マガジンのカバー画像

ニケと歩けば

162
ニケ10歳の柴犬 女の子です。 毎日の散歩で四季折々、思ったこと、感じたことを書いています。 気持ちをニュートラルにしたい時あなたのサプリになれば幸いです。
運営しているクリエイター

2021年7月の記事一覧

ニケと歩けば trente-cinq

久しぶりの裁縫。得意なわけではないのですが、急に思いついて針仕事をしたくなります。 母の姿で思い浮かぶのは白い割烹着、左腕にはなぜかゴムバンド3本。そしてミシンを踏む音。洋服は手作りが多かったように思います。 最後の仕上げは手縫い。私はひらひらのピンクの洋服が来たかったのですが、夢は叶いませんでした。「よく似合っているわ」は母の口癖。 そんなことはすっかり忘れて母親になった娘に同じようなことを言われるようになりました。 昨年生まれた女の子に娘はどんな洋服を選ぶのでしょ

ニケと歩けば trente-sept

今日はコロナワクチン接種の1回目です。AM11:30の予約。新神戸駅近くの 耳鼻咽喉科なのでゆっくり歩いていきました。 30分ほど待って、診察室に案内され問診の後左腕に!その後15分様子を見ます。 一回目より二回目に熱が出たり他の副反応が出るそうですが、一時間ほど昼寝のつもりで横になりました。 直ぐに娘からの電話で小さなにぎやかな声を聴き、ビデオなので成長様子も見れました。半時間話してなんとなく体が熱いような、日頃は低体温なので少しでも高いと瞼が重くなって体がだるくな

ニケと歩けば trente-neuf

今日は七夕、何時になく激しい雨です。星も見えず雨音だけが聞こえます。 阪神三宮駅の券売機の向かえに毎年この時期になると笹が飾られ、横のテーブルには短冊とサインペンが置かれます。親子連れや学生、買い物帰りの主婦も立ち止まって、それぞれの願い事を書いて笹に付けていきます。今年はそんな光景も見られず、数枚の短冊が飾られているだけでした。コロナのせいかもしれませんが、七夕のことをすっかり忘れた人たちは何か疲れた顔つきで、足早です。四季折々の日本の習慣は少しずつ少なくなってきているの

ニケと歩けば quarante

部屋に絵を飾ることが好きです。気に入ったものなら絵葉書、本の表紙、小さな画伯が送ってくれた世界に一つの絵。ちゃんと額に入れます。 シャガールのレプリカは家を新築した時リビングに飾ろうと買いました。 子供たちが成長した場所。花を育て、庭のビオトープは春になるとメダカの ベビーが元気に泳ぎます。私は料理に腕を振るい、主婦業を楽しみました。 いっぱいの思い出といっしょにその家を手放しました。遠い昔です。子供たちはそれぞれ自分の人生を選びました。 時計の針を戻すとしたら、い

ニケと歩けばquarante-et-un

今日は旧居留地あたりを散歩しました。緊急事態宣言が解けたこともあり、 人出は以前に戻ったようです。近くの三井住友銀行にはエントランスわきにグランドピアノが置かれていて、自慢の曲をそれぞれ路上ライブよろしく弾いています。 みんな本当に上手で、ついつい立ち止まって聞き入ってしまうほどです。「銀行も粋な計らいをするもんだ」と感心しながら、日本で一番古い異人館のレストランに入りました。重要文化財に指定されている建物です。 さすが、天井は高く窓も開放的で二階のテラスは籐の椅子とテ

ニケと歩けば quarante-deux

レストランの食事を終えて、もうお腹いっぱい!と思ってもやはりデザートのケーキは別腹です。 特にチョコレート好きの私には写真のフランボワーズが乗っかているチョコレートケーキが最後の締めくくりとして最高のひと時になります。 エスプレッソコーヒーと濃厚なチョコレートはまさしく大人の味で、この小さなケーキには元気にしてくれるすごいパワーが秘められているようです。 小さなころ、元町に出来た「不二家」は子供たちにとって夢のパーラーでした。初めて両親につれて行ってもらったときの感激は

我が家の古時計  ニケと歩けば 

平成元年にやってきた鳩時計です。震災の時も、壁から落ちず針は止まったままでしたが、頑としてその場にたたずんでいました。松ぼっくりの形をしたおもりがついている骨太の鎖を毎日引っ張り上げます。鳩というよりほっそりとしていてヒヨドリみたいです。 長い針が6と12になると小窓から顔を出して、時刻の数だけ鳴いてそそくさと中に入ってしまいます。カチカチカチ,,,,時計の音と一緒に生活したくてあえて手巻きを選びましたが、今は動かず部屋の隅でインテリアの一つになっています。 我が家の歴史

ニケと歩けば quarante -quatre

久しぶりの晴天!は嬉しいけれど朝6時過ぎにはギラー!と顔を見せる日の出でニケのハアハアが激しくなります。行く公園ごとに木陰を見つけて,,,,前足は、スフインクス、おなかは全部地面に任せて後ろ足はこんな感じです。 約1時間半の散歩は大体このローテーションです。たまに大きな蜂を見つけて短い脚ながら追いかけますが、ほぼ寝そべっています。 雨が続いてなかなかゆっくり出かけられなかったので今日は外の空気をいつもより長く楽しみました。 きのう庭の大きく育った木をすいてもらいました。

ニケと歩けば quarante-cinq

今日は2週間ぶりに整骨院に行ってきました。 もう何十年も通っています。間に8年のブランクがありました。 また片道45分かけていくようになったのは、近隣で探しましたが、 今一つの結果で古巣に戻った次第です。 先生方もカムバックに快く迎えてくださいました。 頻繁に腰痛で悩んだ時期がありました。突然襲いかかる「魔女の一撃」つまりぎっくり腰です。 ひどい時には寝返りをするのも痛く、起きるなんてもってのほか。2週間はベットから離れられませんでした。なった人にしかわからないこ

ニケと歩けば quarante-sept

昨日はサッカー初戦。今日はオリンピック開会式。 開催には賛否両論。それぞれの思いや環境で意見が違ってきて当然です。 私のサッカー好きは、幼稚園から始めた息子の影響です。 今では私の方が、熱量があって本人はさほどでもなさそうです。 ワールドカップフランス大会、息子は担任の許可を得て、私は店を任せてチケットは現地調達という強行旅行でした。それぞれの友達、合わせて7人の小さな応援団体⁈で乗り込みました。 現地に行くと、「日本は出場出来て良かったね」とそんな立ち位置でしたか

ニケと歩けば quarante-huit

今朝もすでに強い日差しです。オリンピックのテレビ観戦で少々疲れ気味ですが、汗をかきながらも坂を上るとひんやりと構える北野天満宮があります。坂、坂、坂。石畳みはくねくねと曲がりながらも、海から徐々に離れ、かすかにもやって見える大阪平野との間に船の行きかう黒い海原が見えます。 大河ドラマの兵庫港開港。もともとは兵庫津、和田岬辺りだったとか。英国公使のパークスによって、そこから隣の小さな寒村の神戸に白羽の矢が当てられたのが神戸港の始まりと聞きます。その後方に居留地ができ、国際貿易

ニケと歩けば quarante  neuf

オリンピック開催は賛否両論でしたが、始まって選手たちの真摯な姿を観るとやっぱりスポーツはいいなあと心躍る毎日です。 一年の延期という、選手一人一人にとっては吉と出るか凶と出るか、残酷な選択になりましたが、努力の熱量はみな同じです。 メダルを胸にインタビューに答える輝いた顔から発せられる言葉のほとんどが「開催に感謝し、携わってくれた人に感謝」なのには驚きます。それ以上に選手がどれほどの時間を準備に充ててきたかを思うと、私は選手に感謝です。感動という言葉だけでは表せないすがす

ニケと歩けば cinquante

今日は猛暑。刺さるような暑さに、滴る汗。年を重ねるごとに汗をかきやすくなったように思います。涼し気なカフェに入りました。冷たいカフェラテは、優しく癒してくれます。いつもより早く出ました。 家に帰ると今日はどんな種目を見られるのか楽しみです。 毎日新しいドラマが生まれています。 金メダルに一番近いといわれていた選手が予選敗退したり、次のオリンピックにメダルが取れそうと思われた選手が大金星。 勝負はやってみないとわからないといいますが、まさしく今までの努力を集結して臨んだ

ニケと歩けば cinquante-et-un

オリンピックは金メダルラッシュ、感激の涙、悔し涙。久しぶりに沢山の涙を見ました。選手のこみ上げる思いは私が想像する以上に五年間の自分との戦いを思い出すのでしょう。勝っても負けてもキラキラと輝いて見えます。 室内の熱戦の向こうは真っ盛りの夏。それを跳ね返す勢いで蝉が鳴いています。長年地中で過ごしやっと地上に出ることができたのもつかの間、短い寿命でできる唯一の子孫を残すためのメスへのアピールだそうです。 毎年ぼこぼこと地面に穴をあけて、その生きる逞しさを見せてくれていますが、