読書の大切さを説いた1枚のイラストを巡る違和感
ある一枚のイラストがある。
これは読書をしない人と読書をする人を表したイラストである。
知識を持つ人には見える世界が違うということを意味しているが、
僕はこのイラストに違和感を抱いた。
「本の上に乗るなんてけしからん!」とかいう話ではなく、僕が気になるのはこのイラストにある特定のメッセージについて。
それは、「本を読まないやつが見ている幸せなんて、作られたもので真っ赤な嘘。真実はもっと過酷で悲惨である。」ということだ。
この考え方自体には同意するところもあるし、風刺としても素晴らしいんだけれどね、少し思想を押し付けてはいないかい?と思うんです。
オリジナルはこれです。
ここには「本を読むと、見えなかったものが見えるようになる」というメッセージしか描かれていません。
一枚目のような政治的メッセージはなく、正しさも説かない。
描いてあるのは「読書は沢山の知識を得られる」ということだけです。
一枚目の画像には続きがありました。
「読書をさらにする人には、やっぱり美しい世界が見える」というメッセージです。
とても好ましいが、この絵もまたある思想の押しつけである。
結局は、押し付けられた中で、正しいと思うものを信じていくしかないと思うけれど、押し付けられた思想を拒否できるのは今だけかも知れないよと思い、ボヤいてしまいました。