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ホームステイだの、シェアハウスだの

シドニーでワーホリ中の異常独身男性です。
渡豪初日から2ヶ月弱過ごしたホームステイと、そこから次の家を見つける過程、及び現在のシェアハウスについて振り返ります。

ホームステイ初日、朝8時に突撃

19時半羽田発の便がシドニーに着いたのは
早朝6時すぎ。
そこから荷物検査や入国手続きを済ませても
7時半くらいだった。
出発時刻ばっか気にして到着時刻を考えなかった当時のワイ、カス。

エージェントに勧められるがまま車送迎サービスを利用したので、空港から30分もかからず
ステイ先に到着した。

渡航前に家の外観を何度もGoogleマップで確認したキモ体質なので、新鮮味はなかった。
おー、地図通りの家だ…と当たり前の感想を抱いた。

クソデカキャリーケースを引っ張りつつ玄関の
呼び鈴を鳴らすと、迎えてくれたのは話に聞いていた老夫婦…ではなく謎の青年。

息子が2人いるとは聞いてたが、どちらも海外在住とのことだったし
歳も明らかに若かった。親戚とかか?朝8時に?

戸惑うまま挨拶しようとすると、後ろからブロンドヘアーのおばさまが現れた。
ホストマザーのエレナだった。

エレナに紹介されて、謎の青年がフランス人の留学生であることを知った。
1人だけのホームステイだと聞いていたが、
そうじゃなかった。
なんなら出迎えてくれたのではなく、ちょうど出かけるとこだったらしい。

身長180cm越え、強烈なフランス訛りを持つニコラスとの出会いだった。
挨拶もそこそこに彼はビーチへと出掛けていった。
朝の早さを気にしていたことも忘れ、言われるがまま家に入った。

ハウスルールを教えてもらいつつ、自室となる部屋に荷物を置いた。
かつて息子が使っていた部屋そのままだそうで、ピアノとギターがあった。自由に使って良いらしい。

趣味:音楽とは伝えていたが、ここまでしっかり反映されるとは。
ニコラスの存在により懐疑的だったエージェントへの信頼が回復した。

ある程度部屋を自分仕様に整えたところで、エレナが近所を案内してくれるとのこと。
マニュアルのマツダCX-3に乗り、マラブラ・ビーチへ。

風が強くて迫力が増してた

ドライブ中やビーチ沿いを歩いている間が情報交換タイムとなった。
拙い英語でやりとりしつつ、海外に来た、という事実を肌で感じていた。

一通り近所を案内してもらい、家に戻ってきたのはお昼前。
昼食にしよう、と渡されたのは厚めのライスクラッカー2枚だった。あとピーナッツバター。

じゃ、私はアトリエで食べるからお好きに過ごして〜、とのこと。
敷地内には絵描き兼写真家のエレナが使うアトリエがあった。
オージーって昼ご飯は質素なんだなーと、その時はそう思っていた。
貰ったクラッカーをかじりつつ、今後の生活に思いを馳せた。

夕飯の時間が来た。ホストファザーのレックスが帰宅した。
気さくで良い人なのが表情から伝わってきたが、残念ながら英語は伝わってこなかった。
オージーイングリッシュが爆発していた。

なんとなくで返事をしながら食卓につくと、全てが野菜だった。
いや、正確には野菜と穀物由来の何かだった。
おそらくパスタの類。

そこでエレナがベジタリアンであることが判明した。
国民食とも言われるBBQとの決別が確定した瞬間だった。
ここから、平日の昼食にどれだけ肉を摂取できるかの勝負が始まった。

野菜とは肩を組めない自分には中々ハードな宣告だったものの、
これも経験…自分じゃやらないし…とじこあんじして自分をベジタリアンにした。
後から聞いたらニコラスも野菜嫌いで苦戦してたらしい。そうだよな。

そんな訳で、2ヶ月のベジタリアン生活ホームステイ生活が始まった。

唯一写真を撮っていた謎の料理

2ヶ月なんて一瞬、それは本当

なぜ1日目の出来事をこうも詳細に書いたのか?
それは、ここからの2ヶ月間に生活上の変化がほとんどないから。

日中は朝から夕方までみっちり語学学校があるし、幸いなことに到着から3週間ほどで
ディナータイムの仕事を見つけたこともあって
あまりホストファミリーとコミュニケーションを取る時間がなかった。
なので、ここからは覚えていることを無作為に書いていくことにする。

ニコラスとの仲は少しずつ深まっていった。
始めの1週間はフレンチアクセントに苦戦し上手く話せなかったものの、それ以降は半分諦めてバイブスで会話し始めた。

それからは夕飯の後一緒にお茶したり、お互いの話をしたり。
2人で遊びに行ったりはしなかったけど、良い距離感だったなと思う。

茶葉を入れる人形(?)にテンション上がってた かわいい

そんな彼も自分より数週間先に母国へと帰っていた。
エンジニアを目指して勉強する日々に戻るんだと話していたのが懐かしい。

ニコラスに代わる形で日本人の学生がやってきたが、彼も2週間の滞在でやはり自分より先に家を出て行った。彼も元気でやっているだろうか。


それらしいイベントといえば、バイトから帰ると庭で焚き火を囲んで楽しそうに話す人の姿があった。

エレナ、レックス、ニコラスに加えて彼らの友人が1人いらっしゃった。
この日のことはよく覚えている。何故なら大体聞き取れなかったから。

平然と写真を撮っているが、煙が全て自分にかかっており涙目である

この日は到着から1週間後とかだったかな、確か。
自分の英語力がまだまだであることを改めて感じた出来事だった。

それ以外は本当に平穏な日々だった。エレナとレックスは大のビーチ好きで
毎朝起きると既にビーチに出かけてるし、その為に夜も早く寝る。
一緒に出かけよう!みたいなアクティブな感じでもなかったので、ホームステイというよりシェアハウスっぽい雰囲気だったかもしれない。

ただ、次の家に引っ越すことが決まった最後の夜、リビングに呼ばれたので行ってみると、数日前からやけに大きい音で流していた曲のコード譜が。
「部屋のギターを持ってきて!一緒に演奏しよう」

最後にめちゃくちゃホームステイみたいなイベント発生。
彼らの歌に合わせて、彼らの息子が使っていたギターを鳴らした。
ああ、良い人たちだったんだな、もっと話せばよかったな。
そう思いながらギターを弾き、2ヶ月のホームステイが終わった。

クソお世話になりました

第二の家探し、所謂インスペってやつ

1ヶ月が過ぎたあたりから、次に住む家を探し始めていた。
こっちでは年齢や世帯に関わらずシェアハウスに住むことが多いらしく
シェアハウスを探すサイトが充実している。

その中で自分が使っていたのはFlatmatesというサイト。
Gumtreeとかも有名らしいけど、UIの良さでFlatmatesを使っていた。

こんな感じ。写真詐欺は多い

良さげな家を見つけたらサイト内でオーナーや管理会社に連絡し、内見の日程を決めるのが定番の流れ。誠実な対応なんてものは存在せず、
連絡が返ってこないこともしばしば。二日後に返信きて「明日の○時に内見やるけど来れる?」なんてことも数回あった。というかこれが普通。
(あらかじめ決められた時間に複数の内見希望者が集まるシステム)

初めての内見(インスペ)は中心地から電車で20分ほどのMarrickvilleという街だった。
どことなく日本の田舎に似た雰囲気を持つ
街並みに惹かれ、内見の前は家の近所を散策し治安や清潔さをリサーチ。

もう住むのが決まったかのように、スーパーの位置なんかも調べたりしてた。完全に浮かれていた。

いざ内見に行ってみると、住んでる人数も家賃も部屋の大きさもサイトと違う。4人住んでるって聞いてたのに8人住んでてワロタ。
一目見た瞬間ここには住まない…と分かったので5分で撤退した。

まだ前の住人が住んでることもしばしば

ここからはひたすらサイトで選定→オーナーに連絡→インスペの繰り返し。
7,8件行っただけだけど、ほとんどが会社管理の物件でオーナーというより担当の会社員って感じだった。

リモートワークの担当者とビデオ通話で部屋の様子を映しながら説明を受けたり、インスペ10分前に車が故障して行けないから中止で^^とかあったな。
良い物件に限ってオーナーから返信来ないし、これは難航しそうだ…

と思いつつサイトを眺めてたら突然オウンルームで駅徒歩3分、学校へもバイト先へも歩いて行ける好立地で週275ドル(平均300ドルは超える)の物件が掲載されており爆速連絡。オーナーの返信も早く、翌日内見に行くことに。

最寄りのRedfern駅。ふーん、お洒落じゃん。

内見当日、オーナーはドレッドヘアーのファンキーで優しい人だった。
英語勉強中で…と話すと問題ないよ!理解できなかったら聞き返して!と
言ってくれた。ありがてえ〜と思ったけどかなり早口で話す方だったので
聞き返すことすら難しいテンポ感だった。条件とか契約あたりの重要な所だけしっかり聞いて、他は後からチャットで確認した。

当の物件はかなり良い感じ。家具も最低限ついてるし、"比較的"綺麗。
シェアメイトは他に5人、全員ネイティブ。大学生or社会人とのこと。
シャワーが一つしかないのが唯一と言ってもいい懸念点だったけど、住人の半分は朝派らしいしなんとかなるか!とポジティブ思考で決断。

インスペ後すぐに契約を進め、週末には引越しとなった。契約時に給料明細とか公共料金の明細を提出する必要があったんだけど、働き始めたばかりで給料明細はないしホームステイだったから支払明細もなく、詰みかける。
最終的に日本の口座残高と、バイト先の人にこいつ1ヶ月でこんくらい稼げるシフトですよ〜って書いてもらったレターを提出して事なきを得た。

シドニー有数の治安悪地域、レッドファーンの住人になる

この条件で相場以下の家賃なのは単にこれが理由だと思われる。
とあるサイトでは「シドニーで色の名前が入った都市には気をつけろ」
なんて文言も見かけた。

どうやら数十年前はかなり荒れた地域だったらしく、一部ではその名残が見られるとのこと。
その気配を感じるのは駅の東側だが、自分が住むのは西側。
川崎みたいなもんだろ!ということで深くは考えないことにした。

引越し当日。到着するとそこには歓迎してくれるシェアメイトたちの姿が…
という訳でもなく、ひっそりと部屋に入る。
入居時の状態を記録しておく義務があるので、まず細かく写真を撮ってから元々傷ついている箇所や壊れかけのコンセントを報告しておいた。

これで使えちゃうからこわいよ

掃除やら軽い模様替えやらに勤しんでいると、同居人のピーターが来た。
なんとか初回の挨拶は済ませたものの、やはりネイティブの英語はキツい。
そこから数日間で同居人全員と会った。ヤバそうな人はいなくて安心した。

それぞれの生活リズムが少しずつずれているらしく、あまり会わない。
フレンズみたいな一緒にご飯食べてテレビ見て…みたいな生活とは違う。
みんなこっちの人らしく朝型のようで、どれだけ友達呼んで遊んでようが
23時にはみんな帰って静かになる。かわいい

最初こそトイレとシャワーが同じ空間にあるのは違和感あったし共同空間の清潔さとか消耗品の扱いには戸惑ったけど、人は慣れるものである。


住み始めてから1ヶ月が経った頃、住人みんなで近所のバーに行くことに。
夕方5時頃から飲み始め、家に帰ってきたのは22時過ぎだった。

全員ネイティブな上酒も入ってマジで何言ってるかわからなかったけど
雰囲気だけで楽しめたのでよしとする。

罰ゲームのファイアボールウィスキー。美味いって言ったら引かれた

もちろん良いことばかりではない。
買ったばかりの洗剤が箱ごと無くなっていたり、洗面台が崩壊していたり。

先日のハロウィンでは午前3時にパーティーから友人を連れて帰ってきた同居人たちの声で起こされた上、コスプレした知らない人が間違えて
自分の部屋に入ってきた。かよわいおんなのこだったら叫んでいた。

みんなでジャックオランタン作ったのは良い思い出だけどね

そんなこともあるが、この辺りは居住地が同じだけの他人と捉えるか共に生活する家族同然の存在と捉えるかで大きく感じ方が変わってくる。
精神衛生上後者で捉えつつ、自分も変な遠慮をしないことにした。

もうすぐこの家に住んで2ヶ月が経つ。
同居人の洗濯物を乾燥機にぶち込みながら、午後やることを考える。
そんな日常を過ごしている。

ここから先、大きな事件や愉快イベントが発生したら都度書こうと思う。

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