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10,000kmのロードトリップ⑤

前回はこちら。

今回は広島の原爆ドームから始まり、九州に上陸します。

DAY13

朝起きて、まず向かったのは平和記念資料館。
公式の駐車場が無い為、近場のコインパーキングを探して停めた。
朝なのにほぼ埋まってた。
車で行く人はお気をつけください。

確か事前に予約して、QRコード提示して入る感じだった

中学生の頃に修学旅行で訪問して以来。
当時は''賢いガキ''の皮を被っていたので
平和学習にも真面目に取り組みますよ、の
顔つきをしていたものの、今となっては
千羽鶴を折った記憶しかない。

それから十数年が経ち、歴史的な興味と
知っておくべき、という使命感で再訪問。

集団見学だった当時と違い、1人での見学は
各展示に思うだけの時間を割けた。
状況の解説や被害の大きさ、復興までの過程などを
できるだけ感情的にならないように理解した。

事前情報の通り、見学者の大半は外国人観光客だった。
わざわざ日本まで旅行に来て、絶対に明るい気持ちには
なれないこの資料館を訪問してくれていることに、
当時を知らない若造ながら感謝した。

資料館を出て、原爆ドームを改めて訪問した。
こういった場所を訪れると考えこんでしまい、
露骨にテンションが低くなってしまうので
1人で行ったのはそういう意味でも良かったかもしれない。

感情の行き処が難しい

悶々と考えながら、次の目的地である宮島へ。
車をフェリー乗り場近くの駐車場に停め、乗船。
偶然にも全く待たずに乗れた。感謝感謝。

かつての修学旅行ではプランに入れていなかった為
宮島訪問は今回が初めてだった。

フェリーを降り、厳島神社に向かっていると鹿が。
愛想を振り撒くでもなく、人を避けるわけでもない
ボサボサの鹿と並走する形で厳島神社に辿り着いた。

水上の鳥居、それくらいしかイメージがなかったが
本殿は想像の数倍広かった。神社全体が高床式のように
なっており、一見寺院のようにも見える作りに感じた。

そこまで行っていいんだ

人が無限にいたことで観光地感が非常に強かった。
寺社仏閣と観光資源について、悩まざるを得ない。

神社を出たのはちょうど12時ごろだった。
広島に来たということで、『』の店を探した。
(広島焼き、広島風お好み焼き、お好み焼きのいずれか
信条に合う言葉を入れてください)

宮島内にいくつか店舗があるようだったが、評価が
一番高かった店は店内のお兄さんたちが腕まくりで
客を待ち構えており、怖いので隣の店に入った。

これが間違いだったのかは、分からない。
分からないけれど、修学旅行で食べたあの感動は
そこにはなかった。思い出補正かもしれないけれど。

美味そうな顔してるだろ

これを広島ルーツの友人に話したら叱られた。
次回はしっかり本土で最強のお店に行きます、必ず。

本当はこの後マツダミュージアムに行きたかったの
だけれど、予約が取れず、断念。
次なる目的地がある山口県まで爆走した。

山口県に向かう間、突然大雨が降った。
車が纏っていた数日間の汚れと共に、さまざま
考え込んでいた靄が流されていくようだった。
そして目的地に着くと同時に、やんだ。

到着したのはとある駅。大好きなアニメの聖地。
ここで駅名が分かった人と飲みに行きたい。

そう、宇部新川駅である。
エヴァンゲリオンの生みの親、庵野秀明の出身地
であると共に、シン・エヴァのラストシーンにも
登場するれっきとした聖地である。

映画内にも映る駐車場に車を停め、改札を通った。
初号機のスタンプが押された入場券にニヤけつつ
構内に入った。

DSSチョーカーを、外してくれ

あのシーン、あの駅のままだった。
聖地って、いいな…。

これ書いてたらエヴァもう一度観たくなったので
アニメ版、旧劇場版、新劇場版全部観返しました。
相変わらず意味分かんなくて最高でした。
これ理解できてる人、頭デカすぎだろ。

旅路に戻る。
本来であればこの辺りの道の駅に停める時間なのだが、
福岡県の門司港で行われている夜のイベントを
見る為、さらに車を走らせた。

向かう途中、一瞬唐戸市場に寄って
親戚一同に土産を買った。クール便で送った。
自宅で注文するのと何が違うのか、なんて
野暮なことを言う奴はいないよな^^

この時間では当然だが、市場は既に閉まっていた。
(閉場しています、ではありません)
まあ九州出る時もっかい通るし、その時寄ろう。

日が落ちかける中、関門トンネルを通った。
トンネル内外の気温差で窓が曇りまくって
死ぬかと思った。半分死んでた。

トンネルを抜け、門司港ミュージアムに到着した。
ここへ来たのは、期間限定のイベントである
ミラーボールの展示を見る為だった。

父親が手がけたイベント。
正確には、父親がよく一緒に仕事をしている
MIRRORBOWLERというクリエイターのイベント。

ミュージアム内のカフェスペースに、ミラーボールと
それを活かす大小様々な演出が展示されていた。

門司港に日が落ちていく様を眺めながらモカを飲み、
暗くなるのを待った。
ミラーボール、写真映えするので好きです。

旅の中でもかなりお気に入りの写真

父親の仕事を手伝った時に扱ったような演出器具もあって
親近感も湧きつつ、展示を撮った。

夜、父親に勧められた中華料理屋に行こうとするも
定休日で泣く。

結果、大通り沿いにあるかつやでソースカツ丼を食べた。
こういうのでいいんだよ委員会の書記をしています。

知らない街の夜は恐怖と好奇心が交流電源のように
入れ替わる。運転が怖かったり楽しかったり。

九州に入ってから、気づいたことが一つ。
歩行者信号が赤に変わってから車両信号が黄色に変わる
その猶予が、本州より明らかに短い。
絶対短い。でもソースが見つからない。誰か見つけて

そんなことを考えていたら、道の駅に着いた。
睡眠。長い1日だった気がする。

DAY14

起床。南下し続けて早速大分県に入った。
大分が誇る温泉地方、別府。
所謂地獄めぐりをするため、まずは一番目の地獄となる
海地獄を目指した。

道中、激しい朝靄に見舞われた。
同時に温泉にも近づいている為、どこからが朝靄で
いつからが湯気なのか分からなかった。

海地獄に到着。
ここからは歩いて計7つの地獄を散策していく。

海地獄。あおいね
鬼石坊主地獄。泥がぼこぼこいってておもろい
かまど地獄。スタッフのお兄さん4ヶ国語で説明しててキュン
鬼山地獄。ちゃんとワニがいる理由あった客引きじゃなかった
白池地獄。白くない、か
血の池地獄。まさに地獄って感じのカラーですね
龍巻地獄。約40分間隔で吹き出すらしい、偶然見れてラッキー

そんな訳で全部巡った。
1日がかりなのかと思ったら全然数時間で回れた。
無人の受付にチケットを投げ入れる性善説システム。

地獄を巡って温泉欲が高まってきたので
ルートを変更し湯布院温泉に立ち寄った。

細道を通り抜けた先の楽園

貸切状態の露天風呂で由布岳を眺める平日の昼間。
余生でも贅沢だ。

このまま死んでも良かったのだが、せっかくなので
もう少し旅を続けることにした。

本来のルートに戻り到着したのは高千穂峡。
阿蘇山の火砕流により生まれた7kmに及ぶ断崖は
自然の迫力を直に感じられた。

ザ、自然って感じでいいね!(語彙力を人質に取られています)

感受性と言語野が死んでいるので、マイクラみたい〜^^と
ほざいていました。綺麗でした。

今まで単焦点レンズばかりを使っていたけれど
ズームレンズも悪くないな、となった。

それから、車で少し行ったところにある
天岩戸神社に向かった。

ここにはかつて天照大神がその姿を隠したとされる
天安河原がある。
洞窟状の岩穴に小さな社があり、祈願する人々が積んだ
石の数々が神秘的な雰囲気を醸し出している。

石が積まれているだけ。それなのに

これまでにも多くの寺社仏閣を巡ってきたが
ここは比較的外国人観光客が少ないように感じた。
来にくいからか?分からない。

長い階段を登った先にあるソフトクリームの誘惑に
負けなかった自分を誇りに思いつつ、神社を後にした。

昼間の温泉で体力は回復していたので、
宮崎県中腹の道の駅まで車を走らせた。

道中市街地を通るとどうやらお祭りの最中らしく、
反対車線が規制されていかにもな音楽が聞こえてきた。

神輿かな?文化ですなーと思っていたら
前から来たのは丸腰のおばさま集団だった。

気まぐれに撮っていた車載カメラより、おばさまの行進

申し訳程度の振り付けを真顔と笑顔の間でこなす
複数のおばさま、なんかじわる。

思い出してはニヤついていたら
目的の道の駅に着いた。おやすみ

DAY15

朝。この度では珍しく少し遅めに出発した。
目的地は日南市にある鵜戸神宮。

本当はその道中にあるチキン南蛮が有名なレストランに
行きたかったのだが、やはり定休日。
いく先々全部定休日なんだけど、どういうこと?

そういう訳で海岸線を爆走していた。
国道220号沿いに聳え立つ椰子の木たちは
宮崎県を南国たらしめるに相応しい出で立ちだった。

雰囲気にあてられ、全開の窓から吹き込む海風を
顔面で味わいながら、流れるサザンを熱唱。
き、きもちえ〜^^

ひとりカラオケを楽しんでたら着いた。
鵜戸神宮は南九州でも有数の規模らしい神宮。

海際に建てられた本殿から運玉と呼ばれる石を投げ、
亀石と呼ばれる窪みに入れば願いが叶うらしい。

逆張りワイ、何故か投げず

写真左側を進むと、天安河原と同様洞窟の中に
本殿が建てられている。そこそこ大きい。
催事が行われていた為、しばし見た。

訪問後、流石に実績は解除しておきたいと思い
チキン南蛮、と検索して近くの店に入った。
道の駅の中のレストランだったが、本格的だし
チキン南蛮も小鉢も美味でした。

Tartar sauce is god

次に訪問したのは霧島神宮。神宮ハシゴ。
敷地は広く、静かで落ち着いた良い空気だった。
神奈川以西の折り返し地点ということで、復路の
無事を祈ってお守り購入。

赤さ際立つ

ここでふと、叔父からの指令を思い出した。
「旅路のどこかで焼酎を買ってこい」
焼酎といえば九州か、と考えてはいたので
このタイミングで購入することにした。

霧島市のお隣、姶良市にあるカジキ商店という
酒屋さんに立ち寄り、店主の方におすすめを聞いて
鹿児島焼酎を2銘柄買った。
(どちらも味濃くて美味かった、らしい)

叔父からの命令指令を達成し、満足感を得たまま
なんかオシャレらしいスタバに立ち寄った。
スターバックス鹿児島仙厳園店。

内装撮れや

中もしっかりオシャレ。落ち着く感じ。
チャイラテを頼み、ゆっくりしますか…と
macbookを開いて次の目的地を検索したら
30分後に閉まることが発覚。

店内用のグラスで提供していただいた為
2秒で飲み干して店を出た。悔しいよ

そこまでして向かったのは、蒲生の大クス。
日本一の巨樹として特別天然記念物に指定されている。
幹周は2422cmあるらしい。デカすぎ。

閉まる直前で人いなくて神秘さ増してた 結果オーライ

トトロに出てくるあの木よろしく、幹には
人がすっかり入れる空洞がある。自然の脅威を感じた。

チャイラテRTAの価値は十二分にあった。
1日をやり切った感に包まれながら道の駅に向かった。

停めさせてもらった道の駅には足湯があったので
常連っぽいおじさんの横でこっそり楽しんだ。
小さな幸せを積み重ねる旅だ。

今回はここまで。
次回は九州を回りきって本州に舞い戻ります。

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