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2023/05/20(土)=独DAX指数は過去最高値更新/米債務上限交渉、共和党の担当者が突然退席/米株主要3指数はすべて反落/日経225先物6月限は前日比80円安の3万820円で夜間取引終了


―――【まとめ】―――

  • 米債務上限交渉、共和党の担当者が突然退席、再開の有無不明

  • 英国・欧州株式市場はともに続伸、独DAX指数は過去最高値更新

  • ユーロ圏債券市場、国債利回り上昇。米債務問題楽観視、好調な経済指標などが背景

  • 欧州債市場、ドイツ債利回り曲線がブルフラット化、米債務上限交渉やパウエル氏発言受け

  • 独10年債利回りは低下、債務上限交渉動向によりECBのピーク金利見通し低下

  • パウエルFRB議長、銀行システム緊張からの信用引き締まり指摘

  • パウエル議長、ピーク金利は低くなる可能性、6月の利上げ休止示唆

  • イエレン米財務長官のさらなる銀行合併発言で地銀株が売られ、KBW地銀株指数は一時3%超下落

  • 米国債務上限交渉難航、市場懸念を招く、株価反落

  • S&P500種株価指数、3日ぶりに下落、4200割り込む

  • 米国がデフォルトになれば、S&P500種は最大20%下落予想

  • 2年債利回りは共和党交渉団退席を受けて一時上昇後押し戻し

  • ドル指数は4日ぶり下落、債務上限交渉行き詰まりから逃避先通貨買われ

  • ニューヨーク原油相場続落、米債務上限交渉への楽観と供給面引き締まりで週間上昇

  • ニューヨーク金相場反発、債務上限交渉暗礁と逃避需要から金買われ

  • パウエル議長の金利ピーク低下示唆とドル下落で金は一段高

  • 米株主要3指数はすべて反落

  • NY証券取引所とナスダックでは値下がり銘柄数が多数

  • 日経225先物6月限は前日比80円安の3万820円で夜間取引終了


―――【チャート】―――

◆本日の値動き=10分足チャート(日経225先物ミニ6月限)

日経225先物ミニ6月限10分足チャート2023/05/19(金)16:30~2023/05/20(土)06:00

◆過去1週間の値動き=1時間足チャート(日経225先物ミニ6月限)

日経225先物ミニ6月限1時間足チャート2023/05/15(月)16:30~2023/05/20(土)06:00

◆過去6ヵ月の値動き=日足チャート(日経225先物ミニ6月限)

日経225先物ミニ6月限日足チャート2022/11/21[半年前]16:30~2023/05/20(土)06:00

―――【要人発言】―――

◆主な要人発言(OANDA証券)

2023/05/20(土)05:10

19日10:06 植田日銀総裁
「(米債務上限問題)米国債デフォルトなら世界経済に甚大な影響」
「経済・物価・金融情勢に応じ機動的に対応」
「金融市場安定に努める」
「金融機関の担保は確認している」
「いざという時の資金供給に問題ない」
「現在はしっかりと金融緩和を続けていくことが必要」
「粘り強く金融緩和を継続していく姿勢は不変」
「必要があれば躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」
「拙速な政策転換により、2%達成の芽を摘んでしまう場合のコストが極めて大きい」
「出口に向けた金融緩和の修正は時間をかけて判断していくことが適当」
「緩和の副作用だけ評価するのではなく、経済・物価への効果どの程度打ち消しているかが重要」
「消費者物価の前年比、今年度半ばにかけ2%下回る水準までプラス幅縮小」
「物価は需給ギャップによって決まってくる」
「01年導入の量的緩和政策、経済への刺激効果は限定的にとどまった」

19日12:07 ホワイトハウス
「債務上限協議は着実に前進している」
「デフォルト回避へ議会が行動を取ると確信している」
20日01:15
「予算の話し合いが困難になるだろう」
「予算に関して両者間に実質的な相違がある」
「超党派の債務解決策に向けて一生懸命取り組んでいる」

19日12:07 ラガルドECB総裁
「ECBは、インフレ率を2%に下げるため必要な決断下す」
「政策金利は依然として持続的に高水準である必要がある」
「インフレが緩和し始まるか重要な局面にある」

19日22:47 G7首脳
「中国の核戦力増強は世界や地域の安定にとって懸念」
「イランに対し核エスカレーション停止を強く求める」

20日00:06 シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事
「金利を十分に景気抑制的な水準にする」
「ECBはユーロ圏の銀行に流動性を供給するツールを持つ」
「ECBはインフレ率を目標に戻すために行動を続ける」
「ECBは必要なことは何でもやり続けることができる」
「金利についてまだやるべきことがある」
「(金利)高水準でしばらく据え置く必要」

20日00:08 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「物価の安定は好調な経済の基盤」
「インフレ率は目標の2%を遥かに上回っている」
「インフレを抑制できなければ痛みが長引く」
「FOMCはインフレ率を2%に戻すことに強くコミット」
「高インフレが重大な困難をもたらすことを強く認識」
「信用不安を考慮すると、金利は十分に高く上昇する必要がない可能性」
「FRBは最近までさらなる引き締めを期待していた」
「さらなる引き締めについては現時点では何も決まっていない」

20日00:14 イエレン米財務長官
「銀行幹部らにさらに合併が必要な可能性を伝えた」

20日01:37 米共和党のマッカーシー下院議長
「昨年を下回る歳出が望ましい」
「バイデン大統領とは話していない」
「(債務上限交渉について)何も進展していない」

※時間は日本時間

OANDA証券

◆日経225先物:20日夜間取引終値=80円安、3万820円

2023/05/20(土)06:03

 20日6時00分、大阪取引所の日経225先物期近2023年6月限は前日比80円安の3万820円で夜間取引を終えた。日経平均株価の現物終値3万808.35円に対しては11.65円高。出来高は2万3937枚だった。
 TOPIX先物期近は2161.5ポイントと前日比4ポイント安、TOPIX現物終値比0.19ポイント安だった。

銘柄       清算値(終値) 前日清算値比   出来高
日経225先物        30820      -80    23937
日経225mini        30820      -80   439007
TOPIX先物        2161.5      -4    17180
JPX日経400先物      19545      -35    3375
マザーズ指数先物      737      -7    1136
東証REIT指数先物  売買不成立

株探ニュース

◆オーバーナイト・ヘッドライン一覧(20日ロイター)

2023/05/20(土)06:46

・ECB、物価安定に必要な措置実施=ラガルド総裁
・*TOPNEWS*海外主要ニュース一覧(20日)
・NY市場サマリー(19日)ドル・株下落、利回り上昇
・米国株式市場=反落、連邦債務上限を巡る協議中断を嫌気
・ウクライナ戦争の仲裁、「基本原則」の尊重必須=クレバ外相
・米債務上限協議が中断、再開の日程示されず 金融市場に動揺
・米金融・債券市場=利回り上昇、FRB議長発言など受け一時低下
・中南米金融市場=通貨下落、ブラジルレアル1週間超ぶり安値
・〔表〕NY外為市場=対ドル/各国通貨相場(19日)
・NY外為市場=ドル下落、FRB議長のハト派発言で
・新興国市場サマリー(19日)
・シカゴ日経平均先物(19日)
・〔G7サミット初日のポイント〕ウクライナ支援で結束、中国依存低減を探る
・米追加利上げ、必要かどうかなお不明=パウエルFRB議長
・〔表〕IMM通貨先物の取組=CFTC(5月16日終了週)
・米、ウクライナF16訓練を支援へ バイデン氏がG7で表明=当局者
・米、ロシアの制裁逃れなどに関連する300超の個人・団体に制裁
・欧州市場サマリー(19日)
・欧州株式市場=続伸、DAXが一時最高値更新
・ポーランド、中国に対ロ影響力行使を要請 ウクライナ戦闘終結に向け
・ロンドン株式市場=続伸、好調な英消費者信頼感で買い
・ECB、「断固として」インフレ対応継続すべき=シュナーベル専務理事
・共和党スコット上院議員、大統領選にエントリー 選管に書類提出
・米財務長官、銀行合併の必要性に言及 前日の会合=報道
・米債務上限協議、ホワイトハウスからの動きなし=下院議長
・ユーロ圏金融・債券市場=利回り上昇、独10年債3週間ぶり高水準
・〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の発言要旨
・米債務上限協議が一時中断、複数の問題浮上=報道
・モルガン・スタンレーのゴーマンCEO、1年以内に退任へ
・金融政策の前途は不確実に、次の一手はまだ決定せず=FRB議長
・ユーロ圏金融・債券市場=利回り上昇、独10年債3週間ぶり高水準
・米債務上限協議が一時中断、複数の問題浮上=報道
・信用状況の逼迫が利上げ圧力を軽減=パウエルFRB議長
・G7関連ヘッドライン一覧
・対ロ制裁強化で一致、G7広島サミット開幕 ウクライナ大統領も参加へ
・米国など主要国、根本的に低金利環境=NY連銀総裁
・米、ウクライナF16訓練を支援へ バイデン氏がG7で表明=報道
・ウクライナ大統領、アラブ連盟首脳会議で和平案への支持求める
・日本政府、対ロ制裁の回避・迂回に関与した個人・団体の資産凍結=木原官房副長官
・核軍縮広島ビジョン発出、核兵器のない世界へ「優先事項示す」=岸田首相
・キャッシュファンドに資金流入、ペースは鈍化=BofA
・中国、為替レートの大変動を断固抑制=人民銀
・ECB、インフレ抑制へ高水準の金利維持する必要=ラガルド総裁

ロイター

◆TOP_NEWS_海外主要ニュース一覧(20日ロイター)

2023/05/20(土)06:25

●米債務上限協議が中断、再開の日程示されず 金融市場に動揺
米連邦債務上限の引き上げを巡り、米ホワイトハウスと野党・共和党は19日、協議を一時中断した。ホワイトハウスは合意の可能性は残されているとの見解を示しているものの、財務省が資金繰り策が行き詰まる可能性があると指摘している6月1日が迫る中、金融市場に動揺が走った。

●〔G7サミット初日のポイント〕ウクライナ支援で結束、中国依存低減を探る
広島市での主要7カ国首脳会議(G7サミット)は19日、初日の協議を終え、ウクライナ支援に向けて対ロシア制裁を強化することで一致した。一方、会談後に発表される声明案では、中国への貿易依存度を低減させる必要性に言及した。

●米追加利上げ、必要かどうかなお不明=パウエルFRB議長
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は19日、米金利を一段と引き上げる必要があるかどうかはまだ不明と述べた。

●UPDATE 1-米、ウクライナF16訓練を支援へ バイデン氏がG7で表明=当局者
バイデン米大統領は主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)で、ウクライナのパイロットをF16戦闘機で訓練するための同盟国との共同作業を支援すると表明した。米政府当局者が明らかにした。ロシアの攻撃に対する防空力の強化に向け、ウクライナは重要な支持を得たことになる。

●ECB、「断固として」インフレ対応継続すべき=シュナーベル専務理事
欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は19日、賃金が上昇し、財政政策は過度に緩和的で、インフレ期待がなお高すぎるため、ECBは「断固として」インフレ抑制に向けた戦いを続けなければならないと述べた。

●米財務長官、銀行合併の必要性に言及 前日の会合=報道
米CNNは19日、複数の関係筋の話として、イエレン米財務長官が18日に開かれた銀行トップとの会合で、一連の銀行破綻を受け一段の銀行合併が必要になる可能性があると述べたと報じた。

●ウクライナ戦争の仲裁、「基本原則」の尊重必須=クレバ外相
ウクライナのクレバ外相は19日、どの国でもロシアとウクライナの戦争を仲裁する役割を担うことができるが、「基本原則」には従わなければならないと述べた。

●米、ロシアの制裁逃れなどに関連する300超の個人・団体に制裁
米国は19日、ロシアの制裁逃れや将来のエネルギー収入、軍需産業のサプライチェーン(供給網)などに関連する300以上の個人・団体を対象とした制裁を発表した。ウクライナに侵攻しているロシアへの制裁強化が狙い。

●共和党スコット上院議員、大統領選にエントリー 選管に書類提出
共和党のティム・スコット上院議員が2024年の大統領選にエントリーしたことが19日、選挙管理当局に提出された書類で分かった。

●キャッシュファンドに資金流入、ペースは鈍化=BofA
BofAグローバル・リサーチが19日公表した週間調査によると、17日までの1週間はキャッシュファンドに251億ドルが流入した。債券ファンドは56億ドルの流入、株式ファンドは77億ドルの流出だった。

ロイター

―――【米国市況】―――

◆NY株式市場クローズ(19日)

NY株式市場クローズ(2023/05/19(金))

◆米国市況=銀行株に売り、6月利上げ確率わずか25%-ドルは反落(19日ブルームバーグ)

2023/05/20(土)05:52

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • パウエル議長、利上げ停止の可能性示唆、6月のFOMCでの利上げ確率25%に

  • 米国債務上限交渉難航、市場懸念を招く、株価反落

  • S&P500種株価指数、3日ぶりに下落、4200割り込む

  • 共和党交渉団が債務上限交渉から退席、話し合い一時停止

  • イエレン財務長官、さらなる銀行合併必要性を大手銀行CEOらに伝える

  • 米国がデフォルトになれば、S&P500種は最大20%下落予想

  • 米債務上限交渉困難、銀行合併の可能性から米国債市場に逃避需要

  • 米国債利回りの上昇失速、6月利上げ停止に傾くパウエル議長の影響

  • 2年債利回りは共和党交渉団退席を受けて一時上昇後押し戻し

  • ドル指数は4日ぶり下落、債務上限交渉行き詰まりから逃避先通貨買われ

  • ニューヨーク原油相場続落、米債務上限交渉への楽観と供給面引き締まりで週間上昇

  • ニューヨーク金相場反発、債務上限交渉暗礁と逃避需要から金買われ

  • パウエル議長の金利ピーク低下示唆とドル下落で金は一段高

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

米国株
  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利上げ停止の可能性を示唆したことから、市場が織り込む6月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は25%に下がった。銀行株が売られ、米国株式相場は反落。米デフォルト(債務不履行)を回避するための債務上限交渉が難航していることが懸念されている。
  S&P500種株価指数は3日ぶりに下げ、節目とされていた4200を割り込んだ。債務上限交渉から退席した共和党交渉団は、話し合いが「一時停止」されたと述べた。マッカーシー下院議長は交渉再開についての記者団の質問に回答しなかった。
  LPLファイナンシャルのチーフ・グローバル・ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「共和党の交渉担当者らが債務上限を巡る協議から退席したことで、Xデーより前に実現性のある解決策に至るチャンスは低下した」と指摘。そうなれば6月13ー14日の次回FOMCで政策金利が引き上げられる確率も下がるだろうと述べた。
  イエレン米財務長官が大手銀行の最高経営責任者(CEO)らに対し、さらなる銀行合併が必要になるかもしれないと伝えたと報じられ、32億ドル(約4400億円)規模のSPDR・S&P地方銀行上場投資信託(ETF)は2%近い下げとなった。
  UBSグループの米国担当チーフエコノミスト、ジョナサン・ピングル氏のチームは、可能性は低いものの米国が正式にデフォルトとなり、1週間にわたって全ての支払いが遅れる事態になれば、S&P500種は最大20%下落して3400に向かうとみている。
  「上限適用の短期先延ばしを議会が可決する確率は、現時点で50%程度というのが妥当だろう。しかし双方がこの選択肢を排除しているため、われわれの判断は大間違いだったということになる可能性はある」と説明した。

株式                                   終値       前営業日比 変化率
S&P500種株価指数   4191.98          -6.07       -0.14%
ダウ工業株30種平均   33426.63      -109.28       -0.33%
ナスダック総合指数   12657.90        -30.94       -0.24%

米国債
  米債務上限交渉が壁に直面し、財務長官がさらなる銀行合併の可能性を示唆したことから、米国債市場には逃避需要が戻ってきた。
  市場では6月利上げを織り込む取引が後退し、米国債利回りの上昇は失速。一時は3月中旬以来の水準に上昇していた。6月の利上げ停止に傾いている姿勢を示唆したパウエル議長の発言も影響した。
  タッチストーン・インベストメンツのグローバル・マーケット・ストラテジスト、クリット・トーマス氏は「確かに利上げの可能性はまだあるが、利上げしたとしても最後の利上げになるだろう」と予想。「FOMCはしばらく様子見を続けると思われる」と述べた。
  金融政策の見通しに反応しやすい2年債利回りは、一時10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近く上昇して3月15日以来の高水準に達した後、債務上限交渉から共和党交渉団が退席したことに反応し、前日水準近くまで押し戻された。
  FOMCの日程に合わせたスワップ金利は低下し、6月の取引が織り込む引き締め幅は約5bpと、従来の約10bpから縮小した。

国債                    直近値 前営業日比(BP) 変化率
米30年債利回り   3.93%                 2.7      0.69%
米10年債利回り   3.68%                 3.3      0.90%
米2年債利回り   4.27%                 2.3       0.53%
米東部時間 16時51分

外為
  外国為替市場のドル指数は4日ぶりに下げ、週間ベースでの上げ幅を削った。6月FOMCでの利上げ停止を示唆するパウエル議長発言が影響した。米債務上限交渉の行き詰まりを受けて、ニュージーランド・ドルと逃避先通貨が特に買われた。
  ドルは対円で7営業日ぶりの下落。一時は0.9%下げて137円43銭を付けた後、一部値を戻した。
  6月のFOMCで政策金利が引き上げられれば、リスク資産を巡る状況が一変し、すでにタイトな金融環境は悪化するだろうと、バークレイズはリポートで指摘した。
  ユーロは対ドルで100日移動平均を挟んでもみ合った。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、消費者物価上昇に鈍化の兆しが見え始めてきた今、ECBはインフレとの闘いを続けなければならない重要な局面にあるとの認識を示した。

為替                                         直近値    前営業日比   変化率
ブルームバーグ・ドル指数   1236.68        -3.24         -0.26%
ドル/円                                ¥137.98       -¥0.73        -0.53%
ユーロ/ドル                        $1.0806         $0.36          0.33%
米東部時間16時52分

原油
  ニューヨーク原油相場は続落。ただ週間ベースでは4月前半以来の上昇となった。今週は米債務上限を巡る交渉が合意に至るとの楽観が強まり、金融市場全般でリスク資産を選好する動きが広がった。
  原油市場は今週、総じてファンダメンタルズよりも債務上限問題に関するニュースを意識した取引となった。マッカーシー下院議長は18日、交渉が今週末にも原則合意に達する可能性があると述べたが、19日には交渉の「一時停止」を明らかにした。
  供給面での引き締まりの兆候も相場の押し上げに寄与した。アジアの製油業者は米国産原油の購入を再開。国際エネルギー機関(IEA)は、世界の石油市場が今夏に供給不足に陥ると予想している。
  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の商品調査責任者フランシスコ・ブランチ氏は、原油の供給が不足するため、相場は今年後半に上昇する可能性があると指摘した。
  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は前日比31セント(0.4%)安の1バレル=71.55ドル。週間では2.2%上昇した。ロンドンICEの北海ブレント7月限はこの日28セント安の75.58ドル。週間では1.9%高だった。


  ニューヨーク金相場は4日ぶり反発。米債務上限を巡る交渉が暗礁に乗り上げ、逃避需要から金が買われた。金は週間では下落した。
  またこの日は、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、信用状況の引き締まりを受けて政策金利のピーク水準が低くなる可能性があるとの認識を示した。これに反応してドルが下げを拡大し、米国債利回りは上げを縮小。これを手掛かりに金は一段高となった。
  オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「金の強気材料が3つ重なった」と指摘。「債務上限交渉は行き詰まり、パウエル議長は従来の想定ほど政策金利を高く引き上げる必要はないかもしれないと発言。イエレン財務長官は銀行危機が終わったと言うには程遠く、さらなる合併が必要になるかもしれないとの見解を示した」と続けた。
  金スポット価格はニューヨーク時間午後3時1分現在、前日比1%高の1オンス=1976.46ドル。

原題:Traders Now See Only 25% Chance of June Fed Hike: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Swing as Debt-Limit Talks Stall, Yellen Touts Mergers(抜粋)
Dollar Trims Weekly Gain on Rate Outlook, Debt Snag: Inside G-10(抜粋)
Oil Posts First Weekly Gain Since April as Markets Embrace Risk(抜粋)
Gold Trims Weekly Loss as US Debt-Ceiling Talks Stall(抜粋)

ブルームバーグ
米2年債利回り 出典:ブルームバーグ
ブルームバーグ・ドル指数と100日移動平均 出典:ブルームバーグ
WTI原油週間騰落 出所:Nymex
出典:ブルームバーグ

◆米国株式市場UPDATE=反落、連邦債務上限を巡る協議中断を嫌気(19日ロイター)

2023/05/20(土)06:29

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • 米国株式市場は反落し、取引を終了

  • 連邦債務上限の協議一時停止で合意成立見通し後退

  • 共和党の協議離脱は民主党への圧力、大統領不在を利用か

  • 金利見通しは未だ不透明、パウエルFRB議長

  • イエレン財務長官、銀行破綻受けて一段の銀行合併可能性指摘

  • 銀行問題の終息見通しで週間では地銀株が6.2%上昇

  • モルガン・スタンレー、CEOの1年以内退任意向公表で2.66%下落

  • フットロッカー、通年売上高と利益の見通し下方修正で27.2%急落

  • フットロッカーの修正受け、ナイキ3.46%安、アンダーアーマー4.20%安

  • 米取引所の出来高は98億6000万株、平均106億2000万株

  • NY証券取引所とナスダックでは値下がり銘柄数が多数

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

[ニューヨーク 19日 ロイター]米国株式市場は反落して取引を終えた。連邦債務上限を巡る協議が一時中断したことで、合意が数日中に成立するとの見方が後退したことから、序盤の上昇分を吐き出した。LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は、共和党が協議を離脱したのは民主党に圧力をかけ、バイデン大統領が国外にいることを利用するためかも知れないと指摘。「金曜日の午後にこのニュースは間違いなくプラスにはならない」と述べた。金利の見通しは依然として不透明だった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は19日、米金利を一段と引き上げる必要があるかどうかはまだ不明と述べた。米CNNは19日、イエレン米財務長官が18日に開かれた銀行トップとの会合で、一連の銀行破綻を受け一段の銀行合併が必要になる可能性があると述べたと報じた。これを受けて地銀株が下落。KBW地銀株指数は約2.17%安となった。それでも、投資家が銀行問題は今のところほぼ終息したとみていることから、週間では6.2%上昇した。モルガン・スタンレーは、2.66%下落。ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)(64)は19日の株主総会で、1年以内に退任する意向を明らかにした。靴小売大手フットロッカーは27.2%急落。通年売上高と利益の見通しを下方修正した。これを受け、同業の米スポーツ用品大手ナイキが3.46%安、アンダーアーマーも4.20%安となった。米取引所の合算出来高は98億6000万株。直近20営業日の平均は106億2000万株。ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.36対1の比率で上回った。ナスダックでは1.19対1で値下がり銘柄数が多かった。

ロイター

◆NY市場マーケットコメント(19日SBI)

2023/05/20(土)07:14

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • パウエルFRB議長の発言受けドルは下落、イエレン長官の発言も圧迫要因

  • ドル/円は序盤の138.65から137.43まで下落

  • 米主要株価指数は3営業日ぶりに反落、債務上限問題の協議中断報道で下落

  • NY金は4営業日ぶり反発、リスク回避ムードで金の買いが優勢

  • NY原油は続落、米主要株価指数下落とドル下落で売り優勢

  • ラガルドECB総裁、インフレ率を2%に下げる決断を下す、政策金利は高水準維持

  • パウエルFRB議長、インフレ率2%達成へ強くコミット、信用不安で金利上昇可能性否定

  • イエレン米財務長官、銀行幹部に更なる合併が必要との可能性を伝達

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

・NY市場では、米債務上限問題に対する楽観的な見方を背景に、ドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなった。しかし、パウエルFRB議長が「政策金利をそれほど引き上げる必要がないかもしれない」と発言したことを受けて、ドルは下落に転じた。さらに、イエレン米財務長官が「更なる合併が必要になる可能性を銀行幹部に伝えた」としたことで、金融システム不安が再燃したこともドルの圧迫要因となり、ドル/円は序盤の138.65から137.43まで下落した。

・米主要株価指数は3営業日ぶりに反落。序盤は堅調な動きとなったものの、米債務上限問題を巡る協議が中断したとの報道を受けて下落に転じた。さらに米財務長官の発言を受けて、金融システム不安が再燃したことも加わり、主要株価指数は下げ幅を拡大した。ダウ平均は、一時前日比199ドル安まで下落する場面もあった。

・NY金は4営業日ぶり反発。米債務上限問題に関する協議が難航していることや、金融システム不安への警戒感を背景にリスク回避ムードが高まり、金の買いが優勢となった。

・NY原油は続落。米主要株価指数が下落したことから、売りが優勢となった。ただ、ドルが下落に転じたことで、ドル建て原油の割安感が出たことで下値は限定的となった。

【要人発言】
・ラガルドECB総裁
ECBはインフレ率を2%に下げるため必要な決断下す、政策金利は依然として持続的に高水準である必要がある

・パウエルFRB議長
インフレ率は目標の2%を遥かに上回っている、FOMCはインフレ率を2%に戻すことに強くコミット、高インフレが重大な困難をもたらすことを強く認識、信用不安を考慮すると金利は十分に高く上昇する必要がない可能性、FRBは最近までさらなる引き締めを期待していた、さらなる引き締めについては現時点では何も決まっていない

・イエレン米財務長官
銀行幹部らにさらに合併が必要な可能性を伝えた

2023/05/19(金)のNY市場マーケットコメント(SBI)

―――【NEWS】―――

▶[NEWS]米債務上限交渉、共和党の担当者が突然退席-再開の有無不明(20日ブルームバーグ)

2023/05/20(土)00:56

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • バイデン政権と共和党による米債務上限交渉が19日午前に始まる

  • 共和党の交渉担当者らが突然退席し、交渉は一時停止

  • 交渉再開の具体的な日時は不明

  • マクヘンリー下院金融委員長(共和)は米国デフォルトを回避する交渉が終了にはほど遠いと述べる

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

  米債務上限を巡るバイデン政権と共和党による非公開の交渉は19日午前に始まったが、マッカーシー下院議長側の交渉担当者らが突然退席した。
  共和党から交渉に参加するグレイブス下院議員は「彼らはとにかく理不尽だ」と述べ、話し合いは「一時停止」になったと明らかにした。交渉がこの日、あるいは週末にかけて再開されるのかどうかは分からないという。
  「実際にどう前に進んで正しい行動を取ることができるのか、彼らが合理的な会話に参加するつもりがない限り、ここに座って無益な独り言を続けるつもりはない」とグレイブス氏は、マクヘンリー下院金融委員長(共和)がそばに立つ中で語った。
  マクヘンリー氏は前日、米国デフォルト(債務不履行)を回避するための債務上限交渉について「終了にはほど遠い」と述べていた。

原題:Debt Limit Talks Hit Roadblock as GOP Negotiators Walk Out(抜粋)
米債務上限問題、下院議長と民主上院首脳は6月1日前の採決視野

ブルームバーグ

▶[NEWS]パウエル議長、6月の利上げ休止を示唆-「データ見る余裕ある」(20日ブルームバーグ)

2023/05/20(土)02:52

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • パウエルFRB議長、銀行システム緊張からの信用引き締まり指摘

  • ピーク金利は低くなる可能性、6月の利上げ休止のシグナル送る

  • 現政策は景気抑制的、銀行業界のストレス等による信用引き締まりの不透明性に直面

  • データや見通しを慎重に分析する余裕があると発言

  • FF金利の目標レンジが0.25ポイント引き上げ、利上げ停止可能性示唆

  • 金融安定の政策ツールが銀行セクター状況緩和に寄与、引き締まり促進

  • 経済成長、雇用、インフレを圧迫する可能性あり、政策金利は大きく引き上げ不要かも

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は19日、銀行システムの緊張から生じる信用状況の引き締まりを指摘し、そうでない場合よりもピーク金利は低くなるかもしれないとの認識を示した。6月の利上げ休止に傾いているとの明確なシグナルを送った。
  パウエル氏はワシントンで開かれた連邦準備制度の会合で、「政策引き締めを長く続けてきた。いまや政策姿勢は景気抑制的で、これまでの引き締めによる遅延効果や、最近の銀行業界のストレスによる信用引き締まりの度合いを巡る不透明性に直面している」と指摘。「ここまで政策を進めてきたので、データや変わりつつある見通しを注視して慎重に分析する余裕がわれわれにはある」と述べた。同氏の発言は会合の準備原稿で明らかにされた。
  今月の連邦公開市場委員会(FOMC)ではフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジが0.25ポイント引き上げられて5-5.25%となり、利上げ停止の可能性が示唆された。次回のFOMCは6月13-14日に開かれる。
  パウエル氏はまた、「金融安定の政策ツールは銀行セクターの状況緩和に寄与したが、一方でこの展開は信用状況の引き締まりを促している。経済成長や雇用、インフレを圧迫する公算が大きい」と分析。「結果として、われわれの政策金利はそうでなかった場合ほど大きく引き上げる必要はないかもしれない。当然、その度合いは極めて不確かだ」と語った。

原題:Powell Says Tighter Credit Could Mean a Lower Peak in RatesPowell Steers Policy Debate With Clear Signal on June Rate Pause(抜粋)

ブルームバーグ

▶[NEWS]米地銀株が下落、イエレン長官が「さらなる合併」に言及との報道で(20日ブルームバーグ)

2023/05/20(土)01:18

●要約(ChatGPT併用)---------------

  • イエレン財務長官、大手銀行CEOに更なる銀行合併の可能性を伝達

  • CNNが匿名関係者の情報を引用して報道

  • 株式市場で地銀銘柄への売りが増加、KBW地銀株指数は一時3%超下落

  • パックウェスト・バンコープが一時約9%安、ウェスタン・アライアンス・バンコープが一時7%安

●要約ここまで(ChatGPT併用)------

●本文ここから--------------------------

  イエレン米財務長官は18日に行った会合で大手銀行の最高経営責任者(CEO)に対し、さらなる銀行合併が必要になるかもしれないと伝えた。CNNが匿名の関係者2人を引用して報じた。
  同報道を受けて19日の株式市場では地銀銘柄への売りが強まり、KBW地銀株指数は一時3%を超える下落。パックウェスト・バンコープが一時約9%安、ウェスタン・アライアンス・バンコープは一時7%安となっている。

原題:Banks Fall on Report Yellen Said More Mergers May Be Needed (1)、Yellen Told Bank CEOs More Mergers May Be Necessary: CNN(抜粋)

ブルームバーグ
米銀行株の値動き 出典:ブルームバーグ


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