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ニケと歩けば trente-neuf
今日は七夕、何時になく激しい雨です。星も見えず雨音だけが聞こえます。
阪神三宮駅の券売機の向かえに毎年この時期になると笹が飾られ、横のテーブルには短冊とサインペンが置かれます。親子連れや学生、買い物帰りの主婦も立ち止まって、それぞれの願い事を書いて笹に付けていきます。今年はそんな光景も見られず、数枚の短冊が飾られているだけでした。コロナのせいかもしれませんが、七夕のことをすっかり忘れた人たちは何か疲れた顔つきで、足早です。四季折々の日本の習慣は少しずつ少なくなってきているのかもしれません。
神様が着る着物を織る織姫と牛の世話をよくする牛飼いの彦星を神様が結婚させてくれたそうです。ところがあまりに楽しくて仕事もせずに二人は遊び惚けていたので、天の川を挟んで引き離されてしまいました。
年に一度の七夕の日にだけ会うことを許されるとその日のために二人は懸命に働いたということです。現代にもそれぞれ思い当たる光景です。
その二人が無事に会えますようにと祈るのか、自分の恋愛が上手くいきますようにと願うのか、なかなかうまくいかない毎日ですが、たまには星に願いを託してもよさそうです。