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ニケと歩けば cinquante-sept
私の夢の一つは本を書くことでした。それは学生時代のころから空想で本の内容を考えたり、推理小説もどきをと、いつも傍に本がありました。
母が最初に買ってくれたのは、本というよりマチスやルノアールなどの絵画集の分厚い本でした。毎日めくってこの絵はココがスキ、でもこの人の顔は変と小さな評論家でした。母は絵を描くときは「いろんな色を使うのよ」と教えてくれました。
子供達にはたくさんの絵本を見せました。小学校に上がるまで毎晩本を読み聞かせました。
私が、夕食の後かたずけをしている間に、こどもたちが今夜の本を選んで待っています。
何時しかお気に入りの本を毎日毎日リクエストするようになりました。「又これ~」というとゲラゲラ笑っています。
「まぼろしのチョコレートケーキ?」タイトルはうろ覚えです。もうあらすじも覚えているのに毎晩初めて読む本のようにニコニコして聞いています。私もついつい登場人物ごとに声色を変えて読むので声も枯れ気味です。
本は想像を広げてくれます。自分の知らない国や自然、考えの違う人と会わせてくれます。
5年ぐらい前に電子書籍の存在を知りました。その時は読む側で重い本をバックで持ち歩くよりはと数人の読書好きに聞きました。答えは「NO!」やっぱり本は紙でないと。ページをめくるごとにその世界に入っていく楽しみ。とさんざん言われ思い留まることになりました。
自署出版チャンスは思わぬ時期にやってきました。
今年の4月。自粛期間で、周りの環境ががらりと変わってしまいました。
時間もあったので、なんとなくAmazonのkindle電子書籍を調べました。お金もかからず誰でも出すことができる。スマホで読むことができる。これなら私にも書けるかもしれない。
HOW TOの婚活本の範疇だけではなくものの見方考え方の面から婚活を考えた本があってもいいのではと思っていたので7月に出版しました。3か月はあっという間で、慣れないパソコンに向かう時間はけっこうなボリュームになりましたが、楽しくてワクワクした気持ちで、あっという間の執筆期間になりました。アラフォー向けのタイトルになっていますが、いろんな立場のいろんな年齢の方に読んでいただいています。
また2冊目に挑戦したいと思っています。書くことによって自分を見直す良い機会になりました。
今は孫たちが嬉しい本のおねだりをしてくれます。今度は何について書こうか散歩中でもヒントを探すお盆休みになりました。