マガジンのカバー画像

ニケと歩けば

162
ニケ10歳の柴犬 女の子です。 毎日の散歩で四季折々、思ったこと、感じたことを書いています。 気持ちをニュートラルにしたい時あなたのサプリになれば幸いです。
運営しているクリエイター

#公園

春遠からじ  ニケと歩けば

この寒さは後どれくらい。まだ雪が降ることもあるでしょう。 六甲からの風が吹いて枯れ葉は公園の、石畳の隅っこに追いやられています。青空の白い残月は今にも消え入りそうです。 溝の山水はカラコロ、ザーザーと勢いを増して我さき?に海に向かって流れています。 大きなクスノキは寒さから守ってくれる鳥たちの大切なねぐら。今は登ってくる猫もいなくて静かです。 我が家ではまだまだエアコンが低くうなっています。 外は温かそうな光で山や建物は照らされて枯れたアジサイの茶色の幹にはちゃんと蕾が付き

明日から留守番 ニケと歩けば

明日の朝、東京に向かう予定なので今朝はいつも長めの散歩にしました。 だからと言って明日からの三日間ニケが散歩に行かなくていいということではないのですが、そこは息子に頼んでいます。 曇り空は今にも降ってきそうな色をしています。山の頂辺りには風に流されて水に墨を垂らしたような流れが出来ています。 いつも公園のベンチに座って空を見上げるのが好きです。 大きな桜の木は新緑が生い茂ってひと周り大きくなったようです。 その葉っぱ越し、晴れの日は太陽の光が葉っぱをフィルターにして柔ら

ゴールデンウイークも ニケと歩けば

今朝はほんとうに気持ちのいい風が吹いています。 少しゆっくりした時間に散歩に出たせいかそれだけで山の様子や少し向こうの海の色、鳥の飛び方までも違って見えます。 空気はかすかに木の香りを含んで思わず深呼吸! ニケは道端のタンポポの綿帽子が気になるのかぎりぎりまで近づいて観察しています。 不意に小さな風が通るとその綿帽子はあんなにしっかりと形を作っていたのに脆くほどけて各々に飛んでいきました。 道端の小さな花を見つけることが出来るこの小一時間はニケと私だけの貴重なひと時です

毎日のラッキー  ニケと歩けば

今朝は風が冷たいものの気持ちのいい空気が漂っています。月明かり、雲のオーガンジーのカーテンを纏って空はどこまでも同じで、飛ぶ鳥の時折仲間を呼ぶ声が心地よく聞こえます。 しばらくするとどこからかスズメ、ヒヨドリそれぞれが下に落ちた木の実や、子供たちのお菓子のくずをついばみます。 カラスは木の上から眺めて、お米を持ってくるお爺さんの姿が見えると、低空飛行で、まるで黒いスポーツカーみたいに滑り込みます。 「冬来りなば春遠からじ」 英国の詩人シェリーの詩の一説です。古い中国の漢

日常の有り難さ  ニケと歩けば

師走になると忘年会しよう!といろんな人から声をかけていただきます。 それぞれに付き合う分野が違うと飲み会も様々。 飲み放題食べ放題、焼き鳥で昼呑み、ちょっとしゃれたイタリアンでコース料理。静かな小料理屋で静か目の人だけで日本酒を頂く。 それぞれに楽しくて、こんなにもたくさんの人と今年もお付き合い出来たと思えることは幸せです。 旅行から帰って、今日は日曜日。今朝は窓がすっかり曇っていて外の寒さが伝わります。 もう少し明るくなってからとニケのはやる気持ちを横目で、まずは白

あ!トイレのにおい ニケと歩けば

金木犀のいい香り! 公園やおうちの垣根の向こうからほんのりと! いよいよ秋、鳥の声が時折。石垣の向こうの椿の木に留まった山鳩ががさこそと…。よく見ると二羽。あちらに飛び、こちらにもと なんだか楽しそうです。 ニケはクンクンと新しい匂い探しに懸命でそちらには関心なさそうです。 あ~穏やか!とその静けさに浸っているとそこに4,5人の小学生。 自転車に乗って賑やかに公園にやって来ました。その中の一人が大きな声で「トイレのにおいがする!くさ~い。」と叫ぶと次々にオウム返し。 「

野生のかけら  ニケと歩けば

だんだん早くなる散歩開始時間。暑くなる前にとなると5時前の出発になります。 今まで毎日会っていたおばあちゃんたちの間で「どうしたんかなあ?どっちか[犬か飼い主]が調子悪い?」と話していると聞きました。 「すみません。1時間ほど早く出ているんです。」 だからなのか夕食を終えるとすでに睡魔に襲われて、見たい番組迄こらえるのに苦戦しています。ニケは暇さえあれば寝っ転がっているので何の影響もなさそうですが…。 今朝は涼しいというよりも秋⁈と勘違いしそうなとんがった空気で、空の色

しあわせの鼾  ニケと歩けば

土曜日の昼下がり。真夏のような日差しが庭に降り注いでいます。梅雨入りもしたのに、それに昨日の豪雨さえ何もなかったかのような照りかたです。 お昼ご飯はお好み焼き。たまに無性に食べたくなるこなもん。ソースの香りがたまりません! お腹いっぱいになって熱いほうじ茶を入れます。 庭の金魚とメダカの水槽は気温が高くなったこともあり水面をはねる音が時折聞こえます。今年はすでに30匹の針子が別の水槽で泳いでいます。卵を見つけるとほっとくわけにもいかずついつい別の容器に移していた結果です。

柴犬三頭  ニケと歩けば

最近、よく会うのは黒柴のごんちゃんと甲斐犬とのMIX柴のゴマ君です。 ゴマ君は未だ6か月 西区の山で野犬が産んだ6匹のうちの1匹だそうです。 この辺り、野良犬はとんと見なくなりましたが、まだ西区には相当数いるらしくて、このゴマ君みたいに家族として迎えられたのは珍しいそうです。 まだまだ子犬。ニケに飛び掛かったり「あそぼ!」と尻尾を振ってお尻を上げます。あまりにひつこいのでシニアの域に達したおばちゃん犬のニケは ひとうなりします。 するとぴょんとうしろに飛んでまたちょっか

春 ど真ん中 ニケと歩けば

日曜日の朝、久しぶりにゆっくり寝たのか窓の外はすっかり明るくなっています。といっても六時前。 ニケも珍しくまだまどろんでいますが、私が起き上がるとひょいと頭を上げて後ろ足を伸ばしています。 公園に着きました。昨夜の雨で地面は未だ濡れています。木々の枝葉も水滴でキラキラ、自然が作るさまのなんときれいなことかとちょっと感心しながらその下を歩きます。 桜の満開時を経て青葉は未だ木々を覆うほどではなく、木漏れ日が地面のちいさな野花にも届いています。みんな顔を上げて暖かな光を浴び

春を満喫  ニケと歩けば

空が明るみ始めたころ散歩に出ました。 少し肌寒い空気にもう一枚はおればよかったと後悔しながら、まずは坂を登ります。 突き当たると右に折れ山と平行に歩くと東の空はうっすら白んできて空気も柔らかくなります。 公園に着くと、まずは早くすっきりしたいニケですが、先着のワンちゃんがいたり仲のいいワン友が走ってくると嬉しさ半分、もぞもぞ半分で、彼女は、ちょっと困ったなあという表情をします。秘かに!ということが彼女にとってのプライドです。 桜は満開、山でも所々で咲いているのでしょう。白

ニケと歩けば cinquante-six

台風も逸れて今朝は冷たい風が吹いています。 いつもの公園は、夏草が生い茂りひと休みするベンチは埋もれかけています。 ココはニケの大好きな場所で、二段構えというか勾配を利用して作られたためか下の方は土でボール遊びができる小さなグランドになっています、石垣に沿って階段がこの場所に繋がっています。 石の階段を登りきると小高い分向こうにぼやけた海が見えます。今朝は黒くて大きな船が見えます。聞こえてくる汽笛はあの船からでしょうか? それは山に跳ね返って頭の後ろから低くボーと鳴い