
【イジンデン】青黄徴募のあれこれ
はじめに
本記事はイジンデン4弾環境(推奨レギュ)における【青黄徴募】のあれこれを書き連ねたものである。今回はチョボリンピック主催《やまかわ》さんの優勝構築を参考に話を進めていく。もとい、私が優勝してドヤ顔で書く予定だったが1戦目でやまかわさんにボコられたのでなくなく紹介する。
※彼の記事と本記事で重複する内容があると思いますが、ご了承願います。
やまかわさんについて
徴募オリンピック(チョボリンピック)という「徴募構築限定大会」を主催する程の徴募好きとして知られるダイバー。徴募使いとしての実力は随一で、特に徴募ミラー戦に関しては彼の右に出る者はいない。私も幾度となく対戦しているが、プレイミスをしないのは当然として「勝率の高い択を通す能力」が非常に高いと感じている。ほぼ勝敗が決した場面や対戦時間が長期化した試合でもその精度が落ちない。また、中期以降の環境の変遷への対応力も高く、1~2枚の採用札の調整が非常に上手い。所謂「チューナー」気質のダイバーだろう。
彼のnote記事はふざけたことばかり書かれているし、普段の飄々とした態度も気に食わないが実力者として尊敬している1人である。
構築概要

画像クリックで詳細見れます。
本構築は《カルドロン》で扱いやすくなった《円形闘技場》を4投し、それを強く使うために除去札として《メロウ》ではなく《ルーナ》を採用した【青黄徴募】である。メアリー&ルーナで初動を挫いて作ったテンポ差を活かして円形を通すといったやや前のめりな構築と言える。
※徴募構築を全く知らない人向けに軽く解説すると《メアリー1世》やメロウ、ルーナを使って相手の動きを妨害していくコントロール寄りな構築である。
それら妨害札を徴募ギミックで使い回していく⋯といったイメージだ。
メロウorルーナ?
メロウとルーナは【青黄徴募】において似た役割を持ち、一長一短のためどちらを採用するかは非常に悩ましい。言ってしまえば、環境によってどちらが正解か変わるため一概に「一方が強い」と言えない。両者の利点と欠点は以下の通り。


端的に言えば、「スタッツは重いがあらゆる札を無力化できるメロウ」か「対応範囲は狭いが軽くて打点札にもなるルーナ」となる。特に、徴募にとって重い札である《エリザベス1世》や《親鸞》を無力化できるか否かが現4弾環境だと論点の1つになると考えている。
個人的には、今回のやまかわさんのように「メインにはルーナ、サイドにはメロウ」と採用した方が良さそうと考えている(※ベスや親鸞を使う構築には円形が比較的通しやすいため)。
余談だが、《ストーム》や《ジャン=ジャック・ルソー》といった「青の除去札」も候補に上がるが、「2t目闘技場」の再現性が飛躍的に向上し専用構築(オブシ闘技場等)以外からも飛んでくるようになった。また、大型ハイケイのバリューも上がり、カルドロンの登場で扱いやすさが向上した。イジン除去のみだと対面によっては簡単に敗北してしまう。よって私はストームやルソーよりメロウとルーナを優先したい。
徴募札の配分について
徴募札の配分に関しては、3弾時点で「青イジンを展開できる徴募札4投以上」かつ「徴募札(曹操を除く)6~7枚以内」が1つの基準として確立している。これは徴募界隈で議論された訳ではなく、各々が調整した結果、上記のように収束したのである(優勝報告を見れば明らか)。明確な理由を話すと冗長になるため「高杉&大帝計4以上 計7投以内」がベストであると結論付けて話を進める(※様々な調整を試した結果、上記の配分は推奨レギュ4弾環境でもベストだと感じている)。幾つか配分パターンを解説する。
◾︎高杉晋作×3 ピョートル大帝×3

個人的に最も使い勝手が良く、勝率が高かった配分である。本構築もこれに該当する。初手に重ねて引くと弱い大帝を減らしつつ高杉を3枚採用することで「初動の展開力の向上」と「初手の質の向上」が見込める。
◾︎洪秀全×2 ピョートル大帝×4

より「ハンデス性能」を引き上げた配分である。洪秀全+メアリーの複数ハンデスにより長期化したリソース合戦に滅法強い。
◾︎高杉晋作×4 ピョートル大帝×3~2

初動イジンとして扱える高杉をフル採用した配分。本配分における大帝はあくまで「高杉の補填」という立ち位置。能動的な徴募起動≦ウィニービート(※)の圧力として徴募を使いたい場合、この配分が良いだろう。
※ウィニービート⋯下級(Lv1~3)のイジン(=ウィニー)でビートダウン(少しづつ盾を割ってライフレースを仕掛ける)する。
いずれも得手不得手があり、どれがベストかは環境による。徴募を握る際の参考までに。
魔力配分について
これが最も難しい部分である。カルドロンを4投すると手札消費が重くなったり、種マリョクの総数が減りマホウを撃ちにくくなったり⋯。
正直、正解が見つかる気がしない。今回は「カルドロン4投時の配分パターン」を幾つか紹介する。
◾︎カルドロン×4/BY珠2/青種4/黄種1

本構築の配分である。カルドロンを「青黄混合マリョク」と見れば青10:黄7の配分となり、「初手鑑真率約64%」「2t目に黄マリョクが揃う確率約90%」で非常にバランスが良い。種マリョクの総数も5枚で十分。
しかし、「カルドロン=青黄混合マリョク」という前提のため、それが達成出来ない場合はその限りではなく色が揃わない下振れもこの中では起きやすい。
◾︎カルドロン×4/BY4/青種2/黄種1~0

先程の配分から「恐れの種→BYマーブルオーブ」と変更し、素で黄を出すマリョクを5~4枚にした配分。私は現在これで調整を進めている。「初手鑑真率64%」はそのままに、色が揃わない下振れを極力減らした形となる。しかし、種マリョクの総数が3~2枚であり、魔力コストはカルドロンの能力頼りとなっている。また、「初手に置くとややコストが重いマリョク」が多く(BY→盾-1/カルドロン→手札-1)、後攻時の強度に不安がある。
◾︎カルドロン×4/青種×4/黄種×3

ガーディアンを失うデメリットを重く見てBYマーブルオーブ不採用の配分。この中で最も魔力コストを供給しやすい。
しかし、前者2つの配分より「初手鑑真率」が低く(約58%)、黄を出すのが安定しにくいため、ほぼ青単に近い構築(黄札は曹操だけ)に適しているだろう。
配分に関しては、構築によるところが多いだろう。「魔力コストの供給がどのくらい必要か」「色を揃える必要性はどのくらいか」をよく吟味して調整すると良いだろう。
他採用候補やサイドデッキについて
◾︎ジャン・カルヴァン/始皇帝

いわゆる「執筆メタ」カードである。徴募構築は執筆構築に弱い(相性不利)ため、少なくともいずれかサイド3投は必須レベルだと考えている。基本的に後攻1t目に出せるカルヴァンを優先するべきだが、後攻時は割り切り、カルドロンのおかげで扱いやすくなった始皇帝を採用して先攻番長カマすのもアリかもしれない。
◾︎マルティン・ルター

彼は広い範囲に浅くメタとして機能する便利屋である。マホウ使用のメタとして【リユニLO】や【スカーレット執筆】に強く、相手ターン中PW5000になるので赤の除去に滅法強く、モータル(西郷隆盛/レオニダス)と相打ちが取れる。
環境が定まらない、環境に強い構築が多様でピンポイントメタ札を採用しきれない場合は彼を採用すると良い。
◾︎エカチェリーナ2世/吉田松陰

いわゆる「決起メタ」カードである。現状、決起を中心とした構築は【リユニLO】ぐらいであり、ルターで割と見れるのでこれらの優先度は低い。しかし、《天草四郎》を採用した構築にルターは強くなく、【決起リンカン】等のマホウ使用をあまりしない構築にも弱い。これらの構築が台頭し始めたら決起メタを採用すると良いだろう。決起構築=赤系構築なので、《北条政子》や《イーライ・ホイットニー》に破壊される松蔭よりPW上昇効果のあるエカチェを優先した方がいいと考える。
◾︎衛青/クロード・アシル・ドビュッシー

主に「除去受けの向上」のために採用する札。衛青は非常に汎用性が高く、アグロ系全般に強く出られるようになる。
ドビュッシーは主に【赤紫離宮】等の下級赤イジンを軸にする構築には即死級のメタとなる。個人的に現環境で強い【赤紫離宮】の型が思いつかず、原案者のやはぎさんもそうっぽいので一旦は衛青で事足りるかもしれない。
◾︎親鸞/ソリッドヴィジョンβ/松平容保

いわゆる「墓地メタ」カードである。主にハンデスメタの新島八重の登場でこれらを採用する可能性が出てきた。

もし環境に八重やミラー戦が増えて、これらが必須レベルになったなら、これらの採用を検討すると良いだろう。
◾︎ドロレス

初のハンデスマホウで、都合の良いことに冥府発動持ち。「曹操+円形」ギミックで使い回すこともできる。八重をすり抜けてハンデスが可能、召喚権をメアリーでは無い他のイジンに割ける、1t目からハンデス可能⋯とカタログスペックは非常に高い。現状、採用する必要性は低い(ハンデス特化等のコンセプトなら別)と考えているが、現時点でも十分採用圏内だと思う。
◾︎カタストロフィ

イジン全体除去。特に徴募ミラーで活躍する。また、ランプ型の執筆にもよく刺さる。1枚だけでもメインかサイドに刺しておくだけで「カタスのおかげで拾えた勝利」が生まれる。実際、3弾後期の徴募構築はメインから1枚カタスを採用しているものが多かった。
おわりに
いかがだっただろうか?【青黄徴募】の真の強みは「青と黄の汎用札」による環境への対応力であることが理解して頂けたと思う。つまり、環境読みとプレイング、両方必要な構築である。ソリティア構築のようにコンボが決まった時の派手さや、アグロ構築のような爽快感は無いかもしれない。しかし、練習すればするほど己の実力が上がっていく実感が持てるいぶし銀な構築だと考えている。ぜひ握って遊んでみてほしい。