に向けた資本政策についてJICに協議を打診。非上場化で短期的な業績に左右されない体制へ移行し、構造改革や業界再編を進めることで両社は認識を共有したという。
 会見したJSRのエリック・ジョンソン社長はJICを選んだ理由について「業界再編に対するコミットメントを共有している」と説明。半導体材料業界は「プレイヤーの数が多く、それぞれが投資し、重複している」とした上で、「規模の拡大が不可欠」と述べた。企業価値を高め、5─7年後の再上場を目指すとした。
 ロイターのインタビューに応じたJICキャピタルの池内省五社長は、JSR経営陣と初めて会ったときのことを振り返り、「半導体素材産業は海外の大手と伍していけない状態になるという危機感が非常に強かった。業界再編を本気で進めたいという思いが強烈に伝わってきた」と語った。国内産業の国際競争力を高めることが自分たちの使命とした上で、「JSRの経営陣の考えがドンピシャだった」と述べた。
 JSRの株主である投資会社、バリューアクト・キャピタルは、JICによる株式公開買い付けを歓迎するとの声明を発表。「JSR取締役会の推奨に従い、支援する」としている。
 フォトレジストは日本勢が市場を独占しており、信越化学工業 <4063.T>や東京応化工業 <4186.T>などもシェアが高い。SBI証券の澤砥正美シニアアナリストは「日本のメーカーが世界シェアを持っているが、事業規模はそれほど大きいわけではない。市場規模も小さいニッチな市場で、これ以上のシェアは拡大しづらい」と述べ、変化の必要性を指摘する。
 経済安全保障の重要性が高まる中、JICを所管する経済産業省は半導体を戦略物資と定め、業界を資金面で支援している。線幅2ナノの次世代半導体の量産を目指して昨年発足したラピダス(東京都千代田区)や、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県に計画している新工場などに補助金を投じてきた。
 経産省は、2030年に日本で半導体を生産する企業の売上高を現在の約3倍の15兆円に引き上げる目標を掲げている。

ロイター


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