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『エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道 』 平山 瑞穂
Twitterでフォロイーさんが紹介していたので手に取った。
私はネット小説の場所にいるので、公募の新人賞を経てデビューした作家さんのように、授賞式があったり、出版社の人とお会いしたりということがなくて。元々の引っ込み思案な性格もあり、ほとんど、全くと言っていいほどどことも誰とも繋がりがない。
ちょうどコロナ禍だったから余計かもしれない。
きっかけはあったはずなのに、交流をする勇気もなかったんだなって思う。ほとんど恐怖を感じていたと言ってもいい。
これまで私の人生の信条は「わかる人にだけわかればいい」であり、「そっと生き延びよう」であったしね。何をしても感じる自分ごときがという卑屈さも邪魔をして、自分を捨てるようにしなければ宣伝することもできなかった。
なので、この本に描かれているやりとりや関係性は、本を出したことがない人と同じようにそういうものなのかーという感じで新鮮に読んだ。
読みながら、私は自分に何ができるか、どんなジャンルで何が書きたいか、ほんとうはどうしたいのかすら掴めてないんだな、と反省した。
今も、自分なりにできることをしているつもりだけど、あまりに匍匐前進で、世の中のスピードとあってなさすぎて、何もしていないように感じる。
焦ってもいいことはないけれど、自分のせいでいろんなものを逃してしまったのは確かだなと思っている。
全然本の感想でも何でもないけど思ったことということで。