佐藤匠の弾丸旅行記~JBCが俺を呼んでいる~
地方他地区でのJBC競走が大好物の私、佐藤匠(@kwskcrz)。
入社前には園田……を唇を噛みつつ東京から見届け、名古屋、入社してから金沢・盛岡……と初めてのJBCは、船橋・浦和含めて必ず行ってます。いや、京都は行けなかったか。
そんなわけで佐賀も行くことにしたんですが、レースの翌日が川崎取材のための川崎入りのデッドライン。しかもJBC当日朝に川崎での取材の予定があって……。どうしよ。
結論は強行軍。月曜朝に川崎を出て、レースを堪能。火曜朝イチに東京へ戻り、準備を整えて火曜夕方に再度川崎に戻るプランとしました。滞在はおよそ20時間。まあコリアカップの日帰りよりはマシやね。
月曜朝、川崎の攻め馬を途中から他社の方に引き継いでお暇。名誉のために言っておきますが、そのかわり朝イチの早い時間は1人で引き受けてますからね!!
大急ぎで愛車(ママチャリですよ)を駆り、京急川崎に到着したのがなんと飛行機の出発50分前。一応理屈では間に合うにせよ、ヒヤヒヤもののスタートで幕を開けたJBC佐賀。
今回のフライトも飛行ルートがなかなかよろしく、大井競馬場と弊社本社を
見下ろしながら。はっはっは、日刊競馬がゴミのようだ。(社長、見てないよね?)
川崎フロンターレの本拠地である等々力競技場。手前のビル群が近年にわかに存在感を高めてきた武蔵小杉である。
早起きがたたってしばし寝落ちしつつですが、こういうフライト時の楽しみが自分勝手なクイズなんですな!!
勝手に寝落ちして、ふと起きたところで「ここはどこじゃろ?」と、窓から地形を見て今飛んでいる場所を探すんですな。
ではせっかくなので、今回の機窓から1問いきましょう。
ちなみにこちらは、正解者の中から1名の方にJBCグッズを差し上げたいと思います。
たくさんのご応募(リプライ)をお待ちしております!!
詳細はまたポストに記載しますね。
では参ります。雲に隠れて見づらいですが、Y字状に川がわかれていて、市街地が島のようになっています。南から北を見ているので、いわゆる地図でよく見る方角。本文のヒントを参考に、ぜひ当ててみてください。
競馬関連の自治体でいうと、新潟市の中心部がこんな感じですよね。関屋分水を作ったことで阿賀野川と関屋分水によっていまは新潟市の中心部は島のようになっていて、通称"万代島"と呼ばれていたりします。
ちなみに当該県は東京(羽田)→福岡へのフライトの終盤。現存する競馬場は存在しない県で、地方中央どちらの場外馬券場もあります。私が大好きな古い建物が残る重伝建地区が市内に複数あるという数少ない自治体になってます。
てなわけで福岡空港に定刻に到着。さあ、今回の佐賀はどういくか……。
普段の佐賀競馬場ですと、選択肢はふたつ。久留米市からの"友の会バス"か、鳥栖駅からの路線バス。……ですが、今回は鳥栖駅、新鳥栖駅、佐賀駅からシャトルバスが出ているので、今日しかないそちらを使うことにしました。
福岡空港は市の中心駅・博多駅から地下鉄で2駅。東京で例えれば京葉線の越中島に空港がある感じ?そう考えると鬼便利ですが、最近の私はJR・吉塚駅まで歩くのがセオリー。30分くらい歩けば地下鉄の運賃がまるまるなくなり、たったの660円で鳥栖駅までいけると考えると……断然こっちでしょう。むふふ。
鳥栖駅は、駅裏の駅前不動産スタジアム側のスペースが仮設の発着所。いつもの路線バスのバス停があるロータリー側に並んでいた方も結構いらっしゃっており、間が悪いことにちょうど佐賀競馬もアクセス過多でサーバーダウン。案内を見られなかった方も多かったよう。このあたりはまたいつか開催されるときの課題になると思います。
競馬場へ向かう道は、幹線道路でありながら片側一車線。少しパンク気味で時間をいつもの倍は要した感じですかね。さすがJBC。いつものスイスイ流されている姿を知っているだけに、「ここでこんなに混むの?」とカルチャーショック。でも九州全域からバラエティー豊かな観光バスが勢揃いしており、これはなかなかの壮観でした。
11月4日といえば当然季節は秋。にもかかわらず、いまはもう信じられないかもしれませんが、当日はかなり暑い1日となりました。報道陣は仮設のテントに記者席を設けてもらったのですが、はっきり暑かったですね……。
「暑くなり、申し訳ありません…… 」
そんな謝罪もプレス説明会冒頭にありましたが、予測できることではないでしょう……。お互い運が悪かったな、と思いますが、鳥栖駅の名物駅弁焼売弁当も頂戴しましたし(希望者に用意されていました)、ホスピタリティーは神クラスでした。
さ、あっという間にレースは進んで。5連続重賞の先頭を飾るのが、2024九州産グランプリ。馬とペンにも書きましたが、九州は北海道に次ぐ第2の馬産地。最近でもイロゴトシやヨカヨカを輩出しており、小粒かもしれませんがぴりりと辛いラインナップを毎年競馬界へと送り出しています。
結果は高知競馬所属・ルピナステソーロの勝利。前走高知A級勝ちの実力を遺憾なく発揮してくれました。しかし高知競馬、本当にいまの勢いはすごい!
続くレースがJBCレディスクラシック。
これがいよいよ、本州以外で行われる初のGⅠ格レース。歴史的瞬間だ……。
場内のモニターは1系統なようで(これは川崎もそうで、表彰式があるとパドック解説はショートバージョンとなるルール。楽ですよぉ)、表彰式、生産者筆頭に関係者インタビューがあるともうパドックを見る時間がない!! 十重二十重の人垣で生ももちろん無理!……結果的にまったくパドックは見られずに進行していきます。
JBCレディスクラシックは、アンモシエラが見事逃げ切り勝ち。横山武史騎手が、最後は深いインを使う絶好の騎乗を見せてくれました。前日のBCクラシックでも1~3着を独占した3歳世代が、ハイレベルをここ日本でも示した形になりました。さすがだね!武史!(面識はありません、サーセン)
インタビューがあるのでうっかりしていると、そのままあれ?と思う間もなく次のJBCスプリントの返し馬。今回もパドックを見る隙もなし。
結果としては早めに動いたタガノビューティーが、3歳馬チカッパを砂が重いインへと押し込める形での戴冠。
着差が着差だけに物議は醸しつつも、こちらも確定してGⅠ格初制覇。3歳時から一貫、高いパフォーマンスは示しつつも、実績も伴ったことで来春からの種牡馬入りも決まったそう。興味がおありの方はぜひご検討を。
あと豆知識とお願いですが、川崎で最初に行われたJBCは、両GI格を別日程で行われました。そしてスプリントは1600mで、当時のレース名がJBCマイル。皆さまも忘れないであげてください…。
そして、いよいよメインレースのJBCクラシックへ。とはいえ、王道の中心格は不在というメンバー構成で、いかにもこの西から昇っていこうという感じがありありと感じられる感じの面々。
結果としては、1人気のウィルソンテソーロが制した形になりましたが、その手綱をとったのが川田将雅騎手。ここをお読みになられる奇特な皆さまならご存じの通り佐賀の厩舎育ち。そんなわけで、涙あり、幼少期の思い出もあり。お客さんも暖かい反応含め、ほっこりするシーンが続きました。
3戦3勝のミトノドリームが制し、全国にお見せしたい新星が誕生したネクストスター佐賀ももちろん興味深いですが、未曾有の観客数となった今回は帰り道も注目の的。
レース後に内馬場でイベントもおこなってうまく分散……したつもりでしたが、結局九州各地から集められたバスは一度駅へとお客を送ったきり混雑の影響なのかまだ戻ってこず……。
結局懇意のカメラマン氏のアドバイスに従い、最終レースから2時間ほど待って、シャトルバスも最終盤のバスに乗ることに。
帰り道は、最終目的地がどちらになるにせよ、とりあえず新鳥栖駅に送られるルール。もともとはそこから鳥栖回りで鈍行に乗って博多入りする予定でしたが、ちょっと新幹線が便利すぎる……。
いつもなら新幹線には乗らない佐藤も、今回は快適な博多入りといたしました。870円追加するだけで、48分の時短。しかも快適。文明の利器ってすげぇー!!
降りてホテルに荷物をあずけてしまえば、もはやこちらのもの……と、言いたいところですが、翌夕方には取材の準備を整えて川崎入りしなければならない立場。
もちろん呑みはしましたが、中洲でガハハとはいかずに博多駅そばのホテル近辺でサクッと退いたのは痛恨の極み。しっかり指定した時間に目覚ましをかけて起きて(これはトラックマンに1番必要な適性)予定どおりのフライトで帰京。一瞬だけ自宅に戻り、川崎開催の下準備に入りましたとさ。
来年のJBC競走は船橋。新しいきれいなスタンドで、楽しくレースを拝見したいですな。ここまで長々とお読みくださり、ありがとうございました。