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第20回書き出し祭り 振り返りと執筆雑感
こんにちは。
にけです。
書き出し祭り終了が迫ってきまして(1/4からちまちまとかいてます)
そろそろもぐもぐ咀嚼する時期かなと思い、振り返り記事を書き始めました。
なにぶん根がのんびり&気分屋さらに動きもスローなので。
早めにね、行動しておこうと思って。
ほとんど自分用の記録です。
書き出し祭りに参加してみて……
書き出し祭り参加の動機
直感的に今なら楽しめそうな気がすると思ったから、勢いで申し込んだ!
と言うのが一番正直なところです。
その思いに至る色々を思いつくまま出してみます。
日頃Xでやり取りしてくれている人たちが参加し、感想を飛ばしているのをみて、ハードそうだけど安心して参加できそうだと思った。
匿名のお祭りだから、どんな読み手がどんなふうに読むのかがわかって良さそうだと思った。
この頃プロットで一話分としていた展開が三話くらいになりがちだったから、人の4000文字を読むことで突破口が見つけられるかもと思った。
ちょうどある小説の時系列表で、この部分はネタバレしていないし人物も世界設定も被らないからシーンとして描き出せるのでは? と思ったのがあった。
お友達がほしかった。
なんかやる気とか元気なエネルギーを掘り起こしたかった。
楽しいことしたかった。
……そんな感じです!
参加してみてどうだった……?
参加するなら全力でしようと決めて全感想にチャレンジしてみたものの、だいぶエネルギーが必要だったな! というのが今の感想ですね。
自作に対しても貪欲に感想を依頼をしたのですが、どれもめちゃくちゃ丁寧で相当のリソースを割いてくれている! と感じました。
頭が上がりません。
後ほど個別にお礼に伺うつもりですが、まずは自分のプラットフォームで恐縮ですがこちらでお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました!
さて参加後の率直な感想。
こちらも思いつくままにまず書き出してみます。
せっかくの機会だからと欲張りに感想依頼をしまくった!日頃交流していないのに申し訳ないと思ったけど(ありがとうございます。糧にします)
noteに一行、思い浮かぶまま感想を残すだけなのに書くのは大変だった。うまく批評する人が何を見ているのかをたくさん見られた。とはいえ自分ができるようになれる気はしないので、読み取ったことの記録に徹しようと思った。
知り合いが少ないのに作者当てしてみようと思い立ち、色んな人のタイトルやあらすじをめちゃくちゃ読んだ。全然わからんかった。本文読んだあと選び直そうと思ったけどめまいもあり気力が尽きた。
いろんな人のタイ・あら・本文感想・添削を見てそれぞれがどのような効果を発揮しているのか分析的に見られて納得感を得られた。
最初タイトルだけ、あらすじだけ、本文だけと独立して読まなかったのでそれぞれの効果がどうだったか抽出できなかった……見倣って途中から変えた。
同じ作品に対して人それぞれ見方が違うんだとわかり安心した。(大丈夫。私にも居場所はどこかにきっとある……的な。貴重な4票ありがとうございます!)
全感想するなら他の人の感想は自分が書いてから見ないといかんと思った……途中からそうした。容易に引きずられて修正がかかってしまう。
音声配信もいいな!
投票先を早々に公表してしまってたけど今後は投票締切後にしようと思った。自分がすぐ人の評価に引きずられちゃうタイプなので。その代わり読了ポストを流そう!
本文を読むときはリアルタイムに受け取ったものを端的に感想欄に表記するよう心がけた。でもうまく受け取りきれない時はあらすじに戻ったりもした。
私の評価や解釈はノイズになる気がしたので、受け取ったものの記録や感想に徹した……でも余力があれば依頼を受けて書けたら良いとは思う。
自分の会場のFAを見て「早く読みたい!」とうっかりリプしてしまった。下手するとこれは自分の作品じゃないってわかっちゃうよね? ってことに気づき、こっそり今後気をつけるぞと誓う。
同じ理由で提出作について反省とか思い浮かびまくったけど、でも発表ぎりぎりまで一切自作についてはポストしないぞと誓う。私はうっかりだという自覚があるから!
文章で推測できないように(そもそも知られてないと思うので、できようもないんだけど)感想等依頼の文章も端的にするよう努めた。
感想を書く媒体としてnoteが最適だなと改めて思うなど。見出しをつけて目次から飛んでもらえるし、タグ検索ができるし。作者発表後はコメントに自分でお礼が書けるし。そのために必要なリンクも集めておける。
とはいえXは周知や盛り上がりに最適だし、会場であるなろうのコメント欄は後でまとめて同じ作品の感想を見たい人に資料としてあったらいいと思う。(そのまま転記した)ただ作者によるコメント返信作業はスタッフが大変だろうなと思うなど(よろしくお願いします)。
読了も流しとけばよかったな〜。特に推し作!!!
……思いつくまますぎてまとまりがなくなっていくので、この辺で。
提出作についての反省点
私が書いた話はこちらでした。
こちらは小説家になろうで連載中の『首のアレ』の関連作です。
時系列表を整理していて、現在『首のアレ』では登場していない人物、用語を使って風間乃明という少年に起きた出来事を彼の一人称で独立させて書き出すことができるな……と思って書いてみたものでした。
時系列が連載のものより手前で世界観というか、抱えている問題も全く違うので、連載を読んでくれている人でも関連作とはわからないはずです。
ポカらないように連載もストップ中。
投票結果
公式から出たのがこちら↓
![](https://assets.st-note.com/img/1705199527931-QYLCDyctQ0.png?width=1200)
他の会場の結果はこちらからどうぞ↓
確かに届いている(というか依頼した)感想からあまり面白味を感じてもらえてはいないとひしひしと感じていて……。
こりゃゼロ票かもとも思っていたので、4票も3位に入れてくれた人がいるっていうのがものすごく嬉しかったですよ。
智子さんの真似をしてもう一つ分析します。
公式から出た詳細シート
なるほど。
これで2−1に投票してくれた人が他にどの作品を良いと思う傾向があったのかがわかるのですね。
私に3位票をくれた人が他に投じた先はこちら。
👑2-24 落ちこぼれ王女の神殺し ✨2-08 極北のアンビリカル・コード
👑2-15 小学四年の少年少女、二人で一か月一万円生活 ✨2-05 遣らずの庭の魔女
👑2-05 遣らずの庭の魔女 ✨2-15 小学四年の少年少女、二人で一か月一万円生活
👑2-02 独房に咲くマンドラゴラ ✨2-11 痛いの、痛いの、甘くなれ
現代物が好きな読み手さんが入れてくれたのかな。
第二会場はミステリ要素のあるヒューマンドラマ『遣らずの庭の魔女』が第一位。
受け入れてもらえる土壌はあったはずなので、頑張らなきゃね。
さて。せっかくなので忌避されたのはなぜなのか、どういうところからきているのか、これから何を取り入れればいいのか検討しておこうと思いました。
せっかくたくさん感想をお願いしたのだから、成長させていただかないとね!
もぐもぐ。
重複した指摘
次のような指摘がありました。
「あらすじ」がなければ意味がわからなかった・混乱した・あらすじ前提で展開している話だと感じた(あらすじへの言及多数!)
乃明が男の子であることに戸惑った
一人称が誰視点かがわからない(晴矢なのか乃明なのか)
夢から覚めた後の場所がどこかわからなかった……等小説内容読み取りに関する混乱
ログラインが掴めない(誰向けか・ジャンル・主人公がどうする話なのか・目的や意思・話の行き先が正体不明)ため読者を逃している
その原因を検討して潰していきたいと思います!
あらすじの問題
これらの指摘が共通して示しているのはまず「あらすじにかなりの問題がある」ということではないかと思いました。
「あらすじ」がなければ乃明、晴矢、結理という名前もどんな人物がでるのかも知らない状態で「一人称”俺”で始まる語り」を読むことになるので、結理に名前で呼びかけられる「乃明=俺」と飲み込む他なく、混乱させずに済みます。(指摘2・3)
「目覚めた場所の分かりにくさ」も早い段階で自室と書いてあるしカーテンや学習机など、まだ通常子供部屋にあって当たり前のものしか描写していない(冷蔵庫とかトイレとかは出てない)ので、書く前に読者の側にここが晴矢によって改変された異質な場所のはずだという認識が生まれているのは指摘2・3同様「あらすじが先んじて読者に過剰な情報を与えているため生まれた混乱」と考えられるね。(指摘4)
何より大きな問題は、第一話がちょうど「あらすじ」の部分を描く手前で終わっていること。
冒頭で描いたのは時系列的にクライマックス直前、出来事の終着点です。そこから出来事の最初に遡って展開します。(ここはプロットの問題で後述)
作者は全体を知っているからプロット全体から見て理解しやすいだろう時系列順の文脈を書いた(文庫の背表紙タイプのあらすじですね)つもりだったのですが、書き出し祭りには一話目しかないんですよ。
時系列順に展開する話であればあのあらすじでも通ったかもしれないけれど、そうでない冒頭を書くのなら、冒頭しか読めない読者が理解しやすい文脈を考えるべきだったのですよ。
自分の想像力不足にがっかり。
本文前書き部分に置かれた情報を一旦置いて、本文のみを頭にいれるのが難しいのは、自分も読者として体感したところ。
本文がわからないときにはあらすじに立ち戻ることも。
直前に「あらすじ」を読んだ多くの読者を困惑させ「何が書いてあるのか、どんな話なのかわからない!」と、あらすじに立ち戻るようにようにして読ませてしまったのは失敗です。
「あらすじがあるからなんとか状況がわかった(あの時点では状況を分からせてはいけないのに)」「あらすじという前提条件がなければわからなかった」と感じさせてしまった。(指摘1)
……実際は不適切なあらすじがあるからこそ混乱させたのだと思います。
本文だけを目に入れることができたなら少なくとも指摘2・3・4のような混乱は起きず、よくわからない部分はこの先に描かれるんだろうと抱えてもらえていたんじゃないかと思うのです。
不適切なあらすじがあるがために混乱を招いて指摘1の状況を呼び起こし、読者に謎を抱えたまま読み進めさせることを許さなかった。
あらすじによって謎ではなく既知のこととなり「あらすじが前日譚である」「あらすじを読むことを前提に構築した話なのでは?」との認識を生んでしまった。
しまった、大誤算です……。
プロットの問題
指摘5の「ログラインが掴めない問題」は重要です。
原因のひとつは「巻き込まれ型主人公である点」にあると感じました。
何らかの意図を持って動いているのは晴矢で、主人公の乃明はそれに振り回されている。状況が見えていない。
しかも「取り返しのつかない失敗に打ちのめされかけ混乱している」シーンからの書き出しなので能動性も見えない。
もうひとつは『口無しのサナギとトリコは忘れない』が『首のアレ』風間乃明視点という章でしかないため、通常のストーリーラインに乗せられていないのでは?ということを考え振り返りました。
「幸せに暮らす乃明の家に晴矢が現れ、家族や家がおかしくなる(A)。同級生の結理ら友人に助けを求め家を脱出したものの、乃明は彼らのみならず多くのものを失うに至る(B)。絶望の中に希望と思えるものが現れる(C)が……というところで章と語り手が切り替わる」というのが時系列順の出来事です。
つまり乃明の話としてはバッドエンド。
ログラインは「家に閉じ込められてしまった少年が友達の力を借りて脱走し、変わってしまった家族の謎に迫ろうとするが返り討ちにあう話」
見どころは乃明がよかれと思ってしたこと、あらゆる足掻きが成功したと見えた瞬間にことごとく崩壊するところ。(この過程を見てもらいたい)
プロットでは(B)の行動の結果(結理の悲劇)を冒頭に持ってくる書き方を選択しました。書き出し祭りで描いたのはここですね。
結果が(B)だということを先に読者に知らせてから(A)を書くことで、悲劇に対する心構えを持たせ、何も知らずに動き状況に希望を抱く乃明らに胸を痛めたり、ハラハラしたりしてもらえたらいいなと思ったんですね。
時系列に沿って書けば困難を訴え脱出しようとする主人公の能動性を早いうちに示すことができるけれど、それでは主人公に感情移入してきた読者が救いのないラストに打ちのめされてしまう。
そういうパターンの書き出しもいくつかあったので、それらとの違いを比較してみると見えてくるものがありそう。
……出来事が決まっていても、どこからどうやって語ればいいのかっていうのによく困難を感じるな〜。(日頃から説明下手なんだよ。面白く話すのも下手)
ここを誰かに助けてほしいとおもっちゃう。
ログラインがぼやけないように、乃明の足掻きがわかるあらすじに練り直す、テンポよく(A)に繋げ時系列展開に入れる本文にすることで混乱が防げるかな?
指摘5を読者にどう示すかは大事なことなのでよく考えながら、プロットはそのままに以上の点に留意して第一話を書きなおしてみようと思う。
第一話の問題
プロットを変えられない以上、謎に圧倒される一話になることは避けられない。ページを捲る吸引力としては「謎が謎として機能しているかどうか」にかかっている。
つまり、乃明や結理に何が起きているのか、突然現れた晴矢が何者かについて興味が持てるかかどうかなんだけど。
現状では「あらすじ」の混乱がなくても、”謎について知りたいという欲望”を刺激する機能が十分でなく、混乱や意味不明さとして忌避される方に傾いているかなという気がしています。
話の都合上第一話に置いておきたい情報・こちらが与えたい感情は示せているかなと思うけど、どの段階で読者が何を期待するのかがつかめていない。(指摘5)作者都合に終始していて読者に与えたい感情はあるんだけど、それが読者の期待とずれてしまっているってことかな?
冒頭4000文字(うちの話は普段もだいたい一話3000〜4000だし)でブラバされないために、早いうちにログラインを示し指摘5をクリアするのは大事だよね!
それにはサナギになった結理から〜晴矢登場のシーンを描き直すのが良さそう。
いただいた指摘を参考によくするためのアイデアを書き出してみよう!
削る部分のアイデア
結理の母親のシーンを削ろう
サナギの描写がくどくて後半の内容が薄いので糸のシーンを巻こう
冒頭の一話で「夢ー回想ー現実」の展開は読み手の負担が大きいのでシンプルにしては? (意味がわからなくならないか心配した部分)
晴矢に対する距離感、敵意を表現する「ヤツ」「コイツ」呼びは良いアイデア! こういう端的に意図を含んだ演出ができる箇所を見つけ、不要な描写を削っていこう
足す部分のアイデア
削った文字数は晴矢や状況について書くのに当てる?
展開を進めるのに当てる?
もう一段階、悲劇性を演出するのに当てる(変化に無関心な乃明の両親を出す等、演出)
この後二話であらすじの部分に入るのだとわかるようにして終わる?
名前を早く出す
同じ構造の作品を見て追記し、書き直しています。
個人的に感じたこと
私が書きながら感じていてどうすることもできなかったのは、語り手が大人びてしまうことでした。
話の都合上乃明は小学六年生以上にはできなかったのだけれど、ホラー的な描写を子供の語彙で表現することが難しくて素のままに……。
この点は指摘されるかなと思ったけど案外なかったね。
混乱していてそれどころじゃなかったのかも💧
いや、晴矢視点と間違えられたのも地の文が年齢にそぐわないせいって可能性もあるな。
ここは乗り越えられなさそうなのでそのまま。
『首のアレ』風間乃明編〜口無しのサナギとトリコは忘れない〜として連載が開始できるよう磨いていきます。
お付き合いありがとうございました!