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飼い主が足を痛めた  ニケと歩けば

仕事を休むほどの膝痛。なのに犬の散歩はさぼれない。さぼる?という言葉が適当でないことは分かっていても愛犬家にとっては一番の大事なことです。

「ごめんね。今日は散歩に行けないわ」と言ったら悲しそう、もちろん飼い主に対してではなく、自分が行けないことへの落胆の表情をします。

何度も飼い主が玄関近くに行くと「えー行けるの?」という風に、寝そべっていても機敏に走ってきます。「トイレだよ」の一言でまたまた…。

何年来の腰痛から最近は座骨の辺りに痛みが移り最後にはかばった膝に激痛が走りました。寄る年波には勝てぬ。ということでしょう。

犬が片足を上げて歩くと心配で何度も立ち止まるのに、散歩に行けないのが飼い主側で起こるなんておかしなことですが、思ってもいませんでした。

少しマシになり、友達が貸してくれたのは杖!両親も生涯使わなかったのに…。

楽なんです!歩くのが。痛めた方を踏ん張るときやはり痛いですが歩ける。両親は杖を使うことを断固拒否!の姿勢を貫きました。彼らのような芯が通っていない私は友達の提案にすぐに「ありがとう!」少しでも楽になるならありがたいこと。

その時ニケと目が合いました。いつもは2,3か所。公園のはしごをするのですが、今は一つ目まで行けるかどうか…。

引っ張ることはないニケですが、遅い私についつい足早になるの可能性もありそう…。

ニケも庭で用足しはするもののやはり自分のテリトリーは汚したくないという柴哲学⁈があるようです。こんなに天気がいいんですもの。娑婆の空気を吸いたい!というところでしょうか?

靴に片足を入れました。傍にいますがおとなしくしています。私の顔を見上げて「いいの?」私は「ゆっくりね!」この意味が分かっているのか否かですがまず無理でしょう。

いつもと違うのは一本の杖が増えただけ。

いつもよりゆっくりと右足を上げてハーネスを通すのを待つともう片方。
カチっと背中の留め金を合わすと出発の合図。

ドアが開いても飛び出しません。カギを閉める間もこちらを見ています。
ゆっくりゆっくり同じ歩調で歩き始めました。その調子…。

いつもは坂のど真ん中を歩くニケですが、今日は壁にピッタリ沿って歩いています。こんな行動は初めて。

階段になると二段上がって私を待ちます。それの繰り返しで少し先を行くもののてっぺんでは真正面からこちらを見て「もう少し!はい頑張って。」というように見下ろします。

なんて賢い子!犬バカです。こんな時散歩に出るなんてほめられたことではありませんが、外に出ることが出来たことよりニケの従順さ優しさになんだかほっこりした数十分となりました。シニアはこんなことでも胸が熱くなります。こんなこと思う私は大犬バカです。

これは天からの思し召し?体と心のオーバーホール。ちょっと集中して一番いい状態にしてこれからを生きなさい!ということでしょう。なんだかやる気⁈が湧いてきました。「まずはダイエット!」と息子の厳しい声⁈が飛んできました。

今日もいい日にしましょう!


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